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興南新聞1942年9月

夕刊第1版
序號 標題
01 治安の確立が第一 田中比島最高指揮官に 各地視察の感想を聽く
02 東條首相參內 一般政務を奏上
03 大東亞主義の大道 汪主席講演の要旨
04 圖像:谷川を渡つて奥地へ進擊する陸戰隊勇士 中部セレベス山岳地帯掃蕩戰
05 割當制實施
06 ス市へじり押し 樞軸軍新銳部隊を繰出して
07 紅蓮の炎全市を蔽ふ
08 獨軍司令部戰況發表
09 □□□□□戰果
10 有線放送近く實施 新規施設の外聽取料徵收せず
11 英の前途益益多難 倫敦日曜各紙の論調
12 ソ聯情報局發表
13 改正□□ 減員十七萬三千に上る
14 彈壓の嵐に抗して 組織的地下運動へ 印度の反英全印に擴大
15 各地の騷擾狀況
16 ガンヂー翁等の近況發表
17 ネールの家宅を搜索
18 サヴアルカル總裁辭任撤回
19 ウイルキー ナタール着
20 ペタン佛主席の演說
21 英機、汽車に銃撃 佛政府嚴重抗議
22 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 故永久王殿下御二周年祭 現地で記念祭式典□□行
02 官廳附屬各種團體 愈よ整理に着手 局部長で具體案作成
03 皇后陛下御歌二首 戶山學校杉山教官が謹作曲
04 合理的な統合へ 森部內務局長語る
05 比島軍政の躍進 各州行政軌道に乘る(上) 全島の治安全し
06 殉難憲兵招魂祭 けふ金包里で嚴修
07 圖像:我が工兵
08 勸業課長會議 米穀雜穀問題を打合
09 新聞人の鍊成 愈よ明日から開始
10 長谷川總督の 蘭陽地方視察日程
11 產業報國道へ 新竹州產奉團の鍊成
12 あれから十九年 啟成社に偲ぶ震災當時
13 梁井知事市內初巡視 市役所、南北兩署へ
14 滿洲國建國十周年祝典に 安達府會計課長を派遣
15 漁業役組員が鍊成
16 休中に代用纖維採取 高丘のヨイ子供献金
17 島民赤誠の献金
18 南方派遣給仕 三角埔で訓練
19 香港に戶口制度を確立
20 興南詩苑漢詩

幽居初夏/高肇藩、消夏/高肇藩、七夕/林述三、新秋/黃景南、客裏/黃景南、永樂舘呈南鳴宗先生/黃景南

21 簡保一戶一口 新莊郡加入運動
22 產協彰化郡 部會解散打合
23 臺南州警察部異動
24 人事・消息
25 煙幕
26 商況卅一日前場
27 興南案內報社消息
28 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 于軍等を包圍攻擊 于學忠重傷を負ふ頭條新聞

【濟南三十一日發同盟】わが上妻、河窪、菊地、乙守、田副、大島、上村□の□部隊は去る四日蔣系第百十一師に突如兵變が勃發同司令部にあつた于學忠は難を逃れて沂水西方四十粁の梲壓附近にある第五十一軍司令部に向け移動中との報に接し一齊に行動を開始し十九日田副部隊は沂水北方三十粁上于村に於いて于學忠軍並びに第六百七十七團約四千を捕捉し二十一日には沂水、莒縣、安邸三縣境の唐王山附近を于學忠以下約千五百が逃走中なるを發見これを包圍攻擊し一齊に于學忠軍司令部に突入同司令部高級參謀少將馬樹堂、同少將郭子城、同司令部特務團書記長上尉陳鵬林以下將校十八名其他多數を捕虜とした、これら捕虜の言に依れば于學忠はこの戰闘に依り重傷を負つたと言はれてゐる、尚菊地、河窪の諸部隊は引續き、沂水、臨胸縣境の于溝一帶に於いて殘敵を掃蕩中である三十日までに判明せる綜戰果左の通り

敵屍二八七、捕虜二一二、鹵獲品小銃三五七、輕機三四、其他多數

咸寧南方の敵を殲滅

【漢口三十一日發同盟】最近咸寧南方十七粁高星嘴附近潛入蠢動を續けてゐた敵第七十八軍麾下の新編第十三師の徹底殲滅を期し去る二十四日わが一法師、江川、藏重安村の各精銳部隊は東西南の三方面より包圍態勢を以て一齊進擊を開始し所在の敵陣を擊破しつゝ二十九日古田反、赤毛山を結ぶ地帶に於いて包圍鐵環を完成これに猛攻を浴びせて潰滅的打擊を與へ敵遺棄屍體三百五十一擄獲武器彈藥多數の戰果を舉げた

02 斷乎たる物價抑制措置 五月末の平均價格に釘付け けふから中支一圓に施行
03 平沼、永井、有田 三大使參內 御禮の記帳
04 歐戰三周年の回顧 歐洲新秩序の素地(中) 茲二年內に完成せん
05 咸寧南方の敵を殲滅
06 工部局當局談
07 民眾生活の安定へ 現地陸海軍當局談話
08 華中連絡部當局談
09 圖像:答訪特派使節團首班として九月上旬南京を訪れる平沼男
10 會社固定資產償却規則實施要領 けふ公布即日施行
11 邦人側の物價統制 總領事館、談話と告示を發表
12 米軍、伯國に派遣
13 機構改革案の決定 四日の閣議とならん
14 ジヤワと改稱 從來用ひられたジャバを
15 野村大使ら慰勞晚餐會 東條首相、各外交官に感謝を表す
16 蒙古政府に對し 為替資金を設定
17 定例次官會議
18 南十字星
19 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 奉公會改組と官吏の立場社說

島民奉公會が、過去一年の體驗と國家內外の新情勢に基き、新しい躍進を遂げしめるために去る八月一日、中央本部機構の刷新改善を斷行し、軍官民一體の態勢を愈よ鞏固たらしめたが、今回の改組を省みて其の特色とするところを見るに、機構の整備と陣容の强化とが擧げられるであらう。機構の整備としては第一に、軍官民の有能達識の士を以て組織した運營委員會を創設して、奉公運動運營の强化圓滑化を圖るべきブレーントラストたらしめたことであり、第二に文化部を新設して本島文化の向上並に民眾娛樂の健全なる發達を期したことであるが、陣容の强化としては、特に參事並に事務囑託の大增員を斷行したことが特筆されねばならない。この點については、今回の改組を通じて見たとき、殊に組織機構よりも人に重きを置く斯種運動から觀ずれば、大いに注目さるべき特色と云はねばならず、就中督府中堅官吏多數の奉公會兼務に對しては、多大の關心を寄せざるを得ないであらう。

尤も官吏の奉公會入りは、それが專任たると兼務たるとを問はず、不可なる理由は一つもないこと勿論である。高度國防國家態勢のゆるぎなき狀態を臺灣に建設せんとするところから出發した皇民奉公運動が、軍官民を網羅する六百萬島民の總力態勢確立の運動たる建前よりすれば、官吏が本運動の中にとび込んで挺身することは寧ろ望まいしことであらねばならない。同時に皇民奉公會が總督府と表裏一體の關係に在る以上、官吏の奉公會入りは或は當然のことと云へるであらう。しかしながら奉公運動が、一の國民運動であり專ら島民の自發的行動を誘起しようとする大眾運動であつて見れば、之が指導者により多く民間人を起用することが、よりよき效果を擧げ得る所以でなければならない。にも拘はらず今回の改組に當り參事に多數の官僚人を入れた所以のものは、齋藤本部長の言にもある如く、要するに總督府の官僚全員が奉公會を自分と異る團體であるとの認識に立つてはならず、皇民奉公運動は總督府政治夫れ自體であり奉公會の組織は總督政治の組織夫れ自體で從つて、官僚各人は奉公運動の最も强力なる推進分子たるの立場を明瞭に、身を以て認識せしめんとする趣意に發したものと解して差支へはなからう。

上述の如く、今次の改組に伴ふ人事刷新の眼目は清新活潑なる皇民奉公運動第二年目の新しき躍進に、督府官僚人の立場を明瞭に認識せしめんとするところに一半があると云へるであらう此の見地から始めて今回の陣容强化の大なる意義が在るのであり、また本運動をより順調に推進せしめる所以が存するのである。茲に於て、督府官僚各人は真摯なる態度を以て自らの立場を明瞭に認識し、本運動の最も强力なる推進分子たるの役割を果さなければならないのである。殊に選ばれて奉公會入りをした官僚人諸氏は、いはば督府官僚人を代表して運動挺身の第一線にとび出したものであるだけに一層責任の重且大を痛感せねばならず從つて運動第二年の清新活潑なる展開推進をこそ期待せられ、之をしも低調ならしめんか、遂に本運動の前途に惡影響を及ぼすであらう。

02 畏し教育に大御心 有難き御下問を拜して橋田文相謹話
03 繰展ぐ航空繪卷 航空週間に多彩の行事決る
04 建國忠靈廟の 第二回合祀祭 十一日より兩日間嚴修
05 圖像:我が工兵
06 食糧營團愈よ新發足へ 使命と機能に付湯河長官が放送
07 奉公壯年團が率先協力 大溪郡の金屬回收好成績
08 一億・笑顏で翼贊 けふからニコニコ運動開始
09 “廳勢振興調查會” 花蓮港で近く發會の運び
10 偲ぶ皇軍の勞苦 臺北市職員が勤勞奉仕
11 國民貯蓄動員本部幹事會
12 區長世話役事務研究會 三日宜蘭市で
13 松野農務課長來新
14 母性の愛護へ 花蓮港廳で姙婦に愛護手帳
15 災害復舊に低利資金を融通
16 忽ち六組の良緣 お山の結婚相談所大繁昌
17 蘭陽風害義捐金 募集締切一ヶ月延長報社消息
18 躍進臺灣を内外に紹介 寫真協會臺灣支部近く誕生
19 後藤府保安課長來高
20 國策宣傳圖案 榮の入選者發表
21 乙種巡查の訓練
22 水利組合長會議
23 荷拔き犯一味檢擧
24 人事・消息報社消息
25 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 戰果の大砲二門 數百年前の和蘭の東洋侵略武器 高雄神社に奉納
02 鄉軍武術大會 集集東國校で開く
03 大麻奉齋殿竣工 嚴肅に奉齋式擧行
04 司法保護事業大會
05 奉公班查閱 埔鹽庄部落で
06 鐵銅製品回收座談會
07 回教徒概觀 印度回教問題の現勢 印度教徒對回教徒の問題
08 圖像:蘭印だより
09 金丸刑事課長巡視日程
10 必勝を期して猛試合 鄉軍臺中州南部分會武術大會
11 水害豫防組合創立委員會
12 聽取者に福音 市民待望の嘉義放送局 晴れの開局祝賀放送
13 漁撈に力瘤 臺中州の積極的對策
14 沙山青少年團 結團式を擧ぐ
15 性病撲滅へ 九月の健民運動 皇奉高雄州支部の行事
16 榮轉四氏送別會
17 關林業試驗所長 マツト製造視察
18 貸切自動車統合 業者を集め臺中で打合
19 臺南州の行事
20 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
21 國語指導の尖兵 臺中州國講講師巢立つ
22 旗山實踐女 地鎮祭を執行
23 情の二十四萬圓 嘉義震災義捐金 給與方法決定
24 員林郡社會教育事務打合
25 中南線の應急措置 南投代表者、關係方面へ陳情
26 能高郡警察課定期召集
27 好評の皇民塾 第二回講習を開始
28 彰化印刷文具商組合總會
29 彰化水利組合 圳頭祭を執行
30 旗山青年團 對抗野球大會
31 バナナ乾燥に福音
32 曾文郡警察課異動
33 人事報社消息
34 今日の映畫
35 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 官營の斫伐事業 愈よ本日臺拓へ移讓 齋藤總務長官談話を發表
02 臺拓引繼職員決定 營林所は造林係に縮少か
03 斫伐事業の經營 督府全幅的に協力
04 金屬特別回收運動 全島展開の情況 島澤物資課事務官談
05 貴族院調查會 製鐵事業を視察
06 高雄米穀納入組合 第二回總會開催
07 南海興業近く 海綿鐵製造開始 原鑛石海南島より輸入
08 東部二廳及高雄州下の 落花生胡麻蒐集開始
09 燃料配給組合總會
10 乾バナナ 輸出港で再檢查
11 臺中州澱粉工業組合總會
12 高雄州籾調精料 一袋四錢以內に增額
13 埔里購買總代會
14 經濟手帖
15 照明燈
16 商況卅一日後場
17 ラジオ
18 水滸傳(765)/黃得時;碇政彌
19 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 後宮大將外各將星 拜謁仰付けらる
02 ス市の大猛攻迫る 獨軍は數十萬の豫備軍と戰車、飛行機數千臺を集結
03 獨軍怒濤の猛進 ス市南方廿五粁に迫る
04 悽愴な白兵戰展開 一進一退の大戰車戰
05 獨軍發表戰況
06 コーカサス 激戰展開中
07 比島狀況を報告 村田顧問が閣僚に
08 外務省の幹部會 諸問題を慎重協議
09 正副主席就任式 首都張家口で擧行
10 聯合國船舶 卅隻を擊沈
11 歐戰三周年の回顧 我が日本の役割(下) 最も大きく期待さる
12 ウイルキー カイロへ
13 六支廳を廢止 地方事務所設置
14 皇軍の優秀さ強調 グルー前駐日大使の放送
15 佛、モロツコ來襲機を擊墜
16 比島の生產力增強 輕工業に重點を置く
17 圖像:後宮新中部軍司令官着任
18 又ダーウイン猛爆
19 南方占領諸地域の 敵國圖書輸入調查
20 日本擊碎至難 アメリカ記者強調
21 中國の新國民運動 長崎で朝比奈氏語る
22 東亞文化協議會 第六次の評議員會
23 張家口市を 特別市に昇格
24 フレ族に大彈壓 英軍の暴虐露骨化
25 陸軍糧秣本廠 調理技術者を募集
26 滿鐵理事任命
27 獨立を支持 マハサバ黨
28 岡田議長派遣 滿洲國建國十周年記念式典に
29 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 金屬類の特別回收 百二十萬州民に呼びかけて 臺北州十六日より開始
02 圖像:我が工兵
03 比島軍政の躍進(下) 資源開發緒に就く 配給機構に劃期的改革
04 交換船エル號 卅一日ロ港に到着
05 總額廿八萬圓突破 軍司令部八月中取扱の献金品
06 貯蓄組合の強化へ 一箇月に亘り推進運動を展開
07 大東亞共榮圈の美術展開幕
08 榊賣つて献金 金瓜石のヨイ子供
09 宇野海軍一等飛行軍曹英靈 ◯日無言の凱旋
10 商工省時局要員養成講習會
11 淮河開放を斷行 萬般の準備愈よ完了
12 農事報國實踐打合
13 鐵壁の食糧陣確立 中央食糧營團けふ力強い發足へ
14 第五回司法保護實務者鍊成會 けふ開講式擧行
15 羊毛統制會 初の設立委員會
16 鍊成會二つ
17 “適齡皆婚”に拍車 大日本結婚報國會近く誕生の運び
18 寫真協會臺灣支部 設立披露宴を開催
19 新竹行事
20 街庄職員鍊成終る
21 殖產局山林課長に 豐岡茂雲氏任命 造林に努力 豐岡課長語る
22 第六回人口問題 全國協議會開催
23 防空事務研究會
24 島都に又もコレラ菌侵入か 州防衛陣で大童の活動開始 衛生當局談
25 興南詩苑漢詩

夏日自板橋馳車之橫溪/肇藩、鄉村夏日/肇藩、秋夜書懷四首/說園

26 人事・消息報社消息
27 煙幕
28 今夜の放送
29 商況(一日前場)
30 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 大東亞省設置を決定 政治、經濟、文化等の諸政務の施行を擔當 臺灣朝鮮內地と同樣に取扱ふ頭條新聞

【東京發同盟】政府は曩に勅任官以下の減員に伴ふ各官廳の部局課廢合等行政簡素強力化に必要なる措置を決定發表し更らに大東亞戰爭の飛躍的進展に鑑みこれに即應する行政機構の拔本的改革を企圖しかねて企畫院が中心となり關係各省間で銳意その構想を練りつゝあつたが成案を得たので一日の定例閣議に大東亞省設置要綱を附議正式これを決定した依つて一日午後九時二十分情報局より左の如く發表された(情報局發表)

大東亞省設置要綱

第一方針 大東亞戰爭の完遂並に大東亞建設の必成を期するため大東亞地域內の諸外國及び諸地域に關する政務の施行を擔當すべき一省を設置し且つこれに即應する現地機構を整備充實せんとす

第二要網 中央機構

一、大東亞省を設け大東亞地域(內地朝鮮臺灣及樺太を除く)に關する政治、經濟、文化等諸般の政務の施行に關する一元的機關たらしむる事但し純外交に關する事務は外務省の所管とする事

二、大東亞省に於て左の事務を掌る事 

(一)大東亞地域に關する政治、經濟、文化等諸般の政務の施行(純外交を除く)に關する事項

(二)大東亞地域內諸外國に於ける帝國臣民に關する事項及び帝國商事の保護に關する事項

(三)大東亞地域に關はる移植民及び拓殖事業に關する事項

(四)大東亞地域に於て事業をなすを目的として特別の法律等に依り設立せられたる會社の業務の監督に關する事項

(五)大東亞地域に係る對外事業に關する事項

(六)大東亞地域に於ける邦人要員の鍊成に關する事項

(七)關東局に關する事項

(八)南洋廳に關する事項

尚大東亞省に於ては統帥部に策應協力するため大東亞地域內占領地行政に關聯する事務を行ふものとすること

三、對滿事務局、興亞院、外務省東亞局及び南洋局並に拓務省拓北局、拓南局及び南洋廳に關する事務は概ねこれを大東亞省に統合すること

四、大東亞省職員には陸海軍武官及び一般民間よりもこれを任用し得る如くすること

五、大東亞省と關係各省との連絡を圖るため大東亞省に連絡委員會を設くること

備考 對滿事務局、興亞院、外務省東亞局及び南洋局、拓務省は大東亞省の設立に伴ひこれを廢止する

現地機構

一、大東亞地域に於ける大公使その他の現地機關はこれを統合し總べて大東亞省所轄の現地官廳とすること前項現地機關職員の身分に關する事項は大東亞大臣の所管としての職務に關し大東亞大臣の指揮監督を受くるものとす、但し純外交については外務大臣の指揮監督を受くるものとすること 

二、現地機關職員には各省文官及び陸海軍武官及び一般民間よりも廣くこれを任用し得るものとすること

第三 大東亞省設置と共に外地行政に關し左の如く措置す

一、朝鮮及び臺灣に關する行政は必要なる範圍に於てこれを內地と同樣に取扱ふを目途としこれが實施の方式に關しては別途考究すること、但し朝鮮、臺灣に於ける現地の綜合行政は概ね現狀に依るものとすること

二、樺太はこれを內地行政に編入すること

02 畏し・感狀上聞に達す 武勳に輝く兩戰車中隊
03 迅速果敢なる運營(首相談話)
04 午後の定例閣議
05 十月一日に開設
06 東鄉外務大臣辭職 東條首相、外相を兼任
07 佐伯部隊長と 兩中隊長略歷
08 軍事、政治、外交の 三位一體關係成る
09 本格的建設に入る ジヤワ軍政漸次陣容を充實
10 支那事變死歿者論功行賞 陸軍關係第四十回
11 親任式を擧行
12 建設外交面に偉大な功績 東鄉外相在任十一ヶ月
13 盛大な記念祝典 蒙古自治政府三周年
14 新生蒙古建設に邁進 德王自治政府主席決意を披瀝
15 ル大統領の弱音
16 南十字星
17 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 歐戰第四年を迎へて社說

獨軍が一九三九年九月一日ポーランドへ曉の進擊を開始してから、もはや第四年を迎へることとなつたが、戰爭の性格は全く開戰當時と變り、文字通りの世界的戰爭へ發展して來た、卽ち獨ソ戰の勃發と大東亞戰の開始に依り、世界は截然と樞軸と反樞軸の兩陣容に分れ、世界の國家と國民は總力を擧げて死鬪を盡して戰つてゐる併し大東亞戰爭は皇軍の赫赫たる大戰果に依り、僅か半歲にして東亞の天地を米英の奴隸的桎梏から開放し、東亞の新秩序たる共榮圈の建設譜が高らかに奏せられてゐる。凡ゆる戰略的要地は悉く之を確保し、忠勇無双の皇軍に依つて防衞せられてゐるから、絕對に米英の窺兪を許さない。而も豐富な南方資源の獲得と日滿支物資との交流に依り、自給生產の基礎は完全に確立せられ、武力戰に伴ふ消耗を全く補填充足し得ると共に、今後の戰力擴充を確固不動の基礎の上に置くに至つた。故に今後如何なる長期戰に對しても斷じて不安のない必勝の體勢を整備したのである

他方獨伊の作戰指導方針は當初明かに短期終結にあつたが、その後獨ソ戰を決意し、更に米の正式參戰があつてから、作戰目標は判然と長期戰に置き換へられ、一面攻勢、一面建設の所謂歐洲の自給自足を目標とする新秩序運動を展開强化し、米英に大陸奪回の隙を與へず、此儘押し切らうとするにある。所が歐洲新秩序の完成に必要缺くべからざるものは、ウクライナの穀倉とコーカサス石油である。この二つの資源を獲得する為にはソ聯の强大な戰力を徹底的に破壞し、潰滅させなければ到底望み得ない。茲に去年六月に獨ソ戰が勃發し、それ以來その動員兵力と武器の双方から見て去る五月のケルチ半島の攻勢展開から現下のスターリングラード攻略戰に至るまで戰爭は最項點に達したものと見られ、ス市攻略を楔機として戰鬪の規模は次第に縮少されると見られてゐる。何となれば獨軍は既にウクライナの穀倉と北部コーカサスの石油資源地帶を抑へ、資源作戰の目的を達し、更にス市を占領せば、ヴオルガ河を完全に制壓し、南部コーカサスの石油を北方、中央への供給を遮斷して北方赤軍の主力を麻痺させ、ソ聯の戰力を破碎せんとする獨軍の作戰目的を實現することとなるからである。

かくて戰鬪地域は今後と雖も西亞アフリカと次第に擴大されるであらうが、獨逸は對米英長期戰を戰ひ抜く為には、今後歐洲內部の新秩序建設に主力を注ぐであらう。一般承知の通り米英側の作戰目標は、先づその大規模の生產力と資源を動員し、茲一、二年內に壓倒的な軍備を作り上げ、その整備を俟つて歐亞に對して大攻擊を開始し、日獨伊を各個擊破するにある。それまではソ聯、重慶政府を援助して抗戰力を强化させ、樞軸側の戰力を消耗させやうとするにあることは明かである。從つて吾吾銃後國民は共同の敵たる米英のかかる作戰意圖を常に心に銘じ、開戰以來の戰捷に狎れ、敵を輕視するが如き風潮は嚴に戒しむべきである。盟邦と固く結束し、堅忍持久、生產力の增强を圖り、生產戰を以て前線將兵の戰果に應へ、長期に亘るべき世界新秩序戰を戰ひ抜くべく一段の決意を固むべきである。

02 感狀に輝やく兩大尉 鄉里で武勳を教材に 西住戰車隊長傳の山根大尉
03 勇猛果敢な奮鬪兒 軍神橫山少佐と同鄉の五反田大尉
04 豪宕雄渾な毆込み ツラギ海峽夜戰と桶狹間の戰(上) 丹羽海軍報道班員手記
05 “おお鐵脚の巨人だ” 無類の逞しさで猛進又猛進 壯絕!戰車遭遇戰
06 皇奉定例部長會議
07 圖像:新聞人鍊成會
08 和平反共運動 諸先烈殉國記念大會
09 昭南港內沈沒船 九十四隻引揚に成功
10 關東大震災記念式典
11 神道鍊成會を開催
12 “おお鐵脚の巨人だ” 無類の逞しさで猛進又猛進 壯絕!戰車遭遇戰仕事は親切に” 阿部食糧營團總裁談
13 張切る”荒鷲の卵” 青空睨んで模型飛行機を製作
14 きのふ授業開始 羅東諸學校、假校舍で
15 可愛らしい人形 蘭陽地方の罹災兒童慰問に 桔梗俱樂部員が贈る
16 蘭陽乘合が新線路申請
17 第四回彈丸切手八日賣出
18 產奉指導者鍊成 全島の開催日割決定
19 坂口知事出府
20 宜蘭市紙芝居挺身隊結成式
21 人事・消息
22 訃文:張石耀
23 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 指定目標を突破 全島第一位を占めん 賴母しい臺南州下の金屬回收
02 西螺街民の赤誠 鍋鐵應召に協力
03 嘉義の回收好成績
04 故副島大尉 屏東市葬 五日屏東女で執行
05 圖像:金屬特別回收供出展示(屏東)
06 料理屋が協力
07 知事が講義 吏員講習會で
08 高雄州米納の買入價格決定
09 “大東亞戰日記” 皇軍の大戰果を 日記帖や切拔帖に
10 國講研究會
11 彰化孔子祭典 十一日に執行
12 堆肥增產見事に結實 北門郡で第二回品評會開催
13 實踐七項目決定 皇奉臺南市支會の九月常會の申合事項
14 萬丹庄奉壯團總會
15 興亞青年の意氣 能高郡青少年團結團式
16 建築請負の統合 臺南州、七日懇談會開催
17 職員の勤勞奉仕
18 千歲村入村記念祈願祭
19 高雄市常會
20 活潑に推進 皇奉高雄市支會 奉公委員を增加委囑
21 豐原街青年團結團式
22 屏東詩吟會
23 無駄のない配給に 嘉義市で人口日表作製
24 蓖麻蠶飼育指導講習會
25 甘藷增產打合
26 甘藷の積極的增產 新化郡で打合會開催
27 臺中市常會
28 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
29 彰化署定期召集
30 官紀肅正訓示 河野助役が市長に代り
31 公金を費消 高雄市役所員
32 世話役が率先鍊成 皇奉彰化市支會
33 集集の慰問映畫
34 遺家族慰問映畫會
35 アンモニア パイプ爆發
36 澎湖廳教員異動
37 東石郡警察課異動
38 花蓮港陸上競技の成績
39 東石郡警察課異動
40 胎兒を遺棄
41 家禽放飼取締
42 東大に二人合格
43 地方多より
44 今日の映畫
45 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 鹽は豫定以上の豐收 曹達工業確立が必要 歸府した佐治局長語る
02 負託の責任重且大 林業報國に協力邁進 久宗臺拓副社長談
03 本島と東亞經濟概況(上) 總會に於ける水津臺銀頭取演述
04 林業部を新設 二課、三出張所に分つ
05 政府出資財產引繼を開始
06 砂糖滯貨等經費激增 當局で調查對策を講究
07 輸出農產社長後任 松村慎一郎氏任命
08 米穀納入組合が 屏東農倉借入
09 滿尾部長談 貨物輸送の增強と複線の完成に努力
10 臺銀配當七分可決 本橋理事重任
11 蔬菜果實州別小賣價格 十日に實施の旨通牒
12 照明燈
13 商況(一日後場)
14 ラジオ
15 水滸傳(766)/黃得時;碇政彌
16 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 大東亞省政務の施行地域 滿國、中國、佛印、泰國、關東、南洋廳 要鋼・注意すべき諸點
02 歷史的な巨步を進む 東條內閣の一大英斷
03 圖像:〇〇を壓する我艨艟
04 官制公布と同時に 大東亞相を內奏
05 外交大權は依然 外務省で統轄
06 戰果に醉ふ勿れ! 大震災記念日陸軍當局談發表
07 山本東亞局長が外務次官心得
08 學校制度の確立が必要 飯田ビルマ最高指揮官巡視談
09 二重性格の具體化 全島民の最大關心事 大東亞省と 臺灣の地位
10 東鄉茂德氏を勅選議員に
11 緬甸の行政着着整備 治安は最も滿足すべき狀態
12 猛攻に次ぐ猛攻 獨戰車增援部隊ス市に迫る
13 アナパ港攻略
14 カラチ完全攻略
15 ノ港に突入か
16 在支米空軍 チ少將麾下に
17 輕金屬統制會の創立總會
18 麻統制會の設立委員會
19 中嶋財務局長 一等に陞敍
20 司法辭令
21 臺電辭令
22 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 暗夜に地雷原突破 敵味方團子となつて猛進 佐伯五反田兩戰車中隊奮戰
02 光と音響の氾濫 天下一品・日本海軍の夜戰 丹羽海軍報道班員手記(下)
03 戰車を飛出して 敵の電線を切斷 彈雨下小隊長の活躍
04 長谷川總督 蘭陽地方風害視察へ
05 產業奉公團幹部講習會
06 敵前三十米に布陣 英兵も舌を捲く命中率
07 大東亞文學者會議 明治の佳節を卜し東京市で開催
08 東亞の尊い捨石 中隊長以下枕並べて討死
09 女子興亞會組織 今までの訓練を生活に 臺北州女子職員が結成
10 皇奉基隆郡支會 事業計畫打合會
11 人事・消息
12 煙幕
13 興南詩苑漢詩

游白雲莊歸而作/小維摩、鶯歌村夏日/肇藩 高士穆、次韻酬杏庵兄/可軒

14 今夜の放送
15 興南案內報社消息
16 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 畏し・御下問賜はる 井野農林大臣謹話頭條新聞

【東京發同盟】井野農相は二日午後四時宮中に參內

天皇陛下に拜謁仰せつけられ八月十五日現在に於ける本年度內地稻作狀況を中心に最近の食糧並びに木炭事情について奏上種々御下問に奉答して同四時二十分御前を退下したが本省大臣室にて次の如く謹話した

最近の內地稻作狀況につき詳細奏上申上げました所

天皇陛下には痛く御滿悅遊ばされ更に麥作についても有難き御下問を賜はりましたので麥作も全國的に極めて良好であり外米の輸入も順調に進んで端境期の食糧事情は何等不安がない旨を謹んで奉答申上げ、又木炭事情についても九月一日から開始された增產計畫を詳細奉答申上げました常に戰時下民草の上を御軫念あらせられる御仁慈に恐懼感激して御前を退下して參りました

02 敵の一兵をも留めぬ 全セレベス完全戡定 デマ宣傳 討伐戰前 我が戰士
03 瘴癘蠻地との戰ひ 施地帶に モリ族は
04 ここ數年來の豐作 稻作、五分以上の增收
05 東亞諸國は大歡迎 不退轉の決意表明 滿洲國贊意 中支各方面滿腔の贊意 國府部內も英斷を稱ふ 西貢日本側官民歡迎
06 外交方針は變らぬ 事務引繼東條新外相訓示
07 敵二千五百を殲滅 于學忠敗殘軍を急迫
08 專任外相 早急設置の意向
09 在支諸機關も統轄 大東亞省生誕、興亞院吸收さる
10 國際犯罪者の企圖 全く失敗に歸す ヒ總統聲明
11 樞軸軍の新攻勢 北亞戰線、風雲再び急
12 外相秘書官發令
13 東亞全局處理の一元的機構 林柏生氏語る
14 委員シヤルマを逮捕
15 南十字星
16 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 大東亞省の設置社說

一日の定例閣議で遂に懸案の大東亞省が設置されることに決定、その設置要綱が發表されると共に、いよいよ十月一日から開設する旨明らかにされた。大東亞省設置の方針は、大東亞戰爭の完遂並に大東亞建設といふ帝國不動の大國策必成を期するため、大東亞地域內の諸外國及諸地域に關する政務の施行を擔當するに在り、而してこのために大東亞建設の企畫實施に當り、愈よ陸海軍との連繋强調を密にすると共に一元的且つ包括的なる組織の下、最も迅速果敢なる運營を期せんとするに在るのである。斯くして內地、朝鮮、臺灣、樺太を除く大東亞地域に關する政治、經濟、文化等諸般の政務の施行に關する强力なる一元的機關たる大東亞省設置のため、對滿事務局、興亞院、外務省東亞局南洋局及拓務省の廢止は蓋し當然の措置と云はねばならない。

,東條首相の言にある通り大東亞の建設は戰爭の完遂と不離一體の關係に立つものであつて帝國の戰爭遂行そのものである、從つて大東亞の建設は宏遠なる理想の實現と同時に帝國戰爭遂行力の急速なる增强を中心として進展せしむることが絕對に必要なのである、大東亞省の誕生は實に斯る必要性から生れた一元的且つ包括的な强力なる綜合機關と云はねばならない、殊に滿支を南方諸地域と共に一元的に包括運營して行く體制を確立したことは支那事變と今次大東亞戰爭との本質的同一性に基き今後の所謂大東亞新秩序の建設、共榮圈の樹立を强力且つ迅速に推進する所以のものであつて、我ら國民の齊しく賛同措く能はざるところである、この點は從來に比し洵に大なる躍進と云はねばならず世界史的役割を荷ふ帝國の大東亞共榮圈建設の愈よ本格的挺進への具體的發足として絕大の成果を期待せられると同時に中外に甚大のシヨツクを與ふるであらう。

尚大東亞省設置と共に外地行政に關しては、朝鮮臺灣に關しては、必要なる範圍に於て內地と同樣なる取扱を目途となし、實施の方式については別途に考究する事になつてゐるが、その根本方針は要するに、各各の發達の實情に鑑み真に內外地の渾然融合を期してこれに心要なる諸般の處置を講ぜんとするものである。具體的には樺太を內地行政區劃に編入した外、未だ明示されてゐないが、臺灣に關しては、既にさきに長谷川總督より中央に對して種種進言せられて居り、所謂臺灣の二重性格の容認並に之に基く活用が期待されてゐる政治行政的には殆んど內地延長の實を恥づかしめない。臺灣の實狀としては、名實相伴ふ內外地の渾然融合は恐らく問題はなかるべく、問題は要するに所謂大東亞圈に對處する臺灣の地位確立でなければならない。南進の基地として單に地理的優位を誇るのみならず人的物的に現實に南方協力態勢を確立した本島が少くとも經濟的に或る程度臺灣總督の發言を認め之によつて南方圈と密接なる關聯を保ちつつ、國家的に臺灣を活かすことに於て、より速かに大東亞新秩序建設を推進する所以だと云つても過言ではないであらう。

02 思出す當時の激戰 バンテン灣の引揚作業視察記
03 圖像:大東亞の空を快翔する陸鷲
04 總額十一萬九千餘圓 武官府八月中取扱の献金品
05 新竹市第三種空訓 愈よ來る九日より實施
06 勤報青年隊十七回入隊式 昨日大直で擧行
07 “奉公班で防諜當番” 新竹市に咲く銃後美談
08 長谷川總督きのふ 蘭陽地方復興狀況を視察 溫い勞りに地元民感激
09 府局部長會議
10 督府防衛團の查閱 昨日府前廣場で實施
11 改正賃金法令の 周知徹底講習會
12 各府縣別に一齊に豫選開始 勤勞者音樂大會
13 責任感に殉じた 一青年の親引見 立派な行為を絶讚
14 制服の乙女が献金□
15 住宅六十七戶 新竹市で近く新築
16 豚種の改良へ 新竹州の諸計畫
17 交換船ロレンソマルケスに到着 懐しい龍田丸の日の丸を見て 邦人ら萬歲の歡呼
18 健康保持に全力 邦人抑留者の體驗談
19 美談を生んだ 奉公班員を激勵
20 起ち上るインド ボンペイから得た印象
21 本社發行の世界地圖を 專賣報國會が献納報社消息
22 滿洲國の全人口 四千三百十一萬餘
23 全島實用自轉車競走大會 來る廿日臺大競技場で開催
24 龍田丸の交換移乘完了
25 新竹秋競馬迫る
26 南邦交通會社 從業員の鍊成
27 四百三十一名 港都デング熱の罹病者
28 人事・消息報社消息
29 第八十六期(昭和十七年上半季)決算公告
30 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 古い大砲も掘る 一日間で昨年の回收量突破 高雄州擧州の赤誠
02 忽ち金屬の山 彰化市民赤誠を披瀝
03 我らの慰問團歸る 前線將兵に會ふ感激は大きい
04 學徒體鍊大會 十八日臺中で開催
05 慰問は真心で 內山松竹慰問團長の寄臺談
06 けふ献納式擧行
07 屏東郡の金屬回收
08 遺族を弔問
09 最後の磨きへ 屏東市青年愈よ後期訓練
10 多彩な行事 花蓮港の司法保護行事
11 角力で鍊成 選手を選り出して 南北對抗で試合
12 九月常會の追加申合事項
13 白衣勇士慰問演藝 屏東市桔梗クラブ員が
14 嘉義郡の國語演習會
15 公債の消化に 講演と映畫の會
16 大越總務部長 屏東初巡視
17 感謝の慰安會
18 圖像:馬來の宗教
19 味覺の王座 豐產麻豆の文旦 近く大量出廻る
20 彰化郡民の赤誠披瀝 四月臺中座で
21 防空群長の仕事 奉公班副班長が當る
22 會計事務研究會
23 鳳山郡下の吏員鍊成會
24 軍人會館開放 經濟□は維持會が當る
25 鳳山郡消防詰所地鎮祭
26 擧郡國語普及へ驀ら 竹東郡で大會を開催
27 常會運營研究會
28 皇奉會高雄市支會參與委員
29 臺南市の道路工事愈よ着手
30 ラジオ取扱者 防諜組合結成
31 枋寮義民廟祭典
32 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
33 四部門新設 彰化桔俱の飛躍
34 婦人服講習會
35 こそ泥就縛
36 人事報社消息
37 地方多より
38 今日の映畫
39 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 本島海洋漁業統制 中央との折衝遂に停頓 局面打開に石井局長上京
02 機械の島内自給に 近く白銑で試驗製作
03 臺東ドラツク會社 五十萬圓で創立中
04 本島と東亞經濟概況(下) 總會に於ける水津臺銀頭取演述
05 陸稻初檢查
06 南方セメント工業 來年中工場完成せん
07 乾パインの出荷 當局で慎重對策を考究
08 タクシー事業組合昨日創立
09 私鐵業愈愈新發足 臺灣私鐵協議會を設置
10 夏物鳳梨罐詰生產 既に百廿萬箱を突破
11 甘蔗植付座談會
12 經濟手帳 經濟會議所の構想
13 專賣局臺北工場 來年より煙草製造復活
14 產聯への貯金激增 八月末三千萬圓に肉迫
15 蓖麻栽培追加 八月實踐事項に
16 照明燈
17 商況(二日後場)
18 ラジオ
19 水滸傳(767)/黃得時;碇政彌
20 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 日本商社の進出 一對一の割合で輸出權獲得 佛印輸出組合問題圓滿解決
02 ス市包圍圈を壓縮 獨軍愈よ全面的進出
03 最後の總攻擊へ 赤軍、悲壯の抵抗續く
04 世界新秩序戰の序戰 ポーランド消滅の日
05 塹壕內で肉彈戰 獨軍司令部戰況を發表
06 圖像:マラツカの古城
07 翼政の地方會員增強 地方組織の基準三點
08 ノ港周邊で激戰 西コーカサス作戰大詰へ 獨軍、大軍を續續集結
09 占領地の復舊順調 サイゴン着の芳澤大使語る
10 獨軍ノヴオロシースク進出
11 協力會議運營委員會開く
12 “上下が一心同體” チリ一記者「日本の真相」を語る
13 英、愛蘭の確執深刻 ベルフアスト物情騷然
14 蔣、湯根強い對立 第一戰區勢力傍系へ移る
15 駐米重慶大使更迭か
16 カイロを爆擊 獨爆擊機編隊活躍
17 ア市內外の軍事施設猛爆
18 印度獨立の氣勢を擧ぐ 昭南支部大會
19 須磨駐西公使 マドリード歸任
20 鋼材特約店整備要綱
21 日本發送電の 火力發電所增設
22 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 永久王殿下御二年祭 拜領の鐙に偲び奉る中岡彌高中將謹話
02 經濟法令遵法週間 臺北州實施行事決る
03 奉公運動推進へ 基隆市支會で委員、參與打合
04 奉公運動の成果 心強い復舊作業 蘭陽視察を終へた長谷川總督談
05 ヨイ子供の慰問 蘭陽地方の罹災國民學校兒童に 集る集る學用品の山
06 心強い高砂族の職域奉公に感激 兩郡の初巡視終へ柴山警察部長語る
07 殿下の御遺德讚仰 全國女學生和歌二千首を謹作奉呈
08 風害情況を聽取 堤防決潰現場を視察して 總督けふ夕刻歸化
09 大好評博して 比島皇軍慰問團歸る
10 綠ヶ丘に住宅地帶を設置 商議所から具申
11 國民學校州廳對抗陸上競技
12 青年學校戰場運動大會 廿四日臺大競技場で開催
13 ペンを銃に代へ 新聞人、第三部隊で軍事講習
14 教員體育大會 六日帝大で開く
15 日婦新竹州支部十二日結成式
16 新竹州市長郡守會議
17 船荷荷捌懇談會
18 種子なし果物に成功 成長ホルモン應用に凱歌
19 王敏川氏逝去
20 人事・消息
21 煙幕
22 今夜の放送
23 興南詩苑漢詩

壬午首夏陪諸友訪稻香村似東道主洪君元煌/鶴亭、次鶴亭先生見贈韵/元煌、同鶴亭兄小魯弟赴落伍生之擊鉢吟會賦此呈政/灌園、次灌園先生見贈瑤韵/元煌、草屯洪元煌先生招我社同人飲其家園賦呈/小魯

24 商況(三日□場)
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第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 不斷の肅清を續行 北支軍・八月中の主要作戰頭條新聞

【北京三日發同盟】北支軍では河北、山東兩省並びに蒙疆方面に於ける八月中の主要作戰狀況につき三日午後三時左の如く發表した、

北支軍八月中主要作戰狀況

北支軍は依然活潑不斷の肅清作戰を續行し建設諸施策の推進力たらしむると共に蔣共兩軍をして大東亞の兵站基地たる華北を窺□するの餘地なからしめたり、わが軍屢次の作戰に軍事的蠢動能力を喪失せる共產黨軍が窮餘の一策として七月七日支那事變記念日以降高梁繁茂期を利用し所謂「政治攻勢」を以て華北の攪亂企圖せる動向は注目を要すべきものあり八月に入つて支那側軍警に對する小規模なる襲擊爭取事件の散發となり現れたるも我方の嚴戒と時宜に投ぜる討伐によりその企圖を全く水泡に歸せしめたり

河北省方面滿洲國境山岳地帶に於て執拗に抗日根據地建設を企圖しつゝある冀東共產軍に對しわが軍は八月中旬以降關東軍と協力徹底的剿滅作戰を實施中にして着々戰果を收めつゝあり

山東省方面山東蔣系于學忠軍は相次ぐ內纷に衰亡の一途を辿りつつあり八月初旬には又復第百十一師長常恩多の病死を機として突發せる兵變あり于學忠は身を以て難を逃れ第百十三師方面に遁走する醜態を演じたり、わが軍は中旬以降混亂の山東蔣系軍に峻烈なる一擊を加へ總司令于學忠を負傷せしめ第百十三師參謀以下幹部多數を補虜とし麾下諸部隊に殲滅的打撃を與へたり

蒙疆方面七月上旬來繼續中の京北肅作戰は京北共產軍の根據地を剿滅し八月下旬終了せり又七月下旬以降實施中の綏蒙遊擊隊剿滅を目的とする厚和東北銀礦灣地區肅清作戰は逐次戰果を收めつつ繼續中なり

02 大東亞省の現地機構 拔本塞源的に新創設期待さる
03 圖像:索敵行より歸へる我が海の荒鷲の雄姿
04 愈よ淒慘を極む ス市の肉彈攻防戰
05 青少年運動を研究 周南京市長記者團に語る
06 岸商相、平生鐵鋼統制會長と協議
07 英語を正課から除外 ビルマ學校再開
08 “大東亞の東京” 周市長帝都市民ヘメツセージ
09 殘虐な英米の仕打 船員を洋上に置いてけほり わが潛水艦の土產話
10 佛印とジヤワの物資交流の問題 芳澤大使深甚の考慮を拂ふ
11 血みどろの死鬪 埃及戰線淒慘に展開
12 太平洋軍事會議 白堊館で開く
13 獨軍地雷網を突破 英軍潰走の氣配
14 周南京市長 岸本市長と交驩
15 增產への氣魄が結實 米作「五分以上增收」の好調
16 各省改正官制案 けふ定例閣議に附議
17 西岡前代議士の選舉違反に罰金
18 三答訪使節首相を訪問
19 南十字星
20 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 國語講習所の整備充實 未教育青年の鍊成に重點社說

陸軍特別志願兵制度は明年度より實施される初等教育の義務制と共に、皇民鍊成史を飾る本島統治の劃期的な二大壯擧であるが、本年二月末現在總督府の調查に依り未教育青少年の數は滿八歲より滿十八歲の者が推定五○一・七九○名滿十八歲より二十四歲の者が推定五一九・六六八名で合計約百二萬餘と言ふ巨數に上つてゐる、時局下名實共に帝國の一環として其負荷の使命愈愈重大性を加へられつつある本島の人口の六分の一を占める之等未教育者青少年をして大東亞建設の尖兵たらしめると共に、國軍の要員たる責務を完遂し得る皇國民たらしむべく之を鍊成することはまた決戰下本島教育の一大課題でなければならぬ、總督府に於ても之が鍊成方策の確立に乘り出し、從來國語教授による皇民鍊成を最高目標とする國語講習所教育の重點を未教育青少年の基礎的教養訓練に置くことに方針を決定、之に對處して國語講習所の整備充實を圖ることとなつた

卽ち廿五歲以上の成人層に對しては皇民奉公會の最下部組織たる奉公班單位の簡易國語普及施設によつて之を推進することとし、現在廿五歲以下八歲以上の未教育青少年約百二萬餘に對しては明十八年度より同廿四年度までの六箇年間、二期に分けて之を三年制國語講習所に收容し皇國民としての基礎的鍊成を實施することになつたのである、之が為には國庫補助を受け未教育青少年を對象とする國講所を一部落に一箇所、一區に二箇所、しかも不定であつた修業年限を三箇年制に整備し、其教育內容も修身、國語、算數、地理、歷史、理科等の各教科を皇民科として之に歸一統合せしむると共に訓鍊を眼目とする體鍊科を加へ、特に女子には婦德の鍊磨を目的とする家庭科を課し、且つ教科課程の整備統一を圖るほかその教育內容ならび方法の整備充實は青年學校と青少年團の關係の如く、青少年團新機構における二部、三部團員の教養訓練と相卽不離の一體性を保ち以て青少年教育の完璧を期してゐる、そして之が整備刷新の第一着手として教科課程の整備を圖る新教科書編纂會議で既に各教科編纂要綱を決定、愈愈第一期の初年度たる明十八年度より全面的に之を使用せしめることとなつた

從來本島に於ける國語講習所は未教育青少年を對象とする國講所入學超過兒童を收容する特設國講所、成人層を主眼とする簡易國講及び幼稚園規則に準據しない幼兒國講所等あり、特設國講所は修業年限三年で國民學校の教科書を使つてゐるが、未教育者を收容する國語講習所は修業年限まちまちのみならずその教科書も州廳、市郡別に編纂されてゐたのを今回未教育青少年の基礎的教養訓練に重點が置かれるのを楔機に企圖される國講所の整備充實の魁けとして、年齡に適用せる教科書、三年間の教育課程を統一する新教科書の劃一的編纂が行はれたのである。現に實社會に職場を持つ所謂勤勞青少年たる未教育者を對象とするこの三年制國講所の教育程度は、國民學校四學年前期に相當し謂はば國民學校の程度を少し低くした皇國民の基礎的鍊成の道場であるが今や大東亞建設に本島の人的資源が要望されてゐるとき、未教育青少年に對する國語普及施設としての國講所が皇國民の鍊成道場として飛躍せられたといふことは本島國語教育の轉換を示唆するものとして注目せられてゐる

02 永久王殿下御二年祭 けふ宮邸で執行はせらる
03 滿洲建國を慶祝 朝野擧げて各種行事を實施
04 圖像:草原を壓し進撃する我が戰車部隊の威容
05 全校生徒が御墓前參拜 御命日に駒本國民學校で
06 遺兒部隊樺太代表入京
07 潛水艦に繪畫献納 乘組員の眼と心を慰問
08 ビサヤ地方視察記(一) 南海の”女護島“ サマールの男・土地を捨てる海外遊記

【○○にて中川海軍報道班員發】記者らは海軍◯◯部隊の比島中部ビサヤ地方の水路港灣ならびに經濟調查團に同行を許され七月七日セブ島を出航、約二週間にわたってレイテ島を除き硝煙漸くをさまつた同地方の島嶼を隈なく視察した、同調查團は小汽船に軍艦旗をかゝげ島から島へ、海上航行一、五三◯キロ、陸路自動車で一、二◯◯キロを踏破、資源の調查に住民の宣撫に多大の成果をあげて歸つてきた、以下記者の眼に映じたこれらの島々の現地報告

サマール島

今迄自分は比島のあちこちの海を航海したが海上は實に靜かである鏡の上を滑るやうな靜かなうちに明け船はサマール島西岸のマケダ灣口にさしかゝつてゐた地圖にない小さな島が幾千となく犇めき合つてゐるのに驚くこれらの島は全部樹木といふものは見當らない、丁度雨季で青々とした草が蔽ひ朝日に映えて目がさめるやうな美しさだつた午前七時十分同島の首都カトバロガン市に着く、山の裾にひろがる小さな街で埠頭一帶の商店街は皇軍の上陸後不逞の徒が掠奪を目的とした放火のため燒け落ち小さな街がなほ小さくなつてニツパーハウスが轉々と忘れられたやうに建つてゐるのが目につくだけだ、こゝの邦人卅名は戰爭勃發後手錠をはめられ同島の西南のレイテ島を轉々と連行されひどい虐待を受けたが、そのため警官連中は後難を恐れてなほ山中に逃亡してをり南部地方はまだ治安が惡いと陸軍の警備隊長はいつてゐた、同島の面積は五、三二四平方マイル、人口五四六三◯六人、カトバロガンが二六、六五四人で最も多く、次いで西北岸カルバヨクが二五、七八六人でこの兩市が中心をなしてゐるが、現在では約半分が山中に避難してゐるので街は淋しい、同市には州、市廳區裁判所、ハイスクール、工業師範學校、無電臺等があるが州市廳を除き公共機關は全部閉鎖され、街路にはやせこけた大が 徘徊してうさんくささうに睨み廻つてゐた。この島は北海岸地方が比較的農業に適し、またルソン、ネグロス方面からの米の集散地であつたが敵が敗走の際山中に隱したので食糧が極度に缺乏してゐるカトバロガンを中心にして南へ延びレイテ島のカリガラ□一帶の漁業は最も盛んで比島生產額の六十%でカトバ□ガン附近で漁獲されるとのことだ戰前はマニラ、セブ、ネグロス方面からも數百のバンカが押し寄せ、その灯が海面に映えて實に美しい景觀を呈したといはれ、魚は全部華僑の問屋筋によつて鹽魚にされ、マニラへ送られてゐたが現在鹽が不足なので殆どみるべきものがなく、土地は地質的に珊瑚質で地下水を保ち得ず、旱魃の上每年九月に發生する颱風の影響で農產物は育たないので住民は貧乏し、役人もプーアアイルランドだとこぼしてゐた、したがつて住民は土地を捨てルソン、ミンダナオ方面への出稼ぎ人が多く東海岸カナビドの如きは男は他の島へ渡り、近親者の結婚をタブーとして禁じてゐるので女が溢れ女護島といはれてゐる位である、然し日本の指導を受けるやうになつた今後は折角の土地を漫然と遊ばしておくわけにはいかない、資源が乏しければ乏しいだけに自給自足をはかつて、移入に仰いでゐた農產物の生產にあたらねばと軍政部ならびに海軍々需部の指導のもとに、カトバロガンから北四十四キロのピナプラタにこの程農民訓練所が開設された、第一回生として全島十三村々長から推薦された十四歲から十七歲の少年十名を入所させ、半ケ年日本の農民道場的な訓練を受けさせ將來島民の中堅指導分子として同島農業の改着にあたらせることになり、働かざれば食ふべからず、この簡單な日本の指導原理に働くことの嫌ひな島民を瞠目させ大きな反響を呼び起してゐるのだ、正午、カトバロガンの州知事、市長をはじめ主だつた役人を船中に招待して池端指揮官を中心に座談會を開き、フリースピーキングで彼らの希望、不平を聞いたが、酒が廻るにつれて實に能辯にまくし立てて流石に議論の國を思はせたが、いづれも他力本願的なものばかりでいさゝか鼻につくものもあり、最後に指揮官は、人間生活は精神である日本が長い間支那と戰ひ然も米英を相手にして一步も退かないこの不思議な力を研究せよ、と語つてきかしたが果してその真意がわかつたかどうか……

09 紙芝居の實演 軍司令部會議室で
10 宜蘭市各町會長研究會
11 靖國神社に奉祀 在蒙邦人・近く中央に請願
12 軍援臺北市分會への寄附者
13 圖像:鳴崧記念學校開校式
14 天晴れの兄弟 お山に咲く美談
15 貴重な體驗獲得 新聞人・軍事講習終る
16 將兵と遺家族慰問 松竹少女歌劇團の一行を招き 六日から公會堂で
17 鄉軍武術大會出場選手豫選
18 竹東郡山の石炭鑛脈調查
19 無敵海軍へ雜誌を献納
20 地方馬檢查日程 臺北州一部と東部方面
21 國語家庭申請受付を開始
22 お山の婦人にこの意氣込み
23 岸本鹿太郎大將が逝去
24 本社で記者募集報社消息
25 第六回決算報告/振山鑛業株式會社
26 第三回決算公告/株式會社大振商行
27 新聞配達員募集/興南新聞社販賣部報社消息
28 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 憧れの大空 夏休中に造つた模型航空機で 腕比べの競翔會
02 產奉團幹部鍊成 石原本部長を迎へて 三日大肚山で開く
03 技師、重役が鍊成 高雄產奉、兩所で開く
04 圖像:新生マレーの素描
05 大溪街分會常會を開催
06 鶯歌街義捐金提出
07 常會運營の講習會開催
08 臺南桔梗俱樂部 部員を增加募集
09 溢るる元氣 頑張る臺南州出身の 譽の志願兵の近況
10 農務打合會 高雄で開かる
11 優良防衛團員を表彰
12 臺南州の體力檢定 十月中に豫備檢定
13 先進都市の衛生設施を視察
14 軍援事務研究會
15 荒鷲に感謝 皇奉花蓮港市支會で 一戶五錢の赤誠献金
16 再生舍落成 來る九日擧式
17 畜產增殖座談會 彰化市奉公會主催
18 日婦結成の打合
19 桃園郡の事務簡素化 小冊子を配布
20 冠婚葬祭の指針 皇奉桃園郡支會で協議決定
21 釘だけで八萬本 古い大砲彈丸も飛出す 東園校の金屬回收
22 金屬回收打合
23 紙芝居で回收宣傳
24 健民講習會
25 消費米配給率改訂打合
26 遺家族慰問演藝會盛況
27 青年教育を振興 北斗郡で部落單位訓練
28 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
29 推進隊を組織 內埔庄の金屬回收要領
30 貯蓄成績良好 彰化郡當局努力
31 內地農村視察の感想發表會開催 東港郡下の日割決定
32 新化郡勸業課員 蓖麻栽培に奉仕
33 婚禮葬儀改善實踐委員會 員林郡支會で開く
34 埔鹽庄各部落 奉公班查閱
35 配給米を胡魔化す 惡辣な主任檢擧さる
36 國防訓練大會 出場選手豫選 二十日高雄で
37 土俵作つて角力で錬る 臺中錦町壯丁團
38 吏員養成所入所式
39 嘉義の火事
40 花蓮港の豫選
41 人事報社消息
42 地方多より報社消息
43 今日の映畫
44 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 獸疫乾燥血清に成功 我が血清界に新機軸
02 赤糖第一回豫想 四十五萬擔と發表
03 鐵道貨物集配經費 百瓩につき四十錢
04 金屬特別回收運動(下) 全島展開の情況 島澤物資課事務官談
05 共榮貯蓄會總會
06 經濟懇談會臺灣委員會主事決定
07 南方供出民間農業技術者 農林課長會議で割當
08 大阪短期立會變更
09 八月末郵便貯金 八千萬圓を突破 豫定額より遙かに增加
10 滿關向滯貨一掃に 定期船增配方を陳情
11 臺北州雜穀配給組合發起人會
12 私設鐵道協議會 昨日發會式を擧行
13 臺北州食用品配給組合發起人會
14 芭蕉檢查所設置を陳情 水長流の生產者大會開催
15 市米穀組合總會 清水氏組合長に昇格
16 經濟手帖 農漁業團體統合問題の再燃
17 員林洋服商組合總會
18 照明燈
19 商況(三日後場)
20 ラジオ
21 水滸傳(768)/黃得時;碇政彌
22 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 突破作戰を強行 赤軍新陣地に撤退
02 ス市要塞を強襲 獨空軍猛烈な活躍
03 ノ軍港の陷落 既に時間の問題
04 圖像:海軍豫備練習生カツター帆走競技(橫濱)
05 獨軍司令部戰況發表
06 早期供出米に獎勵金 石當り六十錢乃至四十錢交付
07 豫算重點施行を徹底 滿國政府明年度の編成方針
08 南の海と港を語る(上) 世界一の良港へ 昭南島—仲澤鑑三氏談
09 ノ港完全に包圍さる
10 ハイフア爆擊 樞軸空軍が
11 カイロ、ア港を猛爆
12 英米の悲慘な誤算 情勢は前大戰當時と全く異る 獨大規模な宣傳 英佛の宣戰 布吿三周年
13 在米日本貿易商社を接收
14 暴動は寧ろ激化 印度騷擾の近狀
15 英西亞軍司令部發表
16 二千餘萬噸に上る 三年間英米の喪失船舶
17 獨海空軍の大戰果
18 スペイン内閣改造
19 義勇團を解散 共同租界參事會で可決
20 郡境改編を準備 經濟地理的意義を考慮
21 牽引車操縱記章を制定 優良者を顯彰
22 書信の往復を許可 香港收容の敵性外人に
23 蒙古政府最高顧問制を廢止
24 雲南重慶軍にコレラ猖獗
25 遞信辭令
26 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 偲び奉る御遺德 故永久王殿下の御二周年祭 けふ執行はせらる
02 御健やかに御成長 道久王樣と肇子女王樣
03 御高德を偲び奉る會 日比谷公會堂で開催
04 圖像:臺北帝大軍事教練查閱
05 蒙疆で御二年祭 御戰死の場所に於て
06 感激一入新た 御仁慈に泣く失明勇士
07 小國民訓典と兒童作品 橫濱市青木國民學校が献上
08 日本は美しい國 ア佛印外務局通譯語る
09 佛印工藝の父 石川巳七雄翁語る
10 國民的決議新た 大昭奉戴日・朝禮の時間
11 逞し・若人の意氣 臺北帝大の教練查閱
12 經濟法令遵守 週間講演日程
13 南方文化の殿堂 昭南博物館整理進む
14 戰鬪教練や狹窄射擊實施
15 “空閑地を殘すな” あすから愛國蓖麻增產週間
16 交換船龍田丸 ロ港を出帆一路故國へ
17 熱と意氣を發揮 樋口參謀長視察談
18 皇奉地域組織運營研究會
19 總督官邸の空地 栽培員が種子を播く
20 市バス改札方法再檢討 バス委員會で
21 人事・消息
22 興南詩苑漢詩

次小魯先生見贈瑤韵/元煌、稻香村訪元煌先生/莊幼岳、次幼岳君見贈瑤韵/元煌、元煌先生寵招擊鉢吟會賦此二首/雲鵬

23 港郡にウドンと米粉を配給
24 煙幕
25 今夜の放送
26 興南案內報社消息
27 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 衡陽、零陵、桂林爆擊 陸鷲部隊、數次に亘り頭條新聞

【南京四日發同盟】支那派遣軍報道部發表(四日午後四時)陸軍航空部隊は昨三日敵機を求めて數次に亘り衡陽、零陵、桂林各飛行場を攻擊し零陵、桂林に於いて敵戰闘機七機を擊破炎上せしめたり

02 敵七機を擊碎破 在支米空軍全く戰意喪失
03 敵必殺の毆り込み 我が荒鷲堂堂の戰果
04 支那事變死歿者論功行賞 佐官以上の勇士名陸軍關係 輝く戰歷
05 支那派遣軍週間戰況
06 國境劃定の仕事 豫定通りに終る 福岡で矢野公使語る
07 東條首相西下
08 圖像:獨ソ戰線
09 南海の護り堅固 アロル、パンタルロンブレン諸島完全に戡定
10 バギオ方面の巡視より 田中派遣軍司令官歸還
11 埃及の反英抗爭 愈よ激化の一途
12 行政簡素改正官制案 昨日定例閣議で決定
13 樞府も迅速審議 來週中にも下審查
14 新省の設置進捗 準備委員會設けず
15 來週一ぱいに 閣議決定せん
16 ビルマ青年に感狀 皇軍の作戰に協力
17 待望の南方食糧米 華北へ初の大量輸入
18 大東亞省關聯ものを分離
19 支那事變記念章令案 御諮詢の件決定
20 南十字星
21 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 臺灣鐵道の輸送力增強社說

臺灣工業化の一推進力たる臺灣鐵道の輸送力增强に存分の手腕發揮を期待されてゐる滿尾新鐵道部長は人も知る如く鐵道省生え拔きの專門家であるが先般全線の巡視を了へ其專門的な鐵道經營理論に立脚して新な構想の下に臺鐵の大刷新を圖ることになつた。鐵道部長に今更の如く專門家を迎へるやうになつたのは今後工業化を推進する上に於て著しく脆弱性を露呈してゐる臺鐵の現狀では大なる支障があるからによることいふ迄もないがそれだけに交通局總長の兼任制としたり或は部外素人官吏の專任制としたりする等部長の地位を閑職視した從來の取扱方が一層誤れるものとして回顧されて來るのである。行政機構の制約にもよるとは云へこのことは詮ずる所鐵道に對する正しい認識の缺亡によるものでその結果豫算上瀰縫的に終り今日の如く脆弱性を呈するに至つてゐる。此秋に當り臺鐵の脆弱性乃至後進性を齎らした根本原因を的確につきとめそれの解決によつて始めて輸送力の增强が可能であることを篤と認識する必要があらう。

いふ迄もなく臺鐵は他の植民地鐵道と同樣に開拓鐵道として敷設されたものであるが領臺當初に於て臺灣財政を早急に確立する必要からその建設費を極度に切詰めその結果一粁當りの經費が內地鐵道の二十三萬圓に比し實に十三萬圓に過ぎないといふ貧弱さであつた。而も植民地經濟に立脚する臺灣財政は主要財源を官業收入に依存してゐた狀態にある為勢ひ鐵道益金の受入に急な餘りその後の鐵道改良には殆んど經費をかてけゐないといふ有樣であつた。過去督府特別會計に受入られた鐵道益金が約一億圓に上ると云はれてゐる程こと程左樣に臺鐵が財政上一の營利事業として取扱はれてゐたのである。その結果鐵道經營が綜合技術的に純科學的に行はれるべきものであるとの本質が忘却され豫算のやりとりは專ら政治的駈引のみによつて解決されて來たのである。尤も支那事變以後になつて本島の兵站基地並に工業化に艦みて思ひ出したやうに複線工事等臺鐵の增强が行はれ出したが時既に遲く資材關係で所期通り進捗しないのは周知の如くである。

右の如く臺鐵が財政上一の重要財源として取扱はれて來た處にその脆弱性乃至後進性が胚胎してゐるのであるから臺鐵輸送力の增强は先づ以てかかる根本原因を排除することにあらねばならないがそれは從來からも度度叫ばれてゐるやうに臺鐵豫算を實質的に特別會計同樣に取扱へばよいわけである。卽ち臺鐵に關する收支は形式上督府特別會計に含まれようがその經理は一切これを臺鐵に任かせ、收入を十分建設改良諸費にむけ得るやうにすればよいのである。既に專任部長に專門家が就任し更に鐵道省より若手新進の技術者を招聘することになつた今日右の如き豫算上の特別措置は臺鐵增强の上から見て避け得られないことであらう。それに資材さへ入手出來れば資材、技術、資金の三位一體的體制の下に輸送力增强が始めて飛躍的に推進され得るものと謂はねばならぬ。茲で一言したいことは從來の豫算查定に際し政治的駈引に禍されて改良建設よりも車輛增備の方に豫算が偏しすぎる嫌ひがあるが鐵道の十分なる機能發揮を期する見地から右の點は宜しく是正する必要があることを喚起したい。

02 國政の飛躍的進展を 皇帝陛下が御親吿 十三日建國神廟で臨時親吿祭
03 滿洲國の新國歌 けふ正式に制定公布 日本文歌詞 滿文の歌詞
04 御高德を御偲び遊ばさる 昨夜 兩殿下が同期生等と御物語り
05 鄉軍西聯合分會大會 昨夜公會堂で開かる
06 圖像:感狀に輝く佐伯部隊長と五反田少佐
07 お山の篤農家 新竹州で十名を表彰
08 大日本婦人會指導者鍊成會
09 ビサヤ地方視察記(二) 一面自然の牧場 戰火知らぬ氣に悠悠草を喰む牛馬 マスバテ島海外遊記

【○○にて中川海軍報道班員廿五日發】マスパテ島夜明け方右舷遙かにルソン島のフイリツピン富士マヨン山を望みつゝ航行午前八時マスバテ島の首都マスバテ町の港に入つた、灣口の兩岸は鬱蒼たる椰子林に圍まれ、モロの水上部落が點々とならんで實に綺麗だバンカを漕ぐ島民がわれらの入港で驚き右往左往してゐる、棧橋にならんで釣糸を垂れてゐた數十人の住民が物珍しさうにポカンと立つて船內を覗き込み、早くも氣の利いたのが大きな口を開いた比島名物のラポラポといふ焦やマンゴーを持つて船へ敬意を表しに來たこの島は二月九日が陸戰隊がわづか六名で奇襲上陸し巡警隊を追ひ散らしたところで三月にスペイン系のゴデー氏を立てゝ治安維持會を設立し、全島直ちに皇威に靡いた平和境である、同氏は船の入港を誰かに聞いたのだらう、早速訪れてきて街の模樣について語つた、同町は人口二千五百の小さな部落でココナツツの採取だけで生活してゐたが、戰爭以來買手がないので住民は仕事もなく每日ぶらぶら遊んでゐるのだと□人のことのやうに陽氣に話していつた、われらは自動車を連ね海岸に沿つてデイマサラグまでドライヴ、引返して午後からさらに同島を南下、平均時速六十キロで椰子また椰子 の肅々たる山道、涯しなくつゞく高原地帶を走り南海岸ミラグロスを經て北上アロロイに向つた、マスバテからミラグロスまでは低い草原がつゞき、綠の起伏が十數キロも擴がり一面自然の牧場をなし牛馬が戰火も知らぬ氣に悠々草をはんでゐるミラグロスからアロロイ間はやゝ高地をなしてゐるが、奈良の三笠山のやうな丘陵が幾重にもなつて見渡す限りの牧場となつてゐる自動車で三時間ばかりこの牧場と番人の小屋が目につくだけでその廣大な牧歌的な風景はしばし戰爭を忘れさせ全く天國に遊んでゐる心地がした、この島は大半が牧場で北東のチカオ島と合せて約三萬頭の牛馬が放牧されてゐるとのことだ、途中ミラグロスの町役場に寄つたが二階のホールに薄污くはげかゝつた看板が目についた、一九四六年比島が獨立することになつてゐた年である誰が書いたのだと居合せた巡查に聞くとアメリカ政府の命令で昨年拵へたのださうだ、アメリカの約束を君達は信じたかと尋ねるとノー・ノーと大きな聲をたてゝ笑つたアロロイにはかつて邦人の鑛夫も多數ゐたが支那事變勃發して殆ど解雇され、戰前には一名だけ殘つて働いてゐた、比島における金山熱はアメリカの金集中策による價格吊上げと比島人の投機熱がマツチして一にも金、二にも金と金山を追つて一時は物凄いゴールドラウシユ景氣を呈し、第二次歐洲大戰までは山から降りてくるこれらの鑛夫によりアロロイの町は非常な賑はひを呈し漁港の小部落ながらダンスホール、カフエー、バー等のナイトクラブが夜の街を彩つたといふことだが、皇軍の進駐前に經營者は逃亡して全工場は放置されたまゝになり鑛夫もいづれにか散つてしまつて、金山は事實上廢坑となりアロロイも漁港だけの淋しい町となつてゐる

10 臺灣遺兒代表 昨日元氣で入京
11 擧る健民工作の實 昨年度參加延人員二億七千餘萬 ラジオ體操の實施狀況
12 美麗な貼札と袋を提供 “大詔奉戴貯金を致しませう”
13 佛印邦人商社の今昔譚 竹內保田洋行主に聽く
14 產組役職員の鍊成講習會
15 蘭陽風害義捐金 募集締切一ヶ月延期報社消息
16 申合事項五項目 宜蘭市で積極的實踐へ
17 石炭は無盡藏 藤田東亞石炭社長寄望臺談
18 新京の大東亞建設博覽會 九月末日迄開催
19 淡水港の漁撈禁止等解除
20 紙芝居コンクール當選作品 近く街頭で公開
21 災害罹災者への救恤品 貨物運賃を滅免
22 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 石灰窒素大量獲得 堆肥多量生產農家に優位配給 高雄州輸送督勵に汗だく
02 常會指導區設定 臺南市支會乘出す
03 全郡の部落常會を指導 五藤北門郡守大車輪
04 故北村中尉 無言の凱旋
05 圖像:新生マレーの素描
06 金屬回收督勵 橫山市長が訓示
07 銅貨二萬枚應召 赤誠溢れる嘉義の金屬回收
08 擧庄積極供出 霧峰庄の回收
09 山岸臺東廳長 鹿野庄を初巡視
10 銃器整備へ 臺東中學の鍊磨
11 嘉義市の振興策 商議所員が常會開催
12 時局精神昂揚 臺東の震災記念日
13 田尾排水路改修鍬入式
14 農事懇談會 實行組合長集め
15 一樹一顆を献納 名物の文旦で皇軍慰問 皇奉麻豆街分會の赤誠
16 皇民塾運營の理論と實際 七ヶ所で指導者養成講習
17 南方織維會社彰化に設置 創立打合會開催
18 角力制霸へ 力む臺南州北部豫選大會
19 池上遺家族慰安會
20 役馬除草に限る 見よこの能率この成績 高雄州愈よ普及へ
21 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
22 回收金屬献納式 彰化市役所で擧行
23 花を作つて 白衣勇士慰問
24 中樞委員會設置 花蓮港の奉公運動推進
25 橫斷道路を開鑿 勤報青年隊十五日入隊式
26 花蓮港の奉公委員會
27 宴會を廢止 曾文郡の示達
28 出場選手豫備訓練
29 性病撲滅へ 臺中州盛り澤山の行事
30 今樣河內山宗俊 大法螺吹いた森下の惡辣な行狀記暴露
31 新店庄米配給組合創立總會
32 高雄のコレラ 又保菌者三名
33 講演と紙芝居の夕
34 今日の映畫
35 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 比島への供給は臺灣炭で一手引受 マニラに石炭會社事務所設置
02 木炭配給機構整備 當局で慎重に考究中
03 乾パイン輸移出 近く許可制を實施
04 州下醬油釀造業を統合 きのふ設立打合會を開催
05 金屬特別回收運動(完) 全島展開の情況 島澤物資課事務官談
06 プール制を採用 高雄州下バナナ圃場廢止
07 船釘取扱實績 十五日府に報告提出
08 臺拓臨時總會 來月十五日に決定
09 乾バナナ荷受組合 關門、阪神、京濱に設置
10 黑船需要額調查 十五日迄に報告
11 臺灣青果重役會
12 民間農業技術者南方送出近く決定
13 臺拓理監事 現業地へ出張
14 州下醬油配給組合設立打合會
15 木炭の需給圓滑に 新竹州より大量搬入
16 勞務手帳制度のポスター懸賞募集
17 照明燈
18 商況(四日後場)
19 ラジオ
20 水滸傳(769)/黃得時;碇政彌
21 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 大東亞戰爭に協力 日華國策を擁護、和平に挺身 カンボジャ十五萬華僑東條首相に通電
02 國民政府擁護大會 各地の代表兩千餘名が參集
03 圖像:夜の地中海に活躍する伊太利艦隊
04 愛蘭反英暴動激化 民眾と警官隊との衝突頻發
05 獨、英が砲擊戰 ドーヴア海峽挾んで
06 ス市の持つ重要性 陷落の及ぼす大影響
07 英國の最大の危機 冬に至れば到來せん
08 空中砲擊戰熾烈 埃及戰線、地上戰は小康
09 赤軍陣地次次に崩壞 ス市運命、旦夕に迫る
10 激鬪に始終
11 獨軍の重圍に陷る
12 獨戰車群が肉薄 ス市の主要門戶に
13 獨空軍活躍
14 ウイルキー イラク訪問を承諾
15 獨軍發表戰況
16 會議派との提携 印度、回教徒間で強調
17 獨軍、二三倍の數的優勢
18 收容インド人暴動を起す
19 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 日本人ここに在り 北部ルソンに苦鬪廿年 血盟誓つた五人老樵の物語
02 武勳青史に燦たり 田中部隊戰死者發表
03 滿洲建國十周年に寄す 在滿の日系諸士よ 他民族の畏敬と信賴を昂めよ 陸軍大將本庄繁氏談
04 日婦臺北州支部 來る十五日結成式擧行 けふ關係者が打合
05 產組職員の事務研究會
06 全印は反英の坩堝 ラングーン入りの一印度青年語る
07 大東亞資源展 十五日から公會堂で開催
08 決戰下學徒の意氣 臺北高商の軍教查閱
09 南の海と港を語る(二) 日の丸に埋まる港 バンコツク港 山田健太郎氏談
10 良書の多量生產に重點 圖書の需給調整に具體策樹立
11 圖像:鬪ふ小國民
12 奇特な皇軍の一勇士 癩患者家族の兒童に菓子料
13 海南島派遣のマ病防遏手 衛生試驗室で教養
14 國語家庭の臺灣神社參拜
15 結核の集團檢診を實施
16 體鍊の秋
17 本島人子弟は真劍で勤勉 宮崎中央大學講師談
18 銀河洞行
19 人事・消息
20 煙幕
21 興南詩苑漢詩

夏日遊蘭陽/肇藩 高士穆、南去依黃仲則都門秋思韻/黃景南、感賦/紫峯

22 今夜の放送
23 商況(五日□場)
24 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 「衛生兵魂」の精華 森山上等兵に二階級進級頭條新聞

【徐州五日發同盟】大陸の戰野に皇軍將兵は不斷の肅清戰を續けてゐるが江蘇省北部蘇水地區に於ける討伐戰において「衛生兵魂」を遺憾なく發揮し壯烈な最期を遂げた衛生兵が二階級進級の榮譽に浴し全軍の士氣をいやが上にも奮ひ立たせてゐる、去る六月一日わが大志萬討伐隊山根兵長の指揮する灌雲縣武老庄、望樓攻擊隊は敵彈火を冐して望樓を奪取したその時敵の猛射を浴びて山根兵長はばつたり倒れたこの樣子を見てゐた森山高好上等兵(岡山縣出身)は自分の危險も忘れて重傷の山根兵長をかばはんとした瞬間敵彈を腹部に受けた、同上等兵は怯まず鮮血にまみれながら山根兵長の應急手當をすませ安全地帶に移した後遂に力盡きてその場に昏倒した、ややあつて意識を取戻した森山上等兵は戰友のペンと手帳に「靖國の櫻も散れよ大陸に苔むす屍と共に匂らん」と記し更に「隊長殿衛生兵として滿足なる勤務も出來ずすみません、隊長殿以下の健康を祈ります、軍醫殿申譯ありません」と認め遙かに東天を拜み從容と死についたこの「衛生兵魂」の精華を遺憾なく發揮した森山上等兵は武勳によりこの程二階級進級の榮に浴し伍長に特進されたのであつた、

02 滿洲國軍の大異動 將官級の全面的人事刷新を斷行
03 圖像:出擊せんとする陸軍戰車隊
04 軍政當局の溫い心遣 バタビヤに盛上る東亞色
05 各地に原住民官吏訓練所 出身者各州に配す
06 九業種の原價計算準則 第六回統一協議會で決定
07 但馬惟盛大佐少將に進級 中支で戰病死
08 イラン首相 參戰說を否定
09 各界の代表百十六名 建國功勞者四十一名 滿洲國の記念式典に參列
10 內外地の翼贊運動 連絡協議會開かる 來る八日に內臺兩總長懇談
11 セメント販賣機構を整備 來年一月一日より實施せん
12 中屋重治氏スラバヤ市長に
13 タマン半島に上陸成功(獨軍)
14 ノ市近郊の赤軍陣地突破
15 赤軍防衛線龜裂
16 ノ港最後の樣相
17 各地暴動情況
18 大彈壓に出でん 英印當局が恐喝的放送
19 ケルチ海峽橫斷に成功 獨軍、ルーマニア軍と連繫
20 濠首相又も危機強調
21 赤間德壽氏繰上當選
22 即時獨立要求 マハサバ派強硬
23 マドリード駐剳米大使以下 ジブラルタルへ
24 南十字星
25 廣告報社消息
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 綜合的調查機關設立の必要社說

南洋の天地が開け行く今日に於て今後本島に課せられてゐる使命の遂行、換言すれば一大飛躍の進路を謬らずして決定する事は極め緊要な事である。從來本島が經濟的に見て最も本國に寄與し來た事は何んといつても米と砂糖の供給である。其の米が最近島內工業化の進展、人口の增加と共に漸次減少の傾向にある、吾人の豫想を以てすれば十年乃至十五年以後は本島の米產が單に島內自給の程度になるのではないかと思はれる。次に砂糖は蘭印や比島を共榮圈に編入されてゐる現在では本島としては最早國內唯一の最大生產地として其の存在價値を强く主張する事が出來なくなつた。依つて今後本島が經濟的方面に於て如何なる新生面を打開するのであらうかは當面に課せられたる問題でなければならない。

此處於て本島に於て一大綜合的調查機關の設置を提唱したい。現在臺銀及び臺拓にはそれぞれ調查機關を置いてゐるが。其の內容は決して充實してゐるとはいへない殊に僅かな豫算と人員を以てしては到底國策に對する指導性を有するが如き完備な調查が出來ない筈である。滿鐵の調查部が如何に我が大陸經營に寄與したか又現に重大な役割を為しつつあるかを思へば、本島に於ても本島を中心として南支南洋に亘る權威ある調查機關の設置が如何に必要であるかは絮說する迄もなく明かである。勿論其の調查範圍は單に經濟のみに限らず政治、文化各般に亘つて綜合的に調查し少なくとも本島に於ける國策遂行に貢献すべきであると共に、更に進んで國家的見地より將又東亞的見地より缺くべからざる基本資料と經綸を提供し得るものでなければならない。

上記の如き大調查機關を設置するにはこれに必要な經費を計上し且つ多方面の人才を羅致せずしては到底其の目的に達し得られるものではない。殊に調查員に對して餘り不必要な干涉を加へまして自由に其の所信する方向に對する調查を為さしめる丈の雅量なくては到底正確な調查研究を期する事が出來ない。若し其の調查の結果が現行の政策と多少喰違ひがあつても他山の石としてそれを參考に供する丈の寬容がなければならないかかる綜合的調查機關は本島の官民が一體となつて之に關係すべきであるが、差當り總督府、臺銀、臺拓、臺電、商工商議所、臺大、南方協會等調查機關を糾合しそれらの調查部門を統合し、真に權威のある且つ東亞共榮圈建設に寄與し得る有力な機關を確立すべき事を熱望せざるを得ない。

02 兩陛下の御仁慈 殉難船員に御救恤金御下賜
03 慶祝を翼に乘せて 滿洲國の訪日飛行 十六日新京を飛び立つ
04 滿洲國皇帝陛下に 東京市が盆石を献上
05 圖像:北白川宮永久殿下の御高德を偲び奉る會
06 感慨一入深い 產みの親、東條首相
07 “身に餘る光榮” 星野書記官長夫人語る
08 ビサヤ地方視察記(三) 靜寂の中に百年 古色蒼然カトリツク教會海外遊記

【◯◯にて中川海軍報道班員發】

ロンブロン島

十日午前八時アロロイを出帆する、昨夜來氣づかはれてゐた季節風が吹きまくり海面は物凄い時化となつて五、六米の波しぶきが舷側を洗ひ船は木の葉のやうに飜弄された、食事の用意が出來ないので晝食拔きで航行、シプヤン島を右舷に睨めつゝロンプロン島の北岸に達したころ漸く收まり、また元の靜かな航海となつた、ロンプロン市は標高二百米位の山に圍まれた波靜かな港町である、この島は陸軍部隊が無血上陸したところで、其後部隊が引揚けたが事故が一回もなくそれだけ島民の善良さを物語つてゐるやうだ皇軍が上陸した當時同市の市長、警察署長らの市有力者達は財政上の事でパナイ島のカピスへ無心に行つてゐた留守でアメリカの宣傳に踊つてゐたこれらの有力者達は島へ歸れば殺されると思つてか、そのまま行方を晦してしまひ、現在ではマキシアム・マリアノといふ老人が市長代理をつとめてをり、わざわざ船まで訪れてきた、この市長はトラホームで眼を真赤にしてゐた、サマール島カトバロガンの市長も眼を充血させてゐたがこの附近のおらら方はトラームでなければ勤まらないといふわけでもなからうが、一般に住民の衛生觀念が薄いやうだ、ロンプロン市は昔ロンプロン、東のシヴヤン、西のタプラス各島を合せたロンプロン群島の首都をなしてゐたが二年前からパナイ島カピスに州廳が移されてゐる

同島はコブラと大理石の島で土地が枯れてゐるので農耕する者がなく稻を植ゑるのに他島へ渡らねばならず、刈入れまではコプラのほかに副業としてアンペラ、ござ、莚などをつくつて生計を樹てゝゐる。大理石はロンプロン港の海岸沿ひに切出したまゝ積まれてあつたが、何でもイタリヤ人がこゝに目をつけ一九三六、七年にわたつて採掘し磨きをかけてマニラへ搬出したものゝ陸上げが手荒いのと船が小さく破損し易いため採算が合はなくなつて中止されたとのことだ、街には川岸の石垣公園のペンチや道路の鋪裝にもコンクリートと混てふんだんに大理石が使はれてゐるが、こゝの住民は岩山の石塊程にも感じてなく至極無關心である。採掘と運搬方法を考慮すれば將來復興資材として立派に役に立つと思つた市內は中央の丘に古色蒼然たるスペイン時代の城塞が苔蒸してありし日の面影を殘し、小鳥の住むやうな小さな家が押し合ふやうにならんでところどころ階下の高い倉庫のやうな古ぼけた石造の家が目につく、然も大半は稻の植附け季でタブラス島へ渡つてゐるので空家となり靜寂のなかに百年以上を經過したくづれかゝつたカトリツクの教會が港のそばに聳え、四重の塔になつた鐘堂から時刻を知らす鐘の音が山にこだまして不氣味な感じを與へてゐる、マラリア蚊が多く食物が缺乏してゐるので患者は身體の震ひがとまると少々無理をしてでも食料を得るために働きに出るので患者は增えるばかりださうだ、一般の住居は常食としてカモテ(甘藷の一種樹)木の根を食べてゐるが彼らのいふ危機に備へて一日二食主義で通してゐる

この島では漁は全部ダイナマイトで行つてゐたが先年來ダイナマイトが無くなつたので漁が出來なくなり市場に魚が現れなくなつたといふのも苦勞嫌ひの島民の性格がうかがへて面白い、また鮹は豚の養料ださうで同夜たまたま有力者の招待會の席に鮹の料理が出たが一同目をパチクリしてなかなか食べようとしなかつた、同夜彼らの語るのを聞いてゐるとその日が暮せればいゝといふだけで何んらそこに獨立自營の信念もなく退嬰的な氣分に押され東亞共榮圈の理念勞働の價值を說いても殆ど諒解はむづかしくこれら蒙昧な島民の今後の指導には相當の努力と忍耐を要すると痛感した(大本營許可濟)

09 操縱士中の異色
10 國軍の真價を發揚 野口指揮官談
11 建國遺兒勢揃ふ 松井事務局長が訓示
12 全市に朗氣溢る ジヤバ青年體育大會
13 總督が種子を播く 蓖麻增產に率先垂範
14 女子興亞會結成 きのふ州會議室で
15 知事も仲間入り 新竹州街庄長の鍊成會
16 けふ滿洲國に迎ふ
17 南方へ出る者 まづ健康と教養を備へ
18 米の榮養不良兒 驚く勿れ、五百萬人
19 宜蘭市青年體力章檢定
20 戰時版の無錢旅行 七五セントで世界一週
21 臺北州下女子中等庭球試合
22 コロンブス記念祭
23 宜蘭郡國講講師鍊成講習會
24 輕金屬業者の献納機命名式
25 製紙工業整備 要綱を通牒
26 萬屋旅館の交通遮斷解除
27 けふの行事
28 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 慰問品に大喜び!! 前線の特設勞務奉公隊から 頼母しい奮鬪便り
02 行賞賜金交付式 十一日高雄で擧行
03 勇士に娛樂室献納 嘉義一市六郡の赤誠
04 三億蓄貯完遂に 嘉義市で基本調查
05 產奉團幹部の鍊成終了
06 飛ぶ飛ぶ僕ら飛行機 臺中州國民學校兒童の模型航空機飛翔大會
07 市長郡守が垂範 彰化の金屬回收
08 日婦花蓮港支部二十三に結成
09 思ひ出の奮戰談 從軍會高雄支部 廿六日總會を開催
10 圖像:マラツカ海岸
11 甘藷增產に 臺農號を獎勵
12 母を失った双子を引き取つて世話 前線銃後を結ぶ麗しい人情美談
13 金屬回收に 工作班が協力
14 嘉義の義捐金交付式
15 中堅青年を再教育 能高郡で保甲役員鍊成
16 笑つて難局突破 ニコニコ健民大會や漫畫など 高雄州盛り澤山の行事
17 奉公班を動員 臺南の金屬回收
18 金屬回收講演 東勢で映畫會
19 ヨイ子供の作品展
20 司法保護に萬全 集集街共愛會の行事
21 青年道場地鎮祭
22 彰化保正會議
23 勇士ら大滿悅 彰化郡の白衣勇士慰問演藝
24 武道爭霸戰豫選會
25 呑氣な幸運者 豆債券一等當籤搜查に一ヶ月
26 花蓮港支會常會
27 珠算競技會
28 地方多より報社消息
29 今日の映畫
30 新聞配達員募集/興南新聞社販賣部報社消息
31 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 統制會への權限移讓 商工省率先實行の方針 岸商相關西地方視察談
02 內地遊休設備で 臺灣鉛筆會社を計畫
03 帝國水產海洋漁業會社の成立 愈よ近く命令を發す
04 物價政策と港灣荷役の統制
05 物價統制協力會議 運賃問題について協議
06 任意組合の整理統合に 地方の實情を調查
07 臺中米納入組合 剩餘金三十萬圓 設備買收費を除いて
08 臺拓、新竹林產興業を買收
09 空地を總動員 海山郡の蓖麻栽培
10 全島信組遊金(六月末) 六千百八十二萬圓
11 臺南州二期稻作 成育極めて良好
12 週間經濟展望 金屬增產期間 石炭の助成金改革強化 十六年度國庫現計發表
13 府山林課 營林所跡に移轉
14 經濟手帖 計畫金融の推進
15 照明燈
16 島內株仲值
17 商況(四日後場)
18 ラジオ
19 水滸傳(770)/黃得時;碇政彌
20 廣告
第06頁
日刊第1版
序號 標題
01 天晴れ大和魂の勝利 「守って強い陸戰隊」 マキン島奇襲の敵軍を粉碎頭條新聞

【東京發同盟】○○基地六日藤田海軍報道班員發、去る八月十七日ギルバート諸島の北端マキン島に奇襲上陸したアメリカ軍はわが守備隊の勇猛果敢なる反撃に遭ひ脆くも粉碎されたこの朝守備隊指揮官より「最後の一兵まで戰ひ飽くまで此處を死守せんとす」の無電を最後に通信が杜絕その戰闘狀況は知る術もなかつたが二十日急派された增援隊と共に同島を具さに視察してこの程○○へ飛來した○○參謀に依りわが守備隊の淒絕なる奮戰振りが明かにされたこの島を守備せるわが熱血の意氣に燃ゆる陸戰隊の精銳○○名然も小島を埋め盡した敵の奇襲部隊に對し乏しき火力で寡勢肉彈を投げつけて眾敵を制壓し去つた偉勳こそ天晴れ大和魂の勝利でなくて何だらうその戰闘詳報は左の如くである

敵は潛水艦二隻に便乘して十六日夜島の沖に迫り護謨ボートに移乘して十七日未明守備隊本部より二千米ばかり離れた海岸に上陸した午前三時四十分頃島民の急報に依り守備隊はトラツクで現地へ急行○○棧橋附近で敵と遭遇五十米の距離に對峙して戰闘を開始した敵は約二百名に對し味方は僅かに○○名然も敵は機銃、自動小銃、手榴彈等豐富な火力を恃んで攻撃して來た次いで五時頃敵の他の一部が味方の後方へ上陸われを前後から包圍してしまつたかくする裡に彈藥が缺乏して來たので本部と連絡せんとしたがその道なく兵二名が小舟を操り本部へ向つただがこの兵達も力盡きて沖へ流されて行つた

そこで指揮官が先づ前方の敵に突撃を敢行した後、後方の敵を屠るべく右翼陣地の十數名を殘して、全員「天皇陸下萬歲」を三唱突撃に移つたその瞬間敵の砲火は熾烈を極め敵の首級を舉げる前に斃れるものが多かつた、この頃より急を聽いたわが荒鷲は陸續と上空に現はれ敵陣の爆擊を開始した敵はわが方のこの部隊が殆んど全員戰死したとはつゆ知らず、さきの突擊部隊の前後に夾擊態勢のまゝお互ひに猛烈な同志討ちをやつて犧牲を多くし十七日夜に入つて前方の敵は護謨ボートで退却してしまつた明くれば十八日わが荒鷲は爆撃地上掃射を實施すると共に地上の友軍との連絡も取れて生き残つた○○名の勇士は勇氣百倍した前方の敵が退いた後、後方に殘つた敵は大尉を指揮官とする六十餘名であつたが空陸の猛攻に堪ヘ兼ねて此日降伏申込書を島民に記したそれはわれく六十名は置去られてしまつたもう戰ふ意思は全くないこれ以上血を□すに忍びないどうか爆撃を中止して貰ひたい速かに

日本軍指揮官に會ひ「降伏したい國際公法に依る捕虜の取扱を望む」を認めてあつた、然しこの申込書は島民が懷にしたまゝ二十三日まで日本軍に届かなかつたそれとは知らず敵は申込の返事がないのに恐れをなし十八日夜ガソリンに火を放つて敵潛水艦と連絡艀を操つてわれ先にと逃げ出したかくて二十日にはわが增援隊が到着し翌二十一日には艦船に依る援軍も上陸し直ちに島內の掃蕩が始められた一方逃げ遲れた敵兵の內二十日夜艀で離島しようとした四名は淺瀨に乘上げジヤングルに遁入したが此處に逃げ込んでゐた他の五名と共にわが掃蕩隊に捕へられたこの戰に於いて島民は終始わが軍に協力し敵來襲の第一報を寄越したのを始め

偵察看護に血塗となつて活躍し尊い犧牲者も出してゐる特に豫て守備隊本部で雇つてゐた島民夫婦とその子供は彈丸運 ぴまで手傳ひ今守備隊の感謝の的となつてゐる、マキン島は皇軍占領地としては太平洋の最東端に位し四面海に圍まれ海陸よりの連絡も多大の困難を伴ふ一小島であるが十七日未明より十八日夜半に至る約五十時間に亘りわれに十倍する敵を向ふに廻して一步も讓らず敵は上陸した兵員の半數以上を失ひ多數の遺棄死體と九名の捕虜を殘してそのゲリラ戰の企圖を放棄するの外なかつたのである大東亞戰が始まつてから攻撃に精強を誇るわが無敵陸戰隊の活躍は頻りに傳へられたがこの一戰に依つて「守つて強い陸戰隊」の勇名が今敵を震ひ上らせてゐる支那事變の劈頭世界を驚倒させたあの上海陸戰隊の功勳は東南太平洋の孤島に再現永く青史を飾るであらう

02 ス市の一角に突入 激烈な攻防戰展開中
03 虱潰しの市街戰へ 攻略は全く白兵戰の外なく 陷落まで尚間あらん
04 圖像:スターリングラードの波止場風景
05 屍山血河の猛鬪
06 戰局は一進退
07 佛國防衛の重大決定
08 獨軍の發表
09 蔣、共深刻な相剋 中共、鋤奸保衛組織設置 重慶の攪亂工作員肅清
10 ノ港門戶に到達
11 グロースヌイ危機に直面
12 大東亞省官制案 今週中に策定を終へ 閣議に附議の見込み
13 タマンスカヤを占領
14 英ソの確執深刻 イラン駐屯の兩軍反目
15 反英獨立貫徹へ ジヤワ印度人聯盟支部結成
16 ソ聯機喪失一千二十九
17 數百萬磅に上る 印度反英による英の損害
18 反英印度獨立大會を開催 在香港インド人
19 トルコ外相 アンカラ歸還
20 共產匪團を粉碎 膠濟線北側地區で
21 胡適駐米大使辭任
22 英本土を急襲 獨爆擊機編隊
23 豚肉一斤卅六元 重慶斷末魔の急迫ぶり
24 我が栗原大使を訪問
25 墨國發電所の勞働者罷業
26 廣告報社消息
第01頁
日刊第2版
序號 標題
01 陸上交通全く復舊 ジヤワ戡定半歲の建設戰
02 臺灣神社に 御石を献納 光榮重なる花蓮港
03 ビサヤ地方視察記 米の年產三百萬俵 うかがへる農民の勤勉と淳朴さ バナイ島海外遊記

【◯◯にて中川海軍報道班員二十七日發】パナイ島=季節風のシーズンに入り、烈風吹き荒び危險なので一日さらにロンプロンに碇泊して風の收まるのを待ち翌十二日朝六時同港を出帆、午後二時ごろパナイ島カピス海から北西キロのプラスフオートへ入港した、この附近の海岸の椰子林のなかに赤、青いろいろの極彩色をしたトタン屋根の別莊がならび今まで訪れた寂寞たる島々と違ひ富裕な感じを受ける、同島は豐澤な土地で西部の山岳地帶を除いてよく耕作され米は三百萬俵を產し、東ビサヤ地方に移出、また砂糖の本場ネグロス島と接し同島の砂と共にイロイロ港から海外に輸出してゐたので自然に富豪階級が集まり何處へ行つても別莊がならんで戰前の落ちつい□感じが偲ばれる、カピス市は敵の焦土戰術で目星しい建物は全部燒けてゐるが駐屯部隊の淚ぐましいばかりの宣撫工作により住民も半分程復歸し捕虜達と一緒になつて廢墟のなかに建設にあたつてゐた、こゝの部隊に聞いた話によるとタルタンといふ山間の部落にとても親日家の婆さんがゐるとのことだ、何んでも近鄉の大地主で部隊が討伐に向つた時、思ひがけなくも日の丸の旗をかゝげたこの婆さんの家を發見したのだが、婆さんは若いころマニラにゐて日本人の性格をよく知つてをり、皇軍のル進駐を待つてゐたとのことで敵兵が破壞した橋や道路の修理に多額の寄附をしたり、自分で區長にかけ合つて修理させたり、とても熱心な協力ぶりを示すので部隊でも感謝し、婆さんの架けた橋を日の丸橋と名附けたといつてゐたわれらはさらに南方卅二キロのダオの町で思ひがけぬ住民の歡待を受けた、近鄉三ケ町の町長がわざく出迎へてくれたが、その一人はスペイン人の老人で住民はスペイン語を話しこの一帶は四百年の長いスペイン統治時代の面影を濃厚にとゞめてゐる、町長達の話は一町步から籾で六十俵乃至八十俵收穫される自慢話から石鹼、石油、鹽の生活必需品少額紙幣の不足など實に能辯に喋り、最後に自分達が如何に和かに暮してゐるかみてくれと、われらのために設けた市場の餘興場へ案內したが、そこに待つてゐた百名以上の住民が拍手をもつて迎へてくれた、真ん中にフイリツピン兵の捕虜が十名整列してゐて皇軍の兵隊さんから習つた日本語で氣をつけ——“頭右ツ”敬禮等々次から次へ日本式の號令で動作してゐるのには驚いたこの捕虜達がオルガンを彈き“見よ東海の空明けて……”と歌ひ出すと住民がこれに和して手ふり、足踏み調子をとり、大きなコーラスとなつてガランとした鐵筋の建物に響き渡り、われらはこんなビサヤ地方の片田舍にまでなびく皇威の有難さに思はず淚ぐんだのだつた。翌朝自動車で東海岸に沿ひ同島を縱斷イロくへ拔けた。途中ダランガンの製糖工場を視察したが、こゝは敵の破壞命令で施設の大部分は使用にたへないまでに破壞され、甘蔗畠が荒れるまゝに放任されてゐた。道路は鋪裝された快適のドライブ.ウエイで沿道の水田には泥んこになつて植附けする農夫とカラバオ(水牛)が目につき他島に較べて農民の勤勉と淳朴さがうかゞへる、土地は粘土質の赤土が多く內地のやうな肥沃さはないが、灌溉、排水の施設とて別になく一毛作で三百萬俵の收穫があり、改良次第でさらに增收は可能である、これだけの收穫がありながら、米質が餘りよくないので年々サイゴン米が十四萬俵輸入され金持連中の常食用となつてゐたとのことだ、イロイロ市は戰前人口八萬五千、比島第三の都會で砂糖、米の輸出港としてマニラに次ぎ州廳、サングストン大學、各種學校をはじめ商社、富豪連の別莊がならんで殷賑を極めたのだが、戰火により三分の二を灰燼に歸した戰前から華僑が多かつただけに支那人が馬鹿に多く目立ち、僅かに殘つた商店も全部といつていい位華僑の店である、同市の復興は邦人が中心となつてあたつてをり、軍需以外に市民への生活必需品の配給は日本人會(四二七名)が行ひ、漁業商業市場、製氷理髮、乘合自動車、土木建築、水道、電機、電話の各業種別に組合を組織し電氣、水道、バス、汽車等も復活、また戰前華僑が握つてゐた米の配給機關をなした精米所も管理、一人當り三分の一升を配給、稅關前に停車場に公設市場を設け日用品の買出しに困らないやうにと細々したことまでに氣が配られ市民から感謝され同市は日一日と復興の氣がみなぎつてゐる

04 建國の遺兒達 帝都發、一路滿洲國へ
05 東京新京間をマラソンで 三浦選手が日滿體育親善に
06 貯蓄にも殊勳甲 第一線の皇軍勇士
07 龍田丸、十五日昭南に入港
08 第四回彈丸切手 八日から賣出し
09 慰問演藝大會開幕 昨日島都で松竹歌劇一行
10 藤岡兵務部長 昨日急行で南下
11 有望な比島の電力 臺電現地經營班總務部長鈴木實氏歸臺談
12 平和なスラバヤ
13 建功神社境內に臨時取扱所
14 一行挨拶の為軍司令部訪問
15 受胎率五〇% 產馬新竹州に凱歌擧る
16 南支の經濟事情 籔下府事務官の視察談
17 大阪府皇軍慰問團一行 歸還の途次寄臺
18 松浦代議士來臺 食糧事情調查に
19 廈門市譚僑務局長寄臺
20 青果同業組合懇親野球大會
21 廣告
第02頁
日刊第3版
序號 標題
01 鬪ふ”燈臺守の姿” 絕海の孤島に海空睨んで 重責の完遂に挺身
02 花蓮港田浦神社秋祭り
03 掘れば出る街の鑛山 愈よ昂まる供出熱
04 皇奉青年を鍊る 臺中市支會訓練所を開く
05 彰化郡の若人達 來る十日より第一種鍊成會
06 繰展ぐ敢鬪繪卷 花蓮港鄉軍銃劍術大會
07 新化郡甘藷 增產協議會
08 地方指導員を鍊成 皇奉會臺中州支部
09 圖像:全國體育大會
10 故副島大尉を弔ふ 屏東市葬執行はる
11 角道の鍊磨 嘉義壯丁團相撲大會 新化郡の大會
12 新營郡草刈競技會
13 救急法の體得へ 嘉義市女青に第三種訓練
14 新化郡甘藷增產 講話會を開催
15 吾らは高砂產業戰士 擧山唱和出來る增產の歌
16 性病の撲滅徹底へ 集集街の九月健民運動
17 臺南州排球大會
18 臺南市寫真防諜聯盟誕生
19 理想の配偶者は 高雄市結婚相談所を覗く
20 高橋教授、女子接客業者に講演
21 皇奉花蓮港市支會役員委囑
22 彰化郡警察課 保正會議開催
23 臺南家政女廢品更生展
24 臺中州靴修繕同業者
25 地方多より報社消息
26 今日の映畫
27 廣告
第03頁
日刊第4版
序號 標題
01 南方協力と國語問題/西村高兄
02 新劇と新派/呂赫若
03 圖像:カツターの猛訓練
04 學生の教養/澤田欣也
05 北回歸線日本文化の南進 一時的人氣を狙ふな
06 女性と社會道徳/山高しげり
07 詩 神と共に 銃執る日 夜半 まなざし/陳千武;中田星紀
08 時局の言葉 親潮、黑潮 マルタ島
09 ラジオ
10 新刊紹介
11 廣告
第04頁
夕刊第1版
序號 標題
01 米驅逐艦、運送船沈沒 我海軍の攻撃受けて
02 ス市最後の土壇場 市街破壞、廢墟と化す
03 圖像:出動せんとする海鷲◯◯基地にて
04 ソ聯黑海艦隊 全滅の危機
05 最後の強襲に移る
06 印度よ何處へ行く 時局評論匝瑳胤次
07 “餘りに權利に走るな”(上) ゲ獨宣傳相、國民の反省を求む”
08 クバン河下流全域 獨軍の手中に歸す
09 日本と協力に邁進 ラ佛首相、我が絕對不敗確信
10 獨軍漸次迫る
11 フ獨經濟相 羅政府と會談
12 ノヴオロシースク軍港を攻略 獨軍司令部特別發表
13 アルゼンチンは中立政策を堅持 カ大統領が強調演說
14 住宅難緩和 營團が乘出す
15 群眾、警官が衝突 護送印人を奪還せんと
16 チリーの中立變更せぬ 大統領の訪米で
17 埃及の政界混亂 政爭激化の一途を辿る
18 敗戰に意氣銷沈 米勞働紀念祭に當り ル大統領、苦しい辯明
19 激戰展開中 エジプト戰線
20 西、ア協定內容
21 報道カメラ戰士の 戰鬪記錄編輯 比島派遣軍報道部
22 米のインフレ惡化 ル大統領對策に必死の努力
23 廣告報社消息
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 現住民の挺身振り 起重機を護り通すジヤワ人 今村最高指揮官が表彰
02 祭粢料傳達式 九日市長公室で擧行
03 圖像:蘇へる娛樂原住民の喜び
04 開戰以來二百三十五萬圓 軍司令部取扱の赤誠献金
05 海洋魂の鍊成へ けふ第二回生の入隊式擧行
06 軍馬の慰問 第五部隊へ續續茶穀献納
07 滿洲國建國十周年に寄す 悠久の建設を考へよ 陸軍大將菱刈隆氏談
08 大東亞博物館建設 類似施設の實現抑制
09 鎌倉丸ロ港に入港
10 情報局發表
11 南の海と港を語る(三) 日に增す復興振り ラングーン港小林、瀧上、鹽田三氏談
12 州下地主會總會 十五日州會議室で
13 清水府地方課長來新
14 全回教宗派が團結 我が大東亞建設に積極的協力
15 圖像:鬪ふ小國民
16 勇士達を慰問 大好評の松竹少女歌劇
17 廳舍清掃日設定 新竹州今月から實施
18 臺北州臨時州會 十八日頃開く
19 廢品回收に關する講演會 十一日基隆市
20 新竹州臨時州會
21 經濟防犯ポスター入選發表
22 興南詩苑漢詩

次雲鵬君見贈瑤韻/元煌、次雲鵬君見贈瑤韻/元煌、元煌先生招飲/春懷、再疊前韻奉酬可軒君/杏庵、讀元煌老賢叔與鶴亭灌園諸先生唱和詩喜而却寄並祝六秩榮壽/可軒

23 人事・消息
24 煙幕
25 今夜の放送
26 商況(七日前場)
27 興南案內報社消息
28 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 けふ第九回大詔奉戴日頭條新聞

詔書

天佑ヲ保有シ萬世一系ノ皇祚ヲ踐メル大日本帝國天皇ハ昭ニ忠誠勇武ナル汝有眾ニ示ス

朕茲ニ米國及英國ニ對シテ戰ヲ宣ス朕カ陸海將兵ハ全力ヲ奮テ交戰ニ從事シ朕カ百僚有司ハ勵精職務ヲ奉行シ朕カ眾庶ハ各々其ノ本分ヲ盡シ億兆一心國家ノ總力ヲ舉ケテ征戰ノ目的ヲ達成スルニ遺算ナカラムコトヲ期セヨ

抑々東亞ノ安定ヲ確保シ以テ世界ノ平和ニ寄與スルハ丕顯ナル皇祖考丕承ナル皇考ノ作述セル遠猷ニシテ朕カ拳々措カサル所而シテ列國トノ交誼ヲ篤クシ萬邦共榮ノ樂ヲ借ニスルハ之赤帝國カ常ニ國交ノ要義ト為ス所ナリ

今ヤ不幸ニシテ米英兩國ト釁端ヲ開クニ至ル洵ニ已ムヲ得サルモテナリ豈朕カ志ナラムヤ中華民國政府曩ニ帝國ノ真意ヲ解セス濫ニ事ヲ構へテ東亞ノ平和ヲ攪亂シ遂ニ帝國ヲシテ干戈ヲ執ルニ至ラシメ茲ニ四年有餘ヲ經タリ幸ニ國民政府更新スルアリ帝國ハ之ト善隣ノ誼ヲ結ヒ相提攜スルニ至レルモ重慶ニ殘存スル政權ハ米英ノ庇陰ヲ恃ミテ兄弟尚未タ牆ニ相鬩クヲ悛メス米英兩國ハ殘存政權ヲ支援シテ東亞ノ禍亂ヲ助長シ平和ノ美名ニ匿レテ東洋制霸ノ非望ヲ逞ウセムトス剩へ與國ヲ誘ヒ帝國ノ周邊ニ於テ武備ヲ增強シテ我ニ挑戰シ更ニ帝國ノ平和的通商ニ有ラユル妨害ヲ與へ遂ニ經濟斷交ヲ敢テシ帝國ノ生存ニ重大ナル脅威ヲ加フ朕ハ政府ヲシテ事態ヲ平和ノ裡ニ回復セシメムトシ隱忍久シキ彌リタルモ彼ハ毫モ交讓ノ精紳ナク徒ニ時局ノ解決ヲ遷延セシメテ此ノ間却ツテ益々經濟上軍事上ノ脅威ヲ增大シ以テ我ヲ屈從セシメムトス斯ノ如クニシテ推移セムカ東亞安定ニ關スル帝國積年ノ努力ハ悉ク水泡ニ歸シ帝國ノ存立亦正ニ危殆ニ瀕セリ事既ニ此ニ至ル帝國ハ今ヤ自存自衛ノ為蹶然起ツテ一切ノ障礙ヲ破碎スルノ外ナキナリ皇祖皇宗ノ神靈上ニ在り朕ハ汝有眾ノ忠誠勇武ニ信倚シ祖宗ノ遺業ヲ恢弘シ速ニ禍根ヲ芟除シテ東亞永遠ノ平和ヲ確立シ以テ帝國ノ光榮ヲ保全セムコトヲ期ス

御名御璽

昭和十六年十二月八日

各國務大臣副署

02 香港攻略に偉功赫赫 西山部隊、岩井工兵小隊及び增島將校斥侯四勇士に感狀
03 三笠宮殿下 御歸京の途に就かせらる
04 橫鎮人事部第三課長更迭
05 泳いで海を渡り敵狀、地形を偵察 增島將校斥侯の戰鬪經過
06 猛烈果敢な夜襲! 敵主陣地瓦解の主因を作る 西山部隊岩井小隊戰鬪經過の概要
07 戰線整理の意義 岩崎派遣軍報道部長闡明
08 貯蓄の增強に邁進 あの日の感激を新たに 賀屋藏相の放送
09 某重要案を審議 九日樞府審查員會
10 三方よりス市を猛攻
11 コーカサス戰線 六日以來俄然熾烈化
12 翼政會の災害調查員歸る 對策を協議
13 獨潛水艦隊 英艦船と激戰
14 ボンベイで 警官隊と衝突
15 米、物價賃銀の統制立案
16 ソ聯損失重大 ソ聯大使の演說
17 南十字星
18 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 南方派遣の教員養成 臺灣を活用せよ社說

傳へらるる所によれば政府に於ては、外國及び外地の國民學校教員は凡てこれを中央に於て養成するといふことに內定したとのことである、この方針で行けば外地である臺灣の國民學校の教員も中央に於て養成することになり、煎じ詰めれば臺灣には師範學校も不用といふことになる、これは明十八年度から實施されんとする義務教育制度を前にして由由敷重大事であるとして、文教當局では學務課長を急據上京させて中央の意嚮を打診させると共に種種對策を講じてゐるやうである、然しその後に至つてこの問題も漸く杞憂に終らんとしてゐる、それは大東亞省の設置に伴ひ中央の云ふ外地なる意義と性格が明らかにされたことによる。卽ち政府は臺灣及び朝鮮に對してはこれを出來るだけ早く內地化さんするの準備を進めつつあり、兩者を拓務省等を包含せる大東亞省の所管外とすることなどよりしても窺知することが出來るのである。

故に今にして思へば政府が(外國及外地云云)と云へることも、大東亞設置を多分に考慮に入れての事であつたとも云へやう、政府が云ふ外地なるものは之を政治的に見れば最早臺灣及び朝鮮は埒外に置かれて居るものと云へるのであつて、この點躍進臺灣のために喜ばしき次第である。政府が外國、外地へ派遣する國民學校教員を中央にて養成するといふのも所詮一定の指導方針の下に挺身的教育家を養成し大東亞全域に配置し、大東亞建設の文化的戰士たらしめやうとするに外ならないのである、ここに於て總督府當局はわが臺灣の有する地理的、經濟的其他特殊使命を政府が充分活用するやう力强く中央へ提言いたすべきではあるまいか、新らたに外地となれる南方方面へ送り出す國民學校教員の養成の如きは臺灣を措いて他に適當な所はあるまいと思ふ

養成機關の命令系統とか經費などは中央のものであつてよいのであるが、その設置場所だけは是非とも臺灣にせねばならぬことは氣候、風土その他の點からも幾多の理由の存ずることは敢て云ふまでもない、北海道や樺太で養成された教員を南方へ持つて行つて直ちに役立つや否や、これは極めて困難事に屬することである、總督府當局は外地國民學校教員が中央に於て養成さるるといふことだけで周章狼狽するこなく、一步進んで外國及外地への國民學校教員は凡てこれを臺灣に於て一手に引受けて養成するといふ位の積極的要求をこの際政府にいたすべきではなからうか、更らに附言する、單り國民學校教員のみならず、外地就中南方へ派遣すべき人的資源は今後は臺灣に於て一應養成し鍊成すべきである、そこに臺灣の有する日本的使命があるのである、

02 感狀に輝く斥候四勇士 幼時から軍人が好き 增島中尉の嚴父感激を語る
03 人間業を超越 戰友の青木中尉語る
04 ビサヤ地方視察記(五) 原始林に十八年間 血の出る樣な邦人の働き海外遊記

ネグロス島

【○○にて中川海軍報道班員發】甘い汁を吸つて肥つたといふ砂糖のネグロス島、比島の金持ちは大概砂糖關係者だといはれるが、なる程同島を廻つてみるとほかの島で見られない堂々たる邸宅が甘蔗畑の間にならび住民の顏も何んとなくのんびりしてゐる、面積四九◯三平方哩人口約百廿萬で東西よグロスに分れ東ネグロスの方がよく開けてゐるが、東海岸の住民は男がマイス(玉蜀黍)を食べ米は女や子供が食べるといふ面白い風習があるが、同島では製糖場をセントラルと呼び、これらのセントラルが絕體的權力を持つてゐて他の島が焦土戰術で燒かれながらも自分達の財產を護るために強硬に反對して戰火をまぬがれたといはれ西ネグロスの首都バコロド、東ネグロスのドマゲテをはじめ名都市とも殆ど完全に殘つてゐた、主な產業は砂糖だけで全島至るところに甘蔗耕地が連なり行けども行けども見渡す限りの甘蔗である、作附面積約八萬へクタルで全比島の作附面積の五割を占め、その廣大さは驚くばかりだ、軍政部で聞いたところによると一九三九年の生產高は五億二千五百萬餘キロで全體の六割を占めてゐた、製糖工場は十八あり、このうち比島の製糖會社は耕地主と卅ケ年契約で甘蔗を引取り、會社四割、地主六割の分配高で製糖し、地主にも株を所有さしてさらに會社の利益金を配當してゐたもので、會社の配當は六割は六割、乃至八割で如何にこの事業がぼろいものであるかがわかる比島の砂糖は九割までがアメリカへ輸出してゐたのだが一九四一年から關稅が課せられ獨立四年後には貿易上の特惠を失ふことになつてゐたので、最近では漸次生產も減つてきて東南部の五割方は既に水田と化してゐたが政府の總收入の四割七分を占める同事業はさう簡單に捨てられるものでなく、そこに大きな惱みがあつたわけだ、現在共榮圈內ではジヤワ糖と合せれば到底消化しきれない過剩生產となり棉花その他農作物への轉換が餘儀なくされ同島の製糖事業も愈よ時代の流れに方向轉換を行ふだらうが、或る製糖會社では從來の缺點であるコストの高くついた肥料、工賃および甘蔗苗の改良さへはかればジヤワ糖よりぐんと安く製造出るのだがと語つてゐた、北海岸のフアブリカ製材工場は實に大規模で製材場、機械修理場、十町四方に亘る材木置場があり十六時間製材で日產四十萬ボードフイドを製材してゐたといふから大したものだ、こゝの山は三十五キロ離れたところにあり、自動車を改造したガソリンカーがなだらかな傾斜した高原を往復してをり、われらも警備隊の特別の計らひで、現場を訪れたが、高原地帶に廣漠たる原始林がつゞき冷氣が身にしみ寒さを憶える位だ、ここではこの山で大工として十八年間働いてゐるといふ邦人の濱本正一氏(四九)(佐賀縣出身)と會つたが、この人の話によると以前邦人が九人働いてゐたさうだ、戰前アメリカ人の技師や監督などと喧嘩して殆どやめてしまひ、同氏は何回もやめたがその都度日本人の大工がゐないと困るといつて呼びにくるので大きな顏をして勤めてゐたとのことで、皇軍に救はれてからこの山の雜事を引受け二百人近い住民を使つて伐採の準備を進めてゐたフアブリカの町は人口一萬人で三千人が同工場で働いてゐたので大部分がこの工場だけで生活してをつたことになり戰爭以來作業が中止したため生活に難澀してゐるが、近く軍の計らひで事業が開始されることになつてをり住民はその日を樂しみに待つてゐる、全島耕作され地味肥沃で東ネグロスは昨年マイス(玉蜀黍)二百五十八萬俵、西ネグロスは陸稻三百六十萬俵を生產してそれぞれ他島へ移出してをり甘蔗に代る棉花も氣溫的に適してゐるので將來發展性があり依然ビサヤ地方で最も豐かな島の地位を占めていくだらう

地味は農作物に適しないので住民はミンダナオ、グロネス、セブ各島に出稼ぎに行く者が多く島內を廻つたがどの街も淋しく、わずかにある農作物はラングスターン(蝗)の大群に襲はれ無慘な姿をしてゐた(完)(大本營許可濟)

05 負けぬ氣の強い子 莊田一等兵の橫顏
06 感狀に輝く四勇士の家族
07 定例局部長會議
08 縣下一の軍國一家 水泳選手筒井一等兵
09 五訓實踐報國運動 近く全國的に展開
10 人命救助で表彰 原上等兵の小學校時代
11 青年卅萬人動員 稔りの秋に救ひの手
12 藝能部門も協力 軍人援護強化運動に
13 空の英靈に冥福 航空戰士殉職者慰靈祭を執行
14 花蓮港東部信組の創立廿五周年記念
15 宜蘭醫院特殊防衛團の查閱
16 奉公壯年團城東班の常會
17 花蓮港產奉團訓練講習會
18 花蓮港銃後防諜強調週間
19 司法保護記念日 花蓮港と宜蘭の行事
20 滿洲建國十周年記念切手
21 新竹州街庄長鍊成會
22 人事・消息報社消息
23 訃文:謝洪氏香
24 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 勤報青年隊を強化 訓練所二ヶ所を設置 けふの部課長會議で場所選定
02 再起奉公へ導く 主旨徹底に盛り澤山な宣傳行事 臺中市の司法保護週間
03 大自然と鬪ふ林相踏查記(上) 千古斧鉞を入れぬ 神秘の境・北ボルネオ海外遊記

【東ボルネオ、フロンガンにて橋本海軍報道班員發】未開發のまゝ殘された謎の島、世界第二の大島ボルネオにも輝しい大東亞の黎明が訪れた、內地から派遣された資源開發調查團はすでに十數部門に分れて逞しい活動を開始してゐるがそのなかの一部面、軍需材と建設材をボルネオの原始林に求めて來島した唐木澤光氏(大亞細亞林業)を主班とする林相踏查隊の一行はテストウング山系の中間を流れるカヤン河本流の最大支流で毒蛇や鰐さへ巢くふピンピン河を遡行すること實に廿日間、人喰人種やオランウータン(類人猿)の襲撃を避けつゝつひに魔の河數百キロを征服して前人未踏、千古斧鉞を入れぬボルネオ奧地に世界最初の斧を打ちこんだ、思へば昭和九年オランダの不法なる退去命令に萬斛の恨をのんで引揚げた邦人林業者の雄圖は、いまこゝに壯大な計畫のもとに實現しつゝあるのだ、記者はこの踏查團一行と同行、逞しくも壯なるわが林業開發者の姿を見、原住民も慄くボルネオ奧地の神秘に觸れて感激と獵奇に戰きながら綴つた以下はその踏查記である

ホイラ、ホイラ、勇ましいかけ□□つた、苦力頭が音頭をとると廿何人の漕手の鐵腕に握られた櫂は機械のやうに銳い刄物のように水を切つた、一漕ぎごとに擢が舟へりを叩いてボン、ボンといふりズミカルな音が河一ぱいに響き渡る漕手の意氣がピツタリと合つた證據であらう。廿いくつものこの音が一つの調子に揃つて飛沫をあげて進むさまはまことに壯觀だつた。丸木舟(プラウ)は折柄の滿潮に乘つて舟はわが海軍の鹵獲品漕手はサルタンが推薦した屈強の若者ばかりだ、二箇月分の食糧と拳銃、日本刀の武裝も物々しく乘込んだ人々は、記者を除いてはいづれも半生を山に捧げた人々ばかり、プロンガン派遣隊吉田部隊長をはじめサルタン、住民の盛大な見送りをうけて三隻の丸木舟は出發したのである。正確な地圖は一枚もなく、土地の古老の言ひ傳へや、フバンザン王の提供してくれたペン書きの地圖などを唯一の手がかりにして、ボルネオ奧地の住民のいふ「ピンく山」を目指した。その行手には名も知らぬ猛獸毒蛇の恐怖やダイヤ族の吸矢の幻影が丁度この丸木舟の激しい動搖のやうに一抹の不安が去來した

×××

疲れを知らぬ漕手たちによつて舟は矢のように進む、ハタくと艫に飜へるの日の丸を眺めてたた一筋の使命のために未開の天地に突き進むその不屈の魂に打たれ出發當初の不安もいつしか消え果てて舟は豫定より早くピンピン河口のソリンパトウ部落に着いた、日沒までには相當の時間があつたが潮流の關係でここに第一夜の夢を結ぶ、ボルネオの舟の旅は潮の干潮に左右される、河中に落ちた木の葉を見ても引潮の時には浮草のやうに同じ所を往きつ戻りつしてゐるから、原住民たちは決してこの流れに逆らつて漕がうとはしないわれくの舟はあすの滿潮を利して一氣に廻ることになつた。

出迎へた村長カペラ・カンポンの世話で一軒の民家を借りてごろ寢をすることになる、村民がぞろくと集まつてきた見たこともない綺麗な小鳥や鷄などを籠に入れて手に持つてゐる、平和な部落で外國人などを見ることは減多にない彼等の心からの歡迎であつた明けるに遲い南國の午前六時半薄暮を衝いてけふもまたリズミカルな音を響かせながら丸木舟の進軍が始まつた、ボンボンといふ此音を聞くと水中の鰐も恐れて近寄らないといふ、二日目のせいか氣分的に餘裕がでてきた「大したものだね、日本の文藝作家に見せたら飛びつくよ」さういはれて丸木船を見るとなるほど原始な彫刻が舟べりに一ぱいほどこしてある、ニツパ椰子の陽覆とダマール(樹脂)の浸水止のなかなか風雅なものだが、舟中にに蠅が多くてこれには閉口した、漕手の食糧に積み込んだ魚のアンペラ袋からぷんくと臭氣が漂ふ、この蠅どもも遙々ブロンガンからこの臭氣を慕つてついて來たと思ふと微笑ましくなる

×××

兩岸の樹相は刻々と變化してゆく奧地へ入れば入るほどうつそうとし、まるで巨大な口を開け、牙をむきわれわれを一呑みにしさうな程陰險な樹相を呈してきた、もう何時間漕ぎ續けたであらうか、大分ポンポンの調子が亂れてきた、先頭の苦力頭から“ホイラ”“ホイラ”の氣合が掛る密林と濕地の連續した岸にやつと晝食の用意のできる平地を見つけた午後二時だ上陸して驚いたことにはオランダ兵の造つたらしい防空監視哨があつた、密林を百坪ほゐ切り拓いて自然木を利用した望樓を築き、交替兵の休息する小屋も建てられてあつたが半ば壞れかゝつてゐる、人里離れたこんな山奧で大空を睨みつゞけてゐたオランダ兵もあつたのかと敵ながら褒めてやりたい氣持になる、雨水を溜めた貴重な水で炊いたボロくの飯を濟ませて出發、河幅はいよく狹く暑さと疲勞に漕手も弱つてきた、濁水を手で掬つてがぶくと飲みながらそれも休みなく漕ぎ續ける感謝の印に一本づゝ煙草をやると、俄に元氣づいてエイ、ホウとスピードを早める、言葉の通ぜぬことは面倒だ、一服やつて……といふ意味だつたが彼第は激勵されたのだと感違ひしてゐる

04 圖像:古古椰子
05 臺中州市長郡守會議
06 臺中州廳青年團結成
07 日婦支會結成式 高雄州下の日割決定
08 屏東桔梗クラブ 白衣勇士慰問
09 家庭防空群を充實 指導者研究會を開催
10 銀賃買上げを計畫 嘉義市の金屬回收運動
11 山岸臺東廳長 卑南圳視察
12 市勢振興を畫策 嘉義市商談懇談
13 甘蔗の植付督勵へ 臺南州幹部地方行脚
14 比島の兒はお唄上手 義勇隊員タ君の便り
15 愈よ區會費徵收 先づ暫定的に一戶五錢
16 北斗郡產業組合長會議
17 臺南州下中等學校
18 壯丁團對抗相撲大會
19 副島大尉遺族を弔問
20 マ病防遏と蚊族驅除 北斗郡實施方法を通達
21 新港郡青年團 十二日結團式
22 高雄糠油工場 けふ地鎮祭
23 金瓜石華僑國語講習會を開く
24 大溪郡警察紙芝居競演會
25 地方多より
26 今日の映畫
27 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 軍官用材の輸送圓滑化 海陸の計畫輸送を實施 近日中に地方長官に通牒
02 水產物配給機構整備 中央の統合構想略略決定
03 比島華僑の動向 經濟建設に全幅的協力
04 商工省原價計算課を新設
05 彰化干バナナ製造業者會創立
06 木炭の自給自足に 當局出荷獎勵を考究
07 高雄州甘蔗の成育順調
08 西貢見本市展覽會 十二月廿日より開催
09 家禽類價格公定 當局で檢討研究中
10 臺中州米納入配給組合 剩餘金百十七萬圓に上る
11 廿四時間制採用 臺鐵各課で規程改廢
12 土木建築請負者懇談會
13 木炭配給機構 當局で整備を協議
14 經濟手帖 檢討を望まれる蠶糸對策
15 照明燈
16 商況(七日後場)
17 ラジオ
18 水滸傳(770)/黃得時;碇政彌
19 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 わが總攻擊直前に 無條件降伏し來る 香港攻略諸部隊の戰鬪經過
02 臺灣一家の家長・長谷川さん 翼贊臺灣の明朗譜
03 赤軍外廓陣地に後退 獨軍楔を打ち込むに成功
04 “餘りに權利に走るな”(下) ゲ獨宣傳相、國民の反省を求む
05 ソ聯も豫備兵力 ス市に急派
06 吾らの協力姿をよく見て頂きたい 褚外交部長、答訪特使歡迎放送
07 淒慘一進一退の死鬪 息詰る樣なス市の攻防戰
08 獨軍司令部□發表
09 造林十ヶ年計畫 青少年學徒が主體
10 總攻擊の態勢成る 北阿戰線一週間の戰況
11 獨軍更に數ケ所の陣地突破
12 產組の現況 農林省發表
13 印度政廳ガンヂー翁に 虫のよい妥協を申込む
14 敵船舶十七隻を擊沉 獨潛水艦隊
15 獨軍更に前進
16 ソ聯戰車五日間の喪失五百臺
17 蠶糸繭業政策の再檢討
18 戶田、三田尻間の鐵道復舊開通
19 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 征戰早くも九ヶ月 一億民必勝の決意も新たに 九度迎ふ大詔奉戴日
02 軍當局の奉讀式
03 南の海と港を語る(四) 東亞海街路の起點 サイゴン港—土井孝治氏談
04 基隆市の大詔奉戴日
05 國民貯蓄增強打合會
06 貯蓄殊勳甲部隊 今年中に二萬圓を突破
07 馬公高女設置を陳情 福島街長一行が出府
08 貯蓄紙芝居 港都で無料公開
09 國語常用誓約 新竹州下の全壯丁團員
10 圖像:島都の奉戴日
11 制服の乙女達 清掃奉仕、感謝の献金
12 笑顏で翼贊・笑顏で奉公 ニコニコポスター全島に配布
13 掘れ”家庭の鑛脈“ 十日公會堂で講演會
14 長谷川總督 あす羽毛會社、南方會館を視察
15 重複命令廢止 新竹州警察事務簡素化 劃期的大刷新へ
16 圖像:鬪ふ小國民
17 梁井知事 蘭陽初巡視へ
18 武官府へ献金
19 市營住宅單價見積開札
20 高砂修鍊場開放 井上までの自動車道路 暮ごろには完成
21 興南詩苑漢詩

夏夜偶作/笑儂、次韻二首/灌園、次韻二首/寶書、次韻二首/渭雄

22 市の公金を二萬餘圓橫領 崎原水道課庶務係長送局
23 人事・消息
24 煙幕
25 今夜の放送
26 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 翼贊會の鍊成要綱 外地の鍊成と連絡を保つ きのふ石黑局長指示頭條新聞

【東京發同盟】大政翼賛會は八日午時十時より鍊成局設置後初の鍊成主任者協議會を開催各道府縣及び六大都市支部の鍊成主任者及び本部から石黑局長以下鍊成局關係者出席別稿の如き鍊成方針について協議し午後三時散會した

【東京發同盟】大政翼賛會は去る月十五日閣議決定の翼賛會機能刷新方針に基き國民の一般的鍊成並に國防技術鍊成を翼賛運動の重要項目として取あげる事となりこれがためその機構改革に於ても本部に鍊成局を地方の重要な府縣に鍊成部をそれぐ設置し國民鍊成運動を推進せしむる事となり八日午前十時より本部に全國道府縣支部鍊成責任□□□を開催石黑鍊成局長から左の一般練成方針要綱を指示した

國民鍊成方針要領

一、鍊成要旨(イ)世界に雄飛すべき日本人を鍊成するにあり即ち皇國精神に生き中外に皇國精神を發揚すべき日本人を鍊成するにあり宜しく規定の訓練基本方針に基きその實現を期すべきなり(ロ)世界の先驅者たる資質の鍊成御皇德無邊世界に光被せしむべきは皇國の理想なり精神なり從つて皇國精神の涵養に努むるものは世界人の先驅たるの自認と用意とを備ふべきは當然の事なり況んや今日國運進展國威八紘に普きの時明かに先覺著の使命を自覺して先驅者たるの氣宇、氣魄を養ひ世界の事情に通じ世界の事物に接して資質の鍊成に努むべき事は日本人たるものゝ必須の要件たり(ハ)實力鍊成の充足皇國精神に徹し世界先驅者たるの資質を養ひ日本人たるの根底に培ひその心魂氣魄を以て實踐力を鍊成して心行一如克く奉公の至誠を致さん事を所冀するは鍊成の要目たり(ニ)國防技術の鍊成 今次戰役の教訓は國民鍊成上特に國防觀念の認識國防技術の理解運用等に關する鍊成の緊要缺くべからざる事を諭せり即ち皇國精神に徹し世界に先驅せんとせばまさにこの用意あるべさなり

一、鍊成の方法(イ)啓蒙運動 鍊成につき文書講演座談會等に依り啓發の諸運動を展開しつゝ國民の關心を喚起し正常なる鍊成に對する理解と熱意とを誘發せしむ(ロ)再鍊成 鍊成の內容及び過程に一貫性を保持せしむる為に再鍊成を行ふものとす(ハ)推進人物の養成國民運動としての鍊成を展開するに當り鍊成の指導者たるべさ推進人物の養成配置は最も緊要にして本會主管の常設鍊成所を設置し又は臨時鍊成會を開催して推進人物を養成し全國に配置して舉國的鍊成の確立を期せんとす(ニ)團體主管の鍊成に對する推進運動の展開 團體の行ふ所の多種多樣なる鍊成所及び鍊成會等につきては鍊成の本旨及び內容整正の方針に照して指導を加へ後援を與ふ(ホ)鍊成教則の編制 鍊成要項を整正し細目及び教則を決定編制して指導鍊成に關し準據すべき所を提示する(へ)指導者の派遣 地方名その他關係諸團體等に對し講師その他の指導者を派遣して鍊成の指導に當らしむ

一、鍊成機關 國家の施設、學校農圃、山林、工場、船舶等諸設備を利用し各種類の鍊成機關の中央及び地方配置の整備を期す

一、鍊成要目(一)基本鍊成要目制定(二)職域別要目制定(三)國防技術鍊成要目制定

一、鍊成協議會(一)國民鍊成協議會の開催(所謂中央會)(二)鍊成指導者協議會の開催(所謂實務會)(三)特殊議會の開催

一、外地に於ける鍊成との關係、外地に於ける鍊成と密接の連絡を保ち鍊成の一貫を期す

02 真の日本人再鍊成 神ながらの道を吹込む 石黑局長と一問一答
03 帝國軍人軍屬に 贈勳の御沙汰 滿洲國政府八月發表
04 綏蒙遊擊隊を攻擊
05 蘭貢復興の足跡 田上行政部長に聽く
06 「楔」を存續 銃劍術機甲訓練を取入れる
07 定期敍勳
08 帝水、四海漁業に 夫夫設立命令
09 答訪使節一行招待 東條首相、歡送會催す
10 目覺しい緬甸建設 櫻井顧問は語る
11 圖像:火焰發射器を抱いて敵陣に肉薄
12 中國青少年團の組織 朝比奈氏南京より歸京談
13 ブラジルを敵國と見做す 伊國政府宣言
14 重慶軍事會議
15 鐵道地方機構改正 簡素機構の態勢整ふ
16 米下院議員召集
17 定例閣議
18 列車時刻改正
19 早速屆出でよ 俘虜とならなかつた比島兵
20 南十字星
21 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 戰時經濟道德の昂揚 配給機構の整備社說

戰時計畫經濟は新なる經濟道德を生み出した。この新しい道德は物資を一定の使途と消費量に於て使用することを命じ、しかも政府その公定せる價格を以て賣買することを賣手と買手とに要求してゐる。而してかかる新しき經濟道德は必然に自由主義經濟時代の經營原則たる營利的活動を否定するものである。而るにこの經濟道德は現實には遺憾ながら必ずしも嚴守されて居らず、その違反行為としての闇取引、闇相場、品質の低下等の諸現象を生ぜしめた。これはそもそも何故であらうか。思ふに一つの道德が一般に受け容れられる為には、その道德律の社會的昂揚と法律的制裁に待つは云ふまでもないが、より根本的には社會經濟的體制がこれに對應し、この道德を守ることに依つて國家經濟は勿論、國民大多數の生活が或る程度維持せられる事を必要とする。されば戰時經濟の要請に基く新しき經濟道德が今日國民の間に徹底し、遵奉せられる為には、これに對應せる社會經濟體制が徹底的に革新されなければならない。

然らばかかる體制を確立する為には如何なる部面に如何なる改革のメスを加へなければならないであらうか。今日價格統制及び配給統制が未だ滿足な域に達し得ない根本的な原因は、物資生產及び配給部面に於ける經營原則の變革不徹底、自由主義經濟の殘滓たる營利的活動の殘存に求めなければならない。何故ならば從來の如く物資の生產配給に關與するものが猶ほ營利的經營を續ける限り、闇相場、闇取引は依然と續けられるであらう。蓋し如何に公定價格が完備するも、又物動及び生擴の缺陷が是正されたにしても、戰時下に於ては民需への物資供給量が依然として需要に比し不足であることに變りはないからである。卽ち、戰時計畫經濟の目標は國防力の强化にあり、この方面に於ける物資の供給を第一義として所謂民需に一大制限を斷行し、而も低價格の維持を要請するものである。從つて戰時經濟下に於ける配給並に價格統制は從來の經營原則たる營利的活動を徹底的に否定し、撲滅しなければならない。之を生產者に就いて云へば生產費プラス一定の利率に依り、物資の生產供給をなし、配給業者に就いては所謂手數料主義を經濟の新なる建前としなければならない。

然らば營利主義經營を封じ價格及び配給統制の指示するところに從つて的確に物資を配給し、而も商業經營の安定を確保すべく、現在の配給機構は先づ第一に配給段階の單純化とその系統化、第二には經營數の整理縮小、第三には消費者への物資購入權附與に改革の方向を向けなければならない。配給機關の數及び段階が整理され、且つ配給系統が整備せられば、商品の移動は圓滑となるばかりでなく、その移動の經路も明かとなるから、容易にその違反行為を發見し得るし、從つて又これを防止することが容易となるのである。それのみならず、商店數が整理せられ、配給段階が單純化せられば商店はその配給手數料の取得のみで經營を維持し、生活の安定を確保し得るが故に、生活の脅威から來る統制違反を行ふ必要もなくなるのである。その上更に消費者に生活確保の必需物資購入權(切符、購入先指定等)を附與し、商人に販賣の義務を負はせば、一層完璧を期することが出來る。ここに新しき經濟道德の合理的な社會的基礎が與へられ、法律的制裁と相待つて、新經濟道德の國民的高揚を圖らなければならない。

02 罹災民に大御心 九縣下に御內帑金御下賜
03 譽れの”殉國の家庭“ 光榮の高橋、中原兩家
04 奉戴日の献金群 軍司令部、武官府に陸續と殺到
05 全國で二家庭 一家から三名以上を君國に捧ぐ 軍國の父高橋氏感激を語る
06 感激に咽ぶ 譽れの遺族
07 藤岡兵務部長 昨日急行で歸北
08 國際通信新堀課長歸來談
09 弟達も嘸ぞ本懷 長兄末廣校訓導博氏談
10 二人に金鵄勳章 兄弟三人揃つて適齡前の志願
11 各區に簡易國講 青年層の國語不解者一掃へ
12 “滿洲建國”十周年 十四日より十八日迄五日間 全島に慶祝行事展開
13 笑ひ混りの和かさ 藤岡報道部長宅の模範常會を覗く
14 定期敍勳
15 譽れの軍國の父が献金 散華した令息の貯金を其の儘
16 繰り展ぐ鐵壁陣 蘭陽地區第二種空訓
17 島都慰問演藝會 三日間の熱演終へ閉幕
18 茂森氏を圍む座談會
19 全島籠球選手權大會
20 海苔の配給制 來年度から採用
21 宵口の港都に傷害事件
22 人事・消息報社消息
23 好成績を收めて終了
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第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 豫定の倍額突破 臺中州の金屬回收
02 献納熱今や高潮 完璧期する高雄州
03 聽眾堂外に溢る 埔里街の金屬回收講演
04 御親閱拜受章 南投、草屯兩青年校に傳達
05 感激を新に戰拔け 九月の全島の常會に 皇奉中央本部須田參與が放送
06 堆肥數量を調查 農家慰問推進班を派遣
07 增產實踐事項
08 火花散らす熱戰 臺南州警察部警察官武道大會終る
09 東部地方制度 五周年記念日 花蓮港の行事
10 聖戰完遂に邁進 高雄市の奉戴日
11 彰化の奉戴日
12 臺南州下に於ける
13 高雄市防火訓練
14 圖像:古古椰子
15 司法保護週間 初日に「講演と舞踊の夕」
16 屏東の司法保護週間
17 奉戴日に結成式 臺中州廳青年團
18 榮譽に感激の協力 高砂義勇隊の生んだ美談の數數 慰問から歸廳した橫田警察部長語る
19 松浦代議士 臺中を視察
20 青年第一種訓練 臺南市來る十五日より實施
21 奉公運動推進策 花蓮港市支會參與奉公委員會 熱烈な意見開陳
22 花蓮港の奉戴日
23 接客業者に衛生講話
24 若人の開墾事業 今年も東勢街に繼續
25 經濟犯撲滅標語及び脚本募集
26 銃後の治安完し 高雄州警察部非常召集
27 社告/興南新聞社報社消息
28 王萬得氏夫人逝去
29 床屋が豚肉を賣る
30 地方多より
31 今日の映畫
32 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 南方地域の店舖 近く四五個所增設 舊債務者の利下げを斷行 歸臺した上山臺銀副頭取談
02 家庭用骸炭出荷組合 昨日創立、組合長西川純氏
03 共榮圈內の茶業(上)大不況免かれず
04 大詔奉戴貯金 貯銀にて取扱開始
05 石炭水撰設備に融資 臺灣石炭の新計畫
06 臺灣木材組合の運營 民需材の供給にも努力 福間事務官談
07 管理米受渡場所 移出港渡しに改訂か
08 科學技術審議會 設置訓令近く公布
09 上期バナナ積出高 八十五萬九千餘籠
10 水飴業者を整理統合
11 照明燈
12 商況(八日後場)
13 ラジオ
14 水滸傳(772)/黃得時;碇政彌
15 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 海軍療品衣糧兩廠新設 官廳、民間の依賴にも應ず けふ公布十月一日に施行
02 南方占領地要員の大增員へ 特設海軍部隊臨時職員制改正
03 百萬に上る マニラ市の人口
04 航空保護賜金制度を創設 滿洲國政府
05 總務長官齋藤さん 翼贊臺灣の明朗譜
06 ル大統領の獨裁に 反對の火の手擧る 惡性インフレ防止全權を繞り
07 森島公使以下リスボン到着
08 ス市遂に通信杜絕 攻防戰更に新階段に入る
09 米上院に新所得稅案提出
10 司法保護週間 來る十三日から
11 ソ聯形勢刻刻惡化 英米側通信も認む
12 外部との連絡遮斷 赤軍斷末魔の苦鬪
13 米英秘密軍事會談 チヤーチル言明
14 ルーズヴエルト 國民に警告
15 第二戰線展開期待 爐邊談話から再燃
16 要塞戰を展開
17 大部隊ス市突入期 今や刻刻と迫る
18 各戰線とも 獨軍善戰
19 巧言で民眾籠絡 讀當局の爐邊談話評
20 內務省調查班 現地に赴く
21 ジエツプ作戰 損害發表拒否 チヤーチル首相
22 赤軍戰車の損失甚大
23 蠶繭增產對策 第二豫備金支出
24 生產力擴充懇談會
25 訪ソ經緯を チヤーチル報告
26 重慶大使以下の人事異動
27 全印婦人會議長 英官憲が逮捕
28 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 社長に現場の實務 義務的に勤勞の體驗 一日から全國的に運動展開
02 興亞の諸英靈 けふ戰友に護られて凱旋
03 昭南の假忠靈碑 十日嚴かに除幕式擧行
04 祭粢料傳達式 市長公室で嚴肅に擧行
05 豫科演習を 安藤總長激勵
06 松竹少女歌劇 十二日基隆で 白衣勇士慰問
07 小國民に軍援教育 各府縣に五校又は六校を 「軍人援護教育研究學校」に指定
08 滿洲建國十周年に寄す 深めよ・一體一心 陸軍大將植田謙吉氏談
09 全國各學校で奉祝行事
10 月桃を賣つて献金 感心な卓蘭のヨイ子供
11 前線勇士の貯蓄報國 最低俸給の五割 各中隊が第一位を競ふ
12 煙草一本も節約 銃後顏負けの翼贊振り
13 搜查事務打合
14 鄉里の村葬に早速香料 恩給差額を送る
15 銀幕もニコニコ 全島映畫館を總動員して 笑ひのフイルム上映
16 翼贊ニコニコ寫真を募集
17 圖像:鬪ふ小國民
18 常會を激勵 鈴木新竹州知事
19 人事・消息
20 興南案內報社消息
21 煙幕
22 商況(九日前場)
23 興南詩苑漢詩

夏夜偶作/雲鵬、夏夜偶作/石華、夏夜偶作/守愚、遊羅東/高肇藩、礁溪/高肇藩

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第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 香港攻略軍の偉勳 重ねて上聞に達す 光榮に輝く譽れの感狀頭條新聞

【東京發同盟】田中部隊の四人の斥候將兵に對する連名の個人感狀及び西山部隊岩井工兵小隊への感狀が上聞に達し香港島攻略軍が無上の榮譽に輝く時同じ攻略戰に參加して偉功を樹てた岸工兵中隊及び鈴川工兵部隊同配屬部隊同協力部隊並に高月飛行部隊への感狀が重ねて畏くも上聞に達し香港島攻略軍の光榮は一段と輝いた岸工兵中隊は第一回上陸部隊として中隊長以下幹部の死傷續出するも屈せず敵砲臺特火點及び探照燈を占領破壞し我が上陸企圖を達成したもの鈴川工兵部隊同配屬部隊同協力部隊は第一次乘船部隊を奇襲上陸せしめ續出する死傷を物ともせず敵の猛火を冐して連續數晝夜に亘り海上輸送を敢行したもので何れも克く工兵の本領を發揮した、又高月飛行部隊は香港島攻略開始の直前十二月八日朝惠德飛行場に殺到敵十四機中十二機を炎上二機を大破せしめ一舉に敵空中戰力を潰滅し作戰を有利ならしめ戰闘飛行中隊の本領を遺憾なく發揮せしめたものである

陸軍省發表(九月九日午後四時)香港攻略戰に於て武功拔群なりし岸工兵中隊鈴川工兵部隊同配屬部隊同協力部隊及び高月飛行中隊に對し曩に同方面陸軍最高指揮官酒井隆より感狀を授與せられしが今般畏くも上聞に達せられたり

感狀 岸工兵中隊

右は昭和十六年十二月十八日香港島上陸戰闘に際し中隊長陸軍中尉岸秋正指揮の下に左翼隊たる田中部隊に配屬せられ第一回上陸部隊として鯉魚門南岩砲臺の一角に上陸を行ふや敵の銃砲火及び探照燈の照明猛烈を極めたるもこれに屈する事なく或ひは白兵を揮ひ或は手榴彈を投じて敵の抵抗を擊摧し迅速機敏に敵防禦施設に近迫せりその間中隊長以下幹部の死傷續出せるも全員相勵ましつゝ攻擊を續行逐次敵砲及び特火點等を占領し十九日一時堅固なる掩蔽部內にありて左翼隊主力の上陸を妨害しありたる敵探照燈を爆藥を以て破壞し我が上陸企圖を達成せしめたり

これ中隊長以下の旺盛なる責任感念と崇高なる犠牲的精神との發露にして真に工兵の本領を發揮せるものと言ふべく以て全軍の模範とするに足る

仍て茲に感狀を授與す

昭和十七年一月七日

香港方面陸軍最高指揮官 酒井隆

感狀

鈴川工兵部隊同配屬部隊

同協力部隊

右は昭和十六年十二月八日香港攻略作戰開始とともに佐野部隊の進擊特に左側支隊の沙田海を越えてする上陸作業を迅速整齊に實施し以て九龍半島の占領を容易ならしめたり更に敵の本據たる香港島に敵前上陸を決行するに當つては周到適切なる計畫の下に銃砲火を冐して海面の搜索民船の收拾等に努め以てその準備を完遂し水際障碍物及び特火點を恃みて頑強なる抵抗を企圖せる敵の意表に出で十二月十八日夜遭渡をもつて第一次乘船部隊を奇襲上陸せしめ上陸戰闘成功の主因をなせるのみならず續出する死傷を意とすることなく爾後聯續數晝夜に亘り敵の猛火を冐して主力の海上輸送を敢行し且つ海上に於ける後方聯絡線を確保し以て香港島攻略を有利ならしめたり。

これ平素に於ける精到なる訓練の結果にして將兵各々遺憾なく本領を發揮して任務に邁進しもつて全軍戰捷の端を開きたるものといふベくその渾然一體の團結と犧牲的精神の發露とは全軍の模範とするに足る

仍て茲に感狀を授與す

昭和十七年一月七日

香港方面陸軍最高指揮官 酒井隆

感狀

高月飛行中隊

右は香港攻略戰に先立ち士生飛行部隊長指揮の下によく少數機をもつて南方作戰の後方重要據點たる廣東附近の制空任務を全うせるが昭和十六年十二月八日早朝、啓德飛行場攻擊に參加するや八時稍過ぎ同飛行場に達し上空一帶に低迷する密雲を果敢に突破して地上十數米に降下し同地格納庫附近及び水上に巧に遮蔽しありし敵機を發見し敵高射銃砲の猛射を冐して反復攻擊し十四機中十二機を炎上、二機を大破せしめ一舉に敵空中戰力を壞滅して爾後の作戰を容易ならしめたり、更に廣東北方の支那軍が香港攻略に乘じて蠢動を開始するや適時出動し桂林飛行場南雄飛行場に於て敵機を捕捉擊滅しもつて後顧の憂へなからしめたり、これ中隊長を核心とする鞏固なる團結と平素に於る精到なる訓練の成果にして戰闘飛行中隊の本領を遺憾なく發揮せるものといふべく武功拔群なり

仍て茲に感狀を授與す

昭和十七年一月七日

香港方面陸軍最高指揮官 酒井隆

02 興隆アジアへの道(一) 各民族の協力こそ 興隆アジアへの大道 國府主席汪精衛氏所信披瀝
03 重慶戰力に重壓 八月中の肅清作戰
04 各部隊の戰鬪經過
05 高樹勳麾下三百を殲滅
06 漢口周邊地區にも近く 新舊法幣の特別交換實施
07 政府重臣定時懇談會
08 大東亞省官制案 あす閣議に附議せん
09 獨軍司令部の戰況發表
10 躍進の滿洲(其の一)大事業 水豐豐滿兩ダム完成近し
11 ス市を徹底的に爆碎
12 生產擴充懇談會
13 貴眾兩院議長以下渡滿
14 事變記念章令 樞府で可決
15 赤軍必死の苦鬪を續く
16 南十字星
17 廣告報社消息
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 性病の豫防に完璧を期せよ社說

昔から性病は亡國病として最も恐れられてきた病氣であるが、其恐怖的な觀念の反面、一般に於ては性病に對する認識と關心が餘り拂はれなかつた、近年になつて性病の害毒が大きく廣く具體的に認識されてから、性病撲滅が熾んに提唱せられ遂に一つの國民運動として取上げられたことは非常に結構なことである、元來性病は傳染病や他の病氣のやうに素人眼にも判然と恐しいと解る病氣でないため、稍もすれば等閑視される許りでなく、從來「性病は自業自得、天罰だ放つとけ」と言ふやうな考を社會一般が持つてゐたが、之は許されない非常に誤つた思想である、性病は患者自身を滅すのみでなく、家庭を破壞し、延いては子孫代代に害毒を流して人的資源確保の害となり、之が增えれば勞働力の喪失、能率の減退は勿論のこと國家活動力の衰微を來して我が國運發展上大なる障礙を及ぼすのてある、從つて之が撲滅は大東亞戰の完遂に邁進してゐる我が國にとつて粗忽に出來ない國家的な問題で、殊に工業化を約束され南方建設の前進基地として愈愈重きを加へる本島が負荷の使命に向つて總力を最大に發揮するためにも公敵性病の豫防驅逐は焦眉の急を要する問題である。

皇民奉公會で樹立した健民運動行事計畫の中に性病の豫防撲滅を實施事項の一つとして取上げ、また九月常會の道標の一つとして之が撲滅を期し、罹病者の完全治療、妊婦初め島民にして多少でも病氣に疑ひある者は醫師の檢診を受けること及び結婚前の健康診斷書の交換等を島民の實踐事項に擧げてゐるほか性病の害毒、婦人の疾病の兩册子を發行性病に對する一般の認識を喚起してゐる。昔から、瘡氣と自惚のない人間はないと言ふ諺のある通り黴毒の罹病者は全世界を通じて十人に一人の高率でその他を加算すると十人に二人以上は性病患者と言ふ怖しい勘定になる、本島だけに就て見ても本年三月現在總督府衞生課の調查に依れば、昭和十三年より同十五年迄の最近三ケ年間、公醫と官立醫院に於ける性病患者數(內臺人)は各種性病とも逐年增加し三ケ年の罹病者は梅毒二五・二一一名、淋病三六・一八三名、軟性下疳一一・七五二名で合計七三・一四六名に上るが一般開業醫による檢診及び特殊業態の檢黴を加へれば可なり尨大な數を豫想されるのである。

然かも最近性病が急激に增えつつある傾向を示してゐるそうであり臺大醫學部高橋教授の話に依ると臺北市內の車夫の罹病率一一・九%に對し、帝大醫學部が調查の本島人全體のそれは男一四・二%を示してゐるとのことであるが、兎もあれ銃後吾吾島民は性病に對し認識を深め之が豫防撲滅に全力を注ぐと共に當局としても性病の豫防施設として各市に無料相談所とか簡易な實費診療所を設け以て早期發見、完全治療に努めるべきであらう、由來性病は科學的診斷以外の發見及び施醫は技術的に困難あると言はれるが斯界の專門醫と言はれる者が杜撰な方法に依つて性病だと診斷患者を惑はせる實例を屢屢聞くのでこの點一部開業醫の注意を喚路したいと共に性病の豫防、早期發見及び撲滅に對する全的協力を要望して止まない。

02 感狀に輝く諸部隊 遮二無二の體當り 鬪志滿滿高月飛行中隊
03 臺北近郊の諸工場 長谷川總督が巡視
04 密雲衝いて猛爆 天晴、對地射擊を敢行
05 “協力一致の賜物” 高月光少佐語る
06 滿洲建國十周年に寄す アジア解放の先驅 前關東軍司令官陸軍大將南次郎氏談
07 民船收集に全力 鈴川清工兵部隊長
08 鬼神も避く活躍 トーチカ奪取の工兵隊
09 梁井知事蘇澳巡視
10 中間作陸稻の初檢查
11 茶穀を献納 基隆ヨイコドモ達
12 愛國蓖麻栽培を獎勵
13 豫備役將校團 臺北東南分團結成式
14 伸ばせ!愛護の手 けふから司法保護週間 多彩な宣傳行事展開
15 蘭陽地方空訓 好成績裡に終る
16 續く”貯蓄美談“ 銃後に負けない前線
17 軍艦行進曲記念碑 日比谷音樂堂前に建設
18 落花生、胡麻の供出割當決る
19 農事實踐事項指導研究會
20 八ポ以下の活字 文協、使用中止を勸告
21 小西技師三十四回墓前祭
22 經濟防犯宣傳紙芝居脚本 入選者發表
23 けふの行事
24 人事・消息報社消息
25 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 貯蓄講話一席 森田知事常會を視察
02 常會運營を指導 羽鳥市長奉公班を激勵
03 皇奉支會總務部長打合會
04 日婦支分會結成打合
05 賞賜物件傳達 譽の永山兵長らに
06 大自然と鬪ふ林相踏查記 ひやつ!”類人猿だ” 行けど行けど續く密林海外遊記

「オヤ、あそこにココ椰子の木がある、ひよつとすると家があるかも知れないぞ」勢ひこんで誰れやらが叫んだ、丸木舟がじつと河沿ひにカーブした、あつ!家が見えた、漕手は急に調子ついてきた、大東亞戰爭勃發前オランダ兵の目を逃れて密使を日本軍に送つたプロンガン王の隱れ家があると出發前にきいたのがこの家だつた、無人となつたこの家はいまは山猿や野豬の遊び場になつて無殘に荒れ果てゝゐた前日洗漕してまだ乾き切らぬ洗濯物を思ひに屋根へ擴げて一服する、屋根へ被さつた木の葉がサツとゆれたと思ふとあつといふ間に何枚かの洗濯物が浚はれた、猿だ、こゝへ來るまで山猿の群には隨分出會つた、赤猿、天狗猿、長尾猿それぐ一團となつて樹上を飛ぶ交つてゐたが、腰の拳銃をそつと外して待つ、試射をかねてズドンと一發喰はせたが、この邊の猿になると鐵砲の音を聞いたこともないのか平氣な顏をして齒をむき出し悠々と逃げてゆく、すつかり猿になめられた自稱名射手の面目は丸潰れ「その手並では」と皆んなに冷かされた、三隻の舟のうち一隻をこゝに繋留し全員二隻を分乘していよく難航だ、河は支流を生み、更に支流に分れて右に左に逆行するうち截り立つた巨木が多くなつて來たあれがバングラス、これがビノワンといちいち苦力頭が說明してくれる、一行はマレー語の辭典と首つ引きで樹木の名を調べてゐる、バングラスとは天を掃く箒といふ意味ださうだが、なるほどこの巨木は真白に數十米もそゝり立ち梢に僅かばかりの葉をつけてゐる、急流に泡が多くなつた、朽ちた巨木が流を止めてゐる、鰐の住むといふ急流に身を躍らしづるで舟をひく住民の努力には感謝のほかない、このころから河の曲り角にさしかゝると、苦力頭はドラム罐をガンガンと叩く、森閑とした密林にこだまする音を開くと人喰人種のダイヤ族も逃げるといふのだ、もし不意に出會ふと必ず毒矢を見舞はれると恐怖にオドオドとした身振りで苦力頭は夢中でドラム罐を叩く、ホウホウと無氣味な鳥の啼聲、ガザフゴソツと獸らしい蠢めき、ポキンと木の枝の折れる音、日はとつぷりと暮れてきた、肌寒い蠻氣とぞくぞくと迫る山の神秘に密林の夜は無氣味に更けてゆく、比較的乾いた河岸の密林を伐り拓いて幕營をすることになる、篝は深夜の密林の懷をあかあとか照してそれを圍む山の人々の顏を逞しく映しだした、とつてをきの酒が分配された、手を叩き足をならして日本の唄を歌ふ「ピンピンの河の畔に野營して 妻戀ふ螢が憎くや飛ぶ……」

あちこちから即興歌が飛ぶ、晝間の疲れを忘れた漕手たちも歌の一節ごとに手を叩いて「ジヨウトウく(上等)」と拍手を送る、白頭山節でまた誰やらが歌ふ「行手やピンピンあやつる獨木舟、人跡未踏の大溪谷、ウリン切るのも國のため」

何といふ豪壯なそして男性的な唄であらうか遠くボルネオの原始林の中に、魔の如く忍びよる夜の密林の妖氣を裂いて胸を張つて故國の歌を唱ひ、使命を高唱する烈々開拓魂、そこには生も死もない、たゞ崇高な責任感が篝火のやうに燃え盛かつてゐるのみである

【東ボルネオ˙ブロンガンにて六日海軍報道班員發】殆んど陽の射さぬ鬱叢と巨木の覆ひ被さつた河をけふも遡行する、木の枝が舟べりや屋根を叩いてうつかり頭も出せぬ突然バシヤーツと舟べりで水音がする、蛇だ、眼も鮮かな綠の保護色の小さな蛇が河面をするくと滑つてゆく、猛毒で有名な百步蛇だ、思はず冷りとする、これにやられると百步と步かぬうちにコロリと參るといふ、われくはゲートルを卷き軍手をはめて用心する、チラツ、チラツと行手に鰐が見えだした、南洋といふと鰐がどこにでもあゐるやうにいふがボルネオ各地を步いた記者もここで初めて鰐にお目にかかった「ブアヤ(鰐)ブアヤ」住民の目は流石に早い、指差す方を眺めると朽ちた巨木の蔭からのそのそと動きだす、指差されなければ一寸見過すほどの保護色だ、鰐は案外臆病者と見え、舟をみるとぶくツと水中に姿を消す、每日く同じやうな困難な遡行が續いた、真夜中に何回となくコールに見舞はれたこともある、漕手の腹痛と天候不良に遡行を中止したこともあつた

ある日のことであつた、行手の巨木の震動に思はず空を見上げたわれわれはあつとばかりに驚いた、人間よりも大きい黑い塊が大の字の形のまゝ落下傘のやうにばつと飛び降ると同時に密林の中へ姿を消した、ほんの一瞬のできごとであつたがゾウツと身の毛のよだつ思ひだつた、異樣な形相、房々と真黑な體中の毛、類人猿オランウータンなのだ、たいていの動物は舟の櫂の音を聞くと逃げてしまふのだが、この類人猿は四、五十米もあるバンキライの巨木の頂にゐたゝめ逃げ遲れたものらしく思はず腰の拳銃に手を當てたまま腰を浮かせたわれわれは言葉もなく顏を見合はせた

○○

行けども行けども姿を現さぬピンく山、急流を乘り切れば瀬舟底を嚙み淺瀨をすぎるとまた急流曲りくねつた河筋を征服してゆくわれくの前には大自然の嚴かな挑戰が盡きなかつた

「オーイ山が見えたぞ」

一號舟から元氣な叫びが聞えたやつとの思ひで目指すピンピン山だ、ほつとした氣持で舟から首をだすと右方遙かに黑々と山が聳えてゐる、連日の疲勞も一ペンに消し飛んでどつと歡聲が揚つた、しかしそれから暫くたつて舟は地圖にもない二叉路に差しかゝつた、頼みの山も密林で見えない、左方に進路をとつて進んだところが、 行けども行けども山はなく絕體絕命の絕壁に阻まれ、日も暮かゝつたのでごゝら焦慮の一夜を明かした。翌日は二叉路まで引き返して右方のコースを進んだ、焦り勝ちな氣持には隨分長く感ぜられたが、あゝ遂に目指すピンピン山麓にたどり着いた、思へば困難に滿ちた廿日間の舟程である人類最初の足跡かと思へば污れきつたドタ靴にも感慨を禁じ得ない、こみあげる感激は一時に湧いて全員聲を限りの萬歲を唱へて皇居の方を遙拜したここに幕營陣をつくり本格的な林相踏查は開始された

○○

林相調查の第一步は見晴しの利く高地を發見して大體の目安を定めることにある、原始林の懷は十メートル先は真暗で、蔦がからみ枝と枝が嚙み合つてぢつちりと濡れてゐる、どれがラワン(軟材)で、どれがピトン(硬材)か見當もつかぬ、山に馴れた苦力に巨木により昇るやう命令する、誰もが顏を見合せて尻ごみをした

「トアン(旦那)もし山の靈の怒に觸れて木から落ちるやうなことになると私が仲間から殺されます」

苦力頭が真先に反對する、原住民は山の神秘を極度に恐れる、彼等には山の靈はタブーなのだ、嚴とした命令にしぶくながら苦力頭が慄える足に紐をつけ、手には滑り止めの藤蔓をもつて昇つて行つた、その報告によつてわくの進む方向もきまつた、山刀を振つて雜木を伐り、日本刀や拳銃を擬しつつ用心深く一步々々と進む何十年、何百年腐りつづけた落葉を踏むとポカリくと足を奪はれるポタくと澪くがたれる、枝に頭が觸れた拍子にバサリと雨のやうに山蟻が降つてきた、忽ち首といはず、頭といはず蟻で真黑になつてしまつた

×××

先頭に突然立上る、大きな獸の足跡だ、どうやら野豬の通にぶつかつたらしい、だんだん足跡が增してきたと思ふと湯氣さへ立つてゐる糞を發見、一足違つたものらしい、拳銃をぎゆつと握りしめる、そのうち蛭だ、蛭だとみんなが騷ぎだした「密林のギヤング」山蛭がいつの間にか豐にはひ上つてゐる、むしりとるやうにして巨木に叩きつけ、山刀でぶつた切ると小指ほどに血肥つた山蛭はベツと真赤な血を吐いた、進むほどに巨木の根元が一樣にすり減つて、一面に泥がなすりつけてある箇所にでる、苦力頭の說明によると野豬のこすつた跡ださうだ

○○

體についた虫をとつたり、皮膚を強くするのに樹脂をなすりつけては泥を塗り又樹脂をなすりつけるのだといふ、巨木の周りは掘り返したやうに新しい士が肌をむきだし、無心に七轉八倒した野豬の姿を刻んでゐるしたゝり落ちた樹脂(ダマール)が岩石のやうに轉がつてゐる、ダマールだと原住民に教はるまで信じることはこきなかつた山刀で割つてみて吃驚した、何百年と經つたものであらう、タマールの蒐集は主としてダイヤ族の仕事だが、最近は產出が隨分減つてゐるのにここはまるでダマールの寶庫だ、ここへくるまでわれくは山麓の河に油の浮いてゐるのを眺めたり河底にキラくと光る鑛物を無數に見た、ピンピン山を圍むこの地帶でわれくはボルネオの寶庫の扉を開いたやうな氣がした進んでゐるのか、堂々めぐりをしてゐるのか。

いつの間にか濕地帶の混沼にはまりこんでゐた、拔き差しならぬ泥沼だ、ずふくと膝まではまりこむ、惡戰苦闘の末やつと逃れ出た時には誰の額にもべつとりと脂汗が光り、靴はバツクリと口を開けてゐた、密林の中で行き暮れ、疲れ切つて元の道へ出る、服はズタくに裂け顏も手も漆にかぶれたやうに虞れあがつてゐる、何かの植物の汁にかぶれたものらしい

お互のヒヨツトコ面を笑ふ氣にもならぬほど病れはててゐた、幕營陣地へ引き返す途中で行きに見た野猪の糞に再び出會つた、死の淵のやうな暗黑な原始林のなかにもこんな烈しい生存の戰ひが續けられてゐるのかと思ふとハツと胸を衝かれる思ひがした、歸途の足は重い、綿の如く疲れきつて默々と歸る山の人々の姿、そこには大自然に敢然と挑戰する尊い不屈の魂が脈々と波打つてゐるのをはつきりと見た(大本營許可濟)

07 赤誠の慰問袋 屏東愛婦八五四箇作製
08 彰化郡九月常會
09 防空完璧陣を布く 高雄第二種空訓實施
10 臺中州下の結成日割
11 皇民鍊成の殿堂 東石郡民道場けふ地鎮祭
12 勇士の眼に映った出來榮え 彰化郡の慰問演會
13 明朗取引の顯現へ 二十日より經濟法令遵法週間
14 警官武道大會
15 彰化市桔梗クラブ員 來る廿二日より第二回鍊成
16 敵陣に躍り込んで 米兵七人を斬る 高野義勇隊員の武勇談
17 屏東奉公青年訓練終了
18 冗費節約して 勇士慰問金に 鳳山街鳳凰閣の妲や達
19 八區に統合 花蓮港市十日より實施
20 滾る金屬供出熱 寸鐵をも餘さぬ 霧峰庄民の赤誠
21 嘉義軍人會館 十九日に開館式
22 新莊街の奉壯團懇談會
23 國語家庭會を組織 花蓮港市の認定者
24 花蓮港署定期召會
25 飛ぶ”彈丸切手” 花蓮港は賣切れ
26 鶯歌街鑛業奉公團常會
27 地方多より
28 社告/興南新聞社報社消息
29 壯丁角力大會 東石郡が計畫
30 今日の映畫
31 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 大日本薪炭會社 產組の反對で再檢討
02 擬革需要調查 二十日迄府商工課に提出
03 農業藥劑の統制 近く代行機關を結成
04 共榮圈內の茶業(下)大不況免かれず
05 八月中資金關係
06 硫黃の自給自足に 鑛務課で地質を調查
07 機關車乘務員 聯合研究會開催
08 金融業者組合設立 高利率の引下斷行せん
09 經濟手帖 鑛物增產運動の成果 興銀の貸出金利引下 稻の作況
10 臺東のレモン 愈よ出廻る
11 小麥作付打合
12 虱目魚の配給打合せ
13 照明燈
14 商況(九日後場)
15 ラジオ
16 水滸傳(773)/黃得時;碇政彌
17 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 皇帝陛下御親裁 慶祝觀兵式を擧行
02 慶祝式典の參列者出發
03 死鬪、白兵戰を繰返す ス市攻防戰いよいよ絕頂へ
04 赤郡陣地に爆彈の雨
05 要塞化部落放棄 ソ聯危殆に瀕す
06 信任狀を捧呈 ブルガリア公使
07 獨軍司令部戰況發表
08 ソ聯艦隊の海峽通過 土政府絕對許容しない
09 樋口軍參謀長 翼贊臺灣の明朗譜
10 活潑な生產に入る 馬來、スマトラ資源開發現況 鈴木產業部長談
11 中小商工業の再編成問題 商工省委員の現地調查報告
12 ルーズヴエルト 爐邊談話の要旨
13 シリアの食糧不足 各地に衝突事件惹起
14 米の經濟的破綻 ルーズヴエルトの獨裁權要求 ローマ官邊の批評
15 ソ聯國民に大衝動 チヤーチルの議會演說
16 インフレ防止特別權限 ル大統領議會領袖に說明
17 チリ大統領訪米せん
18 米陸軍の擴張 諸新聞が宣傳
19 孟買で大大的示威運動
20 敵性婦女子の居住地を指定 ジヤワ軍政監部布告
21 ウイルキー アンカラ着 使命は全然失敗
22 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 菊蘭の契彌堅し 滿洲國の建國十周年を迎へ 十五日・島都で奉祝式典
02 皇軍感謝慰問團 眾議院議員一行近く來臺
03 歌劇笑ひの國 演協劇團が上演
04 新郵便切手發賣 十月一日から
05 勤報新竹州隊 けふ壯途へ
06 保護精神を鼓吹 強調週間、けふ開幕
07 總督が金一封 司法保護事業聯盟に
08 “銃後に負けぬぞ” 前線の貯金・ざつとこの通り
09 マンデーと凧揚げ 惠まれた大自然の只中で すくすく伸び行く
10 カメラで解く秘境(一) 大自然の子イゴロツト海外遊記

神秘の謎を包んで北ルソンを南北に縱走するコレヂレラ山脈の奧深く珍奇な風習と多彩な傳說を今繰りひろげてゐる。この大自然の子たるイゴロット族の怪奇な生活樣相は探險家をして徒らに彼等の兇刀に血ぬらしただけで未だ世に知られなかったがこの程比島派遣軍報道部員來生野莊三氏は變裝危險を冒して撮影に成功した。以下はその貴重な記錄である。

イゴロット族の蕃屋の軒には首狩時代の名殘として今でも頭蓋骨がずらりと並べてある。彼等は首狩の日が決まるとその數日前から部落をあげて出陣を祝ひ首狩踊を行ふ、赤禈をしめた上に手織りの彼等獨特の布を肩と腰に捲きガンサと呼ぶ銅鑼を叩きペッドハチェットといふ一尺位の柄のついた物凄い首狩り斧をふりまして終日踊り狂ふのである

又女も黃、紫、赤等の美しい羽根で髮飾りをし王妃のやうに飾りを束ねて男達と踊りあひ、踊りがだんだん佳境に入ってくると男達は槍や斧で突きあひ楯を打ち當て火花を散らす、かうしてお祝ひの踊りが濟んでから、これらの武器を手にして堂堂と出陣するのである。寫真は首狩り踊陸軍省檢閲濟(文松尾特派員、寫真來往野陸軍報道班員)

11 開封◯◯部隊 表彰された模範兵
12 大澤皇奉宣傳部長今夜放送
13 金屬回收講演會
14 滿洲國寶展覽會 帝室博物館で開催
15 干草調製週間を設定 愛馬運動を展開
16 軍援強化運動 佛教各派も協力
17 カタン糸の闇發覺
18 六感で橫領犯檢擧
19 興南詩苑漢詩

會文訪先生於叢慶堂/翕庵、讀易自勉並示諸生二首/陳廷植

20 地區別に配給所 基隆食糧小賣商組合
21 吉田嘉猷陸軍少將逝去
22 人事・消息報社消息
23 煙幕
24 今夜の放送
25 商況(十日前場)
26 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 第三戰區根據地を占有 敵中支輸血路遮斷 浙贛作戰、完全に目的達成頭條新聞

【浙江○○基地十日發武器】今次浙贛作戰は完全に所期の目的を達成し戰線整理を行つたが右に關し中支軍は十日左の如き當局談を發表した

△中支軍當局談(九月十日午後六時)今次浙贛作戰は既に所期の作戰目的を完遂せるにより去る八月十九日以來自守的に戰線を整理し且つ同地區における從來の占據地域を推擴大して金華、蘭谿及び武義以北の地を確保し以て第三戰區の敵戰力培養根據地を占有するとともに更に隨時活潑な進攻又は反擊作戰を遂行し得べき有利なる戰略態勢を構成し金屬、武義地區の確保により軍事的には崩壞に瀕する第三戰區の死命を制し又政治的には我が方に對する敵の攪亂工作を封じて揚子江下流三角地帶の治安を著しく向上するとゝもに異々重慶武力壓迫を加重し經濟的には中支最大の輸血路を遮斷して對重慶經濟壓迫を強化するの結果となるのみならず同地一帶の確保により現下における國防必需資源の開發を促進して支那事變處理に資するとゝもに大東亞戰の解決に一大寄與をなすものと確信しあり

02 一切の準備を完了 大東亞省 官制案の調整を待つのみ
03 高松宮同妃兩殿下 滿洲國國寶展覽會場へお成り
04 興隆アジアへの道 「民族協和」に徹底 滿洲國國務總理張景惠氏
05 最後的打合
06 歲入總計八億四千百萬圓 七月末現在國庫現計
07 民情の上通を圖り 地方の事情を調查 翼政會、事業活動の要綱を決定
08 答訪特派大使の首席隨員更迭 吉澤公使を任命
09 駐米ソ聯大使 ハル長官訪問
10 圖像:◯◯基地に待機する我艦艇と海鷲の勇姿
11 黑海のソ聯艦隊 結局自爆の道を選ばん
12 獨軍猛攻愈よ熾烈 ス市は斷末魔の死相
13 陸軍司政官 臺灣關係の四氏發令
14 陣頭指揮が必要 首相、鑛山監督局長を激勵
15 鑛山監督局長會議開かる
16 翼贊會各支部事務局長任命 今月一杯に完了
17 マニラ麻の買上値段決定
18 廣告報社消息
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 配給機構整備の理念と實際社說

大東亞戰勃發後の新事態に鑑みて內地では重點主義に基く生產力の增强、物資の圓滑適正化を狙ふ中小商工業の再編成と共に勞務動員計畫に基く國民勞務の再配置を行ひ以て全產業の合理的發達を促し國家經濟の總力發揮を期する為中小商業の再編成が配給機構整備の形をとつて本格的に行はれるに至つた。本島に於いても配給圓滑化を主たる目的として年初來順を追ふて機構整備が行はれつつあるが內地に於けるが如く緊急產業部門の勞務充足といふ積極性にかけてゐるだけに種種なる問題を惹起してゐることは周知の如くである。一層明かに謂ふならば犧牲業者に對する補償轉就業等が十分計畵化されてゐる內地では未練の中にも一縷の望をかけて機構整備がスムースに行はれるに反し本島では何らの補償なきは勿論のこと轉就業の見透すら全然立たずに只從來の蓄積で喰ひつないで行けるといつた獨斷的希望とか一方では一種の締め的氣持とかで整備がどうにか運ばれてゐるやうな狀態である。

凡そ配給機構整備の理念が配給段階の單純化とその系統化を圖り以て物資の圓滑なる配給と低物價の維持とを期することにあることいふ迄もないがだからと言つて犧牲業者の生活を全然考慮せずして行はれてもよいといふことにはならない。支那事變勃發以後に於て避け難い運命にある中小商業の整理統合卽ち配給機構整備が先年時の商相小林一三氏の育成强化論で一時後退したのは整備により現出される轉廢業者を他に轉就業させる餘地がなかつた當時としては一應肯かれることであつてその後大東亞戰勃發に伴ふ新事態に卽應して右の如く整理統合が再燃し本格的に行はれるに至つた經緯を顧れば機構整備が實に轉廢業者の就業再配置と表裏一體的關係にあることを知らねばならない。されば先般企業整備令の島內施行に際し特に督府當局談を以て勞務充足の必要性に乏しい本島では企業整備はみだりに行はない旨言明してゐるがそれにも拘はらず配給機構整備の形に於て企業整備が轉廢業者に對する些細の考慮もなくして行はれてゐるのがその實情である。

いふ迄もなく督府當局談の意味する所は勞務充足と企業整備の不可分的關係に着目し勞務充足の必要がある限りに於て企業整備をやるといふことにあるがこれを換言すれば企業整備は勞務充足の見透しが立たない限りやらないといふことになるのであつて現在の如く轉廢業者の轉就業を全然無視した機構整備は明かに右の趣旨に反するものと指摘してよいわけである配給機構の整備については理念上毫も疑義をはさむものではないがそれが只形式上の整備を重ずるの餘り整備の方式、時期更には轉就業等種種なる事情を斟酌せずして獨斷的に行はれては決して當を得たるものとはいへず極言すれば現在の機構で差したる支障がない限り見合してもよいといふことにもなる。現に一方では多數の就職希望者を募集してゐるが一方では就職したくてもかなへないといふ犧牲業者が轉がつてゐることは人的資源の不足をかこつ戰爭經濟下に於て決して健全なる社會相とは申されないであらう。從つて右の如く機構整備と犧牲業者の轉就業といふ表裏一體的關係に當局が深甚な考慮をめぐらし然るべく善處されんことを切望する次第である。

02 隣組を總動員して 軍人援護運動展開 普及徹底に萬全の對策
03 島民赤誠の結晶 献納機九機二十日命名式
04 建國忠靈廟合祀祭 十一、二日の兩日執行
05 圖像:見よこの熱誠
06 國名貯蓄打合 きのふ宜蘭で
07 機敏な諸訓練 新竹の拔打ち空訓
08 高砂族農業を視察
09 鈴木統監視察
10 攻防戰を展開 防空演習に呼應して 警察部非常召集
11 滿洲建國十周年に寄す 支那再建の根基(五) 朝鮮總督小磯國昭氏談
12 堆肥增殖品評褒賞授與式
13 勤報青年隊 十六日入隊式
14 街頭宣傳へ 司法保護週間第一日
15 市職員を激勵 宜蘭巡視の梁井知事
16 輝く業績殘して 國婦臺北地方本部發展的解消
17 “殘らず出せ銅と鐵” 金屬回收の講演と演藝の夕盛況
18 “救世主來る”喜び 日章旗仰いだ絕望の癩監獄解消 “小島の春”ア島の感激
19 宜蘭の講演會
20 日本水產冷藏庫 十六日落成式
21 香港警備隊の貯金
22 映畫の南方進出 南方映畫工作要領情報局から發表
23 惡性手術一掃 施療屆出を改正 違反者は罰金
24 內地官廳の親切さに吃驚
25 頭が下る献金 散華した勇士の父から香華料返しに二千圓
26 彈丸切手抽籤發表方法改正
27 澁澤正雄氏逝去
28 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 司法保護事業大會 きのふ臺中に開かる 保護思想を喚起 彰化市の司法保護週間行事
02 彰化市の司法保護週間行事
03 翼日本の偉力 航空記念日に空への關心喚起
04 日婦嘉義郡支會結成準備
05 防火、待避を訓練 坂口統監陣頭で指導
06 奉公運動の飛躍へ 臺南州支部指導者を鍊成
07 森田知事南部訪問視察
08 位記を傳達
09 防衛團長會議を開催
10 臺中州の常會指導者鍊成終る
11 赤誠の献金品
12 蓖麻栽培を割當 臺南市增產に力瘤
13 圖像:乾燥場
14 お山の感謝献金
15 紅甘蔗の喰ひ粕 散らかすと取締られる
16 斗六街の金屬回收
17 壯丁團相撲大會
18 臺東の奉戴日
19 市内から乞食一掃 嘉義市愛護館の復活を要望
20 皇奉研究會 五里林に開催
21 國防訓練大會選手豫選會
22 忌明に献金報社消息
23 三峽街民の義俠義捐金四千餘圓
24 市郡對抗野球 嘉義市豫選會
25 テング熱と鬪ふ 花蓮港醫院春田氏
26 地方多より
27 今日の映畫
28 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 農業團體統制法案 來議會に提出されん
02 中央食糧營團 內部機構を確立 職制、人事も定まる
03 青果會館の買收 聯合會評議員會に附議
04 新年度の豫算 編成方針を檢討(上)
05 米麥檢查令公布
06 青聯等赤字填補 資金運用委員會で審議
07 臺灣廢品統制缺損
08 原麻の生產確保に 原麻生產協會近く創立
09 郵貯急激に增加 遂に世界第二位を占む
10 自動車用部分品 事業組合で共同購入
11 太田府理事官 新竹州に轉出
12 二林、斗南及基隆濱町に 近く彰銀出張所設置
13 照明燈
14 コークスの統制 近く要綱を決定
15 蓖麻愛護運動
16 商況(十日後場)
17 ラジオ
18 水滸傳(774)/黃得時;碇政彌
19 廣告報社消息
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 敵の蠢動を完封 第三戰區は崩壞一路を辿る 金蘭平地確保幕僚談を發表
02 皇帝陛下御臨 合祀祭第二日の御儀に
03 新四軍執拗な擴大 國・共兩黨の動向注目
04 マダガスカル島西岸諸港を 英軍、再度不法攻擊 全島攻略を目指して猛攻展開
05 滿洲事變と大東亞建設/平貞藏
06 農業團體の統合 翼政、聯合小委員會を設置
07 臺北市長藤村さん 翼政臺灣の明朗譜
08 佛朝野忿懣
09 アキヤブ來襲の 敵機を擊墜
10 英紙攻擊の辯
11 あらゆる困難克服 ス市包圍陣完成まで
12 スエズ運河地帶を爆擊
13 濠洲の大幅增稅 國民の引締めに苦慮
14 囚人六百名脱走 印度バガルプールで
15 赤軍龜裂生ず
16 警察署長燒殺 印度反英暴動で
17 ソ聯側發表
18 獨軍の發表
19 本溪湖煤鐵公司 新熔鑛爐完成
20 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 銃後貯蓄に呼應する 前線勇士の祖國愛 盛上る南支各部隊の貯蓄熱
02 再び第二の故鄉へ 馬來引揚邦人再進出
03 多彩な行事 基隆の經濟法令遵奉週間
04 淺野陸軍兵長 大陸に散る
05 米國の戰時生活瞥見
06 模型航空機競技大會 十六日川端で開催
07 大東亞の子供たち
08 健脚競ふ南方健兒 全島青年團團體強步大會 二十五日に決行
09 齋藤總務長官近く上京 府行政機構打合のため
10 臨時局部長會議
11 青果公定價格改正 地域偏在と季節別不均衡一掃
12 結核集團檢診 新竹で開始
13 兵隊さんが大好き 廻れ右、前へ進め 號令も鮮やかな日本語
14 打字器不足に米國惱む
15 カメラで解く秘境(二)大自然の子イゴロツト海外遊記

イゴロットの子供達は又踊りが好きである、木蔭に集ってはだらりと赤禈を尻に下げ小さい銅羅をたたいて大人達の踊りを真似ながら踊りまはる、殊に少年達は鼻笛の名手揃ひである。秀麗な山を背にした清澄な湖畔の木蔭で大自然の子たるこのイゴロットの少年達は竹笛を鼻にあてながら、秘境の幻を描くかのやうに溺溺たる哀韻を奏でる。日本の尺八の音によく似た切切たるこの笛の音は湖の碧水を渡って山山に木魂し旅人の旅愁を唆る。イゴロットの老人達は胸一面に入墨をしてゐる敵の首をとる度に入墨を增してゆくのである從ってイゴロットにとってこの入墨は勇士のシンボルとして神聖視される。出陣祝の踊りの時などこの入墨の老人達が踊りの輪の真中に立って部落の青年達を激勵する首狩り斧とを楯を手にはるかな空をきっと見つめるこの老酋長や銅羅を叩く老人達は若き日首狩り戰に出陣した頃の思出にひたりながら渦を卷く踊りの輪の中で若者達と共にいつまでもいつまでも踊り狂ふのである(寫真は鼻笛を吹く少年(□軍省檢閱濟)(文)松尾特派員(寫真)來生野陸軍報道班員撮影

16 本島人初の軍醫 譽の長谷卓氏の喜び
17 惡辣英の宣傳
18 無駄な水流すな 市當局市民に要望
19 興南詩苑漢詩

五十書懷/錦簪施教堂、五十書懷 其二/錦簪施教堂、五十書懷 其三/錦簪施教堂、五十書懷 其四/錦簪施教堂、南去次黃景南君韻/王竹修

20 新竹秋競馬 あすから開幕
21 人事・消息
22 今度は浪花節に 情報局總裁賞が出る
23 煙幕
24 今夜の放送
25 商況(十一日前場)
26 興南案內報社消息
27 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 大東亞省官制案 總務・滿洲・支那・南方四局 定例閣議、要綱決定す頭條新聞

【東京發同盟】政府は十一日午前十時より首相官邸に定例閣議を開き東條首相以下全閣僚出席去る一日の閣議で決定した大東亞省設立要綱に基く大東亞省官制案を附議慎重審議の上これを決定午後五時半情報局より大東亞省官制案要綱を次の如く發表した

情報局發表

一、大東亞大臣の權限は左の如くすること、大東亞大臣は大東亞地域(內地、朝鮮、臺灣及び樺太を除く以下同じ)に關する諸般の政務の施行(純外交を除く)同地域內諸外交區に於ける帝國商事の保護及び同地域內諸外國在留帝國臣民に關する事務並びに同地域にかかる移殖民、海外拓殖事業及び對外文化事業に關する事務を管理すること、

大東亞大臣に關東局及び南洋廳に關する事務を統理すること

大東亞大臣は第一項に規定する事務につき大東亞地域に駐屯する外交官及び領事官を指揮監督すること

二、大東亞省に於ては陸海軍に策應協力するため大東亞地域內占領地行政に關聯する事務を行ふものとすること

三、大東亞省には左の四局を置くこと總務局、滿洲事務局、支那事務局、南方事務局

02 內外地行政の一元化 總督の新地位と權限
03 大東亞省官制案を協議
04 細目の調整を急ぐ 來週閣議に附議
05 臺灣朝鮮兩總督府各省監督事項
06 定例閣議
07 大東亞諸地域の行政統一 官制案の注目すべき點
08 反英抗爭依然熾烈 印度の情勢益益險惡
09 外務省も四局制 政務局を新設、調查部は局に
10 防禦火網冒し報碎 ス市攻略獨軍制空權握る
11 獨軍最後の突擊態勢成る
12 共產軍の掃蕩戰果
13 英・マ島攻擊に釋明的發表
14 イラン西北部に反英騷動 愛國主義者英兵邀擊
15 獨司令部發表
16 中部戰線またも激戰展開
17 南十字星
18 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 臺灣工業化と遊休設備利用社說

臺灣の工業化は現階段に於て著しく資材に制約されてゐるため、先づ國防上必要なる工業を建設するにあらざれば到底企劃院より認められざる事は明かである。從つて現在此の線に沿ふて大甲溪電源開發に伴ふ各種緊急事業の計劃はいろいろと構想せられてゐるが今此の問題を議論する事を差し控へたい。次に考へなければならない事は內地遊休設備の利用である。卽ち內地では各種中小工業の整理に伴ひ夥しき遊休設備を生じたが、此の內から本島に於て容易に原料を獲得し得るものを移轉して島內に於て中小工業を起す事は單に臺灣工業化の一翼として大に必要である許りでなく國家的見地よりしてもスクラツプに供するより外ない資源の活用であるといはねばならない。從來滿洲國に於てはとかく大規模の基礎工業に力を注ぎ稍もすれば中小工業を閑却したため、目下各種日用品の供給が不圓滑であるため最近は中小工業建設の必要を痛感せざるを得なくなつたが、此の問題は本島に於ても同じ惱みを持つてゐるといふ事が出來る。

本島に於ても遊休設備利用とはいへないが、既に臺灣化成工業會社の蘇澳工場に於て敦賀セメントの工場を移轉し、淺野セメントの高雄工場に於て土佐セメントの工場を移轉し、且つ南方セメント工業會社に於て近く東洋產業の高濱工場を移轉せんとする事は內地に於ける既成設備の利用に依る工業化を企てられて來たのである。殊に現下の如き船腹難の場合は島內需要品の內地依存は國策的に見ても卽ち船腹關係で此の際努めて避けなければならないから內地遊休設備の利用は現階段に於て官民とももつと努力しなければならない事と思ふ。現在かかる動きは既に胎動しつつある。之を例證すれば東亞氷糖製菓、三立製菓、蓬萊紡績、臺灣鉛筆等の新會社の計畫は最近簇出した新企業である。以前から島內纖維を原料とする資本金四百萬圓の臺灣紡績會社の創設はやはり吳羽紡績の設備を移轉せんとする企てであつて現在既に工場の建築に着手してゐる。今後ともかかる風潮が內外情勢の要求につれて益益增加するであらう事は明かである。

上記の如く島內に於ける內地遊休設備の利用は日用品の島內自給といふ建前より强く要請せられてゐるが、將來は其の生產品を南支、南洋地方へ輸出すべく之を培養しなければならない。周知の如く從來本島と南方地域との貿易は極めて不振であつた事は其の生產物が略相似てゐるからである。それ故今後南方地域の物資の交流を為すには南方地域に必需の物資を生產するより外はないが、日用品ならば島內自給と南方輸出といふ二つの目的を達成せしむべく之を計畫の內に取入れなければならない。此の問題は唯各事業家が無統制で計畫をやらせるよりも當局に於て大局高處より調查を進め積極的指導獎勵をなすべきであらうと思はれる。例へば電球製造をするには島內でどれ丈の消費があり、南方地域へどれ丈輸出すべきかといふ事を檢討し、場合に依つては督府に於て新計畫の推進に努める事となれば、本島の工業化も一層拍車を加へられるであらう。此の問題に關し督府當局として出來る丈具體的に乘出されん事を要望して止まざる次第である。

02 壽ぐ“邦盟の隆盛” 滿洲國建國十周年を迎へ 全國に多彩な行事
03 昭南英靈納骨祭 嚴肅に執行はる
04 圖像:愛機の整備に活躍する海の勇士
05 “現狀に甘んずるな” 李駐日滿洲國大使談
06 “民の聲を聽く窓口” 下情上通と地方實情調查に 翼贊政治會乘出す
07 建國忠靈廟 第二回合祀祭第一日
08 滿洲國施政十年 (上)張國務總理と語る
09 西村文教局長 臺北帝大を初巡視
10 自爆の勇士遺家族に弔慰金
11 四千圓を献金 纖維查定委員會
12 “航空日本”に舌捲く 近着の米雜誌より
13 スズラン燈も特別回收
14 國婦臺北支部 十四日發展的解散式
15 基隆金屬回收講演會
16 “敵前慰問”を敢行 演藝團一行が寄臺
17 新竹市第一回國防訓練大會
18 新竹州支部も解散式
19 新竹州貯蓄組合法講習會
20 ときの声
21 女子青年團員の勤勞奉仕
22 武道大會開催 鄉軍臺北支部で
23 府展會期變更 繰上げて十月廿日から 島都公會堂で開催
24 羅東郡を視察 梁井州知事が
25 新竹市愛婦表町分區が献金
26 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 敵、甲巡三、乙巡二を擊沈 驅逐艦四、輸送、油槽船十一を屠る 第一次ソロモン海戰詳報
02 “鐵火の壁”衝いて 壯絕・敵巡へ體當り 燃える見敵必殺の海軍魂
03 比島の港を語る船長座談會 滿洲事變に邦人奮起(上) 黑腕章で洒落れる比島青年
04 盟邦建國十周年 臺中市の記念日行事
05 接客態度の改善 經濟法令遵奉週間に強調
06 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
07 明るい經濟社會 指導、建設に邁進
08 新埔の興亞移動展
09 皇奉地方組織運營研究會
10 遺家族慰問演藝
11 タイブライター講習會開會式
12 臺中州乙種巡查募集
13 紙芝居研究會
14 役馬競技會
15 王忠信氏逝去
16 地方多より
17 今日の映畫
18 第七回決算公告/興源產業株式會社
19 工事入札公告/總督官房會計課
20 工事入札公告/總督官房會計課
21 訃文:王忠信
22 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 “全島の貯蓄網擴充” 愈愈二千六百の組合を規整 中嶋財務局長談國民貯蓄組合法施行 けふ公布
02 鐵鋼船讓受交涉 佐佐波遞信部長經過を語る
03 新年度の豫算 編成方針を檢討(下)
04 高額貯蓄組合を指定
05 組合法講習會 全島各都市で開催
06 豚肉の配給圓滑化 近く冷凍保存に着手
07 大東亞電通協議會 寺畑工務課長出席
08 臺灣錨釘工業の 新工場落成
09 腐敗した魚、貝から有機質肥料「どんべ」 秋田八郎瀉附近の農村で活用
10 東亞經濟懇談會 十一月末東京で開催
11 内地農業移民入植 臺中で八洲村を建設
12 菓子配給組合 近く創立具體化
13 臺灣茶の北支進出 東裕洋行を設立
14 淡水纖維工業擴張
15 照明燈
16 商況(十一日後場)
17 ラジオ
18 水滸傳(775)/黃得時;碇政彌
19 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 食糧行政の一元化 いよいよ實現せらる
02 內外一體新產業體制を確立
03 綜合行政に動搖なし 齋藤總務長官語る
04 金屬增產對策を決定
05 米の醜惡な非人道 暴虐な邦人取扱ぶりを暴露 堀第三部長の談話
06 林檢查官長管內初巡視
07 圖像:堂堂モレスビー攻擊に向ふ我海軍爆擊隊
08 騷擾益益險惡化 印度各地の狀況
09 新文化運動を促進 日比文化人懇談會
10 婦人の大量檢擧 狂氣の印度政廳
11 獨軍主力ス市に肉薄
12 各國駐日大使と接見 東條新外相が
13 翼政會の政調 文部省委員會
14 水產統制會社設立委員任命
15 土國首相、ウイルキーと會見
16 チ首相下院で苦しい聲明
17 鐵道省の人事異動
18 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 譽は高し”流芳千歲“ 武勳の家門、高橋家を 長谷川總督が表彰
02 東亞都市大會 けふ新京で開かる
03 軍犬深海號に 輝やく軍功章
04 チンロン球技が好き ビルマの子供ら
05 文部省國民鍊成所 文部省主管に決定
06 婦人鍊成會
07 皇軍の溫情に 泰內相感謝狀を贈る
08 國防訓練大會 出場選手豫選
09 保護精神を鼓吹 講演と映畫で宣傳
10 新竹市青少年團結團式
11 基隆豫選
12 勤勞者最高の榮譽 顯功章令近日中公布
13 圖像:馬來の錫鑛
14 昨年の十倍 新竹州下の金屬回收 林產業部長語る
15 “父歸る”を上演 泰國で初の日本劇
16 正義皇軍に感動 香港の赤十字社代表
17 赤誠の献金品
18 崙子脚派出所土俵開き
19 故石川巡查部長慰靈祭
20 新竹秋競馬十三日から
21 御詫び報社消息
22 人事・消息
23 煙幕
24 今夜の放送
25 興南詩苑漢詩

勉勵人/守愚、喜晴/守愚、次春懷先生見贈瑤韻/元煌、稻香村訪元煌先生二首/莊高氏春梅、次春梅女士見贈瑤韵二首/元煌

26 商況(十一日前場)
27 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 米蔣合作の迷夢潰ゆ 江西作戰、軍幕僚談頭條新聞

【漢口十一日發同盟】江西省方面作戰軍では十一日浙贛作戰につき左の如き幕僚談を發表した

五月下旬わが軍は浙江省方面作戰軍に呼應し突如南昌方面より攻擊を開始して以來三箇月四個軍を擊滅し西部第三戰區軍事施設を覆滅したのであるが本作戰の影響は獨り重慶のみならず米英聯合國側に取つて極めて深刻なるものがある、即ち大東亞戰爭劈頭より相次ぐ敗戰に表面を糊塗して國民への體裁を繕ひ頹勢を有利に導かんとの野心の下に第三戰區をその空軍遊擊基地にせんとした米國の企圖並に全大陸沿岸を封ぜられて今や全く孤立化し斷末魔の足搔きを續ける重慶政權の對米合作の凶夢はこゝに完全に潰滅されたのである、これは大御稜威の下忠勇なる皇軍將兵の勇戰奮闘の賜物に他ならない敵第三戰は事變勃發以來最近に至るまで重慶戰力の培養乃至密輸基地として特にわが本土空襲の遊整基地たらしめんとする等極めて重要性を有してゐた、本作戰實行を決意するやわが軍は着々周到なる準備を進め五月十五日本作戰を開始したのである、以下本作戰經過の概要を述べることゝする

浙江方面作戰軍は五月十五日行動を開始し一個月後の六月十四日には敵第三戰區司令の本據廣信を屠つたのである、杭州より廣信まで三百數粁、大小戰鬪數十回、山嶽あり河あり加ふるに連日に亘る豪雨のため戰場一帶は泥濘膝を沒するはおろか胸さへ浸す泥水の湖と化しこれを克服してこの大戰勝を獲得した同方面作戰軍の勞苦には唯頭の下る思ひがするのである、しかしてわが江西省方面作戰軍も亦連日に亘り降り續く豪雨を衝いて五月三十一日行動を開始し濁流滔々たる撫河の決死渡河を敢行し作戰終了の八月下旬に至るまで豪雨と大洪水と酷熱に惱まされ續けたのである、此方面における出水汎濫狀況は十數年來の豪雨と言はれるだけあつて言語に絕するものであつてこの大洪水に惱まされこれを克服しつゝ頑敵擊滅に挺身する各部隊の辛勞たるや到底筆舌に盡し難きものがあつたしかしながら敵第三戰區蹂躙の意氣に燃えるわが將兵の士氣軒昂たるものあり遂に十九日第九戰區より第三戰區の救援に來た第七十九軍、第四軍、第五十八軍及び第三戰區在來の第百軍等四個軍を撃滅し去つたのである、こゝに本作戰を時期的に分類し觀察すれば概ね次の如くである

一、第七十九軍擊滅戰、わが軍は五月三十一日見事南昌南方における撫河奇襲渡河に成功當面の敵第七十五師及び保安團三個團を擊破すると共に勢ひに乘じて第九戰區より東進し來れる敵第七十九軍を臨川南方地區に捕捉殲滅更に逃げる敵を遠く建昌に追擊し出動以來六月十二日に至る十三日を以てこれを屠り終つたのである

一、貴溪鷹潭攻略、第三戰司令長官顧祝同はわが進擊に周章狼狽急遽第百軍をして貴溪東方浙贛線上の要衝たる鷹潭附近に集結せしめ浙贛線上のわが東進部隊を阻止せんとしたがこれ亦わが軍の好餌と化し六月十五日鷹潭、十六日貴溪を次々に陷落し七月一日には橫峰にて浙江省方面よりの西進部隊と相合し遂に浙贛線打通を完成したのである

二、第四軍擊滅戰、第九戰區司令官薛岳はさきに第三戰區救援のため派遣せる第七十九軍の補充として更に第四軍を增派し臨川奪回を企圖したがわが軍は六月二十五日夜半臨川、許灣縣境方向よりの大攻勢を開始し建昌、宣黃以北の宜黄水右岸地區において逐次包圍圈を壓縮し同二十九日に至り遂にこれを宜黃、梨谿間に捕捉擊滅したのである、

四、第五軍擊碎戰、わが軍の第四軍擊滅戰開始せられるに當り豐城東南地區一帶にある第五十八軍が側背にあつて戰略的優位を占め且つ重慶よりわが軍の側面に對する出擊督勵を受けながら徒らにわが猛威に戰慄するのみで敢へて第四軍を見殺しにしてゐたのであつたがわが軍は敵第四軍擊滅後更に鋒を轉じて七月五日第五軍攻擊の火蓋を切りこれを樟樹鎮、新泝北方地區に追擊敵を全く支離滅裂に陷らしめ甚大なる損害を與へたのである敵遺棄死體のみでも一萬五千七百餘、俘虜二千二百餘を數へ野山砲、機關砲、追擊砲、輕機、小銃等鹵獲兵器、その軍用資材又尨大なる數量を遺棄し敵第三戰區の抗戰組織を根底より覆滅し斷じてその再建を許さざるまでに至らしめたのである

かくてわが軍は完全に所期の目的を達成し全將兵はいよく重慶軍に對する必勝の信念を固めて原駐地に復歸したのであるが勝つて兜の緒を締めますく自重日夜重慶擊滅の鍊成に精進してゐる

02 總常會の聲大いに活用 政府と國民間の調整に重點を置く 迫る協力會議安藤議長談
03 赤軍主陣地に突入 獨軍正面から猛攻
04 興隆アジアへの道(三) 食糧自給に全力傾倒 比島中央行政長官ヴアルガス氏
05 獨司令部發表
06 獨伊軍新銳部隊增強
07 マ島再攻擊に 佛國憤激す ラ首相緊急閣議を召集
08 マ島總督英のデマ否定
09 虱潰しの猛爆 ドイツ空軍大擧出動
10 マ島作戰英司令官 ウイリアム將軍
11 英軍タナナリヴオに進撃
12 チヤーチルのでたらめ演說 獨立聯盟盤谷本部反駁放送
13 在獨のボース氏所論
14 印度騷擾の經緯 ア印度事務相、方針闡明
15 圖像:ドイツ水雷艇の活躍
16 仙臺市長決る
17 南十字星
18 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 內外地の一體化實現 官民の新たな心構へを要す社說

大東亞省の設置に伴ふ外地行政の措置、換言すれば大東亞省の創設に伴ふ臺灣の地位如何は、全島民に甚大なる關心を喚起しつつあるが、十一日の閣議に於て遂にその具體的監督領域細目が決定された。卽ち外地行政を內地行政と一體ならしめる方針の下に內外地行政の一元化を斷行し、今後臺灣は朝鮮と同じく一般的事務は內務大臣の統理に屬し、個個の特殊事務についてはその特質に應じ各省大臣の監督を受けることとなつた。但し現在の綜合行政は從來と變りがないが、唯これに依つて臺灣の外地的性格が揚棄され飛躍的に內地延長を確立せられたことは、臺灣統治の根本方針に副ふ劃期的一大躍進と云はねばならず六百萬島民の等しく感激と滿足とを以て迎へるところである。斯くして臺灣統治五十年間の努力が實を結び、茲に愈よ完全なる內地化の一步手前まで飛躍した臺灣の今日の立場は、更に明日の全き完成に向つて、官民とも益益一致協力、只管に邁進努力を續けなければならないであらう

世界的新秩序の建設に、主動的役割を果しつつある躍進帝國の現下に於ては、勿論大東亞戰爭の完遂、大東亞共榮圈の確立が絕對的な使命であり、帝國臣民の聖なる義務でもあるが、既に支那南洋等いはゆる大東亞地域の廣大なる占領地に對し着着皇化の偉業を進ませてゐる此の秋、過去五十年の偉大なる治績に依つて皇化遍き臺灣を內地と同樣に取扱ひ、內外地行政の一體化を斷行せられたことは六百萬島民をしていよいよ皇國民たるの名實双全に感激せしめると共に改めて大東亞戰の遂行、共榮圈の建設に光榮の一翼を荷ふべき聖なる國民的義務を自覺せしめる劃期的一大英斷と云はねばならない、完全なる內地化を目途として統治し來つた臺灣が今日の地步を附與せられるに至つたことは洵に一大躍進であり、また外地統治の成功と云つても過言ではないが同時に六百萬島民の本望でもあつたのである、斯くして六百萬島民は今日を契機に改めて真に帝國臣民たる誇りと自覺を堅持し愈よ益益盡忠報國、奉公精神の發揚に純良なる國民的義務を果さなければならないのである、このことは明日への完成にとり島民に不可缺の要件と云はねばならない。

しかしながら、臺灣總督の特殊地位權限並に督府綜合行政は、大體現狀のままに置くことになつてゐるが、これは勿論現狀に卽應する措置であつた、根本的には前述の如く內地延長主義の下に內外地の一元化を期してゐることは云ふまでもない。從つて一般事務は內務大臣の所掌するところとなり、特殊事務については夫夫各省大臣の監督を受けることになつてゐるから、臺灣統治の最高責任者が臺灣總督とはいへ、內政、經濟、產業、金融、教育、文化等等の諸行政が著しく內地化する趨勢に在るは、火を賭るよりも明らかなことと云へよう。此ことは內外地行政の一元化、特に國策の要請にもとづく文化、產業政策の一貫性を叫ばれ來つた國內體制の强化として洵に時宜を得た施策と云へるのである。唯しかしながらこのために實際問題として督府綜合行政との聯關が頗る微妙な關係に置かれ、また所謂臺灣の沖繩化が杞憂される恐れなしとしないけれども、これは自ら總督長官の政治力が解決するものと云つてよからう。ともかく臺灣統治の實が結んで、內地化の根本方針が具體的に現實化され、六百萬島民を擧げて內外地一體の中にとけ込ませて愈よ曠古の聖業完遂に挺進せしめんとする今日の臺灣に在る官と云はず民と云はず、須く新たな心構へと覺悟とを以て國家の指向する新態勢に處すべきであらう。

02 昂めよ”保護精神“ 一人でも落伍者あらしめるな けふ司法保護記念日
03 湯淺內相參內 災害地視察情況を奏上
04 建國忠靈廟合祀祭 皇帝陛下護國の忠魂に 敬虔な祈を垂れさせ給ふ
05 司法保護記念日に當り 保護報國の大道へ/齋藤樹
06 司法省で記念式 功勞者四氏を表彰
07 勳二等勳章傳達式 植松臺大教授に
08 東亞大都市 第二回大會の宣言
09 官民の協力を期待/中村八十一
10 皇軍將兵に感謝決議
11 皇軍に對する感謝決議
12 新京は慶祝一色
13 譽の家門高橋氏に 長谷川總督が表彰
14 空だ・男の征く處 二十日は第三回航空記念日 全國に多彩な行事
15 模型航空機競技會
16 踏み出す”婦道第一步” 日婦新竹州支部輝く結成式
17 續く”軍馬慰問“ 連日第五部隊に殺到
18 建國遺兒部隊 奉天神社參拜
19 國防訓練大會 臺北州下選手豫選會
20 南方米どつさり 南方戰線から華北へ
21 電波で結ぶ”一體” 日滿祝賀放送番組
22 加藤大使葬儀 きのふ執行はる
23 死者三十名 暴風雨の被害情報課發表
24 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 義捐金を貯蓄! 現金の代りに愛國貯金通帳 嘉義市罹災民の熱誠
02 皇奉分會長の鍊成 きのふより大肚山道場で
03 北斗郡街庄吏員を鍊成
04 司法保護記念日に當り 高等法院檢察官長古山春司郎氏談
05 屏東市の空訓
06 樂しい”親子飛行” 臺中の航空記念行事
07 中堅青年の訓練 皇奉會屏東市支會の計畫
08 彰化郡街庄長會議
09 鄉土防衛陣を強化 臺南市、防衛團改編を斷行
10 宮木知事甘蔗植付督勵へ
11 日婦結成準備を打合
12 岡田溪湖街長重任
13 少年洗心の地 “淡溪園”設立認可を申請
14 文旦で皇軍慰問 麻豆街生產者の赤誠
15 比島の港を語る船長座談會(中) 南海の神秘人魚 發見に一同張り切る
16 馬來語講習會
17 彰化秋季孔子祭
18 鄉軍武術大會 臺中州南部聯合會出場選士
19 忽ち築く金屬の山 待機の回收班ら活動を開始
20 新營郡壯丁團相撲
21 中部水泳大會
22 田尾排水路を改修 線西庄現場で鍬入式
23 彰化合同パイン献金
24 曾文郡木炭小賣商組合
25 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
26 番社庄役場 新築落成式
27 新竹競馬一勝候補馬
28 地方多より報社消息
29 今日の映畫
30 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 漁撈船隊の新體制 相互の漁況、漁場を報告
02 汕頭生れの魚苗 水產會の斡旋で五萬匹入荷
03 島產帽子及刺繡の泰國進出愈よ有望 臺灣工藝の努力現はる
04 アルミの增產へ 國產原料會社を整備
05 島內各州廳(八月迄) 郵便貯金增加額
06 東亞茶葉協會 臺灣側の希望通り修正 愈愈二十三日に創立總會
07 比島經濟再編成 具體的に進捗
08 營林共濟組合令 改正案審議
09 バナナの輸送契約 運營會と調印終了
10 大成火災の統制會加入 近く態度決定
11 經濟手帖 鹽の增產と配給施策 青年の結核死亡率 本年度の滿洲開拓民
12 照明燈
13 ラジオ
14 水滸傳(776)/黃得時;碇政彌
15 廣告
第06頁
日刊第1版
序號 標題
01 建國神廟臨時親告祭 皇帝陛下恭しく御吿文奏上頭條新聞

【新京十三日發同盟】滿洲建國十周年の國運を元神天照大神に御親告遊ばされる建國神廟臨時親告祭の御儀は十三日午前九時から帝宮內神域において嚴肅に執行はせられた、神域には張國務總理以下特任官、簡任官級の顯官、日本側は梅津關東軍司令官以下百官威儀を正して參列、橋本祭司府總裁、沈副總裁以下各奉祀官が奉仕同五十五分 皇帝陛下には側近三扈從官を從へさせられ親しく神域に御成りあそばされ恭しく御告文を奏上あらせられ給ふた次で梅津關東軍司令官兼大使並びに日滿各界代表の拜禮があり御儀を終了したが四千三百萬國民はこの日午前十時を期して一齊に神廟を遙拜した

02 奇蹟的發展を遂ぐ 李駐日滿洲國大使談
03 名譽ある地位確保 伊宣傳相の對滿慶祝聲明
04 想像よりもよい所 永田顧問のスマトラ視察談
05 國防力強化に寄與 現地民と共存共榮 鈴木マレー軍政監方針を闡明
06 安徽、河南の戰果(八月)
07 千百餘機擊墜 獨海軍開戰以來
08 奥地向け進擊 マ島上陸の英軍
09 圖像:獨機の猛爆に依り炎炎と燃え上るス市軍事施設
10 最後の決戰へ入る ス市攻略戰愈よ猛烈
11 突入の機迫る
12 ス市要塞の構造
13 獨軍司令部 戰況發表
14 獨軍包圍網を壓縮
15 赤軍の攻勢作戰 全面的に失敗
16 獨機、英東南岸を急襲
17 米軍部隊 佛領アフリカ某港着
18 西北地區の開發に躍起 重慶頻りに調查
19 米技術團一行 インドに派遣
20 廣告
第01頁
日刊第2版
序號 標題
01 今ぞ“空の制霸へ” 大東亞戰爭下最初の航空日 島內多彩な行事決る
02 献納機二百十八機 航空日一齊に命名
03 滿洲國施政十年 (下)張國務總理と語る
04 小國民に航空智識 きのふ兒童映畫會開催
05 思出一入新た 乃木大將夫妻卅年祭事
06 司法保護記念日 島都で舞踊映畫の會
07 海拉爾忠靈塔 あす竣工式
08 臺北の乃木祭
09 盛儀を待つ式場 壽ぐ滿洲建國十周年
10 功勞者を表彰 司法者、記念式典擧行
11 遇然な劇的對面 本庄大將と三宅本部長
12 臺中側斷然優勝 鄉軍臺北支部武術大會
13 東亞都市大會 全議題を終へて閉幕
14 新竹の保護週間行事
15 翼贊運動との連繫 皇奉山本事務總長語る
16 デング熱病原體究明に 我が醫學界乘出す
17 交換船鎌倉丸 マルケス出帆
18 軍人援護強化運動 各種の申合事項決る
19 紙芝居の競演 鑛山從業員を慰安
20 人事・消息報社消息
21 廣告
第02頁
日刊第3版
序號 標題
01 刑餘者を愛護せよ 主旨徹底に大童の宣傳
02 青年を合宿鍊成 員林郡單位青年團別に訓練
03 司法保護の本質 府法務局行刑課長堀田繁勝氏談
04 屏東郡の保護週間
05 塾制度を採用 高雄市皇奉青年の訓練に
06 勇士の土產物テング猿 東園校兒童に大した人氣!
07 圖像:馬來の錫鑛
08 彰化市皇奉青年の訓練 十月中旬より
09 大越總務部長 屏東郡初巡視
10 三百貫の梵鐘 彰化寺から應召
11 日婦臺中支部 十七日に結成式
12 屏東青年訓練修了式
13 嘉義市民の赤誠献金
14 人魚の妙技發揮 中部水上競技大會
15 燕麥試作に成功 馬の飼料として增產獎勵
16 夏鳳梨は豐作
17 產業曾文郡の飛躍 各種の增產計畫着着實現
18 地方多より
19 島內株仲値表
20 今日の映畫
21 廣告
第03頁
日刊第4版
序號 標題
01 犯罪は社會の病氣 退院した病人を勞はる氣持で/稻田喜代治
02 圖像:大陸の花嫁
03 女性の鍊成/坂垣直子
04 科擧への狂態(上) 支那宿命の一つ/王昶雄
05 人生の悲喜劇/張柏齡
06 南方詩信/陳垂映
07 北回歸線 言葉への反省 まづ溝をつくるな
08 圖像:イゴツトの案山子
09 師を送る/楊逵
10 ラジオ
11 廣告
第04頁
夕刊第1版
序號 標題
01 皇帝陛下御拜禮 建國忠靈廟臨時奉告祭
02 獨軍・ス市一角に突入 空陸から巨彈の雨! 空軍、戰車隊で總攻擊
03 農業立地條件滿點 爪哇產業の現狀と將來 天日產業部長視察談
04 圖像:海鷲積亂雲を衝いて必殺の爆擊行
05 式典御臨の旨御沙汰
06 灣內船舶を攻擊 樞軸潛艦西印で活躍
07 飽くまで中立強調 土首相・ウイルキーの申出拒絕
08 英軍の進擊阻止 マ島の佛軍、橋梁破壞作戰
09 敵船舶十八隻を擊沈 獨潛水艦活躍
10 東亞の諸國と共に前進 パーモ行政長官の手記發表
11 臺大總長安藤さん 翼贊臺灣の明朗譜
12 東南歐諸國ウイーンで會議
13 ガ翁との會見要請 マハサバ黨委員會から
14 印回分離堅持
15 反英騷擾狀況
16 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 前線へ”家族寫真“ 父も母も御覧の通り大元氣 高砂義勇隊にこよなき慰問品
02 愛國蓖麻四千本 國防訓練場の周りに植栽 學徒五千名を動員
03 建國遺兒部隊 第一班きのふ新京着
04 慶祝特別列車 十三日新京入り
05 齋藤總務長官 けふ空路で上京
06 臺灣側が優勝 東亞電氣通信競技會
07 免囚保護事業 光榮の秋庭氏が生みの親
08 山内警務局長 東臺灣初巡視
09 大東亞の子供だち
10 臺北州稅務打合會
11 “通貨問題は順調” 小幡臺銀昭南島支店長談
12 近代戰と民防空(上)/日高正己
13 童心に芽む親日 日本の飛行機が飛べば萬歲叫ぶ 比島を背負ふ子供達
14 出てよ”優良商店” 防犯會長が表彰狀授與
15 全國的移動訓練 增產推進隊が乘出す
16 “臺灣は強い” 健鬪した水上代表歸る
17 トラツクの下敷になつて即死
18 人事・消息
19 煙幕
20 興南詩苑漢詩

閒居什咏/守愚、偶成/守愚、萊園卽景三首/李學樵

21 今夜の放送
22 商況(十四日前場)
23 興南案內報社消息
24 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 滿洲建國茲に十周年 燦たり榮光の日 皇帝陛下の御臨を仰ぎ けふ南嶺で曠古の盛典擧行頭條新聞

【新京十四日發同盟】今日ぞ建國十周年燦たる榮光の日、東亞永遠の光榮を保持する新秩序の先驅として盟邦と共に堂々の大行進を續ける大滿州帝國が

皇帝陛下御臨の下親邦日本始め善隣諸邦の代表を招いて國運の隆昌を慶祝するの日、建國の大理想完遂に邁進すべき決意を表明する民族祝典の日でもある、晴の裝ひ成つた南嶺式場北側正面に南に面して造られた寢殿造りの式殿、中央一段高き御座が拜される、その後方には金色燦然たる六曲二双の金屏風、御座の前左右に常盤色濃き「千代松」の盆栽が二鉢置かれてゐる。御座に向つて右端には梅津關東軍司令官兼特命全權大使の座席が設けられ正面に向つて右側には滿洲國側約百名、左側に親邦日本始め善隣諸邦側約百名の昇殿諸員の席、一般參列者約一萬名の席は式殿前約五千坪の式場に六十數列の白木席が整然と設けられてゐる、浮彫鮮かな慶祝塔、瑞雲の地模樣華麗な萬歲旗、赤、黄、青、綠の中幡旗が秋冷の朝風にはためくうちに畏くも

皇帝陛下の御臨を拜し茲に式典は開始される、式典開始の花火を合圖に張國務總理恭しく御前に進み出で「式典開始」の旨奏上、日本國歌、國歌奉唱に次で張國務總理大臣再び恭しく御前に進み出で壽詞を奏上建國十周年慶祝歌齊唱、建國歌奉唱の後

皇帝陛下萬歲を奉唱、殷々たる艘砲響き式場上空に國軍機が銀翼を連ねて慶祝飛行を行ひかくして張國務總理「式典終了」の旨奏上して曠古の盛典を閉じることになつてゐる

02 鮮滿は唇齒の關係 小磯朝鮮總督當時を追憶
03 滿ソ國境に見る明暗色 生氣に溢る黑河街(上) 料理の皿覗くソ聯兵海外遊記

【東亦同盟】大東亞戰下に初めて迎へる意義深き滿洲事變記念日を記者は陸軍省報道部の指導と關東軍の好意の下に建國十周年を迎へた滿州國躍進の現況と總ゆる困苦缺乏を克服し不斷の努力を傾けて北邊の護りに鐵壁の布陣を敷ひてゐる皇軍將兵の姿に接し感謝の念を更に一層深めたのであった。大東亞戰における南方諸地域の赫赫たる大戰果の蔭に默默として東亞北邊の守護に當り後顧の憂ひなからしめてゐる關東軍將兵の心勞に對し一億國民は銘記感謝すべきである。以下は慌しい視察行の內に得た簡單な印象記である。

平和な柳條溝

滿洲事變勃思ひ出の地、奉天郊外柳條溝の戰跡は一入感慨深く訪ねた鐵道爆破地から少し離れて爆破を象徵した記念碑が建立され列車で通過するものにもよく眼に止まる。此處が大東亞建設偉業發祥の地と思へば感慨無量であった。奉天から二晝夜近く果しなく續く草原や丘陵を縫ひ國境の街黑河に着いたのは午後九時を過ぎてゐた。日暮れの遲い夏の北滿ではまだ黃昏頃だった驛を出て黑河の街に第一歩を印すると國境の街と云ふ言葉から來る緊張感を想像してゐた記者の考へは全く外れた

眼下に望むブラゴエ、悠長に鈴を鳴らして走る馬車、深い窓を持つロシア風の家から洩れる煌煌たる火影、泥柳の並木路を嬉嬉と語りながら姑娘の一群、大聲で客を呼ぶ露店商人等我我が想像したものより遙かに和やかな風景である、旅裝を解くとすぐ目と鼻の間にソ聯(ブラゴエチェンスク)の見える黑龍江岸へ走った、アムール(黑龍江)は文字通り濁水を重重して押し流してゐる、濁流を透して對岸ソ聯側は火影は數へられる位疎ら黑黑としておし默り低い稜線が漸く空と大地を分けてゐるプラゴエチエンスクは東亞屈指の都市で人口五萬五千、アムール鐵道の支線河川埠頭を有し造船所、製粉所、金精煉工場等がありウラジオストック、ハバロフスクと並ぶ工業都市である、それなのに夜の淋しい火影は餘りにも窮迫を訴へるようである、彼の寒寒とした靜寂に引替へ黑河の街の生氣に充ち溢れた狀景は我我に限りなき賴母しさと樂しさを與へたのだった江岸の道路は泥柳の並木が美しく街を飾りレストランは煌煌と電飾してその一軒レストラン.サファリアンは華かに五彩のネオンを黑龍江の流れに浮べてゐた然も開け放されたホールからレコードの曲が擴聲器で流れよくソ聯側にも聞えると言ふ

料理の皿を覗く

ソ聯兵サフリアンの會場で黑河有力者と遲い夕飯を俱にし豐かなロシア料理の皿を重ねたがここは四方開け放しで此處に集ふ者の動作は對岸ソ聯監視員の眼鏡に鮮明に映り逐一上司に報告されてゐるとのことだった、物資が極度に缺乏してゐると傳へられるソ聯の監視員は此處のテーブルに配られる皿の數を又ウオッカの乾杯を如何なる感情で見てゐるだらうか――翌朝記者等はモーターボートを驅ってゼーヤ河合流點まで上下した江上からブラゴエチエンスクを見ると夜とは丸で違って堂堂たる建物が並んでゐる、上流の一角が兵營で中程が公園、公園の下流が一般市街でゼーヤ河との合流附近に造船所、製粉所、發電所等がある、兵舍は木造、コンクリート建等種種であるが中でも白堊の司令部が最も目立った、對岸二百米位まで我我のモーターポートはこの大部隊を入れる兵營には殆んど兵士らしい人影は見ることが出來なかった、ただ一、二名河岸で馬を洗ふ裸體の兵士らしい男を見ただけであった

婦人も陣地の

構築に傳へられる所によると今年五月獨軍の夏季攻勢に際し大部を西部に移動したが現在その七割を補充したと言ふ、給與の粗惡は彼等が皆口を揃える所で一例を舉げれば獨ソ前線千百瓦支給されてゐたパンが七百瓦乃至ひどい時は四百瓦に低下してゐるとの噂である、兵舍の裏側丘陵や江岸は所所土を掘り返したり盛ったりしたのを見るがこれは獨ソ戰後ソ聯が急に造り始めた陣地とのことである、その勞作にも多數の婦人が交ってゐたと云ふ壕と共に江岸一帶鐵條網が張られトーチカらしいものが散見する、「冬が來ると每年江岸の樣子が變ってゐるので面白いのですよ」と案內の人が話してくれた、プラゴエ市街の對岸にかかるとソ聯東部の屈指の都會だけあって白堊やクリームの四層五層の堂堂たる建物が並んでゐる堂堂と見えるのはこちらからばかりで裏側に廻ると壁もろくに塗ってゐない有樣と云ふ、埠頭には五、六百噸から千噸位の汽船が三、四繋留されてゐたが甲板に見える船員は殆んど女であった

ソ聯監視艇に追はる、我我のモーターボートがゼーヤ河合流點から遡航する時對岸で動くと見えたソ聯警備艇が快速力で我我を追ふと見せ五百米位まで迫ったが、つと方向を變へゼーヤ河へ入り間もなく今度は上流からソ聯通信艇がこれも快速力で我我のボートへ三十米も離れぬ所を過ぎた、「嫌がらせをする」と思ひ彼を見ると乘組の青い色の制服を着た年若い赭顏の一兵士がにこにこして手を振らんばかりの樣子であった、更に十分と經たぬ內に又も上流から今度が砲艇が下航して來た警備艇、通信艇と違ひ船型も大きく乘組員も多い、彼等は申合せたように我我を銳い眼差で凝視した、或者は双眼鏡を當ててゐる、搭載機銃の筒先が我我の方に向けられてゐるのではないか、一瞬緊張した空氣がざっと江上を走ったがすぐ元の平靜に返った、獨ソ戰前までは彼は事每に抗戰態度を示し我方のボートが江上に出るや何處ともなく隼の如く警備艇が現はれ遠卷きに我が船の周圍を廻るなど威嚇してゐたが最近は餘程緩和してゐるとのことである、一方江上から黑河河岸を眺めるとなんと長閑な風景であろう、三三五五岸邊で洗濯する女達筏作業に營營たる滿人、耕地に鍬を揮ふ農夫、ソ聯側に見えない風景であり王道樂土を現實に端的に現はしてゐる黑河の街外れの江岸に教會の尖った屋根が日光の直射に輝き宗教のないソ聯側からまぶしく眺められる

04 亞細亞諸國家に貢献 タイ國ピブン首相の演說
05 大東亞省關係官制改正案 けふ閣議で決定、御諮詢を奏請
06 建國十年飛躍の跡 張國務總理の懷舊談
07 圖像:陸鷲の歸還
08 攻防の大決戰 獨軍の新戰術戰車錐揉み陣形
09 獨軍ツアプセ港を攻擊
10 海外科學技術關係の 文献資料を蒐集飜譯 廣く事業家、研究家に開放
11 在京各國公使と接見 東條兼攝外相
12 開封、徐州方面の軍狀視察 畑總司令官
13 印度騷擾情報
14 災害地方の對策委員會 翼政本部で開く
15 南十字星
16 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 活潑なる言論の尊重社說

國家興隆の時には必ず活潑なる言論が行はれる、これは古今東西の歷史が最も雄辯に物語つてゐるところであるが、最近に於てはわが明治維新が最も顯著な事實である、戰爭遂行中に於ても活潑なる言論は恒に尊重せられてゐる、日清、日露の戰爭當時に於ては活潑なる言論が國民精神を作興し、政府當局を鞭撻して銃後を鐵石たらしめ、王師をして後顧の憂へなく思ふ存分その戰力を發揮させたのである日本は今國運を賭して支那事變、大東亞戰爭と開闢以來の大戰爭を遂行中であるが、この間活潑なる言論が果して幾何ありや、甚だ遺憾ながら寥寥たるものである、一體何が故に活潑なる言論が行はれないのであるか、今日の日本國民は昔日のそれの如く氣節がないのか、或は氣節があつてもそれを充分伸張する機會が與へられてゐないのか、これは一應檢討すべき問題である、但しここに謂ふ活潑なる言論とは饒舌でもなければ多辯でもない、洵に國民を啓蒙し、政府を指導するところの氣節より發したる强く正しく明るき言論を意味するものである。

最近の戰爭には思想戰、經濟戰といふのがあつて、銃後も第二戰線第三戰線の役割を演じ從來は非戰鬪員たる國民も亦後方勤務の戰士として其職場に於て活躍してゐる從つて此間隙多き銃後は敵國スパイ絕好の暗躍場として狙はれるのは必然である、されば官民に於ては之が防諜に必死の對策を講ずるに至つた、その關係上言論の取締なども嚴重になると共に“見ざる聞かざる言はざる”の三猿主義までが流行するに自つた、他方未曾有の大戰爭遂行上國論統一といふ建前から新聞雜誌等の言論統制が行はれるに至つたので、我國の言論は全く低調そのものとなつた、然し戰時下に於ける我が國民は戰爭目的遂行までは、默默として政府を信じ政府に一切を委ねて些の不平も言はない、そこに日本の强さがあるのである、所が此頃に至り翼賛政治會では民情上通及び地方實情調查の委員を擧げ所謂「民の聲を聞く窓口」を開くこととなつたとのことであるが、これは兔角不評の噂さの傳へらるる翼政會としては蓋し大出來である、

幕末の奇傑藤森弘庵は國事を論じて嫌疑をうけ江戶構へを命ぜられたことあるが一日門人に「當路者その職分を閑却して處士を憂へしめ、處士の國事を憂ふるに謝するの念なくして却つてこれをにくむ、これ國に憂國の種子を絕たしむるものである、幕府の命數知るべし」と曰つた、事實數年ならずして維新の變革となつた、洵に氣節は國家の命脈である、氣節が朝野に存すれば必然的に活潑なる言論が行はれ國家の隆昌は期して望むべく、不幸にして朝に存せずとも野に有せば猶よく當路の過失を補ひ、國民の惰眠をさまし、以て國政を誤まらしめぬであらう若し朝に盡きて更らに野に殘る者とも絕つならば國家の命脈は何によつて保たれよう、活潑なる言論を尊重しこれを用ふることは國家をして益益興隆せしむるものであることを敢て强調してやまぬ。

02 朝鮮、樺太に侍從御差遣 畏し外地に聖慮を注がせ給ふ
03 飛躍一途の大滿洲 建國十周年記念日を迎へて 各地で奉祝式典擧行
04 皇帝陛下を眼の邊りに拜し 建國遺兒感淚に咽ぶ
05 高松宮殿下台臨 帝都の慶祝準備成る
06 滿洲國建國 十年に當り 輝く王道樂土 山內情報委員部次長放送
07 追加豫算可決 新竹州臨時州會
08 “來れ續け!我等の大空” 示す少年航空兵の技倆 航空日に鄉土訪問飛行
09 日滿一體の顯現へ 滿洲建國十周年慶祝會森部臺灣支部長談
10 宮木知事嘉義地方巡視
11 さあ總力發揮だ! 第一回國防訓練大會 いよいよ來月中旬から開催
12 堀田行刑課長が講演 司法保護舞踊、映畫の夕
13 圖像:沙塵蹴つて猛進擊の我陸軍戰車隊
14 命からから逃ぐ 零陵で我荒鷲の餌食となつた 米空軍將校の告白
15 “戰ふ外交官” 邦人を護り通した 岡本前新嘉坡總領事
16 春蠶收繭高 三千七十六萬貫
17 交換船龍田丸 あす昭南に入港
18 翼贊會辭令
19 森本臺大庶務課長母堂逝去
20 人事・消息報社消息
21 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 不法・この虐待 交換地に着いて蘇生の喜び 濠洲へ監禁の船旅
02 警察事務簡素化 高雄州愈よ具體案姸究
03 圖像:陸軍機械化部隊の進擊
04 增產へ若人總進軍 臺中州青少年團蹶起
05 高雄州會 十九日に開催
06 基隆郡の金屬回收 來る二十六日より實施
07 新竹州山地教育 愈よ大刷新を斷行
08 更生の溫床を與へよ 司法保護記念日に際して/森田俊介
09 比島の港を語る船長座談會(下) 美しい月夜の虹 將來伸びるダバオ港
10 板橋街の堆肥增產宣傳
11 青年に軍事訓練 皇奉桃園郡支會
12 慰問袋を調製 鳳山愛婦の赤誠
13 臺糖原料線の移設に 林口庄民反對の聲 理由は借地料の未支拂ひから
14 皇奉臺南市支會事業計畫打合
15 敢鬪の跡殘して 國婦臺北支部發展的解消
16 島民歌謠 、豐年踊 今夜島都で發表會
17 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
18 聯合商奉團協力 經濟法令遵法週間に
19 港都真夜中の殺人事件
20 記念品代を皇奉會に寄贈 大東信託高雄支店の篤志
21 今日の映畫
22 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 貯組貯蓄目標額を統一 府より地方廳に方針通達
02 油脂工業を計畫 花王石鹼關係者府と折衝
03 青壯年國民登錄 來月十日迄に申告
04 滿洲經濟の躍進(一) 主要產業地帶を紹介
05 椰子油利用工業 紀工博講演
06 高雄芭蕉共同計算制 委員會で實施要綱を審議
07 洋服生地配給統制 統制會社を中心に一元化
08 臺北市食料品統制現況
09 農事改良の推進班 宮木臺南州知事陣頭に立つ
10 天津青果配給統制 近く機構を改正強化
11 藁工品配給統制規則 昨日公布、一日より實施
12 照明燈
13 商況(十四日後場)
14 ラジオ
15 水滸傳(777)/黃得時;碇政彌
16 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 滿洲國皇帝勅語
02 圖像:長谷川總督の萬歲奉唱
03 大東亞に擧る“樂土の凱歌” 全滿に轟く帝壽萬歲 けふ滿洲建國十周年式典
04 鎮海大溪警備司令長官 後藤、河瀨兩中將を任命
05 大東亞省行政簡素化官制案樞府へ あす本會議に上程
06 答訪使節參內
07 “清鄉先づ清心から” 汪委員長清鄉の意義を說く
08 日本は不敗の態勢確立 前駐日英大使クレーギー談
09 逞ましい發展に 無限の感慨 式典參列の各國使臣談
10 汪行政院長慶祝放送
11 空前の白兵戰 獨戰車部隊の猛攻 ス市戰線
12 化學工業統制會 會員有資格者を指定
13 マ島の佛軍隨所に反擊
14 獨軍司令部發表
15 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 溢るる五族協和の喜び 五色旗一際映えて 帝都の慶祝式典 高松宮殿下御台臨
02 近代戰と民防空(下)/日高正己
03 逞しき盟邦の飛躍 壽ぐ島都の奉祝式典
04 森部慶祝支部長式辭
05 長谷川總督祝辭
06 安藤軍司令官祝辭
07 傷痍の夫へ捧ぐ 殖へる軍國譽の嫁 數數の”日本の妻”の美談佳話
08 圖像:人柱の架橋蹴つて敵陣へ
09 遺兒部隊を激勵 梅津關東軍司令官
10 少年法施行促進 司法保護關係者代表 府當局に陳情
11 基隆天滿宮例祭催物
12 優良壯丁團檢閱
13 興南詩苑漢詩

讀鷺村紅樓夢醫事題後五首/春潮、秋懷四首/補莊

14 堆肥增產に督勵班設置
15 航空圖書作文入選者發表
16 淡水河の漁撈解禁 コレラ終熄
17 今夜の放送
18 商況(十五日前場)
19 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 皇帝陛下御臨仰ぎ けふ慶祝大觀兵式頭條新聞

【新京十五日發同盟】建國十周年輝く曠古の盛儀に次ぐ大觀兵式は愈々十六日畏くも

皇帝陛下の御臨を仰ぎ秋風爽やかな國都南嶺において舉行されるこの日

皇帝陛下には御軍裝も御凜々しく御召車にて午後二時三十分觀兵式場に御臨あらせられ狀麗な觀兵式は同二時三十五分まづ閱兵式に始まりついで地上部隊の勇壯な分列式に移り同三時三十分砂塵を卷いて驀進する機械化部隊の車輪に相呼應して陸の荒鷲、五機編隊群の空中分列式が行はれ同四時終了する

皇帝陛下には畏くもこの間約一時間半に亘り親しく國軍五千の精銳を親閱あらせられた御後同四時五分式場御發還宮あらせられる御豫定と承る、

【新京十五日發同盟】

皇帝陛下には十六日國都南嶺に於ける建國十周年祝賀會並びに建國十周年慶祝觀兵式に御臨あらせらるべき旨十五日附宮內府布告を以て御沙汰あらせられた

02 不退轉の意氣堅持 東條首相の慶祝放送
03 圖像:◯◯上空を制壓する我が新銳海鷲部隊
04 午前盛大な慶祝放送
05 建國功勞者を表彰
06 經濟問題に重點 第三回總常會の討議
07 使命の達成に努力 張國務總理の答辭
08 マ島の戰況
09 慶祝に湧返る國都
10 行政裁判所長官更迭
11 實に東亞の光榮 汪主席の放送祝辭
12 淒絕・攻防の死鬪續く ス市愈よ重大危機
13 英軍トブルクに上陸企圖 直ちに獨伊軍に擊退さる
14 日本軍の優秀性 グ前駐日米大使語る
15 閣議決定
16 印度騷擾に依る被害概況
17 クリツプスの聲明に反駁 元マドラス州首相
18 カナダの艇船四隻擊沈さる
19 英商船十九隻擊沈艦船六隻も大破
20 南十字星
21 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 滿洲建國十周年を祝ふ社說

思へば去る昭和六年九月十八日、柳條溝に轟ける曉の銃聲は圖らず滿洲事變の發端となり、遂には滿洲國獨立の契機となり、昭和七年三月滿洲三千萬の民眾は五族協和の大理想に燃え、王道樂土の實現を期して起ち上り、輝かしくも滿洲國は創建せられ、世界新秩序の建設にその曙光を放つに至つた。かくて我が國は同年九月十五日逸早くその獨立を承認し、共同防衞の大精神の下に日滿議定書を締約して、日滿一體不可分の關係を確立したのである。爾來僅僅十年の間に治安の確保、交通の整備、幣制の確立、產業の開發等所謂政治、經濟、文化の躍進振りは正に世界の奇蹟だとさへ言はれてゐる。卽ち人口に於ては三千萬が四千萬に、財政は一億餘圓が三十倍の三十億圓に飛躍し、鐵道及自動車路の延長は六萬餘粁に增加し、教育は初等學校數九千から現在の三萬に躍進してゐる。而して產業については農工併進の第一次五ケ年計畫は既に完了し、今や第二次計畫が着手されてゐる。國防については昭和十五年四月總服役制を基調とする國兵法を制定し、國軍は益益强化されつつあるのである。

かく滿洲は建國以來僅かの十年間に近代國家としての體容を完全に整備したので、その躍進振りは隣接の蒙疆及び支那に影響する所は極めて大であるのみならず、世界列國に對しても新しき感銘と認識を與へ、今日では獨伊を始めとして承認國十七ケ國に達し、その國際的地位は年年向上の一途を辿つてゐる。殊に昭和十五年には中華民國が我が國と共に日滿華共同宣言によつて之を承認し、滿支間に於ける友好、防衞並に經濟提携を確立し、我が肇國の本義に淵源する所の大東亞の各國家、各民族をして各各その所を得せしめ、皇國を核心として道義に基く共存共榮の新秩序を確立したのである。殊に大東亞戰爭が勃發するや、滿洲國は總力を擧げて我國の聖業完遂に積極的協力をなしつつあるのである。かく考へれば十年前に於ける滿洲事變こそは今次大東亞戰爭の最初の發端たる歷史的意義を含み、滿洲の建國こそは大東亞新秩序建設の第一陣たることが認められると共に、日滿一體、一德一心の根本義も茲に存ずるのである。

而もこの十年間に於ける發展の過程は今日生成の中途にある大東亞共榮圈に對し、史的意義に於て因果相連なると共に、無言の事實を以て貴重なる指導原理を提示するものである。今や大東亞戰爭に歐洲の戰況と相關聯して重大段階に達せんとし、西歐と呼應して新世界秩序の創造に巨步を進める秋に當り、これが導因を為した滿洲國の創建に思ひを馳せ、更に新秩序の道義的原理として王道政治十年の成果を讃仰することは誠に意義の深大なるを覺えざるを得ない茲に於て吾吾國民は滿洲國の榮えある今日の記念を意義深く慶祝すると共に、滿洲國の推進力となられた先人の功績を思ひ、滿洲の野に散華された幾多の英靈に感謝の赤誠を捧げ、彼等の志を果す為にその偉大なる建設的意義を深く認識し、日滿の親善關係を益益强化し、共に相扶けて結束を固くし、堅忍不拔の精神を以て宿敵米英の擊滅に邁進しなければならぬ。

02 讚へよ”友邦の躍進“ 高松宮殿下の台臨を仰ぎ奉り 帝都で祝賀午餐會
03 北邊鎮護の重責 東條慶祝會總裁式辭
04 親邦へ無限の感謝 李滿洲國大使の挨拶
05 故鄉へ“空から對面” 張切る少年航空兵
06 航空座談會
07 滿洲國の正史 各權威が編纂して献上
08 慰問文と人形 北三女生が海軍に献納
09 不沈艦を擊沈(一) 我が航空機の優秀さ
10 修業年限の短縮 具體施策正式に決定
11 新竹州地主會 第三回總會
12 歌へや”島民歌謠“ 踊れや踊れわれらの”豐年踊り” 昨夜の發表會大盛況
13 新竹市の保護週間講演
14 死者百十二名 今次の暴風害狀況
15 大阪のデング熱四百十九名
16 披露宴を省略して献金
17 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 全市民感謝の祈念 總裁宮殿下御參拜時刻期して 臺南市の航空記念日
02 覺悟を新に挺身 鍊成を終へた街庄長の誓
03 嘉義郡下皇奉分會長打合會
04 賜金傳達式 屏東市二十日に執行
05 圖像:高雄市金屬類特別回收
06 陋習は潔く改めよ 近く冠葬改善委員會を開く
07 經濟犯は銃後の恥 各地へ主旨徹底講演
08 主婦鍊成具體案をも協議
09 大城庄青少年團結成式
10 ニコニコで職域奉公 屏東郡職員の申合
11 新化郡皇奉會分會長打合
12 國婦臺中分會解散式擧行
13 大日本婦人會 臺南州支部十八日に結成式
14 金屬類特別回收 奉公班が競つて蒐集 庄長が各部落を行脚
15 彰化市議月例會
16 船客が樂になる! 通關手續の簡素化案研究
17 國民貯蓄促進打合せ
18 防空座談會
19 赤誠の献金品
20 荷役能力向上に 砂糖輸送の一貫作業を斷行
21 高雄港灣協會理事會
22 屏東市郡の國防競技選手
23 警官武道爭霸戰 廿四日に決勝戰
24 北斗郡教育者大會 來る十九日北斗街に開く
25 彰化市春日國民學校
26 デング熱桃園に侵入
27 高雄貿易振興會
28 本社支局長異動報社消息
29 防空指定官廳查閱
30 地方多より報社消息
31 新刊紹介
32 今日の映畫
33 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 壽重工業の設備で 製鐵事業を計畫 愈よ近く具體化
02 アセチレン瓦斯發生裝置 獎勵金交付に決定
03 西貢見本市展覽會出品物 貿易振興會社で取纏む
04 滿洲經濟の躍進(二) 主要產業地帶を紹介
05 鹽豐作感謝奉告祭 十五日執行さる
06 農機具修理班 近く各州廳に割當
07 農機具修理事業打合會 昨日公會堂で開催
08 臺灣纖維工業 五百萬圓に增資
09 雜品買取補償認可 臺灣貿易振興近く買上
10 家庭必需品總會 初配當六分可決
11 肥料配給組合 廿三日に總會
12 照明燈
13 經濟手帖
14 商況(十五日後場)
15 ラジオ
16 水滸傳(778)/黃得時;碇政彌
17 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 米本土(オレゴン州西南部)初空襲 わが海鷲堂堂の猛攻
02 米朝野に一大衝動與ふ
03 獨軍停車場を奪取 壯絕の市街戰展開 ス市斷末魔の足騷き
04 地軸搖がす砲爆音 退路斷たれ殲滅まつ赤軍
05 印度中央議會 出席者半數に滿たず
06 ソ聯重工業の心臟 陷落迫れるスターリングラード
07 歸還海軍三提督參內
08 英も陷落を觀念
09 制空權を握る 獨空軍連續的爆擊
10 ソ聯情報局發表
11 農、工業地域の確保 獨軍夏季作戰の目標
12 伊藤海軍武官 翼贊臺灣の明朗譜
13 米アルゼンチン石油交涉
14 農林辭令
15 昭南ゴム組合 本格的に活動
16 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 皇帝陛下御臨 建國十周年祝賀會
02 滿洲國軍飛行部隊 鵬翼を連ねて訪日
03 賜金交付式 廿六日新竹で擧行
04 圖像:大東亞戰資源展
05 優勝者に總督賞 參謀長から賞牌 滑空競技迫る
06 大東亞戰資源展 けふから公會堂で開催
07 賞賜物件傳達式
08 食用油配給 二十五日から
09 鈴蘭燈やネオン燈撤去
10 近代戰と航空(三)/日高正己
11 配給是正の評定 關係者を集めて 二十二日市民講堂で開く
12 讚へよ!この名譽 武勳の高砂族義勇隊に 部隊長から感激の賞詞
13 皇奉新竹市支會第一種訓練
14 軍醫豫備員志願者の注意
15 薙刀講習會
16 こよなき光榮 宮尾府理蕃課長談
17 飛ぶ飛ぶ僕等の飛行機 州下模型機競翔會開く
18 全高砂族の譽れ 中村警視の感激談
19 空は呼ぶ來れ若人 少年航空兵を募集
20 重責果して“只今” 特設勞務奉公隊歸る
21 國民の聲を聽く 遞信行政運用調查 委員七班を派遣
22 興南鍊成院 十月一日開院
23 高砂族修鍊所 第二回入所式
24 滿洲事變記念講演映畫會 十八日公會堂で開催
25 食ひ合せで二名死亡
26 煙幕
27 沈沒敵貨物 船引揚成功
28 商況(十六日前場)
29 興南案內報社消息
30 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 國光燦爛宇內に炳煥 梅津軍司令官全權大使慶祝の詞頭條新聞

【新京十六日發同盟】建國十周年祝賀會に於ける梅津關東軍司令官兼特命全權大使の慶祝詞左の如し

大滿洲帝國建國以來茲に十年國本悠久に奠まり民心愈々篤し國光燦爛として宇內に炳煥す洵に慶祝の至りに勝へす恭しく惟みるに

皇帝陛下允交允武登極以來文教を弘め武備を整へ夙夜厲精治を求め交りて友邦に修め給ふ帝德四海に冷し曩には親しく

日本皇室を訪ひ回盤鑾詔して一德一心の大義を顯揚し給ひ皇紀二千六百年の慶典に際しては申ねて駕を親邦に嚮はせられ乃ち

建國神廟を經始し躬ら

天照大神を奉祀して國本を惟神道に奠め國綱を忠孝の教に張り給ふ

大東亞戰爭端を發き

天皇陛下米英に對し戰を宣し給ふや即日明詔を渙發して滿洲國民の嚮ふへき所を宣示し給ふ

帝慮深遠乾德愈々昶かなり萬民齊しく崇敬し率土普く景仰せさるはなし

今や世界は舉けて戰亂の渦中に在りと雖も日滿の信義と友邦の盟約とは必す東亞の安定を確立し世界の平和を招來せんこと期して俟つくし

本日帝顏を咫尺に拜して建國の淵源を顧み天業の鴻圖を思ふ寔に恐懼感激に勝ふるなし

茲に日本帝國併ひに列國使臣を代表して大滿洲國の隆昌を壽き帝壽の萬歲を祝し謹みて賀を奏し奉る

昭和十七年九月十六日

關東軍司令官兼特命全權大使

梅津美治郎

02 國書を傳達 東條外相、三答訪使節に
03 圖像:炎熱下愛機を手入する整備兵
04 在京滿洲國民慶祝大會
05 祝辭並に祝電
06 米國民に冷水三斗 我海鷲の米本土空襲
07 樞府定例本會議
08 米司令部發表
09 電力の消費規正 調整委員會で實施要綱を決定
10 八幡製鐵所長に 景山齊氏を任命
11 學制改革案 翼政會から文相に成案手交
12 農村への獎勵金 交付方法を簡素化
13 司政長官發令
14 空の神兵に供養の花 可憐・ミナハサ少女達の赤誠 增產の旗の下に集ふ講習生
15 太平洋軍事會議開催
16 敵性商標權 第二次處分案を決定
17 エリスタを占領 獨軍カスピ海に達せん
18 テリヨク河渡河に成功(獨軍)
19 內閣辭令
20 ソ聯情報局發表
21 トブルク戰詳報 伊軍司令部發表
22 極めて憂慮すべき事態 印度政廳內務長官下院で言明
23 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 大東亞戰下初の航空記念日 航空の重要性を再認識せよ社說

勇猛果敢なるわが皇軍勇士に依つて陸に海に空に赫赫たる戰果の展開される大東亞戰爭下初めて迎へる二十日の第三回航空記念日を目睫に控へて、我が空軍精銳の亞米利加本土初空襲の快報を聞く思へば大詔を拜したあの十二月八日の開戰劈頭、布哇真珠灣に擧つたあの世紀の勝鬪以來、わが精銳なる航空部隊は單獨作戰、或は地上部隊や艦艇部隊との緊密なる協力作戰の下縱橫無盡に活躍し大東亞全域をその鵬翼に制壓せるのみならず西に印度、濠洲を脅かし、東にアメリカを急襲、北にアリユ―シヤン列島を衝くなど見敵必殺のわが空軍精銳不屈の航空魂を顯現したが就中、空軍の華として謳はれる航空少年兵の奮迅健鬪は目ざましいものがあり銃後われら國民は、この意義深い記念日を迎へて盡きせぬ感謝感激の誠を奮戰寧日なき我が空軍將兵に捧げると共に航空國民たる使命の重大ならび空軍國家確立の緊要性を痛感するものである、

此航空日は國民の航空に對する考へ方を年年新たにし航空機に對する認識を深め以て航空知識の向上發展ならび航空思想の普及昂揚を期する目的で一昨年に設けられ今回我が空軍の赫赫たる武勳の下に第三回を迎へたわけである、此日、本島では全國各地と呼應し多彩なる行事を繰展げ躍進航空日本の意氣を示すは勿論特に廿日の當日を不滅の勳功に薰る我が無敵荒鷲部隊に對する感謝の日とすると共に全國青少年に航空知識を徹底せしめ將來航空界に雄飛する氣運を釀成しまた一般國民に對しては航空思想の普及を圖り航空先覺者と功勞者に對し感謝の意を表することになつてゐる、近代戰は總力戰であると共に機動戰でありしかも立體戰である、近代戰に空軍の持つ役割と占める地位の重大性は贅言を要するまでもなく、大東亞戰の緒戰以來わが航空部隊の擧げた赫赫たる戰果及び絕對的優位に在る獨逸空軍の今次歐洲大戰に於ける活躍を見ても理解され得るのである。

地理的にも經濟的にも又文化的にも大東亞共榮圈の中心的位置にある許りでなく、航空上から見ても帝國內地と南方諸域を結ぶ要衝として我國民間航空の中樞地點にある本島の島民は今こそ新構想の下に今後の戰爭と空軍の威力に就き認識を深くし、平時における民間航空の重要性についても想を練り考を新たにして將來南方共榮圈の產業、經濟、文化交通、通信等の健全なる發達を促し日本的世界の創造のために絕對必要である航空機の發達に全幅的協力を惜しんではならない、且つ進んでは自分の子弟をして少年航空兵を志願せしめ或ひは航空機搭乘員養成所に入所せしめ以て豫備操縱員になるなど凡ゆる角度から航空技術の發展に協力せねばならぬ、之が為に組織的に科學的に指導訓練する少くとも基本的な施設が必要であるが今や本島は帝國南方施策の前進基地として益益重きを加へられ既に陸軍特別志願兵訓練所が開所された今日、斯る航空全般に亘る訓練機關を施設し、空陸相呼應して本島青年を鍊成することをこの際特に强調したい。

02 南嶺の原頭に展ぐ 滿洲國軍の偉容 建國十周年慶祝觀兵式 
03 第一コース翔破 滿洲國軍訪日飛行編隊
04 成績極めて良好 地方馬產狀況視察を終へ 兵務部西中佐語る
05 國婦臺北支部 管下分會聯合解散式
06 保護事業聯盟 各方面が寄附
07 輝く”航空有功章” 七鳥人へ贈る最高の榮譽 第三回航空日に授與
08 航空講座
09 經濟法令遵法週間講演日程
10 “みんな貯金だ、真劍だ” 帝都一市民の前線貯蓄感激の歌
11 物を云ふ訓練の力(二) 精神が通ふ操縱
12 黃海海戰記念日 けふ武官府で記念行事
13 日婦新竹市支會 きのふ晴れの結成式
14 親切運動の龜鑑 桔俱部員が子供の世話
15 我潛水艦砲擊の地 オレゴンは森林で有名
16 鐵窓に咲く美談 收容者が義捐金醵出
17 全島州廳對抗 軟式野球大會
18 竹内中佐講演 臺北實業會で
19 ニコニコ漫才大會
20 模範壯丁近く表彰さる
21 新竹州學徒奉公隊活躍振り
22 自轉車競走大會變更要項
23 軍援強化運動 記念スタンプを押捺
24 けふの行事
25 人事・消息報社消息
26 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 聖なる鍬揮ひ 中央山脈橫斷の意氣に燃ゆ 府勤報青年隊入隊式
02 加藤州總務部長 米作督勵に來彰
03 司法保護巡廻講演會 霧峰庄では盛況
04 健全育駒を目指し 白河庄に幼駒育成所建設
05 員林郡下鹽干魚 組合創立總會
06 泰國留日學生寄臺
07 滯空九分五秒の新記錄 高雄州の模型機競翔會
08 嘉義皇奉會廿五日 第一回部班長會議
09 臨時經濟相談所も開く 經濟遵法週間行事
10 模型航空機展覽會 十八日より吉井デパートで
11 興亞十人塾の感激 長谷川總督が激勵
12 佳里街國演會
13 鳳山郡警察課召集
14 臺南市の國婦、愛婦 十九日に發展的解散式
15 新商道確立に邁進 多彩な屏東の遵法週間行事
16 經濟遵法週間實施打合會
17 嘉義の結成式に 土光副部長出席
18 次ぎ次ぎに開く 中壢郡の鍊成會
19 一日で割當の十九倍 金屬回收に示す和美庄民の赤誠
20 九月の健民運動 花柳病豫防打合
21 圖像:獨ソ戰線
22 旗山郡の金屬回收
23 花蓮港市軟式野球
24 作れ!蔬菜を 種子、苗は無代近呈 驛前の休閑地も斡旋する
25 壯丁團の對抗相撲 員林警察課土俵開き
26 中澤臺南市助役 金屬回收講演
27 防空智識の向上へ 屏東郡防衛團幹部を指導
28 大甲郡保正會議
29 鳳山素人防諜劇
30 彰化油虫蠅驅除懸賞當籤者
31 先づ種豚の增殖 畜產會子豚の確保に馬力
32 大東亞戰記念植樹運動 高雄で實施計畫
33 地方多より
34 日本水產高雄出張所落成式
35 今日の映畫
36 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 科學技術審議會 委員廿五名既に決定
02 產組指導員研究會 來月十五、六日に開催
03 來期分蜜糖豫想 千七百餘萬擔か 督府近く正式に發表
04 高雄州下山畑に 新甘蔗品種を栽培
05 重要必需物資の獲得 香港當局萬全を期す
06 滿洲經濟の躍進(三) 主要產業地帶を紹介
07 產業施設の金屬回收 企畫部で實施計畫を協議
08 水稻栽培技術の 現階段と集約化(一)/入鹿山成樹
09 燐寸販賣狀況 賣捌人組合創立總會で諮問
10 主要食糧の輸送入 割當量の五割程度
11 國民貯蓄預金の銀行取扱事項決定
12 青果組合の定款變更府で指示
13 照明燈
14 商況(十六日後場)
15 ラジオ
16 水滸傳(778)/黃得時;碇政彌
17 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 專任外相に谷氏 青木氏國務大臣 けふ親任式執行はる
02 新任の青木國務大臣 大東亞省の政務擔當 谷、青木兩相銓衡事情
03 高松宮殿下台臨、滿洲建國十周年祝賀午餐會
04 賀陽宮殿下台臨 けふ陸士卒業式
05 滿ソ國境に見る明暗色 賤武の思想打破(下) 近代國防國家の體制整ふ海外遊記

【東京發同盟】八月上旬と言ふに內地の十一月始め位の冷い北滿國境の寒氣を衝いてトラックに搖られながら黑河から粁の○○監視所を訪れた休憩中の兵隊さんが飛ぶ樣に出て來てわれわれを迎へた「こん邊鄙な所によく來て吳れました御苦勞樣です」と挨拶され逆にわれわれが慰問されてゐる樣で甚だ心苦しい思ひがした前線の皇軍將兵は皆實に親切である監視所の屋內でパラツクの建の樣な粗末なものである、交通制限でもあるのか對岸のソ聯側一般住民は岸邊に出ることは出來ない樣だ獨ソ戰が始まって間もなく住民の軍事教練が二回程行はれたがそれは實戰的で真劍味があった第一回に比べ第二回目は女が非常に多くなったのが目立ったわが監親兵の勞告はこれからで極寒期になると零下四、五十度に下るからうっかりすると凍傷者を出す幸ひこれまで一人も事故は出さず皆な此處は俺達の手で斷じて守るとの信念に燃えて兵隊さん達は勤務してゐた自然の暴威、困苦と戰ひながら尚よく任務を完ふしてゐる兵隊さん達にわれわれは唯頭が下るばかりであった

山野を壓するバラツク

時速五、六十粁でトラックは驀進した草原を橫切り丘陵を縫ひひた走った疾走すること○時間餘り、忽然大部落が眼前に展開した小興安嶺の山中に大建設が進んでゐるのだ見渡す限り山野を壓するバラックと建設資材の山、北滿開拓の雄雄しき息吹が燃え立ってゐる、われわれはこの大建設の逞しい風景に目を見張りつつ此處の○○部隊を訪れた○○部隊長「南方に於ける赫赫たる皇軍の大戰果は寔に慶賀に堪へない實は少少美しく感ずるのだが北方の訪りを預ってゐる自分の任務を考へる時の重大を一層痛感する從って部隊は訓練第一主義である將兵一同南方の□□が□る每に士氣益益高まってゐる國民は軍を信頼し安んじてゐて貰いたい」と語った將兵は實戰以上の猛訓練を默默として大東亞北邊の護りを鐵壁の固きに置いてゐるのである

賤武崇文の思想に革命

滿州國軍はわが關東軍を先達とし機構の確立に訓練に素質著しく向上して一昨年四月劃期的な國兵法が施行され昨年六月一日新國兵の入營が行はれてから近代國家としての體制を整へるに至った軍隊を以て國民道場たらしめ國民中堅を養成せんとするもので國兵法は「良民は兵とならず」とする漢民族の賤武崇文の思想を打破する精神革命である滿州國軍の威容は我關東軍の一翼として日滿共同防衛の大任を負ふにふさわしく北の護りを一段と重からしめてゐると前關東軍報道部長福山大佐は國軍の真價を述べてゐる滿州國軍は滿州國皇帝之を統率し給び軍管區に分れて現在第一より第十軍管區に分れてゐる戰略單位は「旅」であって其編制を皇軍と比較すれば滿軍は旅―團―營―連―排―班、日本は旅團―聯隊―大隊―中隊―小隊―分隊となってゐる更に國軍の主なる特殊部隊は防空部隊、江上軍、自動車隊、憲兵團等で江上軍は江防艦隊を改編して陸軍に編入して國境河川の警備、國內河川水域の治安肅清、作戰資料の調查蒐集、水路開發、林、漁業の保護等廣汎な任務に服してゐる

軍官學校を見る

われわれは一日北邊防備の大任を荷ふ國軍の基幹たる軍官(將校)を養成する陸軍軍官學校を參觀した軍官學校は康德八年(昭和十六年)創立され初代校長は長くわが陸軍士官學校にあった南雲親一郎中將が補せられ建國精神、建軍の本義に透徹し日本軍と一體となり至誠至忠滿洲國に殉ずる信念養成に嚴格な教育が行はれてゐる學校は新京驛東南約十三粁の新京特別市淨月拉拉屯の高臺にあり西方に新京市街を見下し東方に石碑、嶺山系を望み南方に淨月潭の景勝を控へ北は一望千里滿州特有の雄大な波狀地で寔に國軍鳳雛の鍊成としてふさわしい本校は日滿鮮系の生徒を收容入學資格は中學校卒業者を試験に依って入學させ中間に隊附勤務も行ひ又日本の士官學校、陸軍經理學校陸軍航空士官學校へと進道も拓かれてゐる「日系生徒は士官學校志願者中より陸軍の推薦を受けたもので治安部の銓衡に通ったものを入校させる」現在校舍は建設中で學校本部を中心として各連、生徒舍、中小講堂、武道場、馬術部、醫務室、食堂、生徒集會所等が完成し全部の完成は康德十年末の豫定である講義も全部日本語南雲校長の案內でわれわれは講堂、自習室寢室等を參觀した途中で出會ふ生徒の規律正しい敬禮は嚴格な校風を自ら現はしてゐた同校では用語はすべて日本語を用ひてゐる丁度滿系教官が滿系生徒に戰術講義するのを參觀したが教官の問に對して生徒は實にはきはきした日本語で答へてゐた記者は此處で國語の尊嚴を感じた自習室も寢室も日本の陸軍士官學校と全く同じ形體で非常によく整頓され塵一つとどめない現在日滿系ともに生徒は豫科の本科課程を終へて本科に進まんとしてゐるこれ等の卒業生が建國精神に透徹し至誠至忠の信念を體得して國軍の幹部として起つ時國軍の充實はもとより民族協和の顯現は期して俟つべきものがある

06 印度民眾の死傷 五千名に上る 深刻なインド騷擾
07 マハサバ黨の要請を拒否す
08 ブラジル國軍に總動員令
09 日華の契固し答訪團 平沼大使ら晴の出發
10 米二艦擊沈を公表
11 首相けさ參內
12 英二驅逐艦喪失 海軍省から公表
13 ス市の要衝を確保 獨軍着着戰果擴大
14 專任情報局總裁 當分設置せず
15 谷新外相閱歷
16 西南太平洋反樞軸空軍司令官更迭
17 北阿歐洲戰線 米兵戰死者數
18 米太平洋艦隊に 空軍司令官新設
19 完全占領 時間の問題
20 樞軸との斷交案 大多數で否決 ア國下院外交委員會
21 取消處分の各商標名
22 マ島總督英に 休戰申込みか
23 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 散華勇士に感謝 航空日の二十日午前十時半 擧島赤誠の祈念
02 掉尾飾る”航空の夕” 二十日公會堂で開催
03 龍田丸昭南に入港
04 黃海海戰戰捷記念日 武官府で記念式擧行
05 滿洲國紹介展 香港で開かる
06 忠靈塔記念祝典 全滿各地で盛大に擧行
07 經濟法令遵法 講演と映畫の夕
08 近代戰と航空(四)/日高正己
09 “私の國民貯蓄額” 「繪曆」を各方面に配布
10 祖國領土に感激の一夜
11 滿洲國飛行編隊 京城から福岡へ
12 農繁期の援兵
13 長谷川總督 二十八日角板山へ
14 樺山校が優勝 模型航空機競技
15 本島地方公共團體 行政簡素化方針決定
16 圖像:遺兒部隊梅津關東軍司令官訪問
17 軍事援護の完璧へ 府正廳で事務打合
18 童心の赤誠 夏休中に金屬回收 新竹のヨイ子供達
19 前線の貯蓄進軍 在緬勇士の貯金二百四十三萬圓
20 國語常用宣誓式 新竹州下一齊に擧行
21 臺北市消防助成會解散 廣告鐵柱を全部供出
22 定員無視の指名
23 強力な體育行政 大日本體育會乘出す
24 人事・消息
25 更に一名死亡 基隆の喰ひ合せ
26 今夜の放送
27 商況(十七日前場)
28 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 滿洲事變十一周年 東亞民族覺醒の烽火 本庄大將感概を語る頭條新聞

【新京十七日發同盟】新しき東亞創造の輝かしい朝明けとなつた滿洲事變勃發の日から早くも十一年當時の關東軍司令官として暴戻張軍撃つべしとの歷史的斷を下した本庄繁大將は十七日新京で左の如く語つた

今回の觀兵式に參列して僅か十年の間によくこゝまで進步發展したものだと全く感慨一入であつた、建國當初

皇帝陛下の御唱へになつた王道樂土國家の建設といふ大理想は今日の輝かしい發展の基礎となつたのだ、それと歷代軍司令官が大命を拜して麾下將兵を率ゐこの國の發展を援助された賜物である、東亞の一角に舉つた滿洲事變の雄叫びは支那事變に發展し遂に今日の大東亞戰爭にまで飛躍擴大した、永い間虐けられ搾取されてゐた東亞十億の民が米英の桎梏から解放されていよく新しい世界の創造が始まらうとしてゐる、なんといふ素 晴らしいことだ、滿洲事變は米英の擊滅と眠れる東亞民族に正しい自覺を與へた峰火として銘記さるべきである、その記念日を迎へる每に味つて來た過去の感慨にも增して今年のこの日こそ自分として歷史の必然性と重大性を思ひ限りない感銘を打たれるのだ、滿洲國は今回の式典において賜はつた 皇帝陛下の御勅語にもある如く何處までも日本を親邦と仰がせられ日本と協力して戰爭完遂の御決意を表示された、真に大東亞共榮圈建設の成就する日まで道義に基いた新秩序戰を相共に戰ひ拔かんとする御心は拜するだに有難い極みである、滿洲國は單に今日の姿のみに止まらずこの大理想達成のために滿洲朝野の人々は從來續けられた以上の努力を以てその視野を東亞全民族の解放に展げ新たなる情熱を振ひ起してその重大責務の遂行に一段と協力されんことを祈つて止まぬ

02 當時の偉大な氣魄 板垣朝鮮軍司令官追想
03 共榮圈建設の指標 當時の守備隊參謀樋口參謀長語る
04 一擧敵艦八隻を葬る ツラギ海戰偵察機の殊勳
05 民眾を威嚇 印度英空軍が
06 盟邦と提携緊密化 谷新外相、三大綱目を強調
07 事變の世界的意義 長谷川關東軍報道部長談
08 一層國務に精勵 青木國務大臣談
09 親任式終へた 兩新大臣
10 石渡、河田兩氏が有力 青木顧問の後任
11 中國の實情に通曉 國府兩相の就任を歡迎
12 日本の政治家と直接話合ひたい ガンヂー翁の對日公開狀
13 内閣辭令
14 南十字星
15 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 臺灣木材組合の再檢討社說

軍、官需並に生擴用材の重點的計畫配給を行ふ為府山林課では去る八月一日より木材配給統制を實施しその一元的集荷配給機關として臺灣木材組合が去る七月中に設立されたが間もなく統制の主要對象たる緊急特殊用材のみが組合を通さずに統制前の如く指定生產者より直接配給を受けるに至つて組合が著しく骨拔きの形となつてしまつた、由來緊急特殊用材の統制は種種の事情で非常に困難な狀態にあるにも拘はらずこれを組合の配給統制下に置かうとすることが抑抑骨拔さの原因をなすものであつて特殊用材を除く木材統制は始めから不必要であるとも云へるし組合の存在價値も今となつてはなきに等しいものとも云つてよい山林當局が木材統制の理念に捉はれ過ぎて實情に疎かつたことが一番の手落とも云へるが特殊用材の統制を見込んだ組合豫算がこの為に改變されざるを得なくなつたことも當然の仕儀と申さねばならない、從つて全需給木材の三分の一を取扱ふに過ぎなくなつた組合に對し若干檢討を加へて今後の運營に示竣を與へることも强ち徒爾ではなからう

一體組合が結成されるに至つた必然性は木材販賣業者の偏在、販賣業者の過多重複、企業規模の不整一並に橫の連絡がない等極めて不統一の木材配給機構を整備し其用途に從ひ適正材を適量、適方向に配給することにあるが而も現在の機構に急激な變革を與へずして業者に存續の餘地あらしめる見地から一應共同計算制をとり過去の取扱實績に應じて組合利益金を配當するといふ建前をとつてゐる然し乍ら全需給木材の三分の二を占める特殊用材の除外を見た組合には業者が賴りとしてゐる配當金にもさしたる期待がかけられなくなつた今では統一の反面に業者各個の存續を計る當局の統制理念は既に破れたものといつてよく業者各個の存續は全く有名無實になつたのみでなく現に形式上存續の故に非常な苦境に立つてゐることは周知の通りである。前記の如く組合は抑抑特殊用材の獲得を主たる目的として結成されたものであるから今や特殊用材を除外しては最早これを改體しても支障へないともいへるがしかし乍ら官、生擴用材の統制に尚多少の機能をもつてゐる限り組合は今後存續するとしてもその運營にはかなりの變化があつて然るべきではないか

ところで組合による統制方式は業者の木材取扱業務を漸次組合に取上げることによつて業者の自發的轉廢業を卽ち配給機構の漸進的改善整備を狙ふことにあるがかかる方式は再就業の餘地なき現狀から見て轉廢業者に對する補償といつた面倒な問題を惹起せずに企業が整備される點で極めて巧妙なものであると云へよう。しかし乍ら業者の十全なる協力を得て木材統制の遂行を期するには此際むしろ先づ業者を適正數に整備し存續者をして被整理業者に對し補償せしめることが合理的であつて組合は適當數、且適正規模に擴充整備された整個の業者を綜合統制するものとして現在の事業組合と全く異る統制組合に改組し一定企畫の下に配給業務はすべて殘された業者に委ねることが必要であらう。木材の性質上右の如き個別と綜合とを適宜に織り込んだ統制方式が最も實際的であつて會社組織への移行等も自ら解消されて來るわけである。木材組合それ自體の設立が臺灣現林業の危機とも叫ばれてゐる今日山林當局が今一度組合に再檢討を加へ適切なる措置を講ずる必要はなからうか、

02 あれから十一周年 東亞の黎明示現 けふ滿洲事變記念日
03 世界新秩序の口火 滿洲事變の世界史的意義 森部總務長官代理談
04 歷史を轉換した柳條溝の一發 “瞬時に肚は決つた” 當時の守備隊長島本中將談
05 滿洲國飛行編隊 銀翼連ねて福岡着
06 けさ大阪に向ふ
07 圖像:忠靈廟奉告祭に參拜の遺兒
08 “航空日章”到着 一人一つ佩用しませう
09 本島航空功勞者 十二鳥人へ感謝狀 十九日授與式擧行
10 大穴が續出 新竹秋競馬
11 風害地へ義捐金 全島民の同情に訴ふ
12 南方建設に參加 昭南に寄港の邦人一部
13 救護復興對策 宜蘭市で委員會開催
14 部落集會所を利用 宜蘭郡下國民學校の對策
15 訓練報國に挺身 新竹州の施行日割
16 坂口知事歸廳
17 合同結成式擧行 日婦高雄支部支會
18 臺南模型航空機競翔會
19 基隆にマラリヤが激增
20 けふの行事
21 人事・消息報社消息
22 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 警察事務の簡素化 不急不要事務等は極力整理 高雄州の刷新要綱成案
02 逞しき青年ばかり 彰化特別壯丁隊檢閱
03 勳章傳達式
04 經濟遵法週間 統制理念の徹底に 臺南市多彩な行事を實施
05 大甲、豐原兩郡の壯丁團查閱
06 南方に武勳樹てて 特設勞奉團解團式擧行
07 保護思想を喚起 彰化市全人會座談會を開催
08 奉公の決意新たに 大日本婦人會臺中州支部結成
09 屏東市青年校定期查閱
10 大溪の週間行事
11 壽鄉軍分會總會
12 慰問雜誌献納
13 映畫の夕開催 臺中市の航空記念行事
14 遵法協力を要望 曾文郡週間中に大大的宣傳
15 コレラと豫防注射 下村高雄州衛生課長談
16 航空記念日に 感謝の献金
17 皇民塾を巡𢌞指導
18 一般家庭の回收 嘉義市は二十二日より
19 肉彈相搏つ敢鬪繪卷 霸を争ふ壯丁團角力大會
20 新化郡の回收運動
21 產業奉公團講習會
22 彰化署保正會議
23 國語は幼兒から 臺南市に幼兒國講所が出來る
24 番社庄役場落成式
25 猛者揃ひの選手派遣
26 赤誠の献金品
27 ジヤワ便り
28 木原自動車監督 課長員林バス視察
29 地方多より
30 治安の一役擔つて 報國推進隊指導者合宿訓練
31 今日の映畫
32 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 ビルマ糖業の開發 鹽糖愈よ近く乘出す
02 臺灣鐵工業統制會 最終連絡會議で設立決定
03 綜合的統制運營に 自動車修理加工業協會設立
04 臺南州の甘藷增產 實施方法七項を決定
05 滿洲經濟の躍進(四) 主要產業地帶を紹介
06 中央食糧營團 臺北に出張所を設置
07 副見總長高雄澎湖へ出張
08 勸銀臺北支店長更迭
09 セレベスの棉作 五年後六十萬擔を收穫
10 雜纖維の買上げ價格を改訂
11 產組關係者蘭陽風水害慰問金醵出
12 水稻栽培技術の 現階段と集約化(二)/入鹿山成樹
13 圓域輸出品包裝材料 貿易振興會社で配給
14 臺南醬油配給組合近く創立決定
15 照明燈
16 商況(十七日後場)
17 ラジオ
18 水滸傳(780)/黃得時;碇政彌
19 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 滿洲事變を回顧して 敵の宣傳謀略粉碎 滿洲國の協力に感謝 谷萩報道部長放送
02 血腥い大市街戰展開 ス市の完全占領目睫
03 赤軍は步一步後退
04 產組副會長三輪さん 翼贊臺灣の明朗譜
05 ロンドン權威筋 絕望意見を漏らす
06 議案を六部に分類 總常會の全機能發揮
07 戰鬪續行中 マダガスカル島
08 英の停戰條件拒否 マ島のアンネ總督
09 黎明期の中國海軍 大橋海軍顧問語る
10 治安確保に 大なる影響 重光大使清鄉地區を視察
11 龍田丸昭南出帆
12 ビルマ法貨の計算法變更
13 定例閣議
14 第二豫備金支出
15 印度人の大部分 飢餓に瀕す
16 昭南復歸邦人戰跡を見學
17 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 御內帑金を御下賜 本島暴風雨罹災民に 畏し御救恤の思召
02 けふ滿洲事變記念日 帝都の意義深き行事
03 訪日滿洲國軍飛行 第二陣奉天を出發
04 福岡出發中止
05 將兵慰問に來臺 眾議院議員一行六名
06 基隆水上防諜團打合會
07 安藤軍司令官 澎湖島を初巡視
08 統制へ新たな協力 九一八記念日青木州經濟警察課長談
09 戰爭ごつこ流行 歌ふ安南の子供達
10 國防訓練大會 出場選手豫選
11 赭顏に勳功輝く 南方建設戰に勇躍參加の勞務奉公團歸る
12 樋口參謀長放送 「滿洲事變記念日に當り」と題し 今夜八時半から
13 よくやつて吳れた 喜井臺北州隊長語る
14 土產に”賞狀賞辭“ 新竹州隊・元氣一杯で歸還
15 鋼鐵製品献納 臺北陶器荒物商組合から
16 正音(京劇)の映畫化 ”御碑亭”撮影に著手
17 “漫畫家出でよ” 各地で講習會開催
18 十倍の敵陣に突入 壯烈工藤少尉の戰死
19 お待兼ねの靴下 基隆市で配給を開始
20 勤報青年隊 廿五日に入隊式
21 鐵道部各課對抗庭球試合
22 臺北州相撲豫選
23 拱北殿行
24 人事・消息
25 煙幕
26 今夜の放送
27 商況(十八日前場)
28 興南案內報社消息
29 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 落下傘部隊に感狀 敵機三百餘機擊墜破 武勳輝やく海軍諸部隊頭條新聞

【東京發同盟】穩密にして然も精猛なる訓練に戰技を練りつゝあつた帝國海軍落下傘部隊は大東亞戰爭勃發するや勇躍出擊し先づ一月十一日その一隊はセレベス島メナド郊外のカカス飛行場に急襲降下これを確保、更に他の一隊は二月二十日チモール島クーパンに奇襲降下し友軍航空部隊の轉進を容易ならしめた赫々たる武勳は銃後國民の記憶に新しい所であるが海軍航空諸部隊又降下部隊の勞に應へ連繋の下間髮を入れず基地を轉進せしめジヤワ島戡定までに實に聯合空軍三百三十二機を擊墜破し航空擊滅戰の尖兵として勇戰敢闘したるは落下傘部隊の偉功とともに開戰初頭を飾る不滅の一大戰果であつた、聯合艦隊司令長官山本五十六大將はこれら諸部隊の偉功に對し各々五月二十七日感狀を授與したが畏くもこの旨 上聞に達し十八日海軍省から發表された、參加諸部隊勇士の面目察するに餘りあり然も航空記念日を前に銃後國民に與ふる感銘又一入のものがある

海軍省公表(昭和十七年九月十八日午後三時)メナド並びにクーパン攻略に落下傘部隊として參加せし橫須賀鎮守府第○○特別陸戰隊、同第○○特別陸戰隊及び關印作戰に參加せし第○○航空隊、○○海軍航空隊に對し聯合艦隊司令長官より左の通り感狀を授與せられ右の旨 上聞に達せられたり

感狀

橫須賀鎮守府第○○特別陸戰隊

昭和十七年一月十一日帝國海軍最初の落下傘部隊としてメナド攻略戰に參加し友軍航空部隊の協力の下に猛烈なる敵の防禦砲火を冒して落下傘降下を以てカカス飛行場を強襲し寡兵輕裝克く頑敵を撃破して神速果敢に所在航空基地並びに附近要點を占領確保し以て航空部隊の進出を速かならしめたるは爾後の作戰に寄與せるところに至大にしてその武勳顯著なりと認む

仍て玆に感狀を授與す

昭和十七年五月二十七日

聯合艦隊司令長官山本五十六

感狀

第○○航空隊○○海軍航空隊

昭和十七年一月蘭印攻略作戰を開始するや幾多の困難を克服して基地を轉進しつつ或ひは果敢適切なる偵察の下に敵航空兵力を其の本據に衝きて一擧にこれを擊碎し或ひは友軍攻略部隊又は攻略要地の上空を掩護して來襲する敵機を邀擊撃破するなど常に航空擊滅戰の主兵として勇戰敢闘し隨所に敵航空兵を撃滅したるは我が攻略戰に寄與するところ至大にして其の武勳顯著なりと認む

仍て玆に感狀を授與す

昭和十七年五月二十七日

聯合艦隊司令長官山本五十六

感狀

橫須賀鎮守府第○○特別陸戰隊

昭和十七年二月二十日クーパン攻略戰に參加し友軍航空部隊の協力の下に落下傘奇襲降下に成功し次で寡兵輕裝克く優秀なる頑敵を牽制擊破して友軍部隊の同飛行場占領を容易ならしめ附近要地を占領確保し以て航空部隊の進出を容易ならしめたるは爾後の作戰に寄與せるところ至大にして其の武勳顯著なりと認む

仍て玆に感狀を授與す

昭和十七年五月二十七日

聯合艦隊司令長官山本五十六

02 落下作戰の嚆矢 平素訓練の實力發揮
03 カメラレンズを向けて 燃える敵艦を捕捉 ツラギ海戰に苦鬪する森田報道班員
04 羅馬法王廳も國府承認せん
05 大東亞省創立準備完了 諸經費第二豫備金より支出
06 圖像:新舊外相事務引繼
07 日本人の性格に合ふ 育ての親・航空部隊司令は語る
08 外務次官に山本氏
09 日、滿、華興亞團體會合 十月十三日から
10 船腹問題心配ない ジヤワ近海はジヤンクで結構 兒玉最高顧問視察談
11 泰內閣制改革 首相輔佐大臣近く任命せん
12 市街戰を認む ソ聯情報局の發表
13 ベンゴール州 戰時體制下に
14 印度人議員の批評
15 米のインフレ防止立法 兩院とも消化に困惑の態
16 コーカサスへ獨軍進擊
17 南十字星
18 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 外地的性格 急速に脱却社說

從來本島の政治經濟事情は多分に外地的性格を帶びてゐる事は明かであり、中にも貿易中心に觀察すれば對內地貿易が大部分を占め對外國貿易、殊に對第三國貿易は殆どいふに足らない程貧弱極まるものであつた。卽ち本島の貿易は甚だしく本國に依存してゐるのみならず、移出品は米、砂糖、バナナ、鳳梨罐詰等の如く農產物又は其の加工品であり、移入品は工業品が大部分を占め、所謂植民地的性格を濃厚に持つてゐる事は爭はれないのである。

ところが滿洲事變以來本島工業化の聲が强く唱へられ、一般が期待してゐる程工業化のテンポがそんなに早くないが、各種の工業が盛んに計畫せられ、又着着と工業化のコースへと進められて來た。就中大甲溪電源の開發が本島工業建設の礎石と為さんとするものであり、今後必ずや國防工業を中心に各種重工業又び化學工業が建設されるであらう事は之を想察するに難くないのである。最近となつて內地に於ける遊休設備を本島へ移轉するもの多くそれ丈工業品の內地依存度が今後漸次脫却するに違ひない。

尚從來本島移出品の二大商品はいふ迄もなく米と砂糖であり、中にも米は本島工業化の進展につれて島內消費量の增加に反し今後移出量が漸次減少するであらうし十年や二十年後になると其の移出も全滅するのではないかと觀察されてゐる砂糖と雖も今後世界に有名な蘭印を我が勢力下に收めた今日に於て今後增產よりも漸次蔗作の不適地を整理しなければならなくなるであらう。斯くの如く米糖兩大商品の持つ貿易的意義が薄れ行くにつれて今後本島の農業も勢ひ工業原料品の增產へ編成替すべき階段になりつつある卽ちブタノールやアルコール等の原料たる甘藷の增產や、黃麻、苧麻、亞麻等の纖維原料が重視せられる事とならう。然し戰時下に於ける本島米增產の重要性は今更喋喋するまでもなく依然たるものであり、今後とも食糧自給の安全感を得るために一層の努力をなすべきである。

上來述べたる如く經濟上から見て本島は漸次外地的性格から脫却されつつある上に、近年來皇民化運動、中にも皇民奉公會の運動が展開されたため文化的見地よりも外地的面影も漸次薄れつつある狀態にある。殊に本年より實施されたる志願兵制度に對し熱烈な志願者の殺到を見ればかかる現象は到抵他國の植民地に於て曾て現はれた事なき現象といはねばならない。これ全く皇民化運動の一步前進であり、やがては朝鮮と同樣に徵兵制度を布く事となるべきは明かである。かくの如く本島は經濟的にも文化的にも漸次外地的性格から脫却して來たが、最近大東亞省の出現に基く機構改革の結果臺灣總督府は拓務省の廢止と共に一般事務は內務省の所管となり、特殊事務は各省の監督下に置かれた事は愈よ政治的にも內地化の第一步に入り、本局統治の目ざす內地延長主義の成果であると見られ得るのである。從つて今後本島の特殊事情や外地的性格が漸次否定され、脫却されつつある此の動かすべからざる大勢に對して此の際根本的に再認識して從來の見解に對して再檢討べき事を望まざるを得ない。

02 御聖旨を奉戴し 罹災者の救護に萬全 長谷川總督謹話
03 臺灣は全國第三位 支那事變全期間中に於ける 陸軍恤兵部取扱献金
04 一億・鐵石の團結へ 滿洲事變記念日迎へて樋口參謀長放送
05 桃園事業、新竹商兩校に 教育勅語御下賜 昨日州會議室で傳達式
06 航空座談會 伸びよ、南へ南へ(三) 第二軍民間航空の整備
07 香港の記念日行事
08 滿洲各地の行事
09 追加豫算可決 臺北州臨時州會
10 盟邦に深甚な敬意 慶祝午餐會で東條首相が挨拶
11 講演と映畫の夕昨夜公會堂で
12 三曲協會主催の慰問演奏會 廿四日公會堂で
13 第一回國防訓練大會 日程、競技種目等決る
14 無敵海軍に感謝 學生部隊から慰問袋を献納
15 公務員犯罪の增加は遺憾 古山高等法院檢察官談
16 島民赤誠の献納袋 廿日晴の命名式擧行
17 奉公運動の進展狀況を視察 鈴木支部長が
18 基隆にコレラ發生 罹病者三名死亡
19 患者の早期發見に萬全
20 西村文教局長 昨夜太年青年校を初巡視
21 功績傳達に住所不明 該當者届出よ
22 けふの行事
23 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 道義警察の建設へ 民眾に接するに親切を旨として 臺南州警察部昂揚週間を實施
02 奉公役員百人鍊成會 來月中旬臺南州民道場で
03 經濟遵法週間行事 違反撲滅の萬全策 需給關係者の協力を要望
04 乙女達を鍊成 皇奉屏東市支會
05 桔梗薰る 女子青年の鍊成
06 記念行事の豪華版 臺中市の滿洲事變記念式
07 回收金屬展示會
08 潮州の金屬回收
09 森田知事上北
10 初めて翔る大空 臺中市上空に親子飛行
11 娛樂改善講習會
12 臺東線驛長會議
13 自信たっぷりの豆力士 花蓮港廳少年相撲大會を待佗ぶ
14 彰化市月例會
15 大空に豆鷲が飛ぶ 小さき胸躍らす愛機競翔會
16 壯丁團角力大會
17 相携へて增產へ 花蓮郡聯合業佃會を創立
18 懸賞論文審查方法を打合
19 愛婦臺中市分會解散式
20 復舊案を協議 宜蘭商議所役員會
21 大日本婦人會臺南州支部 きのふ晴の結成式擧行
22 谷本氏と懇談會
23 赤誠の献金品
24 李烏梅氏逝去
25 地方多より
26 “海の豪族”完成 撮影地で試寫會
27 今日の映畫
28 工事入札公告/總督官房會計課
29 訃文:李烏梅
30 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 比島の石炭配給統制 臺灣石炭會社に指定
02 南洋貿易調整機關 貿易振興會社を指定
03 滿洲經濟の躍進(完) 主要產業地帶を紹介
04 農會技術員の長期再訓練
05 ナタールパーク造林 愈よ近く着手せん
06 洋灰販賣店を廢し 共販機關に改革
07 農業計畫生產研究審議會 道府縣農會に設置
08 遊休未動施設 近く調查に着手
09 自動車修理加工業統制協會 昨日創立、會長平岡本造氏
10 水稻栽培技術の 現階段と集約化(三)/入鹿山成樹
11 植物檢查協會聯合會委員會
12 州下乾麵工業組合 廿一日に幹事會
13 照明燈
14 商況(十八日後場)
15 ラジオ
16 水滸傳(781)/黃得時;碇政彌
17 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 增產陣の論功行賞 勤勞顯功章令を公布
02 愈よ最後の掃蕩戰 獨空軍の活躍目覺し
03 悽慘極まる市街戰 市全域今や瓦礫の原
04 興隆アジアへの道(四) 「協力一致こそ捷利の途」 行政長官バー・モ博士
05 ソ軍の反擊を獨軍が擊退
06 圖像:谷新外相(左)と青木新國務大臣
07 ソ聯極東軍 續續西部戰線へ
08 死守を命令 ソ聯最高司令部
09 伊快速艇隊が奇襲 ジブラルタル港を
10 壯烈なる白兵戰
11 マ島の戰況 英側の發表
12 “日本絕對敗北せぬ” 歸還米記者團の認識 米紙、社說揭げて指摘
13 文教局長西村さん 翼贊臺灣の明朗譜
14 新西蘭首相 攻勢を說く
15 恐るべし日本の戰力 グルー前駐日大使再強調
16 品種の改良に努力 ジヤワ第二期米の收穫期に入る
17 第二戰線問題は畫餅 スターリン、チヤーチル紛爭
18 冬季電力規正 遞信省から發表
19 外務辭令
20 印度各地の騷擾
21 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 航空日飾る美談 “誓つて復仇する” 空の軍神加藤少將の下に 活躍した若鷲の決意
02 經濟法令遵法週間 全島の實施行事決る
03 皇后陛下の御仁慈 結核豫防會に本年度資金御下賜
04 “航空日本”の偉容 顧る“技術三十年”の跡
05 記念碑を建立 花田准尉の殉難地點に
06 圖像:訪日滿洲國機福岡着
07 藤本靜馬兵長 無言の凱旋
08 增產狀況視察 梁井知事基隆へ
09 尊しや”荒鷲の母” 殉職した空の遺族慰問行脚 同じ心境、軍國の母
10 警察の重責完遂へ 新竹州で戰時警察強化總動員實施
11 銃後赤誠の結晶 献納二百卅五機に上る 航空日に全國で一齊に命名式
12 兵事主任打合
13 臺東の將來性に期待 山內警務局長の巡視感想談
14 國防訓練大會豫選 各種競技法決定
15 □家族を慰問 金一封を贈る
16 優良奉公班表彰 基隆の一周年行事
17 蔬菜栽培講演會 廿二日公會堂で
18 全市民豫防注射 基隆のコレラの傳染經路 廣東からの土產品と判明
19 軍用犬行方不明 心當りは知らせて下さい
20 人事報社消息
21 煙幕
22 今夜の放送
23 商況(十九日前場)
24 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 空中搜索、パレンバンの奇襲に偉功 畏し・感狀上聞に達す 光榮に輝く飛行部隊と落下傘部隊諸勇士頭條新聞

【東京發同盟】大東亞戰爭勃發と共に單機を以て長驅マレー、スマトラに縱橫の偵察飛行を敢行山下兵團の作戰指導に資し且つ航空部隊の耳目として活躍特にシンガポール攻略並にパレンバン降下作戰に必要なる空中寫真の殆んどを撮影一月十日スンゲイパタニーを後に偵察行に出たまゝ遂に壯烈なる戰死を遂げた柳本飛行部隊佐々木政治中尉及び二月十四日パレンバン飛行場奇襲部隊として降下するや深草濕地の困難なる地形に部隊主力の體勢未だ整はぬ危機に臨み克く熾烈なる攻擊精神を發揮三十倍の敵と相對しパレンバン市パレンバン飛行場間の遮斷に成功同作戰奏功の因を作つた久米落下傘部隊奧本實中尉川原正雄軍曹、片野三郎對馬周助兩上等兵、菊地喜代治主計曹長に對してはさきにマレー方面陸軍航空部隊最高指揮官より夫々感狀が授與せられたがこの程その武功は畏くも上聞に達せられた旨十九日陸軍省より發表せられた

陸軍省發表(九月十九日午後四時)

開戰劈頭より馬來、スマトラを翔破し空中搜索に於て拔群の武功を顯はしたる陸軍中尉佐々木政治並びにパレンバン落下傘部隊の戰闘に寡兵克く部隊主力の危機を救ひたる陸軍中尉奧本實以下五名に對し曩に同方面陸軍航空部隊最高指揮官より感狀を授與せられしが今般畏くも上聞に達せられたり

感狀

柳本飛行部隊

陸軍中尉 佐々木政治

右は大東亞戰爭開戰劈頭より常に積極果敢進んで難局に立ち單機挺進長驅敵中に入り能く惡天候を克服して適時的確なる情報を獲得し一月十日ジヨホール州に於て壯烈なる戰死を遂ぐるに至る迄馬來及スマトラを縱橫無盡に翔破し或は山下兵團の作戰指導に資し或は航空部隊の耳目として常に作戰計畫立案の正確なる資料を提供し特にシンガポール攻略並びにパレンバン降下作戰の基礎は中尉の撮影せし空中寫真に負ふ所頗る大なり是中尉の卓越せる伎倆と斃れて尚止まざるの烈々たる氣魄に依るものにして偵察飛行隊空中勤務者の龜鑑とすべく其の武功は拔群なり

仍て茲に感狀を授與す

昭和十七年四月二十一日

馬來方面陸軍航空部隊最高指揮官

感狀

久米落下傘部隊

陸軍中尉 奧本實

陸軍々曹 川原正雄

陸軍上等兵 片野三郎

同 對馬周助

陸軍主計曹長 菊地喜代治

右は昭和十七年二月十四日パレンバン飛行場急襲部隊として降下するや突如飛行場方向より驀進する車輛部隊に遭遇し果敢之を攻擊して武裝解除中偶々急に應せんが為輕裝甲車を先頭に自動車四輛に乘車せる敵約百五十名パレンバン市方向より北進し飛行場に增援し來れるを發見し轉じて機を失せず拳銃及手榴彈を以て之を攻擊し敵兵下車するや死傷を意とせず敢然敵中に突入し遂に敵をして多數の兵器と死體を遺棄し之を潰走せしめたり右の行動は部隊主力の態勢未だ十分ならざる危機に方り熾烈なる攻擊精神を發揮し寡兵克く積極敢為敵の機先を制し飛行場增援を遮斷し其の企圖を挫折せしめたるものにして本作戰奏功の因を為し落下傘部隊戰闘の真髓を發揮したるものと謂ふべく其の武功は拔群なり

仍て茲に感狀を授與す

昭和十七年四月十五日

馬來方面陸軍航空部隊最高指揮官

02 佐佐木中尉奧本隊の戰鬪概要
03 圖像:伸びゆく滿洲
04 献納飛行機命名式延期
05 翼贊會辭令
06 興隆アジアへの道(五) 使命達成へ固い決意 蒙古政府主席德王
07 航空國家の建設へ 寺島遞相、全國に中繼放送
08 國民貯蓄五百億圓を突破 功勞者、團體を表彰
09 最少の犧牲に喰止む ス市攻略に關し獨軍筋の言明
10 奉公挺身隊強行軍
11 南十字星
12 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 經濟法令遵法週間に際して 消費者も協力せよ社說

本島經濟警察の創設記念日たる本二十日より一週間に亘り警務局皇民奉公會共同主催の下に「經濟法令遵法週間」を設けて經濟統制の重要性と國民經濟の重大性を强調する各種運動が全島一齊に實施されることとなつたが、これは戰時下國民經濟の强化のため洵に結構なことであつて、是非共本週間を意義あらしめたいものである元來經濟統制とは難しいものでもやかましいものでも何でもない、たとへて云ふならば十字路にある“進め、止れ”の信號機のやうなものである、卽ち道路は天下のもので何人と雖も通行自由である、然し乍らその道路を多勢の人が氾濫し各各自由勝手な方向に向つて進むならば、道路は全く通行困難となり收拾すべからざる狀態に陷る、ここに於て信號機が“進め、止れ”の信號をなし通行に統制を加へ通行人がこれに從ふ場合に於ては一瞬にして整然とし通行容易となるのである、經濟統制もこれと同樣である、われわれは如何なるものを生產し、販賣し、購入しても自由である、然しこれが複雜化し國民經濟に惡影響を與へるとか、或は戰時等の如く國家非常時の場合にはこれを信號機によつて整然たらしめる、卽ち統制を加へることが必要である、此經濟信號機の操作方法を決定し基準となつたものが經濟法令である、從つて經濟法令遵法とは經濟信號嚴守といふことに外ならない

然るに戰時下に於ては何處の國でも同じことだが、物資の不足、經濟の壓迫を來すので經濟信號が一際活躍するに拘らず之に從はうとせざるのみならず敢て違反するものさへ生じ、或はまた自らは意識せずし不知不識の間に背返するものとあつて漸次統制を紊してゐるのである、今日の如く戰爭が經濟戰爭となつた時代に於ては世界各國とも戰時經濟の確保には國家の全力を擧げて努力いたしてゐると同時にこれが違反者に對しては嚴重なる處罰を行つてゐる。獨逸の如きは闇取引を行つた者は極刑に處してゐるやうな峻嚴さであるこれに反して我國では曩に戰時刑法の施行により多少加重されたるも未だ嚴罰主義とまでは至つてゐない、寧ろ戰時下經濟違反者に對してはその處罰は手緩いとまで評されてゐる、このために狡猾なる商人の中には罰金覺悟で敢て闇取引を行ふものがある、現に今春帝都に於て摘發された一流料理店數十軒は數千金、數萬金の罰金に附せられたが、これ等の中には豫め罰金費を暴利に依つて積立てゐたといふやうな非國民さへあつたといふ、斯る種類の非國民的惡質違反者を絕滅する意味からしても嚴罰主義を以て臨むことも必要であらうが、徒らに罰することを快しとせず國民の道義心に訴へてゐるところに我が帝國の偉大なる國力があるのである

「經濟法令遵法週間」は各種生活必需物資の末端配給に從事する業者及び從業者員を指導鍊成すると共に配給業務の重責と營譽を自覺せしめ一般消費者の統制に對する積極的協力を喚起促進せしめるといふのが目的であるとのことだが、從來はややもすれば經濟法令と云へば業者のみの法令であると誤解され易い傾向があつた折柄一般消費者へ注意と協力を喚起したところに本週間の意義が一段と深い、國民經濟の確保强化を圖らんとするならば、生產者たると配給者たると將た消費者たるとを問はず一億國民が一丸となつて努力せねばならぬは云ふまでもない“週間運動”はその週間のみ注意せよ實施せよといふ事ではない、その週間を一段と强化せねばならぬことは勿論だが、その週間に於て認識し、體得したものを之を平素行ふところの鍊成週間とせねばならぬ“經濟法令遵法週間”には六百萬島民は全幅の協力をなすと共に今度は臺灣に於ては經濟法令に違反するが如きものなきやう島民各位が心すべきである、戰時下に於る經濟違反の如きは或る意味に於ては敵性犯罪と云はれても仕方がないのである、我等島民は烈烈なる愛國心に訴へて經濟違反こそ此上なき恥辱としてその絕滅を圖るべきであると强調してやまない

02 伸ばせ・翼日本けふ航空記念日 ”空だ翼だ若人だ” 今ぞ一億大空に參戰
03 恐懼感激の極み 小泉厚相謹んで語る
04 “不敗の空軍”整備へ 航空記念日を迎へ藤岡報道部長談
05 鄉土へ”翼の饗宴“ 張切る少年飛行兵
06 構想極めて雄大 明治節恒例の詠進歌
07 本島も空一色に 繰展ぐ多彩な行事
08 空の偵察に偉勳 親思ひの佐佐木中尉
09 新港庄民の赤誠 きのふ海軍武官府に 飛行機資金を献納
10 海鷲と航空母艦 武官府福岡參謀が放送
11 自轉車で御陵參拜 空の神兵川原軍曹の橫顏
12 方面事業強調講演
13 功を誇らぬ隊長 豪毅沈着、奥本中尉
14 寢食忘れて整備 荒鷲地上勤務員の奮鬪
15 十二鳥人表彰 昨日遞信部會議室で
16 基隆のコレラ 廣東から傳染
17 軍神加藤少將 廿二日葬儀を執行
18 けふの行事
19 人事
20 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 守れ・經濟法令 闇取引は銃後國民の恥辱!けふより遵法週間
02 經濟犯の絕滅へ 根井臺北州警察部長談
03 譽の軍醫さんの母は 女流畫家、漢詩人の德和女史
04 掘り出す 町の鑛脈
05 全州國語化を目指して 臺中州、常用部落を指導督勵
06 港灣整備が肝要 山內警務局長の視察感想談
07 經濟統制の圓滑な運營 當局側の注文(一) 奉公精神に燃えよ 青木臺北州經濟警察課長語る
08 武術選手決定 鄉軍花蓮港聯合分會
09 蘭陽風害調查
10 宜蘭勞奉團解散式
11 廣谷花蓮港廳長 宜蘭市を見舞
12 新竹新富國民校學藝會
13 竹東街の興亞移動展好成績
14 新竹秋競馬 第三日の成績
15 地方多より
16 今日の映畫
17 訃文:陳圳
18 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 南方の製鹽條件 臺灣よりも好適 專賣局守田技師土產談
02 廢業補償金を交付 內地側臺灣青果取扱者へ
03 昭和青果の合併 臺灣青果總會に附議
04 水稻栽培技術の 現階段と集約化(完)/入鹿山成樹
05 關門青果合同成る 北九州全體に及ばん
06 高砂鐵工所創立廿五周年記念式擧行
07 三立製菓會社 中壢日糖工場を利用
08 羊毛統制會創立
09 炭商禁業補償金 二十餘萬圓を交付
10 池田、渡邊兩氏 臺電建設局入り
11 臺灣味噌工業組合 第一回通常總會
12 日華蒙經濟懇談會 月末北京で開催、臺灣側も參加
13 照明燈
14 週間經濟の展望 大東亞省官制要綱成る
15 島內株仲値
16 商況(十九日後場)
17 ラジオ
18 水滸傳(782)/黃得時;碇政彌
19 廣告
第06頁
日刊第1版
序號 標題
01 雄渾周到な外交 外務省新機構整備の三原則 四局制運用の妙發揮頭條新聞

【東京發同盟】大東亞省の新設、東鄉茂德氏の外相辭任等相次ぐ重大事態を體驗した外務省も新たに谷情報局總裁の外相就任、山本次官心得の次官正式昇格を見て茲に最高首腦部の新陣立が成つたので愈々大東亞省設置後の新事態に即應すべき嶄新な內部機構の整備を目指して目下谷外相、山本次官を中心に銳意これが實現を急いで居り今週中には最後的成案を得る見込みである新機構の整備上首腦部が最も重心を置いてゐる點は

一、大東亞省との連絡の緊密化

一、外交政策遂行上の一元的統制強化

一、外交調查企畫機關の擴充強化 

の三點で以上何れも建設戰たる今次大戰の目的完遂上是非とも實現しなければならぬ重要懸案で外務當局の苦心の存するものである即ち大東亞省の新設は一見外務省の權限乃至は活動分野を縮小するかの如き印象を與へたが事實は却つて逆に外務省本來の任務はこれに依つて益々重要且つ微妙化して來たと言ふことが出來犬東亞省は共榮圈內の建設政策の強力一元的な遂行機關でありこの推進機關として誕生したから大東亞省の活動が 活潑化すればする程其處には隨時隨所に調整處理を要する幾多の外交問題が發生するのは當然のことで或は共榮圈內各獨立國との協力盟約に或は圈外樞軸國との一層緊密な相互諒解扶助關係の高度化に外務省として擔當直面すべき重要政務は今後益々多端を加へるは必然である其處に新機構整備の根本方針として前記三要點が取上げられた所以である谷外相、山本次官はさきに閣議決定を見た外務省四局制の根本方針と右新機構の三原則とを如何にして有機的に結合せしめるかにつき省內幹部の意見をも充分斟酌して四局制運用に新構想の妙を發揮すべく最善を期してゐるが人事に關しても大東亞省に送るべき要員とも睨み合せて慎重最善を期してゐるから近く發表される外務省の 新機構は名實ともに行政簡素化の見地からも各省間の白眉的な出來榮えが期待され又外政の迅速化と渾然一體化も大いに期待される譯で當局としては雄渾周到な新外交顯揚を目標に萬全を期してゐる

02 谷、青木兩氏の入閣 國民政府上下擧げて歡迎
03 四回も不時着 擦り傷一つ受けない 若鷲座談會
04 ビルマ民眾指導に バー・モ長官乘出す 北部緬甸に代表團を派遣
05 興隆アジアへの道(六) 樞軸國共通の目的達成へ 泰國首相ピブン・ソンクラム氏
06 圖像:來るなら來て見よ我れに備へあり緊張する對空及び對潛監視員
07 完全崩潰愈よ近し
08 ス市既に陷落同樣 獨軍、軍事的效果を收む
09 占據地域市の半ば以上
10 歡迎一色の南京 答訪使節の到着控へて
11 岡村北支軍最高指揮官 徐州等を視察
12 英軍又マ島上陸
13 獨潛、英米船十九隻を擊沈
14 廣告
第01頁
日刊第2版
序號 標題
01 戰捷に輝やく翼の祭典 銀翼萬里羽搏く武勳 豪華絢爛・繰展ぐ空の繪卷
02 航空戰士殉職者 梨本總裁宮殿下の台臨を仰ぎ 日比谷公會堂で執行
03 國威の伸張發展に 制空制海の一體化 長谷川總督放送要旨
04 “おお家が見えたぞ” 母ちやん坊ちやん大はしやぎ 本島初の母子飛行
05 “實に面白かつた” 豆鳥人に感激をきく
06 “ほほよく飛んだ” 總督さんも眼を細めて仰ぐ 模型航空機競技大會
07 鮮かな操縱振り 全島滑空大會盛況
08 帝都も”空”一色 紺碧の空に爆音轟く
09 民間航空功勞者 意義深き日に表彰
10 臺北の慰靈祭
11 “航空の夕”盛況 ゆふべ島都公會堂で
12 パイン立毛品評會の褒狀授與式
13 漫畫講習希望者は申出でよ
14 滯貨の原因究明 基隆市で打合會開催
15 臺北市聯合商業奉公團 臺灣神社に參拜
16 軍人家族寫真 無料で撮影して前線へ送る
17 全島川柳大會 廿三日公會堂で
18 役馬競技會
19 けふの行事
20 廣告
第02頁
日刊第3版
序號 標題
01 航空部隊に感謝祈念 昭和廣場には豆鷲の競翔會 高雄市の航空記念日
02 空中に霸を争ふ 臺中市模型機競翔會
03 屏東市青少年團 各部專門委員を委囑 通宵青年團結成式 新坡青少年團
04 勳章傳達式
05 各地に各樣の行事 經濟遵法精神を昂揚
06 彰化臨時市會 二十三日開く
07 若人敢鬪の大繪卷 高雄州國防訓練大會
08 大日本婦人會各地の結成式 竹東 員林 斗六 彰化の結成式
09 臺南州の選手決定
10 物價懇談會
11 金屬供出に此の赤誠 豫想の數倍供出
12 經濟統制の圓滑な運營 業者側の注文(二) 何よりも遵奉第一 捷榮社長福嶋清港氏語る
13 大溪郡第一種青年訓練終了
14 神宮大會派遣選手 きのふ島都で豫選會
15 增產譜奏でる海山郡へ 梁井知事堆肥狀況を視察
16 宜蘭市會
17 新竹州下陸上競技大會
18 干バナナ公價改訂 內地で小賣百匁七五錢
19 高雄州產奉團幹部 三日間の合宿鍊成
20 新竹秋競馬 第四日の成績
21 新竹市の經濟法令遵守週間
22 地方多より報社消息
23 今日の映畫
24 廣告
第03頁
日刊第4版
序號 標題
01 戰爭と文化の昂揚/室伏高信
02 圖像:儼たり空の護
03 院展、二科概評/尾川多計
04 科擧への狂態(下) 支那宿命の一つ/王昶雄
05 北回歸線 國民服の政治性 心得べきその限界
06 圖像:滿洲國の國寶
07 婦人說苑 餘裕のある心/阿部靜枝
08 九月のポヱジイ/林精鏐
09 月の出の風景/陳千武
10 ラジオ
11 廣告
第04頁
夕刊第1版
序號 標題
01 府行政機構改革案 原案通り法制局を通過 問題の外事部存置決定
02 英大護送船團を攻擊 北氷洋上で獨機活躍
03 伊國勳章傳達 永野軍令部總長と嶋田海相に
04 圖像:索敵に出動する我が潛水艦の勇姿
05 新艦建造を米英が宣傳
06 地方衛生技術官 事務打合會開く
07 マレー、スマトラの財政と金融の概要 原財政部長談
08 噴火山上の印度 悲憤、邦人の抑留生活
09 定例次官會議
10 府局部長會議
11 產業總動員計畫 アメリカ上院に提案
12 ス市最後の攻防戰 悽慘な死鬪を繰返す
13 冬季戰に引込む計畫 赤軍のス市死守理由
14 鐵道青年會 定期急便部を新設
15 獨軍の發表
16 印度騷擾狀況
17 印度港灣全部 海軍基地に改造
18 ウイルキー モスクワ着
19 伯國の樞軸國人壓迫加重
20 厚生省人事
21 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 體當りの決死偵察 少年飛行兵の奮戰美談
02 靖國神社遙拜式を擧行 廿四日鄉軍基隆市聯合分會で
03 圖像:昭南島假忠靈塔の除幕式
04 趣旨徹底に大馬力 島都經濟法令遵奉週間第二日
05 滅私即ち奉公 經濟法令遵奉週間に當り 樂滿金次氏語る
06 献納機命名式 二十四日に擧行
07 首相代理官 基隆市郡出身の軍屬遺族を弔問
08 青年學校教練查閱 二十五日から開始
09 新竹郡日婦支會結成式
10 全島鄉軍武術大會 二十七日旭校で開催
11 長谷川總督 けふ資源展へ
12 府展審查員 四畫伯の招聘決定
13 工業臺灣建設には先づ鐵材 小林彌一氏來臺談
14 青年團幹部鍊成 廿四日から講習會
15 熱帶病に鋭いメス 南方の我が軍醫學陣
16 女子第八回入所式
17 經濟法令遵奉の座談會開催 けふ港都水上署で
18 基女體育大會
19 破損廣告板 金屬回收に出しませう
20 大日章旗を贈る 歸還した勞務奉公團員から州當局に
21 彈丸切手抽籤
22 適正價格で賣買 小賣一覽表を配布
23 學徒奉公隊 研究會を開催
24 全國魚商組合指導者鍊成
25 人事・消息
26 煙幕
27 今夜の放送
28 商況(廿一日前場)
29 興南案內報社消息
30 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 兩陸鷲不滅の偉勳 畏くも上聞に達す 馬來、スマトラ上空に散華頭條新聞

【東京發同盟】大東亞戰爭劈頭の作戰に當つて部隊長を失つたにも拘らず豪膽沈着自ら部隊を指揮し暗雲豪雨のタイ灣上を長驅翔破マレー緒戰の航空根據地撃滅戰敵艦船攻撃に偉勳を樹て十二月十三日コタサランセムト附近に壯烈なる自爆を遂げた龜山部隊中隊長堀田邦美大尉及び同じく緒戰に於ける山下兵團の船團掩護を完遂後マレー、スマトラの空に飛んで常に一撃必殺の銃砲火に依り驚異的な航空戰果を擧げ二月十三日遂にパレンバン飛行場攻撃に壯烈な戰死をした加藤飛行部隊の國井正文中尉に對しては曩にマレー方面陸軍航空部隊最高指揮官よりそれぞれ感狀が授與せられたが更にこの程その武功が畏くも上聞に達せられた旨二十一日陸軍省より發表された

陸軍省發表(九月二十一日午後四時)

馬來航空作戰に飛行部隊長代理として拔群なる武功を樹てたる陸軍大尉堀田邦美並に加藤部隊編隊長として每戰偉勳を重ねたる陸軍中尉國井正文に對し曩に同方面陸軍航空部隊最高指揮官より感狀を授與せられしが今般畏くも上聞に達せられたり

感狀

龜山部隊

中隊長陸軍大尉堀田邦美

右は大東亞戰爭劈頭の集中に方り部隊長を喪ひし後部隊を指揮して南部インド支那に展開し北部英領馬來の敵飛行場攻撃を命ぜらるるや十二月八日率先勇躍陣頭に立ち未明より長驅挺進暗雲豪雨を衝き二次に亘り渡洋攻撃を敢行し敵航空根據地を襲ひ以て敵膽を寒からしめ翌九日以後を反復して敵航空根據地を爆碎せり十二月十二日ペナン島攻撃の命を受くるや部隊を率ゐて出動し勇猛果敢敵艦船を攻撃して是を爆碎し多大の戰果を擧げたるも十三日再び敵艦船攻撃中優勢なる敵戰闘機の攻撃を受け單機克く勇戰奮闘せしが遂に敵彈の為乘機に火を發しコタサランセムト附近敵地上軍隊に向ひ突進し壯烈なる自爆を遂ぐ

大尉は平素豪膽沈着奉先陣頭に立ちて眾望歸向の中心たり右英領馬來の航空撃滅戰に將スペナン島附近の戰闘に示せる勇戰敢闘は實に是が發露に外ならず其の武功は拔群にして行動は軍人の龜鑑とするに足る

仍て茲に感狀を授與す

昭和十七年四月十四日

馬來方面陸軍航空部隊最高指揮官

感狀

加藤飛行部隊

陸軍中尉國井正文

右は大東亞戰爭の劈頭編隊長として夜闇と惡天候とを克服して至難なる船團掩護の任務を完遂し以て軍の作戰に寄與せし所頗る大なりしのみならず爾來二月十三日パレンバン飛行場攻撃に戰死する迄常に率先難局に立ち勇猛果敢敵に當り或は熾烈なる敵火を冒して對地銃撃を敢行し或は空中に捕捉して一撃必殺の銃砲火を浴せ以て多數の敵機を撃滅せり是其の優秀なる技能と卓拔なる機眼とに依ること固よりなるも中尉の烈烈たる攻撃精神と生死を超越せる責任觀念に基くものにして真に空中戰士の龜鑑とすべく其の武功は拔群なり

仍て玆に感狀を授與す

昭和十七年四月二十九日

馬來方面陸軍航空部隊最高指揮官

02 敵基地覆滅に偉功 堀田大尉の戰鬪經過
03 ダーウイン空爆同乘記 唯爆彈命中に一心 生死を超越した若鷲
04 臺南市會議室の上棟式
05 敵側戰死二萬七千餘 浙江方面の綜合戰果
06 行政の簡素化案 けふ樞府委員會で本格的審議
07 旺盛なる攻擊精神部隊景仰の的 國井中尉活躍の全貌
08 敵第三戰區を根柢より覆滅
09 米の抑留邦人虐待 奧村情報局次長報告
10 國民の士氣を昂揚 安藤議長「國民常會」に臨む辯
11 大東亞省の官制案も併託
12 ジヤワ島內七個所に 原住民農民道場を新設
13 南十字星
14 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 民の聲を聽く窓口 奉公會の積極的乘り出しを期待社說

內地の翼賛政治會では、今回新たに民情の上通と地方の實情の調查に乘り出すこととなつたが、これは云ふまでもなく、戰時國民生活の圓滑なる運營を推進して、政府の施策完遂に協力せんとする、一の新しき試みであつて、洵に時宜を得た計畫と云はねばならない。その方法について見るに、この仕事を擔當すべき民情上通の受付委員として三十人、受付問題を處理する委員として三十人、その外地方實情調查委員として若干名を選定して、いはゆる民の聲を聽く窓口を開き、下情に明るい代議士が每日五人宛輪番で坐り込んで、民情上通に馬力をかけようといふわけである。ただしかしながら、ここでは身の上相談の如き個人的な問題や國策に相反するやうなものは、一切絕對に受付けず、あくまで公的な國家的な性質の問題に限つて之を取り上げることは云ふまでもないのである。翼賛政治會として、斯くの如き企劃はまさによき成果を收め得る所以だと云つてよからう。

翼賛大政運動が全國民を對象とし、同時に全國民によつて行動さるべき運動である限り、一面上意の下達が滲透するを要すると共に、他の一面に於ては民情が澁滯することなく上通されなければ、本運動の目的は達成出來ないこと、改めて云ふまでもないことである。このことは本島の皇民奉公運動についてもそのまま云ひ得ベき事柄であるが、戰時下常に强力なる國家的意志から發動される上意の下達が、國民の末端へ行くに從ひ必ずしも常に誤りなく傳へられてゐるとは限らないことを考へるとき、民情の上通は實に大なる意義を有して來るのである。民情の上通或は下情の上通といふことは、だから必らずしも民の不平不滿を吐き出すことのみを意味せず真に上意の下達を圓滑ならしめ、心からの協力態勢を確立するために國民の足並を完全に揃はしめる必要から、常にありのままの民情を上通することに他ならない。故に上意の下達、下情の上通は本運動の本質上二にして一であると云ふことが出來るのである。

斯くの如く、上意の下達は民情の上通あることに依つて、始めて圓滑にまた强力に展開し得るのであつて、その過程にたとへ個個の不平不滿が混入してゐるにせよ、それは自らに是正され行くものである。民情を知らず下情を無視せる如何なる上意の下達も圓滑に所期の目的を達成することは不可能だと云つても過言ではない。從つて戰時國民生活の圓滑なる運營、政府施策への完全なる協力を期するには、先づ以て具さに民情に通じ下情を知るの必要があらねばならない。今回翼賛政治會が此の點に着眼し、積極的に乘り出して、民の聲を聽く窓口を開くことになつたことは、洵に國民の意を得た適切な企畫と云ふべく多大の成果を期待せられる所以である。本島の皇民奉公會に於ても、運動第二年の事業として此の點に關し、種種企畫中と聞くが、例へば奉公壯年團、或は奉公委員らを動員して、前述の如き民の聲を聞く窓口を開設し、正しき民情の上通を圖ることは現下の適切な試みとして乘出すべきであらう。

02 教科書に御製謹寫 四里の道を五ケ年間每日往復 無口で內氣堀田邦美大尉
03 落下傘部隊の先陣 壯烈無比・國井正文中尉
04 航空座談會 航空工業の重要性 獨逸、年に三萬機生產
05 “構はぬ、構はぬ” 東條さんトラツクで式典參加 果斷敏速の面目躍如
06 新聞記者中央長期鍊成會
07 軍神加藤少將 けふ築地本願寺で葬儀
08 “奉納”の意義強調 國民競技から國民鍊成本位へ 神宮大會演鍊計畫
09 一坪菜園の”垂範“ 知事さんも鍬を執る
10 文化提携に拍車 日、佛印間の學生交換
11 新商業道を昂揚 ”講演と映畫の夕”盛況
12 “譽れの家を護りませう” 十月の大詔奉戴日の實踐事項
13 “魂と心”の鍊成 新竹支部の參與と奉公委員
14 基隆商議所役員會
15 青年教練の查閱 高雄州下臺南兵事區管內
16 板橋街民の古鐵献納
17 交換船龍田丸 廿七日橫濱に投錨
18 新聞配達員募集/興南新聞社販賣部報社消息
19 不心得壽司屋を嚴重處罰
20 基隆信組臨時總會
21 人事・消息報社消息
22 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 未開の地を拓いて 栽培した野菜の收穫が樂しみ 勞奉團臺南州隊依田隊長語る
02 昭南神社の鎮座祭に 高雄神社笛、大鼓組が奉仕
03 嘉義神社秋季大祭 奉納行事を打合
04 經濟遵法を強調 各地の行事いろいろ
05 北斗郡教育者大會
06 屏東の航空記念日
07 高山峻嶺に挑む 府勤報青年隊入所式
08 秋季皇靈祭 臺南市は大眾遙拜式擧行
09 あす開く 臺中州の國防訓練大會
10 圖像:訪日機晴れの出發
11 新竹郡國防訓練大會
12 經濟統制の圓滑な運營 業者側の注文(三) ”進んで民間の聲を” 皇奉婦人委員副見喜久子さん談
13 親切丁寧に 警察道義昂揚週間初日の 土光警察部長訓示
14 經濟遵法行事實施狀況視察 松山警察部長
15 軍人援護に驀ら 十月三日より強化運動展開
16 幹部鍊成は來月一日より
17 特別壯丁隊檢閱 北斗、竹山兩郡の若人集ふ
18 大日本婦人會 臺中市、大屯郡支會の結成式
19 臺中市桔梗クラブ鍊成會
20 花蓮港市日婦結成式
21 皇奉會臺東街分會推進委員囑
22 赤誠の献金品 軍司令部(十九日扱)
23 山に時局映畫 花蓮港廳の試み
24 國講師入所試驗
25 第三回全島卓球選手權大會
26 地方多より
27 今日の映畫
28 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 硫黃の劃期的增產 一元的開發會社を考慮 貧鑛處理に濕式法を採用
02 大詔奉戴貯金 各地信組で獎勵
03 淺野洋灰增設工場 愈よ來月中に火入れ
04 南方特產物の處理漸次進捗
05 乾パインに移出許可制 合同鳳梨一社で加工
06 臺灣肥料新工場 近く過燐酸製造開始
07 鐘淵曹達工業 第二期擴張計畫
08 纖維工業增資可決
09 彰銀臺北支店長代理に柯汶河氏
10 自給肥料に科學 權威者を招いて實地指導
11 市聯合商業奉公團 各店舖調查指導に出動
12 高雄州パイン立毛品評會
13 經濟手帖 農業適正規模問題
14 法令遵奉週間に 大會及講演會開催
15 照明燈
16 商況(廿一日後場)
17 ラジオ
18 水滸傳(783)/黃得時;碇政彌
19 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 晉察冀邊區の秋季作戰開始 着着戰果を擴大中
02 一家屋、一街路を争ふ 屍の山を築いて死鬪
03 ス市地獄繪卷を現出
04 中國の新課題/加田哲二
05 獨軍司令部發表
06 テリヨク占領
07 カナダ驅逐艦擊沈
08 圖像:快速敵陣を衝くドイツオートバイ部隊
09 ス市全婦女子に避難を命ず
10 內政部を創設 總務部と學務部を廢止 府縣行政の簡素化
11 ラヴアル佛首相 各國外交官と會談
12 ラングーン市制施行
13 物資交流の中繼地 香港復興の新構想磯谷總督語る
14 米國の兵員 擴充計畫
15 中央協力會議の議案 更に三件追加
16 聯合國船舶問題 史上最大の危機
17 燒夷彈を使用(對印斷壓) 英暴虐の一段暴露
18 英二戰艦就役
19 英米對ソ聯の葛藤を暴露 第二戰線問題を繞り
20 米駐屯兵を射殺 北愛蘭反米運動
21 モロトフと會見 ウイルキー
22 ウイルキー 訪ソ使命を語る
23 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 “總理大臣さまは亞細亞のお身體” 献納機命名式全國兒童代表東條首相を訪問
02 宸翰英華日本科學史 編纂事業着着進捗
03 御下賜金御禮言上 齋藤長官宮內大臣訪問
04 賞賜物件傳達式 市長公室で擧行
05 名月觀賞の夕
06 コーランを暗誦 十三歲で成年式 マレーの子供 大東亞の子供だち
07 臺大の新學士 けふ臺灣神社參拜
08 文士も一役買ふ 軍人援護強化運動に
09 “國語常用”を誓ふ 新竹州下の壯丁團員が
10 高砂義勇隊員遺族に金一封
11 新竹神社で奉告祭
12 鑛山戰士慰靈祭 けふ帝都軍人會館で
13 風害地の見舞金 總督から再び金一封
14 青年學校查閱 臺北兵事區の日程
15 府展島內審查員 木下、鹽月兩氏
16 谷伍長散る 大陸で奮戰中に
17 忌憚なく意見交換 配給是正座談會開催
18 市バス運轉時刻變更
19 故坂文助氏の靈前に金一封
20 “新商道”を樹立 基隆で業態別座談會
21 高雄華僑公會の日語講習
22 興南詩苑漢詩

謹步廷植夫子讀易瑤韻二首/說園、箕園雜咏題似主人寶亭詞兄六首/小維摩

23 獨逸の工作部隊 用意周到な軍事行動
24 南方派遣軍屬募集
25 壯丁市外訓練 二十六日新店で實施
26 昨年の十大事件 トツプが真珠灣攻擊
27 煙幕
28 臺南婦人服實物展示會
29 今夜の放送
30 商況(廿二日前場)
31 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 日、華國交史不滅の光彩 三特派大使外一行 昨日晴れの南京入り頭條新聞

【東京發同盟】去る十七日東京を出發した平沼、有田永井三氏を首班とする國民政府答禮特派使節團は豫定の如く二十二日午後南京に到着した、右につき二十二日外務省から左の如く發表された

外務省發表(二十二日午後五時半)國民政府に對する答訪使節團は豫定通り二十二日午後南京に到着せり(寫真は上から平沼男、有田氏、永井氏)

外交、宣傳兩部共同發表【南京二十二日發同盟】答訪使節の南京到着に關し國民政府外交宣傳兩部は二十二日午後四時次の如き共同發表を行つた日本政府は中日國交の提携を更に強化し併せて昨年六月の汪主席訪日及び本年六月褚外交部長訪日に對する答訪のため平沼、有田、永井三氏を特□し三特使は今二十二日午後二時三十分熱烈なる歡迎裡に着京せり

【南京二十二日發同盟】畏き邊りの國書を捧じて友邦國民政府に答訪の重責を擔ふ平沼、有田、永井三特派大使以下答訪使節團は二十二日午後二時三十分上海より特別列車にて南京驛に到着秋酣なる首都南京に晴の第一步を印した。

【南京二十二日發同盟】去る十七日光榮と重責を負つて帝都を出發二十日福岡より空路上海に到着同地に滯留の二夜を明した平沼騏一郎男、有田八郎、永井柳太郎の三特派大使及び吉澤氏以下隨員その他一行二十五名は上海まで迎へた國民政府外交部長褚民誼氏大使館日高公使並に東京より同行した駐日大使徐良氏等の案內にて午前八時三十分上海驛發特別列車にて五穀稔る江南の沃野を貫きつつ午後二時三十分國都の表玄關南京驛に到着感激の首都入りをしたこの晴れの答訪使節一行を迎へる南京驛ホームには汪主席代理立法院長陳公博氏を始め監察院長梁鴻志、司法院長溫宗堯、行政院副院長周佛海、內政部長陳群、宣傳部長林柏生、南京市長周學昌の諸氏以下國民政府側代表者、日本側よりは重光大使、中村參事官以下大使館員、木村增太郎氏以下經濟顧問支那派遣軍より河邊參謀長を始め各代表松井最高軍事顧問以下各軍事顧問その他日華兩國代表者の外呂滿洲國、スターマー獨タリアニ伊各大使等百十名が威儀を正して堵列出迎へればやがて定刻使節一行を乘せた特別列車は靜靜ホームに辷るが如く到着一瞬緊張の氣漲る中を平沼男を先頭に有田、永井三特派大使は特別列車より順次ホームに降り立ち他の隨員もこれに隨つて下車三特派大使は先づ出迎への重光大使より歡迎の挨拶をうけた後主席代理陳公博氏と褚外交部長の紹介にて會見主席よりの懇切なる歡迎の挨拶をうけた後それぞれ感激の握手を交した次で三大使は滿獨伊各國大使並に各院長と順次褚外交部長の紹介で握手を交し續いて重光大使から河邊總參謀長以下日本側代表を順次紹介その他の出迎へ者に會釋をなしつつ真船南京驛長の先導にてホームより驛玄關に步を運び同二時四十五分國民政府差廻しの自動車に乘車平沼特使には接待委員長褚民誼氏有田特使には同委員陳群氏永井特使には同委員林柏生氏がそれぞれ同乘自動車を連ねて迎賓館に向ひ沿道に堵列する三萬五千の中國側歡迎者がうち振る日華兩國旗の旗の波に迎へられて同五十五分迎賓館に到着玆に輝かく首都入りを終つた

02 無敵鐵鯨の活躍記 廣い太平洋を闊步 米本土に巨彈を沿す
03 大場鎮飛行場着 陸軍表忠塔に心からの拜禮
04 上海を出發 一路南京へ
05 圖像:愛機の翼を手入する海の勇士
06 偉大な政治的表現 共榮圈、新秩序へ飛躍的巨步
07 大日本傷痍軍人會會長 植田大將に正式決定
08 文化面の躍進的提携 佛印へ平和的進駐二周年
09 貯蓄運動の企畫 翼贊會、委員制を新設
10 大東亞省の設置 樞府の速かな審議期待
11 南十字星
12 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 統制された 新しい自由社說

從來個人主義の許容されて居た時代に於ては、國民生活の各方面に亘つて所謂自由が是認せられ、直接國內の治安に支障なき限り國民の行動には格別の制限が加へられぬ有樣であつた。かかる個人主義に基く自由の趨く所、先づ經濟生活の場面に種種なる弊害が生じ、政府はここに社會政策的立場から各種の取締法を制定實施したが、その後國家內外の緊迫せる情勢に鑑み、高度國防國家を建設する為に單に弊害の除去と云ふ取締の方策に止まらず、進んで積極的に國力の充實增進を目標として、ここに種種なる統制が行はれることとなつた。今日では常に經濟方面のみならず、國民の生活や活動のあらゆる領域に亘つて何らかの統制が加へられるに至り、又それが益益强化されて寧ろ統制から更に一步を進んで計畫時代に進みつつある現狀である。かかる時代に所謂個人主義的自由は絕對に許容され得ない事は勿論であるが、その代り吾吾は統制された自由、卽ち全體の為の新しい自由を獲得してゐる

例へば米の配給制度の如きは從來所謂自由主義的な生活に慣れて來た吾吾に取つては當初誰でもその繁煩な手續と窮屈さを感じたが、今では寧ろこの制度に感謝しなければならぬ。卽ち統制された範圍に於て誰でも之を獲得し得る自由を有し圓滑な配給を受けてゐる。假りに現下の情勢に於てこの制度がなかつたら如何な情態を呈してゐるであらうか。想像するだけでもゾツとするのである。一部の人には獲得の自由となるであらうが、大多數の人人には之を獲得するに多大な困難と非常な混亂を呈するであらう。その他の物資に就いても同樣な事が云へる。かくの如く統制に於て吾吾は個人主義的な自由を完全に制限されたが、その代りに全體の為に新しい自由が確保されてゐる。かかる全體主義下の自由もまたその個人性の表現であることに變りはないが、その個性は全體內の個性であり、全體と相關的に結びついてゐる個性である。從つて全體人はもはや利己主義者ではなく、彼は全體のうちに利害を感じ、責任を感じ、使命を感じ、また名譽を感じてゐる。この樣に全體性を彼の行動に於て表現した時に、またその瞬間に於てのみ自由を感ずるのである。この全體性にまで擴げられた個性の自由、卽ち分岐としての自由は全體と常に調和しつつ同時に個性と調和し、個性に從ひつつ全體に奉仕するものである。

この頃政治、政策の創意と云ひ、又は職業活動の工夫と云ひ、これは皆一定の自由を豫想してのみ言ひ得る事である。否それらは自由の別名であるとも云ひ得るものである。國民を徵用して職域を指定したる場合と雖も、その人格の自由を尊重し、活動に創意と責任を持たしめることに依つて始めてよくその能率を高め、所期の效果を擧げ得るものであることは多言を要しない。如何なる場合に於ても、人の活動を細部に至るまで規定し、そこに取捨選擇の餘地を少しも許容せぬと云ふことは、人間を機械化することであり、仕事の能率を低下させるものである。だから統制がますます强化される反面に於て、各職域の創意と工夫が頻りに强調されるのは、個人主義的自由が全面的に否定される代りに、全體主義的な自由が强く要望されてゐるワケである。

02 英魂菊花に薫る 靖國臨時大祭來月十五日から 新祭神一萬五千餘柱
03 航空座談會 子供と航空智識 模型飛行機の重要性
04 合祀事務に奉仕 帝都五千の乙女部隊
05 遺族の感激は一入
06 皇恩に感泣 故阿倍少將夫人語る
07 弔ふ不世出の神鷲 加藤少將の英魂送る陸軍葬 昨日嚴かに執行はる
08 誠に光榮の至り 故阿部式部官夫人語る
09 大日本婦人會歌部內發表會
10 遺兒も軍人に 故前田陸軍中將夫人談
11 滿洲國軍訪日飛行隊大阪着 けふ帝都へ向ふ
12 子供□大きくなるのが 唯一の樂しみ 故小谷雄二中佐夫人談
13 圖像:府展常連作家の懇談會
14 東條陸相弔詞
15 奉公運動に拍車 港都で優良奉公班表彰
16 土肥原航空總監弔詞
17 新聞配達員募集/興南新聞社販賣部報社消息
18 南方派遣宣傳班員募集
19 けふの行事
20 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 大新高の建設に 開發會社の創立を計畫 森田知事各界の人士と折衝
02 大日本婦人會 臺南市支會結成式
03 嘉義支會の結成式
04 デング熱退治へ 廿八日から撲滅強調週間實施
05 防遏方法 集團的防遏が必要
06 採石奉仕 北斗街青年團
07 需給關係者を集めて懇談 臺中の遵法行事
08 校內に英靈奉齋堂 高雄中、學徒の軍援思想を昂揚
09 憧れの少年航空兵 埔鹽林才壽君美事に合格
10 吏員講習會 來月二十日より烏山頭道場で
11 嘉義郡國演會
12 國語常用を誓ふ 中壢郡壯丁團きのふ宣誓式
13 大越總務部長の恒春郡初巡視
14 臺南州中等學校武道大會
15 皇奉臺南市支會參與會
16 警察武道爭霸戰 高雄市振武館に開催
17 圖像:昭南ラツフルスの銅像引退
18 手分けして主旨宣傳 北斗の遵法週間
19 五里林常會研究會
20 生活大眾の實情上通 楊生活相談所主任抱負を語る
21 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
22 廉價に販賣申候 嘉義桔梗のバザーあす開く
23 新營郡消防組 廿七日に發會式
24 赤誠の献金品
25 鳳山郡學校長打合會
26 高雄の漫畫講習會
27 地方多より
28 今日の映畫
29 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 學術總動員體制の母體 府科學技術審議會設置 けふ訓令第百二號で公布
02 審議會官民委員 二十五名任命、委囑
03 經濟統制の綜合化/本位田祥男
04 幹事二十名任命
05 新竹州籾供出量 實收高の八〇%
06 內地向移出管理米 二期米より袋込で賣渡
07 臺北商工會議所聯合部會を開催
08 比島の電氣事業 近く戰前狀態に復舊 田端臺電副社長視察談
09 市內商店買地調查完了
10 八月中株式利廻 平均五分二厘一毛
11 磯農試所長農事を指導
12 木材檢查協力團體 臺拓、木材組合を指定
13 國民勞務手帳 十月一日に交付
14 臺灣青果會社 臨時株主總會
15 經濟手帖 商工省委員の調查報告
16 砂糖滯貨の輸送 督府で船腹獲得に努力
17 全島物價連絡協議會 廿八日臺中で開催
18 照明燈
19 商況(廿二日後場)
20 ラジオ
21 水滸傳(784)/黃得時;碇政彌
22 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 血みどろの死鬪 ス市市街戰白熱化
02 入亂れて混戰 廿二日までの戰局
03 圖像:大東亞海に武勳高し、海軍新銳攻擊機
04 獨軍の發表
05 三特使招待午餐會 汪主席主催の下に
06 戰前に增す躍進振り ジヤワの彼岸漸やく雨季に入る
07 電力の消費規正 遞信省、告示を公布
08 モズドク地區の一高地失陷自認
09 ス市陷落後の戰局 英米側、發展を重視
10 墨國に大騷擾 議員、有力者殺害
11 ダイスコエ占領 獨軍司令部の發表
12 英の邦人不當待遇 瑞典政府通じ帝國政府嚴重抗議
13 軍政は全く第二期へ 陸軍顧問兒玉秀雄伯入京談
14 英國の冷酷さ暴露 印度濠洲の沒常識ぶり
15 英、航空機の大量生產開始
16 阿片吸飲一掃政策 ビルマ、感謝の意表す
17 印度總督の殘虐痛擊 バンコツク本部放送
18 マ島首都に迫る 侵略の英軍一部隊
19 會議派領袖 國外に追放 ネール、アザツト兩氏も含まる
20 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 靖國神社合祀者 臺灣關係は五十五柱
02 各神社で遙拜式擧行 皇大神宮本殿還御式の 十月二日午後八時に
03 奉公壯年團が一役 島都金屬回收運動に
04 英靈無言の凱旋 軍官民に送られて
05 引揚邦人座談會
06 趣旨の徹底へ 港都で金屬回收指導講演會
07 伊藤海軍武官 けふ資源展へ
08 地主懇談會 兩日間島都で
09 “行動の自由を制限” 開戰直後英側、我大使館に申入れ
10 新竹州青年校教練查閱日程
11 前線に慰問袋 遺家族に感謝 皇奉新竹支部の常會申合
12 產業戰士を激勵 梁井知事廿五日基隆市、郡へ
13 義勇隊員遺家族を慰問 土井課長が入山
14 草木灰溜りの建設獎勵 新竹州で加里肥料の確保へ
15 銀輪部隊で宣傳 商奉團が親切運動
16 兩署で家長會議 經濟統制の趣旨強調
17 交通運輸業者座談會を開催
18 彈丸切手一二等當籤番號發表
19 ペンの戰士、若月特派員 靖國神社に合祀の光榮
20 市バスの車內切符賣り 十月一日から廢止 乘客の注意いろいろ
21 軍用犬訓練試驗 來月四日川端公園で實施
22 上海經濟の再編成
23 人事・消息
24 興南詩苑漢詩

書黃樓幼々歌後感賦/文訪、大遯山房主人爲書幼々歌賦此道謝/春潮、訪洪元煌先生賦呈/蔡柏樑、次柏樑君見贈瑤韵/元煌

25 今夜の放送
26 商況(廿三日前場)
27 興南案內報社消息
28 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 米甲巡一、潛艦二擊沈破 アリユーシヤン方面帝國海軍の大戰果頭條新聞

【東京發同盟至急報】大本營發表(二十三日午後三時三十分)アリユーシヤン列島方面帝國潛水艦は八月三十一日アトカ島ナザン灣を奇襲し米甲巡ノーザン ブトン型一隻に大損害を與へ更に帝國驅逐艦は九月中旬同方面において敵潛水艦二隻を擊沈せり

ノーザンプトン號性能【東京發同盟】米甲巡ノーザンプトンは排水量九千五十噸、速力三十三節、主砲は二十糎砲九門、高角砲十二・七糎砲四門、カタバルト二基を有し乘組員七百九十五名、一九二八年四月起工同三十年五月竣工したもので同型艦には我が方に擊沈されたヒユーストン、オーガスタ、大破したルイスビルの外チエスター、シカゴなどがある

02 敵潛水艦百二隻を擊沈破 開戰以來九ヶ月間
03 曠古の盛儀謁見式 平沼特使、國書捧呈 汪主席、恐懼して受納
04 日、華の友好親睦增進 平沼特派大使ロ上書
05 兩國盟約益益鞏固 汪主席頌詞
06 八月中の綜合戰果(北支軍)
07 わが特務船も協力
08 共存共榮の實擧ぐ 三特使聲明を發表
09 アトカ島の全貌
10 有田、永井兩特使の感想
11 宮城奉拜、真摯誓ふ 廿六日に開く總常會
12 盛大な晚餐會 重光大使が主催
13 飛行機が海軍重要な一單位 ヴインソン言明
14 相生市誕生
15 明日新聞休刊/興南新聞社報社消息
16 南十字星
17 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 デング熱の根本對策社說

數人以上の集りには必らず話題に上るほどデング熱は益益猖獗を極はめつつある、初め高雄を侵襲したデング熱は此處を根城として猛威を逞しうしたのち漸次北上しつつ今では主要都市を初め全島に蔓延し其の罹病患者は高雄だけでも數萬を算し、臺北でも萬を超えるに至つたと謂はれてゐる、デング熱は人體の生命を奪ふが如き危險率が割合に尠い為之に注がれる一般の關心も當局の對策も積極性を缺く憾みがないでもないが既に流行性疾患として今日のやうに猖獗の兆を呈するに至つては銃後各部門の生產面に支障を來たし能率減退を招くので茲に總督府衞生課では皇民奉公會とタイアツプし組織的な集團的なデング熱防遏撲滅の再出發として來る二十八日より翌月四日までを撲滅强調週間となし銃後の敵であるデング熱退治の一大島民運動を展開することとなつたが、健康明朗なる臺灣一家の建設から見て斯病制壓のため强力なる防衞陣を作ることは寔に時宜を得た處置であつて寧ろ遲きに失する感がないでもない、

デング熱は元來熱帶病であり本島に於ても曾つて流行を見たことがあると言はれてゐる、この病氣の傳播を媒介する蚊は一筋縞蚊と熱帶縞蚊とであるが前者は全島到るところに棲息し、後者は殊に海岸地方、港灣都市に多く、從つてこの環境に置かれてゐる澎湖島に多いわけである、デング熱の罹病者は必らず前記兩種の蚊に刺されることを絕對條件とし而かもこの縞蚊の特色は晝間刺す蚊であつて、籔蚊の俗稱あり家庭や職場で刺す蚊は總てデング熱媒介蚊と思つて間違ひない、もう一つの特徵は普通の蚊やマラリア(蚊いづれも夜刺す蚊)と異なってその棲息場所は人工的容器の溜水にのみ發生し、決して池、沼、下水溝、土溝、河川、水田等に棲まないことである。斯くの如くデング熱を媒介する蚊の種類とその防遏方法が當局に依つて發表された以上、罹病者であると然らざる者とを問はず當局の示す豫防方針に從ひ蚊の棲息を發見し細心の注意を拂つて一日も早く健康臺灣からデング熱を擊退しなければならない

單なる週間行事としてデング熱の防遏を實施したり蚊の發生場所を驅除したり患者の罹病狀況を調查したりしても、それは斯病防疫戰線においては結局消極的な方法でしかなく、とは言ヘデング熱の豫防及び治療に關しては世界各國とも未だ成功を收めるに至らない今日、何と言つても當局の綿密なる指導方針の下に防遏體制を確立することの緊切なること勿論であるが一步進めて斯病の撲滅を期するには、豫防と施療の兩者が相俟つて行はれなければならないこと又贅言を要しない、本島は過去において此病氣が流行したことがあるので斯病に關する研究資料もあらうし研鑽勞苦を嘗めた專門家もあるだらうから、之等の人的物的資料を基礎にデング熱の□體發見に努めねばならない

02 英魂今ぞ萬古に匂ふ 聖恩宏大に感泣 靖國合祀臺灣關係者の遺族
03 初陣に武勳 感狀に輝く故山本大尉
04 家彥王殿下 京都帝大を御卒業
05 秋季皇靈祭の御儀 けふ宮中で御親祭
06 航空座談會 滑空訓練の大進步 今では事故殆んど皆無
07 故高橋軍曹 譽れの軍國の家
08 御下賜品傳達式
09 故藤井軍曹 廣東省で散華
10 故橋本伍長 真面目な青年
11 故鮫島伍長 信望厚い青年
12 澤田縫一伍長 南寧作戰に偉勳
13 故山室伍長 中南支に轉戰
14 故古木伍長 親孝行息子
15 南方引揚者に福音 優先的復歸方針決定
16 故福伍長 建成小出身
17 故太田上等兵 兄弟揃つて出征
18 故藤井上等兵 南支戰線に散る
19 敬神崇祖の實踐 十月常會の申合事項
20 故伊集院上等兵 南寧に散華
21 國賓的記錄映畫 “マレー戰記” 廿五日國際館で試寫會
22 故森上等兵 父上は軍の經濟顧問
23 故肥後上等兵 無口な青年
24 石田憲兵隊司令官 廿四日南部視察へ
25 皇奉新竹支部 役職員常會
26 四十三優良商店 週間中に表彰さる
27 滿洲訪日機 立川に安着
28 けふの行事
29 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 皇軍感謝の誠を 遺家族援護に具現 臺南州の軍援強化週間行事
02 白衣勇士歸還
03 振袖日本人形に結ぶ 純な日泰乙女達の心と心
04 北部スマトラを探る 皇軍に心から協力 慓悍勇猛なアチエ族
05 益田中尉遺族を森田知事が弔問
06 日婦桃園郡支會結成式
07 青年の意氣物淒し 鎬を銷る臺中國防訓練競技會
08 陸軍機献納式に參列 森田臺中州知事
09 草屯青年團動員訓練
10 小田原臺東廳勸業課長巡視
11 高雄州興亞青年隊 近く佳冬訓練所で奉仕訓練
12 南投、能高郡保正會議
13 高砂族土俗品を公開 ナ社頭目の家屋を平地に移轉
14 支部奉公委員、參與 大肚山に合宿鍊成
15 皇奉會臺南州支部打合會
16 皇奉會桃園分會參與委員任命
17 租稅早期完納 桃園稅務出張所管內
18 溢るる島民の赤誠 献納飛行機資金を献金
19 乞食の始末を博愛會に委託
20 新莊郡の道路品評會日割
21 新富町の盛場を擴張 嘉義市博愛會近く着手
22 斗六稅務出張所 來月一日開廳式
23 高工卒業式
24 業佃協調講演會
25 臺南市軟式野球
26 地方多より
27 今日の映畫
28 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 島內石炭界色めく 日發より大口注文來る
02 木炭配給機構整備 近く農林課長會議で協議
03 來年砂糖計畫樹立に 廿六日座談會を開催
04 本年度肥料助成金 六百萬圓を組合に交付
05 最近經濟問題
06 內外地發券制度 今後統一氣運起らん
07 纖維製品實績審查完了 近く確認實績を通知
08 臺拓林業部 陣容漸く整ふ
09 トラツク用部分品 共同購入制を採用
10 トラツク、バスも 廿四時間制採用
11 肥料配給組合 第二回定時總會
12 雜纖維配給統制 近く各州廳と協議
13 赤糖同業組合 卅日に定時總會
14 秋茶も減收か 茶價依然變らず
15 商況(廿三日後場)
16 ラジオ
17 水滸傳(785)/黃得時;碇政彌
18 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 天皇陛下御親拜 秋季皇靈祭の御儀
02 我が潛水艦による 米驅艦、輸送船擊沈 米海軍省、廿四日の發表
03 物淒い市街戰續く 獨ソ兩軍、街角の建物爭奪
04 特派使節團の動靜
05 重砲戰を展開
06 特使の來華を歡迎 褚氏誼大使が放送演說
07 “同甘共苦の決心” 重光大使主催の晚餐會汪主席の答辯
08 圖像:答訪使節一行上海着
09 獨軍の發表
10 大護送船團を潰滅 北氷洋上とカリブ海で獨潛艦の大戰果
11 米國の內訌表面化 インフレ抑制法案で
12 赤軍を擊退
13 第三回總常會 愈よ明日から開幕
14 重大修正可決 案は全く骨抜き
15 エジプトの反英運動活潑
16 印度兵の損失
17 重慶政權の西北工作
18 ウイルキース議長會見
19 加賀氏秋田市長に
20 遂に首都を占領 マ島侵略の英軍部隊
21 佛政府公表
22 總常會日程
23 ダツカで民眾蜂起 ボンベイで印度人逮補
24 英人虐殺事件
25 悲觀的意見表明 米國消息筋の間で
26 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 島民赤誠の結晶 献納軍用機命名式 臺北飛行場で盛大に擧行
02 海軍殉難者慰靈祭 淡水でしめやかに執行
03 碧空を截る妙技 見事な高等飛行
04 職場規律運動 梁井知事が視察
05 米穀組合献納機 あす臺中で盛大に擧式
06 山本警備府司令長官 武官府檢閱に來北
07 譽の家高橋家弔問 人情將軍安藤軍司令官
08 圖像:献納機命名式
09 故中村上等兵 南支に散る
10 感奮興起の秋 歸臺した山本事務總長語る
11 故河上上等兵 欽縣に散る
12 デング熱根絕 縞蚊退治講演 廿七日から開く
13 業者を一齊奇襲 宣傳が利いたかどうか 經濟專務總動員
14 力走また力走! 全島青年團強步大會高雄州團三連霸
15 國婦基隆支會解散
16 嫁一人に婿八人 物淒い求人、斷るのに骨が折れる あす巢立つ臺大生の就職調べ
17 奧樣に聽く會 一日から三日間公會堂で
18 ヨイ子供が竹筒献金 皇軍感謝の手紙添へて
19 鎌倉丸昭南着
20 北部の地震 震央は花蓮港東方沖
21 基隆のコレラ終熄
22 興南詩苑漢詩

過某氏別業四首/吳靜閣、秀瀛詞兄以詠古偶成二首見示卽次瑤韻/步初

23 人事・消息
24 煙幕
25 今夜の放送
26 商況(廿五日前場)
27 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 金鵄勳章の極限功級 それぞれ一級宛陞進 畏し敘賜條例改正御裁可頭條新聞

【東京發同盟】畏くも天皇陛下には御稜威の下陸に海に空に赫赫たる武勳を建てつつ善謀勇戰する皇軍將兵の忠烈勇武に痛く御滿悅あらせ給ひその武功を嘉せられ普く論功行賞の御沙汰あらせられ殊に武功拔群の將兵に對しては軍人最高の名譽に輝く金鵄勳章を賜り親しく御優賞あらせられたが五箇年に亘る支那事變に次いで曠古の征戰大東亞戰爭勃發するに及びハワイ海戰の九軍神を初め歷戰殊勳を重ねる將兵いよいよ多きを加へるに際し畏き思召を以てこの度金鵄勳章敘賜條例その他改正の件を樞密院に御諮詢御裁可あらせられ將校、下士官、兵の金鵄勳章極限功級をそれぞれ一級づつ陞せられ同時に下を更に厚く恩賞せられ各將兵とも從來の極限功級までの累進制度を改め極限功級の敘賜は殊勳中更に卓越の武功或ひは重要の職にある者に限ることとし特に優賞としての金鵄勳章の榮典を嚴正にし給ふた、又將官に限らず拔群の武勳に對しては特旨を以て一躍極限功級をも敘賜し給ふの道を開き更に武功を重ねる每に既に受有する高級の金鵄勳章を重ねて加授せられて歷戰累功の榮譽を顯彰あらせられるなど忠勇義烈の將兵に恩賞の道を御治定二十六日勅令を以て公布昭和十六年十二月八日以後の日附による行賞より新たに適用せしめられることになつた尚同時に海軍見習尉官を海軍少尉候補生と同待遇に又同級金鵄勳章はこれを併佩すべきこと及び功二級金鵄勳章の副章は十六年十二月八日以後の日附より廢止せれることにそれぞれ御治定勅令を以て公布せられたが元に支那事變が勃發するや昭和十年下士官、准士官の初叙並びに極限功級を改正され次いで年金制の改正及びここの度の恩典が重ねて公布されこの度同時公布の前例なき支那事變記念章の御制定と共に前線銃後皇民一億は皇恩と光榮にいよいよ恐懼し感奮興起征戰完遂に新たなる赤誠と決意を誓ひ奉る次第である、金鵄勳章敘賜改正條例並びにその關係條例は左の如くである

金鵄勲章敍賜條例中改正の件

勅令第六百五十五號金鵄勳章叙賜條例中左の通り改正す

第二條、初叙は將官は功三級、佐官は功四級、尉官は功五級、准士官及び下士官は功六級、兵は功七級とし武功を累ぬるに從ひ逐次進級せしめ佐官は功二級、尉官は功三級准士官及び下士官は功四級、兵は功五級に至ることを得、但し將官を功一級、佐官を功二級、尉官を功三級、准士官及び下士官を功四級、兵を功五級に進級せしむるは武功卓越にして優賞すべしと論定したる場合又は重要の職に當り武功拔群なる場合とす

第三條、武功卓越にして優賞すべしと論定したる者又は重要の職に當り武功抜群なる者は前條初敘の例に依らず一等上級に叙賜することあるべし

第四條、特旨により前二條の例に依らず將官に功一級、佐官に功二級、尉官に功三級、准士官及び下士官に功四級、兵に功五級を叙賜することあるべし

第五條、中「及び海軍少尉候補生」を「海軍少尉候補生及び海軍見習尉官」に改む

第七條、金鵄勳章を敘賜せられたる者抜群の武功を累ねたる場合に於てその功級を進叙せざる時は現に受有する功級の金鵄勳章を加授す

▲附則本例は昭和十六年十二月八日以後の日附にかかる行賞につき之を適用す

昭和十六年勅令第七百二十六號金鵄勳章併佩に關する件中改正勅令案(勅令第六百五十七號)金鵄勳章を有する者更に同級の金鵄勳章を賜りたる時は之を併佩すべし

▲附則本例は公布の日より之を施行す

明治二十三年勅令第十一號金鵄勳章の等級製式佩用式中改正の件

勅令第六百五十六號、明治二十三年勅令第十一號中左の通り改正す

金鵄勳章製式中功二級副章の欄並びに圖中「功二級金鵄副章」及び「功二級金鵄附章綬」を削る、金鵄勳章佩用式第二號中「佩び其の副章を中綬を以て喉下」を削る

▲附則本例は公布の日より之を施行す、但し金鵄勳章製式及圖の改正規定は昭和十六年十二月八日以後の日附にかかる行賞につき之を適用す

02 帝國海軍・大西洋に進出 樞軸國海軍と協同作戰 獨海軍兵力一部の印度洋作戰に呼應
03 精悍・武士の魂躍動 盟邦で交す實戰談も意氣昂然
04 わが軍艦旗今や 七つの海に飜る
05 總力を最高度に活用 陸軍防衛召集規則發
06 陸軍防衛召集規則
07 東條首相謹話
08 汪主席、三特使と懇談
09 現在地を守る 防空召集と警備召集に分る
10 定例閣議
11 内閣辭令
12 南十字星
13 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 科學技術審議會の設置社說

科學の劃期的振興と技術の躍進的發展、其の基礎たる國民の科學精神の作興等を圖り科學技術の日本的性格の完成を期すべく科學技術新體制の確立が科學技術の行政中樞機關たる技術院、科學技術最高國策に關する重要事項を調查審議する科學技術審議會の設置によつて着着進められつつある事は周知の事實である。一方本島に於ても大東亞戰勃發以後に於ては科學技術新體制要綱の照示するところに從ひ夙に島內科學技術の總動員體制確立が要望されてゐたが今般右の要望に應へて愈愈從來の府科學審議會を改組强化して新に府科學技術審議會が設置され總動員體制の中核體として力强く發足することになつた。そして熱帶圈に位する本島が今後南方圈の建設に重大なる使命を負はされてゐる關係上その熱帶科學技術の振興は更に飛躍的なることを要請されてゐるのに鑑み委員の任命等もあく迄實質的本位に關係各方面より有識者を簡抜し從來の審議會が名ばかりの存在に過ぎなかつたのに比して著しく趣を異にしてゐる。

飜へて考へ見るに本島に於ける科學技術研究機關は昨年末には官公立廿三、私立二十を算ふるに至つてゐるがこれらは大槪規模が小にして相互に有機的連携がないのみならず研究方法、內容等もまちまちであり全體としての纒りがなかつた為十分その機能を果すことが出來なかつた。ところが大東亞戰の戰果に伴ひ南方圈建設が益益急務となるにつれて多年熱帶圈內に於て特殊の事項につき試驗研究を重ね來つた右諸機關及技術者の使命が愈愈重きを加へ熱帶科學技術の飛躍的振興を要請されるに至つたのでこれらをあるが儘に放任することが許されなくなりどうしても國家の目的に對して力强い働きを示し得るやうに綜合整備し有機的連携を緊密にして恰かも一大綜合研究機關の如き機能を發揮せしめる事が必要となつて來たのである。卽ち科學技術の總動員體制の確立であるが今般設置された科學技術審議會は實に右の體制確立に關する重要事項を調查審議する任務をもつものでその使命は極めて重大であると謂はねばならない

かやうにして審議會の答申に基き科學技術振興の諸對策が講ぜられることになるわけであるが本島の地理的優位からして最も重要とされてゐることは熱帶科學の研究並に技術の飛躍的振興であることいふ迄もない。このことは結局に於て南方圈建設に對する本島の協力分野を廣めることになるがこれによつてのみ本島の真面目を發揮することが出來るものと云つてよい。然し乍ら熱帶科學を除く諸科學別して純理化學の振興を忽にしてもよいといふわけではなくむしろ內地に比し著しく立遲れてゐるこの分野の開拓こそ單に臺灣工業化の見地に限つても前者に劣らぬ重要性をもつもので兩兩相俟つての振興策こそ望ましいものと謂はねばならぬ。それにしても僅かな學術振興費を以てしては所期の目的を達することが出來ないので此際振興費の增額が容易でないだとすれば民間會社よりの醵出によつて一大振興基金をつくることが必要であらう。此の外科學精神の作興等も最も基礎的なものだけに幾多の問題を有してゐるが要するに科學技術振興策の適否は一に審議會の責任にかかつてゐるのであるから同會の活潑なる働きをこそ切望されてゐる。

02 世界興隆の歷史 日滿華の提携によつて創る 永井特使・中國民眾に告ぐ
03 梨本總裁宮殿下 謝恩部隊に有功章親授
04 圖像:訪日飛行安着
05 井上鄉軍會長 來月中旬頃に來臺
06 儒教こそ最適至切 日滿華の三國を連繫するもの 平沼特使・南京で語る
07 長谷川總督 新竹州下の視察日程
08 學生道三訓を說く 東條首相・東大卒業式で
09 特別貢献者を表彰 支那事變記念章令を公布
10 梁井州知事 基隆郡下巡視
11 齋藤總務長官 廿八日頃に歸任
12 司法保護事業大會 廿八日島都公會堂で
13 支那事變記念章令
14 一億の「大家族會議」 愈よけふから開幕
15 圖像:新四錢切手發賣
16 諸懸案殆ど解決 佐佐波遞信部長歸臺談
17 交換船鎌倉丸 きのふ昭南入港
18 第一日發言者
19 臺北州農民訓練所 けふ北投で落成式擧行
20 「現下回教諸問題」を刊行
21 記錄映畫“マレー戰記” きのふ國際館で試寫會
22 宮內鐵州氏逝去
23 内地行船者 コレラ豫防注射を要す
24 けふの行事
25 本社支局長異動報社消息
26 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 海鷲“臺中米穀號”けふ晴れの献納式擧行
02 納稅報國に赤誠 北門、新豐兩郡に 早期完納の凱歌
03 南投稅務出張所管內の早期完納
04 英魂慰靈祭 十月四日臺中公園で
05 青年學校查閱 花蓮港廳は二十七日より
06 屏東消防講習會
07 援護に示す銃後の誠 軍援運動に多彩な行事決定
08 彰化市會
09 屏東の模型機競翔會
10 青少年憧憬の陸士へ 陳端五君豫科身體檢查に合格
11 青年學校戰場大會
12 澎湖廳國語普及研究會
13 皇奉青年の訓練 屏東郡の健兒張り切る
14 災害復舊豫算 宜蘭市會を通過
15 お山の新しい村、村! 假名社名を廢止統合
16 消費者の希望を聽く 橫田警察部長、主婦連と懇談
17 臺中商奉團結成式
18 配給狀態は如何? 必需物資配給に關係者膝詰談議
19 方委鍊成會で 砥上氏の講演を聽く
20 全臺灣中等相撲大會
21 宜蘭の金屬回收座談會
22 蔬菜栽培を講習 江口博士が直接指導
23 教化聯合會を吸收 皇奉會臺中州支部
24 臺南州國演會
25 高雄州畜產會事務打合會
26 臺南州醬油配給組合創立總會
27 デング熱苦で新嫁鐵道自殺
28 地方多より
29 今日の映畫
30 訃文:蔡心匏
31 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 茶業協會愈よ創立 東亞各地域の連絡機關
02 海上旅客運賃 平均二割二、三分引上 十一月一日より實施
03 自動車部分品 近く配給機關を整備
04 財閥企業の再編成 統制會の活動に即應
05 州下乾麵工業組合 指定工場決定
06 臺灣住宅營團 預金部より千萬圓借入
07 對滿關支貿易に 佛印、バーター制採用
08 二林街に彰銀出張所 來月に業務開始
09 機械油配給統制 近く要綱を得て實施
10 山なす代用石鹼 酸性白土、玉里郡下に多量發見
11 彰銀臨時總會
12 雜榖配給組合長 山口勝氏に決定
13 經濟手帖 經聯の時局對策調查 無盡會社の證券投資計畫 戰時標準船の切替 米麥檢查令
14 照明燈
15 商況(廿五日後場)
16 ラジオ
17 水滸傳(786)/黃得時;碇政彌
18 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 一億國民の總常會 護國の英靈に感謝 肅然、聖戰完遂を誓ふ
02 皇軍に對する感謝決議
03 國內鐵石の結束 戰勝の絕對的要件 東條總裁挨拶
04 我が空の巨鯨遂に 敵の誇る要塞擊墜
05 ニユーデリー驛で爆彈爆發
06 下情上通の適正を期す(安藤議長挨拶)
07 戰爭完遂の一途に結集(海相發言)
08 圖像:ジヤワ防衛戰士
09 功級が三階級となる 金鵄勳章制度改正の要點
10 米國民の憂慮募る 我海軍のナ灣奇襲で
11 破格の勳功に 破格の勳章 大井大將感激して語る
12 第二豫備金支出決定
13 ル大統領の慘敗 インフレ抑制法案
14 敗戰の苦境を糊塗 米、新艦建造の進捗を宣傳
15 上院も悲觀說
16 道府縣支部局部長會議
17 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 職域奉公に巢立つ 臺北帝大晴れの卒業式に 總督、軍司令官臨場
02 要目改正に伴ふ 學校教練振作打合 廿八日府正廳で開催
03 祭粢料傳達式 基隆で嚴かに擧行
04 圖像:臺北帝大晴れの卒業式
05 臺北消防慰靈祭 卅日北投で
06 新竹市消防組助成會發會式
07 石田憲兵隊司令官 南部視察を終へて歸北
08 竹内中佐講演 推進員鍊成會で
09 引揚邦人座談會二
10 勞務奉公對 幹部候補者決定
11 基隆港灣運送協會創立
12 伸びゆく原住民の技術教育
13 本島理蕃の大成功 中央山脈のブヌン族全部平地に移住
14 學科目統合が懸案中の急務 下川高校校長語る
15 皇軍大捷の報に 大手を振つて街を闊步
16 部落運動會開催 乾燥せる農村に”活”
17 主事常會を開催
18 退治せよデング熱 臺北州の週間行事
19 物資配給座談會
20 滿洲國飛行隊 歸還の途につく
21 宜蘭經濟法令遵奉講演會
22 一齊取締り 經濟遵法週間の最終日
23 秋季大清潔 デング熱撲滅に清掃に力瘤
24 各團AB組對抗庭球戰
25 星加氏來宜
26 素人刑事表彰 警察部長から金一封
27 人事・消息
28 煙幕
29 今夜の放送
30 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 擧國熱鐵の一丸!! 大東亞戰爭に勝抜く 總常會、陸軍國民へ要望六項頭條新聞

【東京發同盟】中央協力會議に於ける東條兼攝陸相の發言は木村次官に依つて代讀されたが右演說に於いて戰爭遂行上國民の積極的協力を要望するとて六項目に亘つて陸軍の希望する所を率直に要望した國民としてもこの陸軍の意のある所を諒解し愈々舉國熱鐵の一丸となつて戰爭完遂に邁進すべきである

一、國民士氣の昂揚について 第一線將兵は諸種の行動間に於いても日夜懸念致してゐるのは銃後の狀況である全國民が戰時下あらゆる困難に耐へて戰に勝拔く意氣に燃え一丸となつて雄々しく働く姿を如實に示すことが前線の精強沈着にこの上なき贈物と信ずる

二、國民體位の向上について 大東亞戰を遂行するためには壯丁の量的增加と質的向上とを圖らねばならぬ特に國軍の源泉とも言ふべき青少年に對してはその體位の向上に努むると共に劍術射擊及び行軍等の軍事的訓練を振年し以て體力、氣力の充實に一層真劍なる努力を拂はれたい

三、防空について 大東亞戰爭開始以來の赫々たる戰果に依り却つて國民の防空意識が低下せるやの感がある、帝國陸海軍は日夜警備を嚴にして違算なきを期 してゐるが航空戰の本質と米國の航空大擴張の現象に鑑み益々訓練を強化し施設を整備し以て防空必勝の信念の下に軍官民一體鐵石の防空陣を完成せられんことを切望する

四、軍需產業生產力の增強擴充について 敵國の狂奔的軍備擴充に對抗しよくこれを制せんがためには國內軍需產業の生產力を愈々增強する必要がある

五、防諜と敵性謀略について 戰爭の本格的長期化に伴ひ米英兩國が愈々宣傳謀略等の秘密戰的策謀に力を注ぎ特に經濟、思想等の部面に於ける活動を活潑ならしめわが戰爭の遂行を阻害せんとすることは明瞭であるのでこの際注意を倍徒してこれが對殺を期せねばならぬ

六、軍人援護について 軍人援護に關 してはその成果見るべきものありために第一線將兵は後顧の憂ひなく一意軍に精進してゐる有樣で寔に感謝に堪へぬ今後とも一層の御配意を得たいのである

02 戰力の增強に邁進(陸相口演)
03 各大臣の發言要旨 內相演述 外相挨拶 法相演說 遞相發言
04 「皇道精神の宣揚」 各代表の發言內容
05 花蓮港市の業佃會創立總會
06 我海軍の大西洋出擊 獨軍司令部も發表
07 聯合國側に大衝擊 殊に米英の驚愕甚し
08 けふ三國同盟二周年記念日 帝都で數數の催し
09 非公式會談行ふ 三特使と汪行政院長
10 南十字星
11 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 臺灣は格上げだぞ 薯の中でばかり物を考へるな 橋本真鍋兩代議士縱橫談
02 長期持久性を認識 十年でも百年でも戰ひ抜け 一億常會奧村情報局次長講演
03 感激の十二月八日を 國定祭日“興亞祭”に 下中氏の提案に滿場贊成
04 日本的世界觀樹立 一億常會橋田文部大臣發言
05 官廳の執務時間一時間延長 十月一日から實施
06 臺北州農民訓練所 きのふ晴れの落成式
07 恒久に實踐せよ 經濟法令遵法週間を終へて 山内警務局長語る
08 臺北州下の地租 納稅付成績極めて良好
09 奉壯城西班 金屬回收に挺身
10 占領地との郵便物 十月一日から取扱を開始
11 臺灣書籍小賣商新組合結成
12 獨身警官に福音 警察部長が出雲の神
13 銃後青年の意氣 新竹、新興兩校教練查閱
14 訪日滿洲機 けふ大阪へ
15 花蓮港市國語家庭會發會式
16 鳳林郡部落會長鍊成會
17 ナチス婦人團 白衣の勇士を慰問
18 二子石官太郎中尉奇禍
19 けふの行事
20 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 “臺中米穀號”命名式 きのふ盛大に擧行
02 英靈臺南に凱旋 屏東市民に迎へられて
03 圖像:曉雲を衝いて出動する海鷲
04 常會の開催狀況 嘉義奉公會の獎勵で好成績
05 街頭頓に明朗化 遵法精神が徹底して
06 臺中市青年團常會
07 業者の覺悟強調 橫田警察部長講演
08 十月中の行事決る 皇奉會臺中州支部
09 赤誠の献金品
10 青年團の查閱 臺南州の日程決る
11 郡下の尖端切つて 霧峰庄早期完納
12 文旦の名產地麻豆に 植物檢查所の設置を要望
13 屏東市第三種女青訓練 一日より實施
14 市長、郡守會議 米の供出外諸問題打合
15 臺南州支部の申合事項
16 高雄支部の十月農報實踐事項
17 屏東市九月常會
18 冠婚葬祭の基準 皇奉員林支會郡民啟導に邁進
19 彰化市青年團運營研究會
20 サイザルの新用途 下駄の鼻緒にも好適
21 松山氏が寄附
22 臺南市の會議室上棟式
23 嘉農運動會
24 目覺しい奉公班の協力 屏東市の金屬回收
25 地方多より
26 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
27 清水定次郎氏嚴父逝去
28 臺中市寶町ガラス屋
29 今日の映畫
30 第八回決算公告/臺北州自動車運輸株式會社
31 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 南方水產施設の包攝 臺灣側の讓步で漸く妥結
02 海上貨客運賃割引 十月一日より廢止
03 纖維製品實績確認方針 特殊事情を十分加味
04 國策會社、營團と統制會の相違點
05 鳳梨罐詰製造了る 夏物生產高廿一萬函
06 マグネシヤの確保 計畫通りに行はれん
07 臺拓臨時總會 來月十五日開催
08 公價買入價格 證券業者で申合せ
09 港灣荷役打合會 廿九日遞信部で開催
10 胡麻蒐荷順調
11 バス事業組合 配給會社へ出資
12 臺北州自動車運輸會社總會を開催
13 臺灣菓子配給組合 廿八日に創立
14 骸炭買上、賣渡 近く價格告示
15 照明燈
16 商況(廿六日前場)
17 ラジオ
18 水滸傳(787)/黃得時;碇政彌
19 廣告
第06頁
日刊第1版
序號 標題
01 經濟戰必勝の方策 各相烈烈火を吐く發言 協力會議第二日頭條新聞

【東京發同盟】迸る熱情の坩堝と化した國民總常會第二日は意義深い日獨伊三國同盟締結滿二周年記念日の二十七日午前九時から大東亞會館で開かれた、第一日は僅か十分間 の休憩時間の外八時間以上ぶつ通して國民の聲を逞しく吐露した會議代表は少しの疲れの色もなく、此日も定刻までに全部勢揃ひだ一人午前九時四十分井野農相に續いてちよこくと玄關から受付に走り寄つた婦人代表の花木チサオさん「病人が出來まして大變遲くなりました」と盿付子に丁寧な斷りを言つて會場に入つた會場は日曜日で婦人旁聽者五名も交へて文字通り立錘の餘地もない、先づ日獨伊三國同盟締結二周年記念日を慶祝して決議文起草のため起草委員十五名が安藤さんから指名されて退場し別室に入る、續いて鈴木企畫院總裁、岸商相、井野農拓相、八田鐵相等經濟大臣が經濟戰必勝方策に關して烈々火を吐く發言を行ひ國民の協力を求めれば滿場急霰の拍手でこれに應へる、鐵道大臣八田さんで政府の發言が終つた後議長安藤さんは

各大臣が二日間に亘つて出席されそれぐの立場から政府の施策を明かにして頂いて感謝に堪えない各大臣が一層國民の協力を要望された事は議員諸君も御同感の事と思ひます、明日は委員會に入る譯であるが政府にをかれてはどうかその席上でも十分御協力を願ひ度い

と政府の支援を希望し全議員亦も萬雷の拍手をおくる、次で銃後基本產業と增產對策に關して各界代表の石原廣一郎氏、これに續いて各界代表の前田房之助氏地域代表福島縣の中村豐氏が提案議題の矢を次々に放ち代表の熱情溢るゝ聲に大臣議長安藤さんも滿足げに微笑み和かな靄氣が秋陽の中に溶け込んでゆく裡に中食の時間が告げられ午後一時から引續き開かれた

02 各代表の建設的意見
03 日獨伊同盟締結二周年 條約の目的達成へ 谷外相、獨伊兩大使夫夫強調
04 二回もダーウイン空襲 我が航空部隊廿五日夜間
05 ソ聯情報局發表
06 盟約の燦たる成果 協力會議・決議文を可決
07 日獨伊三國同盟締結二周年決議
08 萬事豫定通り 任務を達成 三特使空路で福岡着
09 羽田に歸着
10 六委員長を指名
11 廣告報社消息
第01頁
日刊第2版
序號 標題
01 三國同盟を謳歌 日比谷で記念大會 日獨伊同盟條約締結二周年 東條首相祝辭要旨 谷外相の祝辭要旨 谷外相祝電
02 米のデマ完全粉碎 マキン島奇襲勝利は噓八百 棄て舟米兵投降文を書く
03 圖像:全島鄉軍武術大會
04 酒井直次中將 壯烈な戰死
05 通信の權威者 智仁勇の名將酒井中將
06 “一擊必殺“の敢鬪 軒昂たり、決戰下鄉軍の意氣 鄉軍聯合支部武術大會
07 デング熱を本島から驅逐せよ けふから撲滅強調週間 山內警務局長語る
08 鎌倉丸昭南港出帆
09 實戰的であれ 安藤軍司令官訓示
10 交通遮斷解除 基隆のコレラ終熄
11 おお懷しの祖國だ 龍田丸 橫濱入港
12 聖慮宏大に感泣 上村駐英代理大使談
13 一億の下意上通 第一日の議場風景
14 會議員の感激
15 科學する童心 各地で移動展
16 けふの行事
17 公告/臺北市役所
18 廣告
第02頁
日刊第3版
序號 標題
01 見よ!この非人道 邦人に虐待の連續 鬼畜・蘭印官憲の振舞ひ
02 竹東神社の鎮座祭延期
03 南港西御遺跡地記念碑例祭
04 遺族の感激一入 靖國社頭の對面を前に 伜は無口な青年 弟はよく戰つて吳れた 北支戰線の勇士東海林伍長 南寧戰に輝く武勳 一門一家の譽れ
05 お山の堆肥增產 十月中に一齊展開
06 警察行政の監察 新竹州十月中旬に實施
07 若人の意氣愈軒昂 花蓮港廳下の青年學校查閱
08 輸送陣強化を討議 東部驛長會議
09 善坊ノボウフラ退治・デング熱ノ卷
10 遵奉週間の最終日 各代表者の聲を聞く
11 甘藷增產講話會
12 遺家族鍊成會 花蓮港軍援主催
13 方面事業關係者研究鍊成會
14 取締り規則緩和 一視同仁の恩惠に在臺華僑感激
15 法院官舍落成式
16 三千圓盜まる 夜行列車中で
17 郡署對抗警官武道戰 臺中州下あすより開幕
18 臺灣從軍記念會 高雄州支部の總會
19 自轉車遠乘りのピクニツク
20 臺中市の秋季軟式野球大會
21 皇奉高雄州支部
22 新竹州完納
23 田中巡查部長の警察葬
24 新竹秋競馬 最終日の成績
25 地方多より
26 今日の映畫
27 廣告
第03頁
日刊第4版
序號 標題
01 文藝 滿洲の新興文學/淺見淵
02 耕す人人の群 第四回有馬賞に就て/鑓田研一
03 北回歸線 形式化の打破 忘れられた一面
04 燈下隨筆 秋の思ひ出/藍蔭鼎
05 詩 妻よ 日曜日/林精鏐
06 「雨窓墨滴」を讀む/黃啓瑞
07 新刊紹介
08 ラジオ
09 廣告報社消息
第04頁
夕刊第1版
序號 標題
01 活潑なる討議を展開 けふから各部門別委員會
02 軍需省、民需省の新設 岡野、前田兩氏より要望
03 農林問題の解決に努力(農相發言)
04 經濟道德の昂揚 岸商相の發言要旨
05 勇躍偵察行に出動する海鷲勇士
06 ウイルキー重慶着
07 結局は人と物の問題 鈴木總裁、創意と工夫を強調
08 各部大臣の異動斷行 滿國推進體制を確立 各部大臣異動に伴ふ人事
09 庶政の更始一新(張國務總理談)
10 ス市の南部 獨軍の手中に歸す
11 獨軍極力犧牲を避く ス市の陷落多少手間取らん
12 屍山血河の死鬪
13 日婦臺北州支部 二十九日結成式
14 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 大東亞戰爭必勝祈願祭 大麻頒布式の十一月十一日 臺灣神社大前で擧行
02 神宮大麻頒布式 十一月十一日府正廳で擧行
03 篤農家を引見激勵 長谷川總督桃園を巡視
04 高岳親王奉讚會設立 御遺德を偲び奉る
05 方面事業研究鍊成會
06 譽の遺兒の集ひ 軍援強化週間中に 知事官邸で慰安會
07 學校教練の振作 府正廳で打合會開催
08 邦人を機銃で掃射 斧で斬つて熱湯を浴びす ダバオ米兵の暴狀
09 條約參加國 メツセージを發す
10 終始陣頭に起つ 壯烈・酒井兵團長の最期
11 逸品も續續應召 金屬回收に率先垂範 城東區美談の數數
12 小型封筒制限 十月一日から
13 藤岡兵務部長口演要旨
14 保護事業大會 功勞者六氏を表彰
15 撲滅せよデング熱 全島一齊に運動開始 豫防心得六則 州下にビラ配布 公會堂で講演
16 興南詩苑漢詩

謝覺齋見惠張氏特選鐵觀音二首/文訪、文訪先生簡示薄疴已癒因携茶送之/覺齋、次可軒誼姪見寄韻/元煌、紀瑞詞兄新居/劉聲濤

17 府圖書館曝書休館
18 煙幕
19 興南案內報社消息
20 人事・消息
21 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 畏くも感狀上聞に達す 地上整備、氣象放送に偉勳頭條新聞

【東京發同盟】敵機の爆撃下パレンバン飛行場の補修飛行機の整備を全ふし、青木、遠藤飛行部隊の戰力發揮に遺憾なからしめた地上勤務部隊の精華中西地上整備中隊及びシンガポール島攻略に當り敵彈雨飛の下、高層氣象實況放送に努め航空部隊の作戰指導を有利ならしめた拇谷內高層氣象班に對しては曩に同方面陸軍航空部隊最高指揮官よりそれぞれ感狀を授與されたが今回畏くも上聞に達せられた旨二十八日陸軍省から發表された

陸軍省發表(九月二十八日午後四時)馬來、スマトラ方面の航空作戰を有利ならしめ武功拔群なる中西地上整備中隊並びに拇谷內高層氣象班に對し曩に同方面陸軍航空部隊最高指揮官より感狀を授與せられしが今般畏くも上聞に達せられたり

感狀

中西地上整備中隊

久米落下傘部隊のパレンバン飛行場占領に伴ひ青木飛行部隊は先づ主力をもつて敢然同飛行場に躍進して防空に任じ遠藤飛行部隊亦續いて主力をもつて同飛行場を根據として西部爪哇の航空撃滅戰果を開始せり

右中隊は中西大尉指揮の下に之と略時を同じうして地上部隊先遣隊と共に、二月十六日パレンバンに上陸し取敢へず上陸し得たる僅少なる兵力をもつて直ちに行動を開始し屢屢來襲する敵機の爆擊下に在りて凡百の手段を講じ飛行場の補修、飛行機の整備を全ふし僅少なる輸送機關を使用して燃料、彈藥等の輸送を促進し以て活潑なる飛行部隊の活動に資し中隊全力を集結するに至るや益益其の能率を發揮し進んで廣汎なる補充、輸送、給養及び整備等の諸業務に邁進し、連日不眠不休一中隊の僅少なる人員、器材を以て兩飛行部隊の戰力發揮に遺憾なからしめパレンバン確保並に西部爪哇航空撃滅の赫赫たる戰果確得の根基を為せり

右は中隊長の陣頭指揮宜しきを得たると將兵の崇高なる没我協同の精神に基く積極果敢なる奮闘努力の賜物にして實に地上勤務部隊の精華と謂ふべく其の武功拔群なり

仍て茲に感狀を授與す

昭和十七年三月十六日

馬來方面陸軍航空部隊最高指揮官

感狀

拇谷內高層氣象班

右は拇谷內中尉指揮の下に松井部隊第一線に同行して測候業務に從事しつつありしが新嘉坡島の攻撃に方り目標附近の高層氣象實況の把握益益緊要となるや二月三日步兵第一線を超越してジヨホール橋梁北方五百米の臺上に突進し敵彈雨飛の下一意任務に邁進せり

二月十二日午前七時三十分敵の重砲彈は觀測所を破壞して死傷八名を生じ次で通信所亦粉碎せらるる等慘澹たる狀況の下尚自若として觀測を續行し新嘉坡攻撃の最高潮期に於る高層氣象實況の放送に努め航空部隊の作戰指導を有利ならしめたり

右は班長の積極果敢なる指揮の下班員の熾烈なる責任觀念と旺盛なる志氣とに依るものにして真に氣象部隊の精華を發揚せるものと謂ふべく其の武功拔群なり

仍て茲に感狀を授與す

昭和十七年四月十五日

馬來方面陸軍航空部隊最高指揮官

02 各部會一齊開く 審議、生活確保に重點
03 生產擴充問題{第三委員會}
04 圖像:協力會議第二日
05 農民顯功章設定 石黑次官、用意ありと表明
06 共同目的に邁進 平沼特派大使放送
07 農民道の昂揚へ 第四委員會、戰時食糧增產事項
08 鐵石の決意を凝集 第三回總常會けふ閉幕
09 米價は今の所 引上げぬ 石黑次官言明
10 南十字星
11 廣告
第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 興亞祭の設定贊成社說

大東亞戰爭を戰ひ拔く一億國民の決意と協力を盛つた第三回中央協力會議は目下東京に於て開催され、全國民の中堅層より選出された二百二十名の協力會議員より夫夫活潑真摯な意見が吐露されてゐるがその多くが銃後國民經濟の確保卽ち經濟戰必勝の方策であることは時局下まことに賴母しき限りではあるが、その中に豫定外の發言として、下中彌三郞氏によつて提案された大詔の煥發された十二月八日を國定祭日“興亞祭”としたいとの議は當日の堅苦しい議場に和やかな空氣を釀し一種のゆとりを見せたのみならず、銃後一億國民にも何かなし「これでよい」といふ感じを與へたものとして各方面から好評を博してゐる提案者は「必勝信念と氣魄を益益强化するために十二月八日を國定祭日としこの祭日は“興亞祭”(假稱)としたい、このお祭は大大的に擧行嚴肅な裡にも「どんちやん騷ぎ」を許し、大いに全國民の氣勢を擧げるやうにしたい、こうすることによつて一億國民の決意は新たになるであらう、而してこのお祭りには翼賛會、興亞同盟その他の自治體がこれを主催しまた皇國の內外現地域でこのお祭を行ふがよい」と說明してゐる

戰時下に於ける國民が、前線勇士に呼應して銃後に於て必勝不敗の態勢を確立するためには、その職域に於て全力を傾注し、所謂後方勤務的役割を果すの決意と行動がなければならぬことは云ふまでもない、されば一億國民は前線將兵の心を心とし、如何なる困苦缺乏にも堪へて大東亞戰爭を戰ひ拔かんといたしてゐるのである、然し乍ら大東亞戰爭はここ一年や二年で果てるものとは、何人も想像してゐるものはないと思ふ、否われわれは十年二十年、百年戰爭をも辭せぬのである、事實また百年戰爭のやうな長期戰になる可能性が多分に存するのである、斯くなれば銃後の國民に對して士氣を鼓舞するため擧國一齊に行ふお祭のやうなものが必要となつて來るのである。

內地の農山漁村等に於て年に一度の鎭守の祭が如何に村民部落民の親和となり、その祭に親戚緣故を招き汲み交す一杯の地酒が如何に久濶を序すに役立つか、また神輿渡御等が地方青年の結束と農村振興に貢献するかは內地生活の經驗ある者のよく知るところであらう、臺灣に於ても然りである、寺廟の祭りなどが島民生活に潤ひと活氣を與へるもの大なるは贅言を要せぬところである“興亞祭”には「どんちやん騷ぎ」を許して大いに全國民の氣勢を上げるといふが、この「どんちやん騷ぎ」が從來の「馬鹿騷ぎ」のやうに莫大な費用を投じ、醇風美俗を壞し、社會秩序を紊し、或は戰爭遂行中であることを無視するやうなものの意味でなきことは、翼賛會、興亞同盟その他自治體に主催させるといふ點からしても明らかであるが、然し國民が官も民も一年に一日位は馬鹿になつて見る日のあることは戰時下緊張してゐるだけに必要ではあるまいか、兎にも角にも“興亞祭”の設定には衷心賛意を表するものである

02 決死的地上整備 文字通り不眠不休の大活動 感狀に輝く中西中隊
03 空爆の成否を左右 拇谷內氣象班の活躍
04 學習院高等科 三笠宮殿下の台臨を仰ぎ きのふ卒業式擧行
05 玄米食、服裝、住宅等 第五委員會、戰時生活事項
06 貯蓄動員本部 きのふ幹事會を開催
07 新竹州自動車運輸の產業奉公團
08 長谷川總督角板山へ
09 均しく日本臣民だ 御國のために大に盡くさう 長谷川總督高砂族に訓示
10 新機構の官制實施 十月一日には間に合はない 齋藤長官の歸臺談
11 產業組合員執務競技會
12 金屬類の回收品 けふ公會堂で展示會
13 結核の撲滅對策 一億常會厚生省各局長の發言
14 本島青年の必携 臺灣青年讀本近く編纂
15 健民運動に一役 母性保護會臺灣支部設置
16 功勞顯著な隣組 軍人援護會が表彰
17 彈丸切手賣出 十月一日から
18 游本社東京支局次長の夫人逝去報社消息
19 けふの行事
20 日婦臺灣本部 皇奉中央本部に移轉
21 廣告
第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 援護の完璧期して 臺中州、市赤誠罩めた行事實施 軍援強化運動週間に
02 青年團研究會 來月三日沙鹿に開く
03 デング熱撲滅は 豫防が第一 曾田府衛生課長の放送
04 員林郡青年訓練 十月五日より皇民道場に合宿
05 青少年團娛樂大會 臺南州、十一月中旬頃に開催
06 花蓮港市の業佃會誕生
07 嘉義青年第二種訓練終了
08 銅鑼庄青年團結成式
09 デング熱とその症狀(上) 各科の專門醫に聽く
10 新莊郡保正會議
11 基隆商工會議所 きのふ議員總會開催
12 軍援強化週間 新竹州下の行事決る
13 新竹市定例區長會議
14 赤誠の献金品
15 新竹消防助成會結成式
16 宜蘭郡の蓖麻增產
17 山本事務官圍んで座談會
18 蘭陽地方暴風雨災害救濟義捐金報社消息
19 宜蘭のデング熱撲滅週間
20 蓖麻植えに垂範 山岸臺東廳長が鍬を揮ふ
21 ニコニコ寫真入選發表
22 宜蘭勞務動態調查講習會
23 漫才“笑の効用” 明晚ラジオ放送
24 板橋街水道擴張工事竣成
25 既報の通り嘉義市
26 太公望溺る
27 地方多より
28 今日の映畫
29 交通局鐵道從事員死歿者追悼會擧行/交通局鐵道部
30 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 臺灣水產新體制の確立 內地と同一步調で進める 石井局長折衝經過を語る
02 皇國農村確立に努力 中協會議委員會で井野農相說明
03 國民貯蓄を強調(賀屋藏相演說)
04 國民勞務手帳制 十二月一日より實施 廿八日附で施行規則公布 企畫部長談
05 賃銀統制令を改正(特永局長答辯)
06 纖維製品配給統制會社 役員數略略決定
07 斗六稅務出張所 十月一日より開所
08 臺灣菓子配給組合 創立總會
09 端境期持越米決定 管理米の移出更に促進
10 高雄州漁業組合 整理統合案決定
11 二期七分搗米 米穀局で價格を檢討
12 彰化市鹽小賣人 指定書交附式
13 商況(廿八日後場)
14 職業能力申告令規則改正 各種申告手續合理化
15 ラジオ
16 水滸傳(788)/黃得時;碇政彌
17 廣告
第06頁
夕刊第1版
序號 標題
01 最終日の協力會議 國民的決意愈よ昂揚 劃期的成果を收めて閉幕
02 米英的思想を撲滅 奧村情報局次長發言
03 翼贊政治理念透徹の 立派な人を町村長に
04 慰勞晚餐會催す 東條翼贊會總裁招待
05 農山漁村健民對策 醫療施設完備が急務
06 任務完全終了 佛印、泰國境劃定委員會
07 思想戰強化(第一委員會)
08 圖像:素敵に出動せんどする我が大型飛行艇
09 五十九隻に達す 米海軍の損失隻數
10 北部地區殘すのみ ス市紅蓮の焰に包まる
11 ス市とコーカサス死守強調 「赤い星」の所論
12 定例閣議
13 駐日滿洲國大使後任 王允卿氏正式任命
14 王大使特任式
15 王大使の略歷
16 滿洲國辭令
17 現行農業保險法の改正 今議會に提出
18 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 “農民道を確立せよ” 加藤氏の熱辯に滿場感銘 協力會議第四委員會
02 圖像:角板山視察の長谷川總督
03 引揚邦人座談會 毅然たる收容所 模範的日本人キヤンプ
04 軍國の妻を激勵 山の子供の歡迎演藝會に驚嘆 臺車で總督一行下山
05 鐵道從業員の死歿者追悼會 十月廿四日に營む
06 學生鳥人訪問飛行 滿洲國の訪日に應へ
07 熱帶病に解剖のメス 第一線軍醫學研究會開く
08 臨時局部長會議
09 臺北州參事會 あす開催
10 慎重協議を續行 學校教練振作打合會
11 洗濯石鹼配給
12 新禮法を說く 久米氏が第五委員會で
13 銀輪の競走 臺北州の出場選手豫選
14 青年學校卒業生の幹部候補生受驗資格 文部省實現に邁進
15 こうしてデング熱撲滅 百萬州民へのお願
16 基隆の豫選
17 和やかな雰圍氣 家族會議の第三日
18 白衣勇士を招待 日獨伊同盟記念の會
19 配給券を猫婆 買溜して闇で賣る 不埒な市係員檢擧
20 中華航空九龍號確認さる
21 基隆で豫防講演
22 簡保加入者 慰安映畫の夕
23 定員を遙かに突破 臺大の第二次募集
24 人事‧消息
25 興南詩苑漢詩

中秋前感作/南都、初秋偶成一律似夢周/南都、重遊石壁湖禪寺/黃景南、南去次黃景南君韻/高文淵、寄贈景南兄/莊幼岳、“古栢”/林妙清

26 今夜の放送
27 商況(廿九日前場)
28 廣告
第02頁
日刊第1版
序號 標題
01 電擊一閃サムラキ灣に進入 猛攻數刻敵忽ち白旗揭ぐ頭條新聞

【東京發同盟】 ヤムデナ島サムラキにて二十九日山本(源)海軍報道班員發、今濠洲が前衛據點として防備強化に狂奔して來たタニンバル、アル、ケイ、ババルの舊蘭印南東諸島に感激の軍艦旗が翩翻と飜り我が將兵は濠洲を指呼の間に意氣天を衝くの概がある、○○基地に戰機の熟するのを待機してゐた新銳の我が海軍特別陸戰隊は七月三十日未明艦艇、航空部隊の掩護下に突如サムラキ、ララツト(タニンバル諸島)、テペ(ババル 諸島)、ドボ(アル諸島)、トアル・ラングーン(ケイ諸島)の六個所に奇襲敵前上陸を敢行、所在の敵を擊滅してアラフラ海の制海、制空權を握りポート・ダーウインの死命を完全に制するに至つた、これはポート・ダーウインに一衣帶水のタニンバル諸 島サムラキ(ヤムデナ島王邑)の猛攻記である、いま偏南東の神風が吹き續くバンダ海――その○○基地を出擊して我が攻略部隊が目指す海の戰場はポート・ダーウインに僅か二日浬のタニンバル諸島であつた、これらは地圖に見落すような小さい島であるが今攻略せんとするヤムデナ島の主邑サムラキは難攻不落を誇るポート・ダーウインの前哨據點である、その南西方タトユール島に陸上飛行場を急設しサムラキ灣を秘密の潛水艦 水上機基地として濠洲は反擊の機會を狙つてゐる形跡歷然たるものがあつた、電擊一閃我が攻略部隊が堂々サムラキ灣に進入して行つたのは○○日午前○時模糊たる島の輪廓が黑々と目に見える、サムラキの街はまだ眠つてゐて靜かであつた、全艦船は燈火を減じて漸く豫定の投錨點に迫つた、「陸戰隊乘船用意」その號令に陸戰隊員は默々として上陸用の鐵舟に乘り移る、時に午前○時、やがて鐵舟はサムラキの棧橋に向つて前進を開始した、陸戰隊員の被つた鐵兜が月の光に鈍い光を放ち鐵舟の前部に据えられた機銃は今にも火を噴くかと思はれる、その緊張の數刻、微動だもせず闇の島を凝視し眼尻を決した陸戰隊員の姿は崇高そのものの姿であるやがて鐵舟は棧橋に着き○○隊長が白刃を閃めかせて真先に陸地に飛び上つた、我遲れじと兵隊も續くその時タタタ、タタ、タ、タタと敵は機銃を亂射し始めた、花火のような光芒を曳いて無數の曳光彈が上陸地點を確保した陸戰隊員の頭上を掠めて行く、「何糞つ、突つ込め」、バラバラと數名の兵が敵の機銃陣地に肉彈突擊をして行つた、彼我の銃聲が入り亂れその中に我が艦艇から放つ主砲の轟きが海面を壓して響き渡る、一彈、二彈、三彈敵の軍事施設は瞬く間に木ツ葉微塵に粉碎されて行く、我が奇襲上陸に狽狼した敵は忽ち白旗を揭げて無條件降伏を申し出でて來た、戰闘は僅か○○分 で終了を告げた、それは敵が我が陸戰隊員の猛攻我が氣合の烈しさに魂を奪はれて忽ち浮足立つ□□らに外なかつた

02 邦人漁業の最南基地 アル諸島の奇襲作戰記
03 各委員長報告 掉尾の總常會總會で
04 決議全文政府に傳達
05 大東亞戰完遂決議 滿場一致拍手で贊成
06 指導者の誠意と熱意 臣道實踐の根本要件 東條首相挨拶
07 大東亞省官制案 樞府の審查委員決定
08 國民氣魄を表徵(安藤議長挨拶)
09 内閣辭令
10 安藤議長の統裁
11 シーク派獨立を決議
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第03頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 學校教練の振作社說

曩に學校教練教授要目が改正されたのを機會に學校教練振作に關する打合會が、一昨二十八日及び昨二十九日の兩日に亘り總督府に於て開かれ、軍官の關係諸官が參集して學校教練振作並に學徒奉公隊の活動につき、十分論議研究を遂げられたやうであるからその成果は蓋し以して□つべきものあると思ふ。昔奈翁は「余に青年を示せ、然らば余はその國の運命を卜せん」と言つたそうであるが、洵に千古の名言で、一國の隆替は懸つて青年の双肩に存するのである明治維新の大業は木戶、大久保、西鄉、伊藤、大隈等を始めとする無名青年志士によつて完遂され、日清、日露の戰爭も當時の青年の間に漲る打倒清露の鬱勃たる敵愾心が凝つて一丸となり、遂に皇師を起たしめてあの大捷を博したのである今や日本は悠久三千歲の歷史と國運とを賭する大東亞戰爭といふ曠古の聖業遂行途上にあり、國民の中核たる青年の健否、就中やがて國民の指導的地位に立つべき青年學徒の責務や重且つ大である。

從來一般青年に對しては、內地では青年學校、青年團、警防團等にて軍事教練或はこれに準ずるものが相當活潑に行はれ、臺灣に於ても內地の施設以外に壯丁團、勤報隊或は私設の挺身隊の如きものがあつて、內臺青年間にそれぞれ熱心に行はれてゐる。然るに學生生徒は內地外地を問はず、ずつと以前から正科として教練があるも、つひ最近までは微溫的にして所謂學校教練なりとの謗りを免れなかつたのである。曩に學校教練教授要目の改正を見たのも時局と睨み合せこの點に留意されての上であることは云ふまでもない、我國では明治この方學問尊重の餘弊として大學生などに對して必要以上に尊敬し、何事についても「學生なれば仕方なし」とて寬大に過ぎた憾みがある。故に學生の中には世人の寬大に做れて心身共に放縱無賴の徒に等しき者があり、その結果は自由主義華やかなりし頃には、軍教反對さへ口にするお調子者が現はれるといふ狀態であつた。今日想へば正に隔世の感であるが、萬一今の世に軍教に無關心あるものありとせば、そは非國民なりと斷ぜられても辯解の辭なかるべしである

去る九月初旬、大直の國民精神研修所で催された新聞記者鍊成會は一日を第三部隊で軍事教鍊に費したが、其時參加せる者が「百日の靜座、禊、精神講話も一日の軍事教練に如かず、軍事教練こそ日本精神體得の嚴たるものなり」と述懷してゐたが、まさにその通りであらうと信ずる。學校教練は廣義國防の一要素として必要であるのみならず、身心鍛鍊上絕對必須のものであつてそれも在來の如く手緩いものでなく、軍隊にも劣らぬ嚴肅さを以て行つてこそその意義が充分發揮されるのである。學校教練の振作を今日云云するは寧ろ遲きに失するも、時局の進展情態からするならば今からでも遲くはない、例へ遲蒔作らも全力を傾注するならばその結果は見るべきものあるであらう。而してこれは軍官のよき指導と同時に青年學徒自らも自己に負□□れ□重大使命を確乎と把握し(內容難以辨識)

02 戰時下海軍教育に 大御心を垂れさせ給ふ 將兵一同只管恐懼感激
03 進む戰果の後楯 來月三日から全島一齊に 軍人援護強化運動
04 長谷川總督一行 角板山から新竹市へ
05 圖像:南と北
06 光明と希望に燃ゆ 一億國民總常會閉幕
07 鬪ふ滿洲の姿(1) 一記者 儼たり・北の護り ”北人南物論”の要望
08 圖像:角板山視察の長谷川總督
09 家寶珍品一萬點 供出銅鐵製品展示會
11 一つ一つに赤誠 樋口軍參謀長語る
10 暖い態度に感激 樂滿皇奉參事語る
12 婦人の總力結集 日婦臺北州支部 きのふ晴れの結成式擧行
13 新人形劇街頭へ 十月一日島都で旗擧げ
14 舊軍屬一同の國防献金
15 冷藏庫購入金を献金
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第04頁
日刊第3版
序號 標題
01 □□文□□□□□ 嘉義軍援會多彩な行事計畫
02 傷痍軍人の平癒祈願 花蓮港市の軍援週間
03 阿緱神社例祭 奉納行事を打合せ
04 デング熱とその症狀(下) 各科の專門醫に聽く
05 屏東市の行事
06 遺家族慰安映畫會
07 北港郡國語演習會
08 兒童保護を力說 砥上氏、方委鍊成會で
09 全島一を目蒐けて 州幹部が街頭で供出督勵
10 金屬回收完了 十月中に第二回の回收實施
11 農村を說き廻る 森田知事の增產視察
12 臺南州產婆奉公團 けふ晴れの結成式
13 善坊ノボウフラ退治・デング熱ノ卷
14 集集皇奉分會推進員協議會
15 臺中州參事會
16 警官武道爭霸戰 柔劍道とも北斗郡が優勝
17 彰化市學校長會議
18 花蓮港市の區制改廢統合 十月一日より實施
19 赤誠の献金品
20 お山に畸形兒
21 板橋街婦人標準服講習會
22 地方多より
23 今日の映畫
24 第七回決算公告/臺灣鐵線商事株式會社
25 立木賣却公告/宜蘭市役所
26 訃文:川上ナヲ
27 廣告
第05頁
日刊第4版
序號 標題
01 本年度豫算節約額 總額八億千七百萬圓(外地を除外) 政府より節約具體案を發表
02 督府の節約減額 目下大藏省と折衝中
03 會社統合案を審議 州醬油工業組合總會で
04 命令航路補助金 明年度より全廢か
05 家庭用骸炭 小賣價格引下げ
06 勞務手帳制の運用で 近く地方廳に通牒
07 高雄州パイン立毛品評會褒賞式
08 鐵線商事總會
09 滿鮮產組の現狀 梅原產聯理事視察談
10 木炭需給圓滑化 當局の綜合對策決定
11 港灣荷役能率化 官民打合會で協議
12 商況(廿九日後場)
13 ラジオ
14 水滸傳(789)/黃得時;碇政彌
15 廣告
第06頁
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