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臺灣新民報1939年2月

夕刊第1版
序號 標題
01 吳將軍けふ堂堂と 出馬聲明を發せん 救國會、正式に推載
02 和平救國會の宣言
03 和平に巨大な一步 抗日將領も動搖覺醒
04 吳將軍の開封乘出 四、五月頃とならん 抗日勢力、軍事的に分裂せん
05 圖像:小山議長、恩師と會見
06 和平救國會の首腦
07 吳將軍の出馬 伊官邊は歡迎
08 支那の歷史に徵し 分治合作がよい 有田外相の答辯 眾議院豫算總會
09 海軍機の活躍
10 貴族院本會議
11 萬を陸大教 務長に任命 次で駐ソ大使に
12 古城經濟部長 休職處分に附す
13 基隆吳服商 組合總會
14 陸軍の異動發令 町尻少將復職さる
15 相當廣い地域に 長期に駐兵を考慮 陸相、率直に披瀝
16 總動員(51)/長田秀雄;夏目醇
17 臺灣青果同組 聯合會總會 改善意見が續出
18 明日の天氣
19 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 宮中歌御會始 けふ嚴そかに行はせらる 皇軍勇士も多數詠進
02 國民の沈着と 餘裕を示す 三條御歌所長謹話
03 去り行く者追はず 學部の再建に努力 平賀東大總長の決意
04 州下中等學校 卒業式日割
05 陳祖嘗祭祀公業 取調べ一段落して けふ一味を送局
06 圖像:廣東市バス
07 モダン鹿公 大稻埕を漫步 陽氣に浮かれ出して
08 マ病を撲滅 管內の防遏作業に 基隆署愈よ乘出す
09 對滿輸出蔬菜會議 滿臺の關係者六十名が參集 三日協和會館で開催
10 軍事後援會へ 五十萬元寄附 第一銀行から
11 勤勞奉仕作業 實施一周年記念 基隆で清掃宣傳
12 名譽の戰傷者
13 汎米會議と 米國の貿易(上)
14 夫婦に組みつかれ 泥棒散散敗北 本町街頭追跡の活劇
15 故銅鐵消費者座談會
16 不仕末が原因 永樂町の火事損害一萬圓 大東信託は無事
17 強盜殺人に 無期懲役の判決 はふ新竹地方法院で
18 山西丸より
19 定期航空
20 人事.消息報社消息
21 先づ體格檢查と 口頭試問を施行 臺北州中等學校の試驗
22 今日の興行
23 就職難消えて 高雄は朗か 小公學校卒業生引張凧
24 今晚の放送
25 商況 卅一日前場
26 廣告
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(36)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 ゆるがせに出來ぬ 子供の銃後教育 母親の時局認識が先決
03 赤ちやんの發育 體重や身長の標準
04 寒い時に突發する齒痛の應急手當法
05 圖像:滿洲國留學生入京
06 國力をそぐ肺結核 恐れず早く正しい處置を/野津謙
07 紙上病院
08 女流一人一話 婦德の美/武藤能婦子
09 乳兒の保溫 寢かせる時は湯たんぼを
10 風邪の人によい お米のスープ
11 家庭科學研究所 整腸と壞血病豫防に 漬物の效め 不足な營養をも補ふ
12 揭示板
13 廣告
第03頁
夕刊第4版
序號 標題
01 身體檢查合格者が 筆記試驗を受ける 中等學生の體位向上に 各學校が愈よ力瘤
02 新民報國語學習新聞 今日の歷史
03 譽の感謝狀 彥根市の愛國少年團に 陸軍大臣から
04 德富蘇峰先生の 著書を學校に寄贈 長女の遺言を父が實行
05 圖像:明朗廣東街頭の紙芝居
06 愛國童話 少年奉仕團 (二)/為永秋夫
07 人體の不可思議 尿と汗の話(五)/折井英治
08 赤心こめて作る 八千針の日章旗 愛國三十四人兒童
09 檜から油をとる 花蓮港に工場ができる
10 マメケンシノ カンケイコ
11 廣告報社消息
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 大學自治の法令も 改正せねばならぬ 豫算總會荒木文相の答辯頭條新聞

【東京三十一日發同盟】午後の豫算總會は二時十八分再開

猪野毛利榮氏(政友)

文相は大學令を改正して敎授會、評議員會の自治を否認する決心なさや

荒木文相 自分は大學の現狀に不滿である大學の自治は國家の軌範たるべき人材が居るといふ點からこれを認められたのであるが現代の如くこの法令を楯にとり國家の目的に合致しないやうなことがあれば法令も改正しなければならぬ

猪野毛氏 河合、土方二教授は兩成敗の處斷に遭はんとしてゐるが土方敎授のは河合敎授に左傾思想反對のために起つたのでそれが單なる學內派閥の抗爭なるがの如くに取扱はれてゐる、更に徹底した處斷をもつて世の疑惑を一掃されたい

文相 御要望の點は了承した河合、土方兩敎授の事件は學內の人事に關することで近く決定を見ることになつてゐる兩敎授の處斷に就ては同一視してゐる譯ではない、河合敎授は思想上土方敎授は學內の問題として處斷されてゐることだけを申上げる

北勝太郞氏(第一) 首相の言ふ總親和は革新政策遂行のための總親和でなければならぬと思ふが如何

平沼首相 總親和の要諦は國の樞軸たる對支問題處理を中心として國內改革をも斷行することにある

小山谷藏氏(民政) 皇道主義と蔣政權を對手にせずといふことの關係はどうなるか、若し蔣介石が前非を悔ひて來たらどうなるが、有田外交の道義精神から見ても窮鳥懷に入ればといふことになればこれを容れてもやらねばならぬが首相、外相の所見如何

首相 皇道主義に對する見解はその通りである、蔣介石を對手にせずといふ近衞聲明とは牴觸しない、若し反抗した者でも一度改めたものは勿論敵とするものではない、然し仁愛を施すその背後には力がなくてはならぬ武力を行使する理由もここにあるので苟くも抗日容共をする限り飽くまでこれが潰滅を期す今日と雖もこの根據は無くなつてゐない、蔣政權は今尚抗日を續け武力行使の必要は解消してゐない、從つて蔣を對手にせずといふ近衞聲明は今日尚持續してゐる

小山氏 惡かつたと悟つて來れば許すか

首相 前非を悔ゆれば許さないこともないが旣にその時期を逸してゐるから今日は出來ない

國際會議招集を提唱

小山氏 英米及び獨伊をも參加せしめて東京に國際會議を開き東亞新秩序建設の意義を闡明しては如何

首相 東京に國際會議を開くことは考へてゐない

外相 國際會議を東京に招集して東亞の認識を達し得るや否やの點は攻究を要する問題で利害關係を同じくしない國國が會合することが果して適正なりや否や今日までの國際會議の例に見ても效果が疑はしいそれよりも關係各國の人人と一人でも多く現地域は東京に招いて實狀を見せる方が有效だと思ふ

小山氏 イタリア生存のために斷乎たる決意を披瀝したムソリーニ首相は英國の外交を打碎いたドイツ又然り何故に東京に國際會議を招集して世界各國に日本の斷乎たる決意を示さないか

外相 時局に對する決意は獨り外務大臣の發言のみではなく國民全般が强い決意を有することは議會を通じて旣に世界に明示してゐると思ふ、別にこれ以上附加することはない

世耕弘一氏(政友)

昨年ドイツ大使を通じて國民政府に提示した事變解決の四條件は現內閣も堅持する所であるか

外相 近衞內閣常時の方針はその儘現在も變りない

世耕氏 十二月二十二日の聲明では賠償について如何に解決してゐるか

外相 賠償は帝國不動の方針に依つて個人の損害賠償のみを意味し國家の受けた損害は賠償せしめない方針である

世耕氏 損害賠償の金額について考へてゐるか

外相 未だ金額については計算してゐない

斯くて六時五分散會

02 國際會議招集を提唱
03 眾議院本會議
04 閣議決定事項 臺灣關係のもの
05 事實上の軍事同盟 獨伊兩國の關係
06 フランスの反響
07 日伊との協調を力說 ヒ總統の大獅子吼
08 伊官邊、痛く感激
09 國府の無策を暴露 五中全會の貧弱な宣言
10 五中全會閉幕 大會の宣言を發表
11 東亞新秩序の建設 諸國の利益に反せず 新支那の中央政府は分治合作の方向 有田外相の答辯
12 我方も原則として 駐日佛國大使を拒否
13 軍用資源秘密保護法案 近く議會に提出す 陸軍側提出理由を說明
14 全力を擧げて救國 吳佩孚氏決意を闡明
15 吳將軍と一問一答
16 熱血!吳將軍の意氣 既に國共の狂瀾を壓す
17 臺灣事業公債 改正法律案 議會提出に決定
18 けふの兩院
19 大藏省辭令 窪田檢察官が 津稅務署長に
20 下貿旬易
21 南支方面に於る 海の荒鷲の活躍
22 全國工場數 職工數並に勞働時間延數
23 本日の天氣
24 大阪商船臺灣出帆
25 近海郵船基隆出帆
26 辰馬汽船
27 大連汽船
28 廣告
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 保甲制度の改廢問題 內臺一單位にこれを考直せ 社說

去る二十日臺北州會の席上に於て鼓議員が保甲制度の幾多な不合理と弊害を生じてゐることを指摘し、これに對し、藤田州知事が保甲制度の弊害はあると認めるが漸次是正すると答辯したるは本島に於ける地方行政の調整上注意すべき一問題である。

元來保甲制度は清朝の遺物で舊時大に活用されたものであるがその後自然に廢滅してゐたのを、對匪策の一として明治二十九年から本島において復活せられたものである。その後明治三十一年八月中、清國時代の古制を參酌し、警察の下級補助機關としてその設置を法制に於て認められたが、明治四十二年に至り下級行政事務をも輔佐せしめその役員をして區長の職務を補助せしむることとなり、今日では右兩樣の補助機關となつてゐるものである。

領臺の日尚ほ淺く各般の地方行政も未だ整へず、また警察制度も完備せず且つ地方自治制も確立しない時代の間はこの保甲制度を利用して隣保の團結に依つて地方安寧の維持を補助せしむる必要はあつたと認め得るが領臺四十餘年を經過した今日、各般の地方行政も整ひ、また警察制度も整備し、且つ地方自治制度も確立したから、清朝の遺物たる保甲制度を利用せしむる必要は殆ど認められないように進んできたと云はねばならない。殊に保甲民の連座責任制は今日の法的觀念より見れば、旣に過去時代の非文明的遺物であるから、一日も早く之れを改めねばならないものである。

保甲制度の如き警察補助機關と下級行政補助機關との兩役目は過去において相當にその成績を擧げてきたが、今日では市街庄においてはそれぞれの機關を整備してをり、また警察機關の配備も地方の治安を維持するに保甲の補助なくして完全に遂行し得るようになつたとすれば、保甲制度の存置は啻に人民をして二重負擔を為さしむるの不合理あるのみならず、ややもすれば保甲本來の役目以外に、これを他の方面に利用して保甲民の負擔を加重する弊端を生じ易い憂が多分にあるのである。殊に市地においては內臺人一體となつて町會があり青年團、防衞團、方面委員その他種種な團體があつて、各自その目標に從つて活動してゐるから、特に本島人のみに依つて構成する保甲制度の補助を待つ必要が殆んど認められないと思はれるのである

今度の事變を契機として全島民が皇民化の一途へ邁進しつつ各自その使命達成に一生懸命努力してきたが、今やその意氣を沮喪せしめ、その負擔能力を消耗せしむる舊來の不合理な制度や非文明が習慣などは大に革新せねばならぬ機運に際會し、全島民が目前幾多の陋習惡風を打破しつつあり、當局においても皇民化の促進を妨ぐるやうな舊來の法制があれば、惜むなくこれを改廢する必要があるのである。上述の如き保甲制度の改廢問題も須く內臺人一體となつてこれを考へ直さねばならぬことと思ひ、ここに於いて當局の考慮を促すわけである。

02 一郡に一組合主義 臺北州、水利施設を改善
03 陣中からの詠進歌 乙夜の覽を賜ふ
04 加來上等兵以下の 基隆市葬 きのふ嚴肅に執行
05 宜蘭街葬 石田、松田兩勇士
06 壯圍庄葬
07 國講指導經營 研究發表會
08 華僑新民總公會 吳將軍に激勵電
09 徒黨を作るやうな 行動は怪しからぬ 總長と會見後、荒木文相語る
10 河合教授の休職 委員會で滿場一致可決
11 河合教授の 休職處分決定
12 圖像:革命的釀造法完成さる
13 經濟保安協會 二月中旬に創立總會
14 芝山巖祭の 奉納催物
15 長沙丸出帆
16 新舊知事送迎宴
17 新竹商工會議所 議員總會 原案異議なく可決
18 踏切事故
19 經濟統制座談會 石油消費業者集め
20 高砂丸無電
21 定期航空
22 人事.消息報社消息
23 慰問演奏終へ 臺北音樂團歸る報社消息
24 大南澳に怪死體 他殺の疑ひ濃厚
25 白衣の勇士內地へ けさ七時臺北驛通過
26 “オゲペウ”刊行
27 燐寸の軸木で 二千餘圓稼ぐ 詐欺賭博一昧御用
28 南飲食店組合 第十二回總會
29 佐佐木氏送別會
30 ときのこえ
31 廣告
第06頁
日刊第3版
序號 標題
01 島內の新設資本(昨年中) 七千五百萬圓突破 島內特殊工業の勃興で 空前の記錄へ躍進
02 本島貿易調整で 關稅收入に影響 昨年度二百五十九萬圓 前年より十一萬圓減
03 農事講習會終る
04 實收高より見た 蓬萊の移出餘力 百三十萬袋を豫想
05 本島の競馬を 根本的に改革 新に競馬年度を設く
06 冬季の滿洲向け 蔬菜輸送試驗 三月まで引續き實行
07 對滿蔬菜打合後 貿易問題を懇談
08 臺灣小運送業法 けふ實施さる 丸岡課長解說を發表
09 綿布の輸出高(昨年度) 廿億(ヤード)臺を維持 事變に依る打擊深刻
10 島內の煙草は 自給自足で行く
11 產組聯合會組織で 銀行側の意見聽取
12 故銅鐵屑會社 けふ指定さる
13 照明燈
14 市價及商況 卅一日
15 廣告
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 ラヂオ
02 講演 芝山巖精神/加藤春城
03 ラヂオドラマ 芝山巖
04 國民歌謠
05 コドモの時間 兒童劇、六氏先生/寶公學校兒童
06 浪花節/天中軒雲月
07 幼兒時間
08 講演 支那に於ける 紡績業復興狀態/阿部留太
09 料理献立
10 獨唱と合唱 と管絃樂
11 漫談
12 圖像:土俵と舞台の兩名人會見
13 圖像:映畫ブロデウユサーヘ 轉向のル大統領御曹子
14 新編丹下左膳 第二篇隻手の卷
15 日活多摩川撮影所 本年度の表彰者
16 成瀨監督の新作 「はたらく一家」
17 意氣軒昂の多摩川 八日始業式擧行
18 海外映畫短信
19 大船吉村監督第一回作品 「女こそ守を守れ」
20 佐藤監督の新作 「沙羅乙女」 
21 廣告
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 圖像:明朗化して往く廣東
02 高砂族國語演習會 華華しく開催さる 廿八日臺東劇場に於て
03 散華の上治伍長 魚池庄葬を嚴修
04 皇民化の促進に 舊式位牌を燒却 桃園郡下各部落で
05 各地產組總代會
06 東港郡防空演習 郡下各庄の日程決定
07 北斗郡個小公學 十六學級增加
08 白河バス擴張
09 苑裡庄の防空演習 好成績を擧げて終了
10 臺中座の株主總會
11 北斗郡各街庄 種痘の日割
12 新舊斗六郡守の 送迎會を開催 記念會館に於て
13 大溪信組役員會
14 ローカル.セクション
15 楊梅軌道株式會社
16 廣告
第09頁
日刊第6版
序號 標題
01 本島の文教に殉ず 遺烈輝やく二十氏 けふ芝山嚴祠に合祀
02 圖像:芝山巖祠
23 廣告
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 棉花その有用作物 積極的に指導獎勵 高雄州の山地開發進展
02 臺南州の初等學校 綜合調查愈よ實施 本一日より開始さる
03 日本精神發揚週間 高雄州各種行事を實施
04 巢立つ技術者 臺南高工の卒業生六十餘名 春三月に夫夫職場へ
05 國精講演會 高雄州下の日程
06 窪田檢察官榮轉 三重縣津市の稅務署長として 脛に傷持つものホツトするか
07 臺中青果同業組合 組合費增徵問題 辛じて總會通過 幹部側の事前工作奏效
08 北支の玄關と 滿鮮印象記(二)/陳逢源海外遊記

天津の騷音

和やかな北京から天津へ來て見ると何んとなく物騷な氣がする。私はフランス租界の支那人經營の惠中飯店に泊つたが、ボイは頻りに警戒を加へてゐる。といふのは天津英佛租界は抗日共產分子の溫床であり、此處を中心としてテロ事件が頻發してゐる最中だから、知らぬ宿泊客に對しては常に眼を光らす事は又己を得ない。もう一つ驚いた事は英佛租界と日本租界との間には電話が通じない。何か用事が起れば使ひを飛ばすより外はない。殊にフランス租界は天津のビジネスセンターであり、日本租界との交涉は頗る多いから厄介だ。

九月末日本總領事官舍が英租界から日本租界へ移轉したのを手始めに正金、鮮銀、郵商船等の大商社も一、二個月の內に全部英佛租界より移轉する準備が出來てゐるとの事である一方日本租界の海光寺から特別一區の大連汽船碼頭に至る延長五千九百二十六メートルの大道路が私の到着した十一月六日の三日前に花花しく竣工式を擧げた許りである。此の路線は特別一區と日本租界との間に位する英佛租界を包むような形をしてゐるから、碼頭よりの荷物は英佛租界を通らずに日本租界へ直送する事が出來る

× × ×

天津の見物は李昆源君の案內で新任の臺灣青果會社丹生事務所長と一しよに自働車を飛ばして英佛日伊の諸租界と四特別區及び城內を一瞥したが、流石北支に於ける鐵道、運河、港灣による交通の中心地點だけあつて大廈高樓が櫛比してなかなか活氣のある所だ。殊に日本租界の旭通等はフランス租界の心臟部に次ぐ賑やかな通りで、上海虹口の如き貧弱なものではない。卽ち天津では外國租界の勢力が上海程壓倒的でないから、日本租界を中心として英佛租界の繁榮を奪はうとする事は比較的に容易であらう。

だが天津で見るべき名所舊蹟は北京に比べたら全く問題にならない程少ない。停車塲から下りれば何人も萬國橋を通るが、此の橋は白河を中央に各國租界を連絡してゐる天津第一の名橋だ。汽船を通らせるために自由に開閉の出來る設備を施してゐる。我が軍の爆擊を喰つた南開大學は南門外にあつてなかなか廣い校舍であるが、講堂其の他に對する爆破は實に見事に的中してゐる。それより郊外へは最早自動車の通行が許されてゐない。とにかく其の當時の天津は共產分子の蟠居地域に圍繞せられてゐるから、物騷でならなかつた。

× × ×

併し一方に於て邦人の在住者がグングン增える。事變前一萬二千人しかゐなかつたが、十月末では三萬人を突破したといふ勢ひだ。三井物產天津支店中山次長の話によれば事變以後は上海との連繫が斷たれ、上海よりの移入が激減し日本よりの輸入が激增した。卽ち上海の殖民地たる北支が事變によつて日本との經濟ブロツクに入つた譯だ。上海との間には法幣と聯銀券の連りがないため為替を取組む事が出來なくなつたが、日本とは圓ブロツクの形成によつてドシドシ輸入額が增え出す事は必然の成行である。併し第三國への輸出は舊法幣による為替の取組が極めて有利であるから、多くは外商の手によつて行はれ、之がため聯銀券による外幣の獲得が頗る困難である所に惱みが續くと說明された。

× × ×

天津では僅か三日しか滯在しなかつたが思ひ掛なくも多くの臺灣關係者に逢つた。朝鮮銀行の翁紹鑅君、大東公司の楊昆明君天津特別市の最高顧問たる謝呂西君、滄洲の道尹となつた謝曄暉君、北京との間に跨がつて活躍しつつある謝龍濶君等と酒席を共にした事は今でも忘れられない、就中天津特別市の特務科長として共產黨の取締で大童になつてゐる藍振德君は北京で一二回逢つたが、藍君は曾て南京軍官學校の教官たりし前歷がありキビキビしてゐる働手である、私は此等の諸君より北支の情勢を手の取るが如く聞くを得た事を多くとしてゐる。

尚天津の一つの特別風景は私の泊つた惠中飯店を始め、向ひ側にある交通飯店及び附近の國民飯店には多くは南方よりの妓女がそれぞれ室を借りて此等旅舘を根城に不夜城のフランス租界を歡樂境のルツボとして脂粉の香を漂はしてゐる、赤魔と白鬼が跳梁してゐる英佛租界は呪ふべき存在であり、又彼等の天國であるかも知れない。【寫真は繁華な天津フランス租界】

09 屏東商工會議所 議員總會を開催 商工業の振興期待さる
10 キヤツサバ工業 黃金時代を現出 臺中州下の業者大喜び
11 官租地貸下を種に 稅務吏不正を働く 一件書類と共に送局
12 彰化商工庶民組合 總代會を開催
13 坂口新內務部長 けふ臺中へ赴任報社消息
14 消息報社消息
15 警察課長打合會 花蓮港廳に於て開催
16 白痴の子を尋ねて 母子四人流浪の旅 近く方委の手で內地へ送還
17 養雞品評會 彰化公會堂にて開催
18 臺電支所昇格 彰化市民大喜び
19 彰化圖書館で 巡廻文庫新設
20 洋裁組合を結成
21 豚肉の值下げ斷行 當局の英斷に市民喜ぶ
22 高雄州後期分の 地租調定額決定
23 東洋電化石工業 愈よ創立決定
24 廣告
第11頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(124)/岡田三郎;三浦杏介
02 文學の新道を求めて(五) 幸福な大工の仕事(上)/宮內寒彌
03 圖像:くつろぎ(臺展)/根津靜子
04 不老長壽の研究(一) 米國に於ける
05 龍骨車 鬱陶しき現狀 文學の消耗
06 隨筆 やもめ暮し(下)/川崎長太郎
07 學藝消息 女の體重と壽命
08 ルーズヴエル ト記念館
09 スペイン罹災 兒童繪畫集
10 心聲漢詩

花時翕庵覺齋二昆仲同至賦此似之/楊嘯霞、放禽/楊嘯霞、江上吟/楊嘯霞

11 新刊紹介
12 圖像:漁村(萬博寫真使節)/小野進
13 廣告報社消息
第12頁
夕刊第1版
序號 標題
01 總動員中央聯盟の 改組擴充基礎案決る 閣議經て急速實現へ
02 國債所有者別所有額 國民一人當り負擔額、利子負擔額
03 根井警務部長着任
04 強步獎勵委員會 きのふ初會合 隔意なき意見を交換
05 眾議會豫算總會 世耕氏、道義外交を質す
06 國際會議招集を チエ英首相が示唆 下院に於て外交演說
07 會議開催の鍵 ム首相の意向一つにあり
08 地方稅制整理を 維新政府が斷行 地方交付金制度を設く
09 北方地方銀行券 差當り四割切下 三月十日以降流通禁止
10 日本商工會議所 事務局を改組
11 緬甸全土は今や 將に動亂の前夜
12 反英爭議が暴動化 警官、憲兵催淚彈を發射
13 我軍の西進氣構に 廣西大恐慌を來す 學生軍を新たに編成
14 沛縣、豐縣の 共產匪を殲滅
15 總動員(52)/長田秀雄;夏目醇
16 國府財政部が 財政建直に躍起
17 經濟計畫大綱 四項を決定
18 共產黨の 國民黨加入問題 二重黨籍では反對
19 明日の天氣
20 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 嚴かな芝山巖祭典 總督、軍司令官以下參列 けふ靈場で執行
02 圖像:芝山巖祭典
03 高雄の建國祭 日本精神發揚週間行事
04 島都の家賃鰻上り 家屋稅の轉嫁は不合理 當局、抑壓に乘出さん
05 譽れの戰傷死者 石本部隊の勇士 けふ原隊發表
06 我が國の糖業政策 再檢討の時が來た 高砂丸ニユース 石川昌次氏談
07 聖戰參加の記念に 從軍記念會(假稱)設立 紀元の佳節に發會式
08 海外渡航協會 北區支會 近く設立打合會
09 帽子編講習會 競技會も開く
10 手附金を詐取 被害百餘件
11 佐世保海軍 工廠要員募集
12 齊川に死刑 上告は棄却さる
13 飼犬に手を咬る
14 海上警報
15 定期航空
16 人事.消息報社消息
17 今晚の放送
18 臺中商議定期總會 議案異議なく可決
19 官舍荒らしは 賭博常習者 連累者一網打盡
20 商況 一日前場
21 今日の興行
22 廣告
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(37)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 意義深い紀元節 餘寒と入試準備の注意 二月の家庭曆
03 赤ちやんと 湯タンポ 熱過ぎると心臟を惡くする
04 適當な濕度の 作り方と見方 多過ぎるのもいけないが 不足すると障害が起きる
05 圖像:多產獎勵のム伊首相
06 家庭內の結核患者 消毒は何より大切 方法は御存知ですか
07 最近發現された ビタミンP.K
08 圖像:パリー公一家の御團欒
09 野菜や果物の 冬季貯藏 ビタミンはどうなる?
10 黃金色の密柑 熟しても損ぜぬ成分 皮の營養と芳香の素
11 主婦の腕の見せ處 煮出汁の上手なとり方
12 女流 一人一話 銃後婦人の覺悟/本野久子
13 紙上病院
14 廣告
第03頁
夕刊第4版
序號 標題
01 今年から廿年間は 尺貫法でもよろし 昭和卅四年から一切メートル法 商工省の態度決定
02 東京市の財產 九億七千餘萬圓 昨年十月現在
03 新民報國語學習新聞 今日の歷史
04 雪の道路を 鋸て切り取る
05 櫻が早くも滿開 溫い沖繩縣下で
06 圖像:サン・モリツの聖火
07 愛國童話 少年奉仕團 (三)/為永秋夫
08 人體の不可思議 尿と汗の話(六)/折井英治
09 圖像:皇軍の戰果日章旗を三枚埋め盡す
10 消防組が無くなる 四月一日から防護團と合體 新に警防團と改稱
11 最初の工學博士 朝鮮の李升基さん
12 カタカナ欄 アブラアゲ ウツテ コクバウケンキン
13 廣告報社消息
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 瑞氣、大內山に滿つ 皇后陛下の御慶事 愈よ御間近と拜す頭條新聞

【東京一日發同盟】時局下國を擧げて御待ち申し上げる

皇后陛下の御慶事は愈愈御間近かと拜し奉り宮內省では愈愈一日から御芽出度き御警戒期に入り只管御芽出度の日を御待ち申し上げることになつた畏くも陛下には去る十三日御着帶式を擧げさせられて以來愈愈御順調に亘らせられ御慶事に奉仕する主任の塚原侍醫を始め光榮の梅林寺、坂田兩助產婦も旣に大奧に宿直申し上げてをり皇后宮職を始め官房當直も一日から人員を增加して御警戒申し上げてゐる光榮の乳人も近日中に決定の豫定でその他御產殿を始め萬端の御準備全く整へられて大內山は早くも瑞氣に滿ち滿ちてゐる御慶事は時を移さず宮內省から發表され新聞ラヂオでサイレンで忽ら全國に御報道申し上げて銃後も戰線も只管奉祝申し上げる筈である。

02 近衛聲明の効果 支那の具眼の士は 既に抗戰の愚を覺る 外相、多田氏に答ふ 眾院豫算總會
03 豫算總會は一日延長 小川、大口兩氏最後に 總括的質問を行ふ
04 見舞文を議決 貴院、チ國に打電
05 我軍事行動に依る 外國權益は賠償せぬ 議會で有田外相言明
06 出征將兵遺家族を 戶籍上で優遇 各派軍籍議員が猛運動
07 五中全會通過の 主なる諸提案
08 密雲を縫ひ敢然進擊 樟樹鎮驛等に巨彈
09 太原に領事館新設 初代領事は白井氏
10 循分新書一文を草し 率直に信念を披瀝 吳將軍の時局觀
11 吳將軍の蹶起を支持 彭委員長、決意を表明
12 米穀會社案を支持 全國米穀取引所側 三日聯合大會を開催
13 北支各地最近の 掃蕩戰況
14 十一日午前九時 全市民が宮城遙拜 新竹市の日本精神發揚週間
15 基隆市の行事
16 けふの兩院
17 昨年の對滿投資額 四億三千萬圓
18 本日の天氣
19 大阪商船臺灣出帆
20 辰馬汽船
21 近海郵船基隆出帆
22 大連汽船
23 廣告報社消息
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 產組聯合會設立の必要なし社說

產組聯合會の原案が旣に脫稿して財務局の爼上に上つてゐるが、現在臺灣に於ける事情の變化に基いて其の必要性が消失して仕舞つた事は前般我等の主張した通りである。勿論產業組合主義に基いて產組の系統化を圖らんとする事は我等の理想とするところであつたが、現實の事情はかかる理想の達成を不可能ならしめる狀態に推移しつつあるのである。卽ち臺灣米の管理は畢竟內地に於ける全販聯の如き機能を否定され、農會の肥料共同購買は內地に於ける全購聯の如き機能を否定されたのである。

のみならず青果同業組合、柑橘同業組合等の結成は多數農民の生產品をかかる同業組合から臺灣青果會社の手を經て共同販賣の組織が確立され、臺北、新竹兩州下の製茶が茶共販の手で販賣する事となり、甘蔗は製糖會社で鳳梨、黃麻はそれぞれ合同鳳梨、製麻會社で獨占的に一括買はれてゐるが如き本島獨自の事情は產業組合の共同販賣を少しも必要としなくなつた。就中米穀の共同販賣及び肥料の共同購買が否定されたる以上、我等は甚だ不本意ながら聯合會の不必要を强調せざるを得なくなつたのである。

それ故殘るところのなすべき仕事は信組の聯合以外にあり得ないが、現在の如く產業組合の遊金が三千萬圓に近き巨額に上つてゐる狀態では聯合會に於て直ちに放資難に終るべきは火を睹るよりも明かである。尚聯合會は現在の銀行より高い預金利率を以てするにあらざれば預金の吸收は困難であらうし、且つ其の資金コストが銀行より高いであらう事も內地於ける聯合會の貸附利率によつて旣に試驗濟の問題である。若し銀行が產組に對して特に低利を以て簡便に融通する方針さへ確立すれば、聯合會の設立は毫も其の必要なしと認めざるを得ない。

尚產組の側にしても聯合會の組織が其の業務を强化するに足らず、將來多少不利でも信組聯合會に預入れすべき事を或る程度までに强要されるに違ひない。かくの如く聯合會設立の根據が愈愈薄弱となつたが若し强いて之を設立した結果、得るところは組合の自主性を否定する役員の半數官選のみである。換言すれば組合の官僚化であり、聯合會の主腦者が高級な退官者を以て占められる事である。かかるが故に我等は如何なるサイドより見ても、本島の事情がかく變化を遂げたる以上は產組聯合會の必要が毫もなくなつたから、各地組合も此の間題に對して更に思せられん事を熱望せざるを得ない。

02 記事解禁 四個所で四人を 次次に拳銃で射殺 二府三縣を股に掛けた強盜 慘!血の連鎖悲劇
03 トラツクで追跡 逃げ込部落を包圍 河中に追込んで逮捕
04 犯人は變人 前科數犯の強か者
05 圖像:ビストル強盜
06 戰死者遺族を 總督代理弔問
07 臺北州の教員補充 大體の見透しつく
08 竹中宜蘭郡守着任
09 乃木號歸還飛行 往航と同一コースで 五日バンコクを出發
10 紀元節御賀宴は 時局柄御取止め
11 日、獨、伊三國間で 國際觀光聯盟を結成 卅一日獨逸に於て調印
12 盟邦伊國から 觀光團が來朝
13 基隆食料品商 組合創立總會
14 白衣の諸勇士 けふ內地へ歸還
15 臺北市月例會
16 臺北州教育會 評議員會
17 臺北市防空訓練 明日午後一時から 午後十時までに
18 商業、工業の兩校に 臺灣商工分離か 甲種目指して認可申請
19 費用を節約献金
20 入學申込み 早くも三千突破 每日殺到して係員轉手古舞
21 基隆倉庫總會
22 總人口、九萬五千(十三年末現在) 國際都市の特色男子が斷然優勢 躍進グレート基隆
23 臺北州の女教員の 國精文化講習會 五日から草山で開く
24 蘭陽バス業者 聯合會を組織 設立準備を進む
25 自殺未遂
26 落磐で重傷
27 英獨兩經濟團體 代表會議 二十八日に開催
28 國精研修所 十五日開所式
29 甘言で釣つて 北投で弄ぶ 詐欺師また御用
30 一日の娑婆 懲りぬ空巢狙ひ 出所して又盜む
31 交通局辭令
32 總督府辭令
33 人事.消息報社消息
34 ときのこえ
35 宜農の農業祭 きのふ擧行
36 地震禍のチリー モラを布く 男女徵集令も發布
37 雲隱れの美妓 「心愛」舞戾る 黃金花咲く九分から
38 廣告
第06頁
日刊第3版
序號 標題
01 鐵道輸送力不足で 島內經濟界に打擊 根本的大改革のため 交通調查會を設置せよ
02 茶葉協會委員會 諸議案を可決 引續き懇親會を開催
03 昨年手形交換高 遂に五億圓を突破 前年に比し二一%增 空前の記錄を作る
04 移出力減少に 丸糯米暴騰 先限十五圓を突破
05 臺拓第二回拂込 期日は四月一日
06 國民登錄制 本島は六月に實施 職業能力を申告さす
07 三井高雄支店 人事異動 天矢水野兩氏榮轉
08 縱貫線に徐行區間 卅一箇所の新記錄 列車遲延で輸送力半減
09 嘉義、民雄間の 複線工事を延期 貨車不足を緩和
10 新貨物車 百輛到着す
11 基隆港移出米の 運送料金を值上げ 二月一日より實施
12 輸出品用原材料 配給會社を設立 二月中に實現の運び
13 照明燈
14 本年上半期の貿易 好調維持を豫想 輸入平凡、輸出增加せん
15 臺北州產組の 總會開催日程
16 支那沿岸漁場の 照南丸調查成績
17 市價及商況 一日
18 廣告
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 ラヂオ
02 講演 支那民族性の一考察/飯沼龍遠
03 晝間娛樂時間 (レコード演奏)
04 ラヂオ・コメデイ
05 料理献立
06 講演 列國の日本に對する 經濟的態度/平尾彌五郎
07 浪花節/河內山宗俊
08 國民歌謠
09 家庭法律講座 子の法律(七)/草薙晉
10 圖像:日滿交驩氷上競技
11 「モスコーの 夜は更けて」 一日から國際館で
12 廣告
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 東亞和平は民の聲 吳將軍の出馬要望 桃園新民公會の通電
02 散華の坂本軍曹 嚴かに岡山街葬 卅一日岡山小校庭にて
03 森伍長街葬
04 高雄州警察官 競點射擊會 四日各郡署で
05 旗山街協 補缺選擧
06 主婦三千名が 健氣な視閱式 楊梅庄各部落を總動員
07 各地產組總代會
08 旗山信組 役員任命
09 昇給要求が入れられず 職工遂に盟休 桃園街の指物屋揉む
10 苗栗保健組合 聯合會發會式 卅日盛大に擧行
11 北斗肥料商組合 近く創立總會
12 龍潭公生徒募集
13 湖口吳服小賣商 組合を結成さる
14 苗栗獸肉組合總會
15 自動車路開鑿に 庄民が勤行奉式 躍進番路に脚の惱み
16 圖像:明朗廣東の宣撫に一役買つて出た紙芝居
17 機關車火夫 轢れて即死
18 旗山郡警察課異動
19 ローカル.セクション
20 廣告
第08頁
日刊第6版
序號 標題
01 廣告
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 戰線へ寄せる 保甲民の熱誠 慰問袋を送り慰問使を派遣 臺中市の保甲聯合會で計畫
02 新井、山本兩勇士 嚴かに彰化市葬 公園廣場に於て執行
03 遺骨內地へ凱旋
04 安銓院市尹 遺家族を慰問
05 彰化市尹夫人 新井家を弔問
06 圖像:安居證の下附を受ける支那人の列
07 高雄市の借家人 弱り目に崇り目 家賃の值上げに對抗
08 チフス患者 高雄市に又二名
09 嘉義市公學校を新設 每年志願者の激增に懲りて 市當局真劍に對策樹立
10 嘉義市第三種 防空訓練實施 來る十日より
11 歸還勇士慰勞會 屏東會館に於て開催
12 平田部隊 勇士逝去 原隊より發表
13 青年學校愈よ 臺中州で建設 本年中に實現せん
14 坂口內務部長着任
15 彰化同志信組總會
16 自動車を献納 臺南陸軍病院に 銃後奉公會より
17 傳染病の巢窟を 徹底的に掃蕩 臺南州着着準備を進む
18 結核の推定患者 何んと二萬二千人 當局州民の協力を切望
19 消息報社消息
20 臺南市の稅務懇談會 多大の成果を納む
21 稅務講演會 新豐郡役所にて
22 惡玉壯丁團長 橫領罪として起訴さる
23 松崗知事出府
24 國精參與會 來る十日花蓮港 昭和紀念館にて
25 日本精神發揚週間 高雄州の行事
26 順風耳
27 廣告
第11頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(125)/岡田三郎;三浦杏介
02 文學の新道を求めて(六) 畢生を幼時の再現(下)/宮內寒彌
03 龍骨車 言論と人間/本多顯彰
04 圖像:自然/岩崎希伊
05 奇人卯八/邑井貞吉
06 詩二章/張健次郎
07 心聲漢詩

同人初會於黃村樓新居/老蒼、同人初會於黃村樓新居/筑客、同人初會於黃村樓新居/翕庵、同人初會於黃村樓新居/覺齋

08 廣告
第12頁
夕刊第1版
序號 標題
01 貴院本會議 日獨兩國の提攜は 世界平和のためだ ヒ總統の演說に答へて 外相所信披瀝
02 戰時下の失業對策 勞働保護策その他に付き 當局の方針を明示
03 ソ軍の極東防備狀況 板垣陸相の答辮
04 ソ聯國防人民 委員部の異動
05 英は植民地返還の 討議に應ずる用意 獨が軍縮に參加せば
06 ウ氏主義の再現 反對論昂まる ル大統領の對佛飛機輸出問題
07 對佛軍用機輸出協議 ル大統領陸軍委員を招待
08 眾議院豫算總會
09 ル米大統領は ウ氏の二の舞か 獨紙、反米熱を煽る
10 廬山の殘留外人に 再び下山を勸告
11 「正義の韌帶」と題し ヒ總統の演說を論評 デタリヤ紙の社說
12 大量肅清は 誤謬 ジ委員長の提案
13 明日の天氣
14 總動員(53)/長田秀雄;夏目醇
15 事變下日本の 實情を通信 マタン紙の東京特派員
16 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 圖像:御製「朝陽映島」
02 航空病克服に曙光 遠心試驗器を完成 大空に戰ふ勇士を護る 海軍航空醫務部の獨創
03 銃後の空の護りに 航空少女隊を設置 深川區聯合部隊結成
04 死體を解剖
05 愛馬進軍歌を宣傳 馬事思想を普及 軍司令部通牒を發す
06 チリー對し 地震學指導援助 今村博士チリー公使を訪問
07 興亞の春は朗らか 今春巢立つ小學生 全國各地で引張り凧
08 御下賜品傳達式 けふ臺北州で擧行 光榮の蘇海水氏恐懼感激
09 軍人遺家族に 溫いホーム增設 臺北州更に一萬餘圓を計上
10 組合を網羅 市聯合會を組織
11 白衣の諸勇士 けふ內地へ歸還 基隆を出帆
12 兩勇士の英靈 官民に送られて內地歸還
13 ピストル魔神田 鮮血で綴る旅日記
14 英軍艦四五隻 進水
15 故銅故鐵統制 支店を設立 鐵工業組合も組織
16 定期航空
17 石粉を混入して 量目を誤魔化す 不正商人に鐵鎚
18 今晚の放送
19 商況 二日前場
20 五戶乃至十戶の 隣保團體を結成 臺北市區會制度の強化
21 人事.消息
22 今日の興行
23 民報案內報社消息
24 廣告
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(38)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 各地家庭婦人の活躍 三女史の視察報告/河崎なつ;市川房枝;井上秀子
03 質實な東北農村を中心に/河崎なつ
04 戰地に近い九州婦人のハリキリ/市川房枝
05 關西及び中部の模範村/井上秀子
06 晴著の髮と化妝 最も似合ふのは日頃から 馴れてゐる遣方を生かす
07 苦勞の多い 寒中の洗濯 短時間て綺麗にするには
08 献立調理に重寶な 份量とカロリー對照表 無馱を排して榮養を取れ/香川綾
09 寒いと蛋白質や 脂肪が多く要る 但し野菜を減じてはいかぬ
10 營養價の高い ソバのいろく 斷然よい菠薐草蕎麥
11 便秘の時の 食物
12 目ざはりにならぬ 眼鏡の型と緣の種類 而して寫真をうす時は?
13 女流 一人一話 建設と母性愛/平塚らいてう
14 うがひの材料
15 圖像:濠洲女教員團來朝
16 紙上病院
17 溫かいお八つ 甘酒と汁粉の作り方
第02頁
夕刊第4版
序號 標題
01 光線を殆んど通す 「見えない硝子」出現 特製の藥液に浸してつくる 米國の女博士が發明
02 新民報國語學習新聞 今日の歷史
03 勇士の靈前で とむらひの歌
04 圖像:大丈夫かい?
05 錆びない日本刀 十一年間研究して成功 岐阜の藤原氏
06 圖像:兔の鄉土玩具(一)
07 愛國童話 少年奉仕團/為永秋夫
08 人體の不可思議 尿と汗の話/折井英治
09 大元氣で働く 百四歲お婆さん
10 豬五頭を撲殺す
11 カタカナ欄 二十九ネンカン 二 コドモ 十七ニン
12 小辭典
13 中部各科名醫紹介
14 廣告
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 輕工業の偏重より 重工業國內確立へ 豫算總會青木總裁の答辯頭條新聞

【東京二日發同盟】眾議院豫算總會は午後二時十五分再開

星一氏(政友) 官吏の人格陶冶、官吏の養成、再敎育問題豫算書の作製問題につき質した後

宣撫班には外國宣敎師を協力せしめては如何、又支那に現地開業の醫者を送る必要があるが所見如何

板垣陸相 何れも旣に實行してゐる

星氏更に軍需資材の充足、發明獎勵などにつき質して質疑を終り前回留保した答辯のため發言を求め

平沼首相 川崎君の御指示の通り消費節約は非常に大事な事である、十四年度の生產力擴充計畫もこの趣旨に則り輸入品を主に軍需品、輸出原料、生產力擴充資材に限定し一般消費を充分節約すべく企畫院で立案中である、次に水谷君にお答するが三民主義は支那の主義でこれに是正を加ふるべき點は要するに支那の新秩序の建設、東亞新體制の確立に妨げとなるものを是正し殊にその中に入つてゐる共產主義思想を是正しなければ我が目的は達せられぬ

次で

小村鄉太郞(民政) 第一に東亞の新秩序建設は不動の方針でこのため國防充實と經濟建設を目標とすると言はれるがこれが達成の具體的方法如何、之が為には計畫經濟が必要でその樞軸は物動計畫と生產力擴充計畫であるがその真相を明かにせられたい、首相の言はれる綜合的生產力擴充の目標は何であるか、次にこの目標に到達する為の物資と資金とは如何にして調達する考へであるか、第二に物資動員計畫の真相を明かにせられたい、長期建設期に入つてからは今までのやうに軍需第一主義の物動計畫は不充分ではないか、生產力擴充と物動計畫との調整如何、昭和十四年度の物動計畫も併せて說明されたい、又これが基礎となるべき輸出入の見透を如何に附けてゐるか

首相 國防力充實、物動計畫生產力擴充計畫の遂行には輸入に待たなければならぬものがある、之が為に一般消費を制壓しなければならぬ事は已を得ないことである、事變發生以來戰爭目的を第一に置いた事は當然で今後もそうであるが更に生產力擴充その他建設目的をも加味しなければならぬ、これ等を如何に調和按配するかを企畫院で硏究中である

青木總裁 生產力擴充計畫の目的は國防、產業の基礎確立により國防の安固を圖るにある前回申上げた十五品目の中には國防以外に經濟力の培養を目的とするものもある、卽ち國防經濟兩目的を重要工業の國內自給を計るにある、從來我國の產業は輕工業に偏してゐる、又輸出の自由を前提としてゐたのであるがこれが不可能になつた今日重工業の國內確立を必要とするのである、綜合計畫としたのは產業界の均衡を圖り又內外を通じての效果を擧げる為であつてこの十五品目は將來擴大して第二次計畫が考へられてゐる、

小川氏 軍需と民需の何れを優先するのかその根本方針を言明せられたい

石渡藏相 軍需と輸出原料と生產力擴充のための要素は何れも必要である、今日この重要性に差はない

資源の開發が急務

代つて

大口喜六氏(政友) 政府の從來の計畫は資本主義的算盤の上に起つ計畫であるから安ければ國外から買ふといふ具合になるが寧ろ國外に原料を賴るよりは國內資源の開發に着眼點を置くやうにしなければならぬ、政府は科學者の總動員を行ひ軍事上の資材は國內資源で賄ふとか輸出產業振興の為には現行リンク制を擴大して金の獲得に邁進するとか之等の點を狙つて政策を樹立すべきである、尚これと同時に技術者、勞働者等の人的要素の養成に就ても計畫遂行のため不可缺であると思ふが政府の綜合的對策を承はりたい

首相 資源の開發は急務で殊に輸入に仰ぐ物資は假令不經濟でも國內需給を計らねばならぬ之が為には發明獎勵、科學工業の助成が必要であるから御趣旨に添ふやうにしたい

青木總裁 科學振興の重要性を認め今後一段と努力する尚先程の小川、大口兩氏の質問に詳細答辯の為秘密會を要求すかくて午後四時五十三分秘密會に入り同六時五分休憩となつた豫算總會秘密會は午後七時九分再開され同十分秘密會を解き櫻井委員長より三日午前引續き豫算總會を開催して質疑を續行する旨を諮り滿塲一致異議なく同十二分散會

02 資源の開發が急務
03 標準賃銀制を確立 獨特の年齡別初任級制を採用 四月一日實施の豫定
04 身を以て範を示す 首相・官紀肅正に乘出す
05 軍用機の對佛輸出 米政界に猛烈な反對 內容の公表を迫る
06 ル大統領の積極外交に フ前大統領が一矢 「米は世界警察の役割を引受くか」
07 志願兵制度の 臺灣實施は未定 板垣陸相の答辯
08 ベルギー大使パ氏 御陪食の光榮に浴す きのふ宮中豐明殿で
09 眾議院本會議 石炭採掘外一件を上程
10 我占據の潿洲島上空に 怪飛行機現はる 同島接近不可を各國に通告
11 龍烟鐵鑛の輸入 最近增加 小金鑛山局長の答辯
12 けふの兩院
13 石炭液化事業 帝燃、發展を計畫
14 租稅一人當り負擔額
15 ソ兵又不法發砲 我方之れに應戰擊退
16 滿洲國、洪國に 公館設置を準備
17 韶關空襲 海の荒鷲活躍
18 外國為替基金 運用條件を改正
19 本日の天氣
20 大阪商船臺灣出帆
21 辰馬汽船
22 近海郵船基隆出帆
23 大連汽船
24 廣告
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 佛國政府の卑劣な報復手段 アグレマン問題社說

佛國政府の谷新大使アグレマン拒否問題に關し今や我朝野の憤激を買つてゐるが、佛政府が我アグレマンを遷延せしめつつある最大理由は支那事變の推移に伴つて漸次惡化しつつある日佛國交關係にありとみられてゐるが、特にその直接理由は谷公使が上海駐在中、佛國政府の歷然たる援蔣武器輸出につき當時の駐支佛大使の懇願を一蹴して之れを公表したことに對する卑劣な報復手段とみられてゐる。本問題に關し我政府は去る廿八 日その真相を公表し、佛政府の國際的不信行為に反省を促すと共に我最後的決意を表明し、かつアグレマン要請の手續を撤回したが、アグレマン要請に對する拒否は國際信義に反する不信行為で今後の日佛國交關係に重大影響を及ぼすものとして重視されてゐる。

佛領印度支那を通じて行はれる佛政府の對蔣武器援助は事變以來歷然たる事實である。殊に廣東陷落に依り香港、廣東を經由する最大武器輸送路を斷たれた蔣政權は對外連絡地點として河內を選び、佛に對し佛印の危機を煽動し佛印を通ずる今後の武器援助を依賴したため、佛政府は茲に俄然蔣政權援助を强化し、從來香港に集中されてゐた大砲、飛行機、彈藥、等對蔣援助の武器材料は海防、河內を經て續續奧地に輸送され我國の對支政策を表面より妨害せんとしたが、我國は佛の援蔣政策の積極化を重視し、昨年十月廿八日遂に佛政府が印度支那經由支那向け武器輸送禁止に適切な措置に出でざる場合は帝國政府は已むを得ず自衞上必要なる手段を執るべき旨を佛政府に申入れ我國で入手した適確な證據材料を數字にしてその反省を促した。然るに佛政府は我が抗議に對し、事實無根の建前を固持し、遂に今回のアグレマン拒否となつたのである。

佛政府の否認にも拘らず、我抗議の如く、佛の援蔣は公然の事實であり、我東洋平和確立を妨害するものであり、我國に對して故意に非友誼的態度をとるものである。谷公使は我政府の代表として、現地に於て最も的確な情報を蒐集し、その事實を公表したに過ぎない。非友誼的非協調的な行動を敢てしたのは佛政府であつて、我政府或は谷公使ではないのである。

若し佛國政府が國際的儀禮を蹂躪し、在支權益或は印度支那にからんで、少しでも我國を牽制するためにアグレマン問題を逆用するといふのであるならば、それは驚くべき錯覺に囚はれてゐると云はねばならぬ。それは卽ち好んで對日關係を惡化し東洋に於ける佛の立場をより不利なものにするばかりである。

元來佛國は英國と異り、蔣政權と抱合心中をせねばならぬ理由はなく、又援蔣に依つて初めて擁護し得る程の在支權益もない。にも拘らず、英國の尻馬に乘り、眼前の利益に眩惑されて、事變以來援蔣反日の態度をとつて來たことは實に不可解と云はねばならぬ。佛國の東亞に於ける立場を冷靜に考へるとき、而して自國の實力を反省したらんには、當然我國と友誼を保ち協調的態度をとらねばならぬことが首肯出來るであらう。にも拘らず、近來に於ける真に目に餘るその對日行動は自ら事を構へて對日關係を惡化し、延いては自ら好んで危地に陷る結果を招來する以外何ものもないといふことを覺悟せねばならぬのであつて、その愚や實に嘲ふべしであるといふ。外ないのである。

02 青年訓練機關 島都に設置か 督府の方針に從ひ
03 戰友の遺家族に 陣中から慰問金 興亞の春感激譜
04 高血壓に漢藥゛黃耆゛ 滿洲醫大山下教授が太鼓判
05 高砂族教育の聯合研究會
06 圖像:興亞の上海
07 赤堀知事以下 送別宴盛況
08 心臟の強い偽憲兵 飲食店街を荒廻る
09 民眾の協力を 當局が要望
10 汎米會議と 米國の貿易(下)
11 名譽の戰病死者 二日、原隊から發表
12 東大經濟學部再建 後任教授、助教授の銓衡進捗
13 都合の惡い所は 口を緘して語らず 飽く迄不敵のビストル強盜
14 早く捕つたのは 神樣の思召し 妻をやられた橫井氏談
15 經濟統制座談會 十三日から稻江會館で
16 敵、南昌防備に狂奔 市民、餓死一步前の有樣
17 早苗、段四郎の 熱帶新婚旅行 布哇の代用品に臺灣へ
18 業佃子弟講習會 宜蘭郡から廿名選拔 農業傳習所で開催
19 戰歿者遺家族は ラヂオ聽取料を免除
20 帝大美術展
21 高雄に又流腦
22 息子の行末を 悲觀して投身
23 長沼中將逝く
24 人事.消息
25 ときのこえ
26 電話交換作業を一般に公開 きのふ新竹郵便局で
27 岩石が落下し 哀れ三名壓死 林園庄採石場の椿事
28 大和丸出帆
29 廣告
第05頁
日刊第3版
序號 標題
01 昨年末の信組貯金 二千六百二十萬圓 連月引續き新記錄へ躍進 遊金遂に千萬元突破
02 輸送力不充分は 貨車不足が主因 財源關係で擴充出來ぬ 泊交通局總長談
03 部局長會議で 輸送力不足を報告
04 丸糯米の取組 千二百車を超過 人氣三月五日限に集る
05 高雄砂糖在庫 卅五萬擔に減少
06 臺灣製糖愈よ 不動產事業へ
07 全滿の鐵道收入 未曾有の激增! 三億一千萬圓の新記錄
08 高雄驛の總收入 三百萬圓突破か 十三年度の成績良好
09 戰時物價の動向と(上) 物價政策の新段階
10 對滿蔬菜打合會 けふより開催 滿洲側代表一行來臺
11 第八回事變公債 本島は百萬圓 十一日郵便局より發賣
12 丸糯は天井か蓬萊米低落
13 市價及商況 二日
14 昨年仕向地別 バナナの賣值 一籠平均五圓九十五錢
15 照明燈
16 廣告
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 ラヂオ
02 晝間娛樂時間 レコード演奏 歌舞伎劇・樓門五三桐/中村歌右衞門;市村羽左衞門
03 講演 印度に於ける 世界基督教大會に出席して/齋藤惣一
04 浪花節 五郎正宗孝子傳/東冢樂燕
05 長唄 橋辨慶
06 料理献立
07 國民歌謠
08 俚謠
09 圖像:濠洲女教員團生花と茶の湯見學
10 エノケンの がつちリ時代
11 圖像:東西對抗ラグビー戰
12 「女次郎長」配役
13 大船が野口英世傳を製作
14 「權太の小判」
15 「飛龍槍騎隊」
16 海外映畫短信
17 廣告報社消息
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 迸る銃後の赤誠 臺東廳下各層に漲る献金熱
02 一週前に完納 保甲費納付にこの好績
03 部落集會所を 一保美に建設
04 英靈永へに鎮る 三谷上等兵、簡軍屬兩勇士 大溪街葬を嚴修
05 臺東廳水產會 來る廿日に總會
06 東港郡下の 警察射擊會
07 新港郡道路 補修成る 近く優良部落表彰
08 圖像:杖術寒稽古
09 圖像:稅制調查會
10 森田伍長慰靈祭 四日苗栗小て
11 歌仔戲を限制! 新化郡の皇民化策
12 林助役送別會
13 學校兒童が窃盜 檢舉實に數十名 新港公に一大不祥事
14 有事に備へて 觀音庄防衛訓練
15 社告/臺灣新民報社報社消息
16 文盲の監事は 困る 總代、善處を依賴
17 各信組總會
18 ローカル.セクション
19 青物相場表
20 廣告
第09頁
日刊第6版
序號 標題
01 科學 肥滿の人は短命か 太鼓腹は一番惡性 統計が示す結論
02 低溫度工業の將來 今後の發展に期待
03 圖像:スキージヤンブ大會
04 藥學界の寵兒 ダフニア 體內の諸現象が一目瞭然
05 圖像:新銳驅逐艦完成
06 生產擴充に大馬力 事變途上の重工業 逞しき舊工業の躍進
07 準成層圈から グライダで降下
08 廣告
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 高雄市の寺廟整理 七廟宇存置に決定 民意尊重、市民朗か
02 注目・兩廟宇の存廢
03 臺中州水利協會 會館の敷地決定 來月中工事に着手
04 保健組合事業審查
05 臺南高工北方 地域に區劃整理
06 高雄の都市計畫進捗 懸賞募集町名 近く發表
07 日本精神講演 八日彰化旭公て
08 女工の皇民化 東新庄農組が力瘤
09 圖像:ブリヤン氏追悼式
10 刑事事件が增加 人口增加のためか
11 彰化同志信組の 紛糾、圓滿解決 市尹の斡旋奏效
12 彰化市の行事 日本精神發揚週間
13 虎尾郡の献穀田田植祭 來る九日執行
14 圖像:潛水艇よりの放送
15 北支の玄關と 滿鮮印象記(三)/陳逢源海外遊記

偉大な滿鐵

滿洲へ來て何人も一種の威壓を感ずる事は大滿鐵の巨像である。滿鐵は日本最大の株式會社だけでなく、最近までは日本帝國の大陸出張所として鐵道、港灣、旅舘、鑛業及び製油以外に滿鐵附屬地の地方行政、醫院、學校、新聞等の經營まで手を伸ばしてゐる綜合的國策會社であつた卽ち過去三十年間に亘つて大陸政策の足塲であり、滿洲開發のパイオニイヤとして華華しく努力して來た事は爭はれない儼然たる事實である。昭和十二年十二月滿洲國に於ける治外法權の撤廢によつて滿鐵附屬地を滿洲國へ引渡し、同時に日產が滿鐵經營の撫順炭鑛を除く重工業の經營を承繼して大陸へ滿洲重工業開發會社として移轉した事によつて滿洲に於ける滿鐵の存在が幾分か影薄くなつたが滿鐵は日支事變を契機として北支鐵道の經營に乘出してゐるから滿鐵としては從來の使命を旣に十二分に果し遂に事業の分化を齎らしたと共に、更に本來の雄圖に向つて精進をなしつつあるのである。

× × ×

私は大連上陸の第一步で先づ滿鐵經營の二層建の大埠頭に眼を瞠らざるを得ない。此の埠頭の棧橋は規模、設備ともに東洋一といはれ、構內には五千人の客が樂に入れるといふ待合所があり五本の指のように突出してゐる其の他の突堤□岸壁を合せると延長約二里、四千噸級の船が一時に四十艘をずらりと並んで橫著ける事が出來、おまけに其の各埠頭に一一滿鐵のレールが引込まれてゐるから、船車の連絡は實に理想的に築造されてゐるのである。

更に設備萬端整えてゐる特急アジヤに乘つて見給へ、單にスピードアツプの尖端を切つてゐるのみならず、清楚な食堂車の乘心地は之も東洋一の名に背かないものであらう。私は二等車許り乘つたが、其の廣いバネの附いた坐席は臺灣の一等車より遙かに勝つてゐるので、滿洲旅行はアジアの三等車で澤山だといはれてゐる位である

× × ×

併し滿鐵各種施設の內特に私の注目を引いた事は巨費を惜まずして諸調查及試驗機關の完備してゐる事だ。此等の調查機關とは尨大な調查部を始め、滿洲事變直後の昭和七年一月に組織された經濟調查會、東京支社に設置された東亞經濟調查局、哈爾濱事務所にある北滿經濟調查所等の純調查機關以外に、中央試驗塲、農事試驗塲、地質調查所、衞生硏究所、獸疫硏究所等の科學硏究調查機關がある、更に滿洲に於ける資源、產業全般に關する標本及び其の參考資料を蒐集陳列して產業の振興發達に寄與せしめてゐる滿蒙資源舘は大連に於て見逃してはならないものである、かくの如く滿鐵は滿洲を始め中北支に亘つて一般經濟調查及び資源調查以外に、更に歷史、文化及び政治、思想問題まで廣範圍に亘つて詳細なる調查によつて如何に日本の大陸進出に多大な寄與をなしたか知れないのである。滿洲國が世界環視の下に極めて急速度の發達を遂げつつある事は、主として滿鐵の調查した貴重な資料に基いて着着建設工作を進められて來たものと極言しても差支はない。羅馬は一日にして成らざる如く、滿洲國の生成發展は滿鐵の力に負ふ事如何に多きは現地を見て更に其の認識が深められたのである。

× × ×

滿鐵は政府と一般民間の出資による特殊使命を有する國策會社で、現在資本金八億圓、拂込金六億七千六百二十萬圓に加ふる社債及び借入金が十億圓を突破してゐる厖大な資本集團であるが、過去に於ていくたの公共事業を經營してゐながら株主に對して年八分の配當、社債等の所有者に對して市塲の金利に相當する資本利子を支拂つても尚綽綽として餘裕あるのは滿洲に於ける資源が極めて豐富で、而も從來は殆ど凡て滿鐵の手によつて開發されて來たからである。滿鐵の關係する從業員は昭和十一年三月末の現在によれば月俸社員一◯、九二八名、雇員五、九◯四名傭員日本人一七、四◯八名、滿洲國人一一、一一五名合計四五、三五五名で、之に鐵道總局從業員約十萬六千名を加ふれば十五萬人を突破する大世帶である。其の他直接間接に滿鐵に寄生して生計を立つてゐる日本人及び其の家族の數を入れれば、滿洲在住四十餘萬人の日本人の少なからぬ部分を占めてゐる事は明かである。滿洲國成立以前の滿洲が帝國の生命線であるといふ事が取りも直さず滿鐵の事業が帝國の生命線である事を意味してゐたのである。滿洲へ視察する者は何人も偉大な滿鐵が國策に沿ふて如何に躍動しつつあるかを感ずるであらう。【寫真は東洋一の大連埠頭】

16 高雄市營プール 愈愈今月中に竣工
17 衛生組合を活用 花蓮港・窮餘の一策
18 圖像:喜びのスベイン前皇帝
19 愛人に死の抗議 棄てられた女 自殺を企つ
20 米管講話會 嘉義て開かる
21 部落振興論文 高雄州で募集
22 中松郡守披露宴
23 中松郡守歡迎會
24 樂滿部長三日着任
25 消息報社消息
26 彰化市內の校長打合會
27 臺南の結核療養所 目下建設地を銓衡中
28 お賽錢を盜む 不敵の賊臺中署が檢擧
29 トラツク顛覆 乘務員三名輕重傷
30 尊德翁の銅像 岡山公で除幕式
31 廣告
第11頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(126)/岡田三郎;三浦杏介
02 半島の映畫熱 注目すべきその將來/岩崎昶
03 圖像:子供/池上富久一郎
04 不老長壽の研究(二) 米國に於ける
05 兔の自述傳(一) 龜に敗けた雪辱も成り 今は國策線の花形
06 龍骨車 聖林の美談 ルイス孃の孝行振り
07 圖像:臺銀裏風景(臺展)/山田東洋
08 學藝消息 イタリヤで 偵探小說嚴禁
09 圖像:籾ほす(臺展)/田中博
10 心聲漢詩

杏庵甥爲南支派遣軍慰問使之一人將赴粤時因來告行有感賦送/瘦菊、杏庵赴粵延期又依前韻再賦一律/瘦菊、粤行不果戲成卽用瘦菊舅父賦示瑤韻/杏庵

11 廣告報社消息
第12頁
夕刊第1版
序號 標題
01 日滿綜合的生產力擴充 資本、技術の交流促進具體策 日、滿間に諒解が成る
02 日、滿、支を一體とする 綿業統治機關創設
03 ソ聯國防飛行科學 協會長罷免さる
04 伊號六十三潛水艦 僚艦と衝突沉沒
05 全豫備召集案 瑞西國會て可決
06 支那向け綿布 積出解除さる
07 眾議會豫算總會終る 秘密會で質疑續行
08 大學の再建に 文相が堅い決心 貴院本會議の應答
09 道清鐵路以南の地區で 敵約一萬を包圍猛攻
10 浙贛鐵道、肇慶 南寧等を大爆擊
11 敗殘兵討伐に伴ふ 廬山外人の損害 我方は責任を拒否
12 チアノ伊外相 近く波國を訪問 獨政府首腦とも會見
13 圖像:貴族院本會議
14 吳將軍、近く全國に 單獨和平宣言を發す 更に全國抗日軍に呼びかく
15 欠申する連絡委員會 政府の用心も杞憂か
16 東部ラングーンで 電車燒打事件起る 緬甸の勞働爭議擴大
17 海外在住同胞からの 國防献金、公債購入額
18 對英潛水艦均等 保有要求の內容 ドイツ政府が發表
19 總動員(54)/長田秀雄;夏目醇
20 邵力子戰地黨政委員會秘書長に
21 明日の天氣
22 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 乃木號復航には 夜間飛行を敢行 臺北着は五日早朝
02 總長の處斷に不滿 蠟山教授も辭任か 經濟學部再建、法學部に波及
03 盤谷丸寄港
04 南支軍慰問團と 音樂會の報告
05 臺灣糖進出に大波紋 外商筋が圓價の開きを利用 上海砂糖市場大暴落
06 高千穗丸神戶出航 兒玉、清水氏等乘船
07 業態別經濟講習會 十五日から四日間開催
08 志願者は全部收容 基隆市・十一學級を增加
09 呆れた獸醫 情婦の結婚を邪魔し 嫌がらせや恐喝を行ふ
10 城北の防空訓練 けふ午後行はる
11 地方長官から 奉祝電報奉呈 御慶事の際の行事
12 光榮の乳人決定 宮內省より發表
13 薄氣味惡い 香港の表情(上)/竹內清海外遊記

朝霧に煙る夢の港

乘って來たが今日正午出帆するため其れに間に合ふように急いで此の原稿を書き始めたので十分なケン筆は揮へないがせめて香港の表情だけでも戰場や占領地域へ行くのは經驗があり、十分自信はあるが香港は「支那のイギリス」であり極めてデリケートな環境下にあるので南支那海二日間の航海中いろいろ想像をめぐらし實を云ふと不安を抱いたのは心臓の弱い筆者として無理も無いのである。併し六尺豐かな容貌魁偉にして日本人離れをした江花臺北州高等課長と同船だったので僕が鞄持ちをやるから香港の街を歩く時は必らず課長殿が先途に立ちイザと云ふ塲合は彈除けとなって貰ふ事に約束が成立し大船に乘った氣持ちで安心が出來た。

香港は朝霧に煙ってゐた、市街背後の山と云ふよりも丘陵には點々として白堊の洋館が港を見下ろしてゐる。幼い頃夢に描いた外國の港だった殘念ながら日本では見られない美しい港である 港として自然の條件が完備してゐるからではあるが風景にも多分に惠まれてゐる、港內には日章旗を掲げた船は一隻も無い 流石に外國の港だ上海で見馴れた白っぽい英國軍艦が三、四隻碇泊してゐる、航空母艦が岸壁へ橫付いてゐるのは意外だった、日本の航空母艦を目近かで見た人はまれだらうにところが此の橫付母艦は實に貧弱極まるもので航空母艦としては風上におけない代物だから橫付けにしてあるのだらう、それとも軍艦をすら見た事の無い支那人をコケおどしのつもりかも知れない、

英國の「支那外交」を感じガラーンとして靜かな廣い港內に落ち付きを感ずる前に「オモ家を失った玄關」を感じた。

我等が乘る只一艘の日本汽船は悠々港の中央に碇泊するや堂々たる體格の支那人檢疫官が二、三人の部下をつれて梯子を上って來た、二、三等船客は全部デッキに整立しパスポートとコレラ、ホーソ注射證明書と差出しながら檢疫官の閱兵?を受けた證明書だけで信用出来ないと見え五、六人に腕をまくらし注射の跡を點檢した、一等客は食堂に集合し移動警察官が提出した船客名簿と付き合せ一人一人が例のパスポートと證明書を差し出した、檢疫官は極めて應鷹な態度で處理した、正直なる我が江花高等課長も腕をまくし上げ被告が裁判長の前に立った如く(少々大ゲサだが)檢查を受けたのであった、珍らしそうに斯んた事を書かなくとも入港行事として當然な事ではあるが檢察官が支那人である事に僕は一種の示唆を覺えたのだ。

長い岸壁の一角へ突出する、さゝやかな大阪商船棧橋に橫付いたが旅館も何もアテが無いので荷物を船に置いたまゝ陸したものの先だつ物は金だ、勿論大金?は懷中して居るが、此處は「支那のイギリスなので日本金では一厘も通用しない。香港上海銀行發行のドル以外通用しないのだ、先づドルを握る必要上同船の徐君の案內で臺銀支店へ行った。外國に在る我臺銀支店ではあるが行員は別に懷しいような表情もなく支那人も英人も僕等も何んの差別もなく待遇した。それでよろしい。

さてお使ひを貰った子供みたいに街へ出た、實に驚くべき立派な街だ。殘念ながら臺北の榮町なんか引合ひに出せないが銀座だって僕と總督さん以上の差がある。お祭りのように人間共が通ってゐる。商館には商品が充實してゐる。併し不思議な事にはイギリスであり乍ら街を通る人間も商店の主人も店員も全部支那人だと云ってもよからう、一體英人共は何處に居るのだ?彼等は支那人と競爭してコセコセ商賣などして勞力を費さないで丘陵の別莊に住みながら頭で儲けてゐるのだ。つまり好い所だけを喰ってアトは一切支那人にやらせてゐるのだ、尤も世界一の殖民地を持ってゐるのだから一々真面目に「英國民化運動」などしてゐた日にや勞力ばかり掛って儲けが尠くなる。香港と上海を一目見ただけで英國式植民政策が解るような感がする。より大きな物を摑むにはズルズルやるに限るコセコセしてゐては大魚を逃して雜魚しか得られない、何んと云っても支那人の取扱ひは日本より上手である事だけは間違ひない、日本は血を流してゐるのだから英國より數倍上手にならんとソロバンが持てない(寫真は香港埠頭)

14 茲に馬鹿者 人違ひで傷害
15 タクシーが 街路樹に激突 乘客三名瀕死の重傷
16 米國で今度は 四ツ兒が誕生 全米に又も話題
17 性懲りなき男 出所して又盜む
18 總督府辭令
19 今晚の放送
20 商況 三日前場
21 難破船を 引上ぐ
22 富士丸無電
23 定期航空
24 人事.消息
25 今日の興行
26 廣告
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(39)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 國民榮養法を制定せよ(上) 食糧問題の合理化 主婦の榮養知識向上から/阿部謙三
03 赤ちゃんの榮養 齒數で加減する これが合理的な方法です
04 圖像:金門灣博の交通通信館
05 家庭婦人の常識集(1)
06 さつま芋の お料理三種
07 紙上病院
08 遊んだあとで 頂く輕いお菓子 その作り方を紹介します
09 水餅を焦げつ かさぬ法
10 胸やけの 簡易療法
11 廣告
第03頁
夕刊第4版
序號 標題
01 謎の星「火星」が愈よ 我が地球に近づく 大正十三年以來十五年振り 來る七月廿八日に
02 北極が溫くなる
03 新民報國語學習新聞 今日の歷史
04 六年つゞけた貯金 國防費に献金 大阪市の愛國少女
05 圖像:これでも立派なスキーヤーよ!
06 ライオン君も 非常時食事 馬の肉をゃめる
07 圖像:滿洲の春
08 童話 デモステネス(上)/青柳瑞穗
09 氷滑走は何時頃 何處で始つたか?面白いその歷史と種目
10 カタカナ欄 マメ・タヌキ 「イチマツ」ノハナシ
11 滿洲の驛名 四月から左書き
12 圖像:兔の鄉土玩具(二)
13 僅か十六歲で 身長が五尺七寸 鳥取市の巨人兒童
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 現行農村自治行政の 劃期的機構改革案 十日頃眾議院に提出頭條新聞

【東京三日發同盟】內務省では現內閣が實現を企圖せる唯一の內政改革の重要立法として懸案の農村自治制度改革案を今議會に提案するに決し目下法制局との間に法文化の整備を急いでゐるので大體十日頃には眾議院に提出する運びに至つた卽ち右は現行地方行政機構の根幹を為す府縣制、市制、町村制など地方制度の內町村制の全文改正を斷行せんとするもので改正條文は約二百條に及ぶ見込であるが今回の町村制改正の根本方針は長期戰に備へ銃後農村の全面的機構の改革を行ひ農民の生活實情に立脚して自治制度の整備擴充を遂げ今後の國政の必要に對應し得る農村自治制度の完成を期せんとするものでこれが實現は現行農村自治行政の劃期的改革を齎らすものとして重視されてゐる。

02 經濟の發展に依り 自ら解決の途あり 第三分科會で藏相、見解を披瀝 公債對策
03 不法挑戰國に對し 斷乎反擊の用意 外相、帝國の態度を表明
04 けふの兩院
05 十三年末現在 國債と地方債
06 今後二、三ケ月すれば 國府に變動起らん ブ紙記者の談二三要人軍人脫出か
07 大陸移民の理想鄉 新衣食住樣式の確立に 勞働科學研究所躍起
08 糖業試驗所の官制改正公布
09 コロンビヤ新公使 きのふ着任
10 採炭案通過せば 直に採掘を開始 四千萬圓の會社を設立
11 後鳥羽上皇を偲び奉る 官樣方の献詠歌
12 英國防豫算總額 國際情勢の緊迫を反映
13 造船資金 一億五千萬圓 消化し盡さる
14 共產黨、蔣政權を奪取 國家並に民族を分裂せしむ
15 砂糖の第三次 追加供給 十五萬擔と決定
16 第八路軍の暴狀! 我が河間占領で判明
17 石油消費者座談會 組合結成に意見一致
18 羅東水害豫防組合 評議員處女選擧 七日各區で施行
19 大阪商船臺灣出帆
20 近海郵船基隆出帆
21 辰馬汽船
22 大連汽船
23 ル大統領の行動は 米の平和を危殆にす 下院の十氏が共同聲明
24 又邦人旅行者を 新嘉坡で不法臨檢 我總領事館嚴重抗議
25 興中公司株式開發會社へ 讓渡を完了
26 佛、人民戰線の援助を諦む? レ元法相アンデ一に赴く
27 本日の天氣
28 廣告
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 輸送力不足は責任問題 官民が協力して對策を樹てよ社說

最近本島經濟界に於いて非難の的となつて居るのは官鐵の輸送力の不足問題である、卽ち鐵道部の有する現在の輸送施設では殺到した貨物を輸送する事が出來ないので、島內より島內への出荷を始めとして島外より島內への入荷も輸送力の不足に依つて南北兩港と沿線各驛には滯貨が山積し、一般經濟界は勿論產業界に對しても多大の支障を與へて居る本期の如く島內主產物である砂糖が未曾有の新記錄二千二百萬擔の生產を豫想されて居り、米、石炭、青果の大增產に加へて島外よりの輸移入貨物も島內經濟界の飛躍的發達を反映し急速度に增加を示して居る、然るに官營鐵道の輸送力は貨物の增加に比較して擴充しないので昨年一年間は殆ど滿足に貨車を配給した事がない狀態である非常時局下に於ける交通機關の整備は最も緊急を要すべき重要懸案であるにも拘らず一時凌ぎの姑息的手段のみを以て輸送力の不足を緩和せんとする事は一大責任問題である。

督府の本島統治政策の上から見れば本島は帝國南方國策の重要據點を占めその地理的地位を利用して產業並に經濟の開發に官民が協力してペストを盡し努力して居るが、その生產した貨物を滿足に輸送出來ない事は實に遺憾に堪へないところである由來殖民地開發の第一妙諦は交通機關の整備を計る事にある、本島を統治して以來四十餘年を閲し、產業界、經濟界とも隔世の感がある位に進步發達を示して居るが、交通機關のみは四十年一日の如く舊態依然として根本的大改革を斷行して居らないその為めに貨物の輸送能力は貨車と機關車の不足と鐵道線路の改善が出來ないのを主因として貨物の出廻り繁忙期である十一月から五月迄の半箇年間は貨車不足に依つて滯貨が山積し非難の聲が絕えない本問題は單に鐵道部當局のみに責任を負はすべきではなく全島民が起つてその根本對策を檢討せねばならない

貨物車の不足と線道の根本改善を斷行しない限り官鐵の輸送力を現在以上に增加されない狀態にあるとすれば、督府當局としても從來の如き姑息的豫算を以て一時を彌經する事を許されない時代に到達した、農業を主要產業とした過去に於いては出廻り貨物の增加率も急激ではないが、最近の如く工業臺灣の建設に邁進しつつある時代にあつては出入貨物が急激に增加して居り、官鐵の輸送力もそれに追隨して擴充に拍車をかけねばならない。然るに近年來の織道整備豫算から見るに年年增加を示して居るとは言ひ乍らも財源不足を理由として根本的改革を斷行する豫算を承認して居らないので輸送力を擴充する事が出來ず、島內產業の發達に一大支障を與へて居る非常時下に於ける一時的現象であれば、國策に順應する見地よりして我慢すべきであるも、現實に貨物が增加して居るも輸送力が不足して居る斯る現狀を示して居るにも拘らず根本的對策の確立されない事は臺灣交通史上に一汚點を印するものである。

臺灣の現狀より見れば、今後の產業界は逐年開發されて行くものであるから、貨物は增加こそすれ減少する懸念がないものと豫想すべきである。この見地よりして官鐵の輸送力擴充對策も十年や二十年後の輸送量の增大を豫想し根本的對策を樹立すべきである。その對策としてはこの際鐵道當局のみに全責任を負はすよりも本島重要統治問題として督府が中心となつて官民合同のもとに交通機關調查會を設置し官鐵の輸送力擴充を計る為めには如何なる方策を立てるべきかに對し、徹底的檢討を加へ、鐵道豫算も一般督府豫算と分離して獨立會計と為し根本的改善を斷行すべきである。現狀の如く五千四百輛の貨車要求に對して半數の配車も出來ない狀態に放置して居る事は督府の交通政策が奈邊にあるかを疑はれるものである。本問題は單に交通局にのみ責任を負はしむる事は苛酷であり、官民が協力してその對策を一時も早く樹立し、輿論として献策すべきである。財務當局が財源難を理由として鐵道輸送力の整備費に對し一般行政費よりも優先的に承認を與へる事が本問題解決の捷徑である

02 新防空法に基く 初の全島綜合訓練 訓練計畫部を府內に置き 來る三月上旬に實施
03 敵機襲來の警報に 一瞬、城內は黑一色 活潑、一糸亂れぬ昨夜の訓練
04 渡航協會北區 支部創立打合 あす蓬萊閣で
05 臺北鐵工業公會
06 建國祭愛馬大行進 紀元節の佳辰をトして 全島各地で行ふ
07 三百頭連ねて行進 臺北州の實施プラン
08 戶水知事初巡視日程
09 日獨觀光團交換 觀光協定初の催し 獨逸側年末に來朝
10 派遣選手出發延期
11 屋賃值上げ待つた 家屋稅の借家人轉嫁は不都合 抑制に北署乘出す
12 賭博常習犯 一味に罰金
13 基隆華僑新民公會一周年記念
14 お復の大掃除 臺北小公學校兒童 海人草で蛔虫退治
15 整形外科の驚異 下脚部を切り取つて 太腿接續手術に成功
16 ときのこえ
17 圖像:城北地區防空訓練
18 防諜の完璧に 積極的活躍 基隆防諜聯盟の計畫
19 新竹市表町に 三等局設置要望 大野郵便局長實現に邁進
20 人事.消息報社消息
21 廣告
第06頁
日刊第3版
序號 標題
01 蔬菜の輸送試驗 協力に意見一致 專門委員會で具體案を考究 臺滿經驗懇談會開かる
02 內外鹽務會議で工業鹽割當決る 本島は明年度十五萬瓲
03 貯蓄債券賣出前 早くも豫約濟 島內割當六千通
04 勸業銀行總會 宮澤理事上京
05 天井打相場で 丸糯米が反落 蓬萊米も軟化
06 滿洲奧地向きの 大量輸送を企圖 臺滿經濟懇談會に於る 殖產局長の挨拶內容
07 明年度の輸送力 依然樂觀されぬ “擴充豫算削除さる”
08 戰時物價の動向と(下) 物價政策の新段階
09 昨年島內田畑利廻 平均八分に昂騰 勸銀調查課發表
10 照明燈
11 市價及商況 三日
12 廣告
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 ラヂオ
02 講演 中等學校を卒業する 人人の父兄に/田澤義舖
03 子供時間
04 コドモの時間 童話リレー/山口充一;細野浩三
05 物真似 聲の代用品/鈴鈴舍馬風
06 講演 節分の行事/伊藤慎吾
07 料理献立
08 幼兒時間
09 晝間娛樂時間 レコード演奏
10 講談 次郎長外傳 吉良の仁吉/神田了山
11 落語
12 歌謠曲
13 圖像:銃後奉公相撲
14 孝子の印籠 巨匠吉田奈良丸師大口演 五日よりタイゲキ
15 大都の春季超特作 「真田十勇士」決る
16 山路主演で 「俠艷錄」製作
17 小崎政房第二作 「田舍大學」
18 廣告
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 「歲は取つても」六十翁好評を博す 美濃庄の國演會好成績
02 “空襲に備へよ”あす新化街で防空訓練
03 日本精神を高揚 善方、樫葉兩氏埔里で講演
04 新營街はけふ
05 岡山の官選街協 二名補缺さる
06 圖像:公定價格品展示會
07 臺灣體協陸上競技 (終)公認新記錄並五傑
08 兩公合併問題に 當局の態度遺憾 竹山庄協議會で蒸返すか
09 圖像:故櫻井錠二博士葬儀
10 旗山郡の行事 日本精神發揚週間
11 從軍者の修養會 員林郡役所にて開催
12 竹東公蘇訓導 勇躍壯途へ 官民に送られて
13 桃原伍長街葬 桃園一公に於て嚴修
14 員林郡警察異動
15 金物類を窃む チンピラ二人組 員林郡に檢擧さる
16 淡水街に第二次 金總動員週間
17 部落振興研究會 三峽教聯の主催にて
18 ローカル.セクション
19 廣告報社消息
第09頁
日刊第6版
序號 標題
01 青年の指導目標に 先づ體位の向上 厚生省に採用を建議
02 銳敏を電流計
03 豫算總會とは 一體どんなものか
04 無禮のフランス アグレマンを拒否
05 圖像:ドイツ內閣廳の偉觀
06 二億圓の財產が 年年火事で燒失 資源愛護に火の用心
07 天然絹に優る 新發明の人絹 原料は石炭とヒマシ油
08 煉炭雜話 さて惡臭を拔くには
09 豆科學
10 廣告
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 建國祭を壽ぐ臺南市 豪華版を展開せん 各種行事を着着準備中
02 花蓮港廳主催の 馬耕競技會好成績 內地に比べて遜色なし
03 彰化市の建國祭
04 軍事援護打合會 來る十三日高雄州にて
05 兒玉軍司令官 臺中州下を視察
06 高雄州派遣の 皇軍慰問團 きのふ壯途へ
07 高砂族國講會 愈よあす開催 臺中市明治小で
08 優良部落審查 州の八委員來屏
09 圖像:世界最大の萬博
10 高雄競馬愈よ開幕 新裝なる新競馬場で
11 臺南市の十四年度豫算 百五十三萬圓 昨年度に比し若干增加
12 高雄市は三百萬圓
13 梧棲築港を視察 臺中市議及び商議 一行八十名現場へ
14 北支の玄關と 滿鮮印象記(四)/陳逢源海外遊記

滿洲國の人口と農業移民

滿鐵の特急アジヤに乘れば一二等は殆ど日本人のみで、各停車塲に於て昇降する乘客も日本人の數が極めて多い。北支の各線路も同樣の感じがする。私は滿洲事變に引續く日支事變を契機として大量の日本人が大陸へ大陸へと膨脹しつつある有樣を眼のあたり見たのである。事實に於て最近滿洲及び北支に於ける日本人の增加率は驚くべきものがある。

然るに滿洲國の統計を見れば康德四年末の總人口三千六百六十七萬人に對し、漢民族が其の八割以上を占めてゐる二千九百七十三萬人、滿洲族が其の一割二分弱の四百三十五萬人、其の次ぎは蒙古族の九十八萬人、朝鮮の九十四萬人、日本の四十二萬人、回族の十九萬人、其の他の六萬人といふ割合である。卽ち五族協和の日、鮮、漢、滿、蒙の內、漢民族が原住者の滿洲族に比して壓倒的に多いといふ事が注目を要する。此等漢民族が關外の滿洲へ移住開始したのは明朝以降の事で、清朝に入つて益益旺盛となつたため乾隆年間には滿洲及び蒙古に其の移住及び開墾を禁止したが、それでも尚渤海又は長城を超えて恰かも水の低きに就くが如く滿洲及び東部蒙古には年と共に漢民族の數を增加した、卽ち漢民族は渺茫たる滿蒙の草原に於て低位の生活と强固な忍耐力を以て倦むところなく開墾事業に努力し遂に世界に知られる農業滿洲の基本的條件を完成したのである

× × ×

かくの如く五族協和の主導者たる日本人の數が餘りに少數であるのと、日本國內人口過剩問題の解決策に加ふるにソ聯に對する國防的見地に立脚して、滿洲國の成立と共に早くも農業移民の必要が國策として登塲して來た譯だ、かかる農業移民の內朝鮮人移民も考慮され、又實行されつつあるのである、滿洲大量移民計畫の內容は昭和十二年より二十個年間に百萬戶(五百萬人)の日本農民を移住し之を便宜上四期に分かち、五個年を一期として第一期十萬戶、第二期二十萬戶、第三期三十萬戶、第四期四十萬戶、合計百萬戶の移民を滿洲へ送らんとするものであるが、此の百萬戶計畫に併行する青少年移民の入植によつて二十年後の日本人が滿洲國推定總人口五千萬人の一割を占め以て五族の中核たらしめんとするにある。

而して百萬戶の移民を收容するには農耕地一千萬町步と、放牧採草地五百萬町步の土地を要し、此の適地を主として北滿の未開墾地及び購入地を以て充當せんとしてゐる。此等移民に對しては一戶當り五百圓以內の補助金と、資本金五千萬圓を以て組織された滿洲拓殖公社より一戶當り千九百圓を限度として資金を貸附ける事になつてゐる。

尚朝鮮人移民に對しては滿鮮人間の民族的軋轢を防止する見地から集結限地主義を採用し、今後一個年一萬戶を目標として入植する方針である。

× × ×

併し經濟的に見て從來滿洲農業移民に對して可成悲觀說が行はれて來た。卽ち滿洲人の生活程度が非常に低く、且つ主要作物たる大豆等の價格は世界市塲に於て左右されてゐるので、生活程度の比較的に高い日本農民の生活を賄ふだけの收入が得られるか何うかといはれてゐる。滿鐵調查部の鈴木小兵衞は其の主著「滿洲に於ける農業機構」に於て次の如く斷定してゐる。

「農業移民の可能性を主張される論者は屢屢內地農民の資本と技術とを其の可能性の理由とされるが、其の資本が移民會社より貸與される塲合にはそれが非常な長期、低利なものとしても、其の元利の償還は結果に於て大なる負擔となるべく、所謂自給自足政策とそれ自體に喰違ふものであり又技術に於ても內地農民の修熟する所は極めて小地積への集約的農法であり、滿洲の如き廣い面積の農法へは寧ろ不慣れであり、廣い地域の農法氣候に旣に多年修熟せる滿洲農民にどれだけ優越するやは疑問の餘地があらう。改良種の利用、農具の利用、農具改良害虫驅除等等の方法の研究に於て其の結果滿洲農民と雖も利用し得るものであり、內地よりの農業移民の不可分な優越として見得ないのではないかと思はれる」

× × ×

だが滿洲への農業移民は上記の國策として旣に强き要求の下に行はれつつある。滿鐵公主嶺農業實習所長宗光彥は曾て「農業の國滿蒙」と題する談話の內に曰く「大體滿洲は一家族五人位で五町步の畑作經營を行へば一年に約三百圓の收益がある此三百圓で家族全體が生活して行くのであるから決して贅澤は出來ない。日本民族發展の第一線に立つて滿洲を第二の故鄉として骨を埋めるといふ堅き決心を以て農業に精出す人を廣き滿蒙の天地は迎へてゐる」卽ち滿洲移民問題は須らく經濟問題を乘越えて特に精神的に行はれなければならぬものとして强調されてゐる。かくの如く滿洲移民は樂悲兩說が對立してゐるが、今や日滿兩政府が强固な決心の下に之を遂行せられつつあるので其の將來は頗る期待せられてゐる(寫真は奉天清太宗の北陵)

15 優良保健組合表彰
16 公學校の增設 嘉義市當局猛烈に折衝
17 嘉義家政女學の 移轉先愈よ決定
18 彰化市武道大會
19 南部籠球大會 あす南師コートにて
20 高雄市皮革組合 役員會を開催
21 高雄市營アバート 近く工事着手
22 豆腐商の同業組合創立總會
23 赤堀高雄州知事 新任の行事日程
24 消息報社消息
25 日本精神強調週間 屏東市の行事
26 擔保品不足を 理由に契約拒絕 農會と入札者が對立
27 臺南代用品展覽會 盛況を豫想さる あす產業館と公會堂で
28 旭公の舊建物 敷地競爭入札
29 中松新營郡守歡迎會
30 パールバツク 女史の支那論
31 廣告
第11頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(127)/岡田三郎;三浦杏介
02 農民文學の使命(上)/有馬賴寧
03 圖像:嵐と見へぬ帝大風景
04 櫛の變遷史 始まりは神代から
05 兔の自述傳(二) 龜に敗けた雪辱も成り 今は國策線の花形
06 龍骨車 英國のレイ孃 オハラ役を務める
07 圖像:濱邊に憩ふ(臺展)/竹中正義
08 學藝消息 三千五百弗の入齒
09 心聲漢詩

贈諸友叢慶堂過存/覺齋、致諸友並謝歐子招飲/覺齋、大甲鐵砧山脚吳淮水氏掘地得一石狀如頭顱口鼻天成略加彫琢成一巨人置之山巔因双耳缺如號曰沒耳尊歌以紀之/其美、作書酬同人/翕庵

10 新刊紹介
11 圖像:道川海岸(臺展)/山崎勝明
12 「左樣なら」一番美しい言葉
13 サンガー夫人 未だ老ひず
14 最後の晚餐 空中で飲めや歌へや
15 廣告
第12頁
夕刊第1版
序號 標題
01 興亞院と外務省の 主管事務の區分 清水外務次官の答辯
02 愈よ三月十日限り 舊通貨の流通禁止 聯銀券の流通強化策
03 新任駐支佛大使 赴任の途に就く
04 滿鐵調查機構の一大擴充を計畫 人物の養成に重點
05 英の對蔣援助情況 ロイター通信が報道
06 ヘロナ市に向け進擊 フ軍の戰果目覺し
07 ソ、洪の外交關係 事實上斷絕の情態 ソ聯、公使館閉鎖を要求
08 米穀會社案速かに 今議會に提出せよ 全國米取引所が決議
09 中央物價委員會の 機構整備擴充案 きのふ總會で正式決定
10 第一、二兩特委を解消 常時實行機關を設置
11 米國の世界平和 破壞工作を暴露 伊紙、米外交政策を痛擊
12 米外交政策の基調 ル大統領、記者團に釋明
13 ドイツ空軍 三司令區に分割
14 商業實踐講習會
15 總動員(55)/長田秀雄;夏目醇
16 北滿入植開拓地の 建設作業を促進 優秀者に特別訓練を施す
17 明日の天氣
18 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 出でよ、校風を誇る 僕等の學校體操 文部省、全國に立案を通牒
02 化學日本に凱歌 泥炭から液體燃料 秋田で摘出に成功
03 富士丸入港 話題も賑やかに
04 白衣の勇士 けふ富士丸で歸還
05 白衣の勇士 臺南へ向ふ
06 赤崛知事赴任 塚本勸業課長も
07 臺北州渡航協會 各支部の創立を待つて 愈よ來月中に發會式
08 正しい發展へ 日高外事課長談
09 銀幕の女王來る 花嫁となつた早苗さん新郎と 樂しい蜜月の旅に
10 怖い鐵線橋も 這つて行かうね 新婚旅行の思ひ出に
11 薄氣味惡い 香港の表情(下)/竹內清海外遊記

無氣味な街の表情

街の表面には抗日も親日も無く大砲の音なんか感じられない、奧地を失った玄關だけと云ふ感じも全然なく只繁華な大都會である。奧地は失ってゐるが金持ちの避難民眾が一帶に何十萬も香港目指して押し寄せてゐるので香港そのものとしては賑やかになるのは當然だ、併し避難民は金持ちばかりではなく着のみ着のまゝな者も數萬居るらしい、晩になる□軒下に死骸のように寢てゐるのを見た、街には何十種と云ふ新聞を賣ってゐるが全部抗日色彩のものばかりで居る、天演日報が親日和平を書いたために主筆が抗日テロに追はれたと云ふ話をきいた、表面の香港を見ながら裏面の香港を想像すると賑かな街の風景は美しい毒草のような氣がしてボンヤリ街を歩く氣持にはなれない赤い表紙に「戰時日本」と白く抜いた雜誌を街頭に並べて賣ってゐるので買って見た、「戰時日本研究會刊行」半月刊第五期、宋斐如主編と書いてある、勿論抗日雜誌だ、目次を見ると

 近衛內閣的瓦解與平沼內閣的前途。日本政變下的財政支持力再估計。戰時日本勞働者的重負、第 期抗戰的敵我情勢最後に講座と記し「日本帝國本質論」なんて書いてある筆者は主筆だが勿論出鱈目の羅列だ。

 拂曉のテロ

香港の旅舍で一夜を明かすと翌朝日本領事館から旅屋へ電話で今曉三時頃日本人が支那人テロにやられ生命危篤だが心當り無しや。との照會があったのでヒヤリとした。英字新聞夕刊に此の事件が報道された、旅行者でなく香港在住の日本人電氣技術者で三十七歲の獨身者、犯人は自首したが供述によると兄弟が軍人で日本軍に殺されたからカタキを討った、と云ってゐるがウソでテロ團員の一人であるらしい、今日街を歩いてゐると軒下に店を開き「汪精衞先生重要建議」と書いた小冊子を並べてお爺さんが賣ってゐたので買って見ると昨年末の和平聲明だった。此の册子は林柏生が刊行して各新聞にはさみ込む計畵をしたが抗日團のため阻止され街頭へ 出なかったが二、三日から街頭へ出たものらしい、和平を望む空氣が日に日に濃くなってゐる事を物語ってゐる、併し一般的に和平希望が濃くなるに反比例して抗日團體の暗躍が活潑となる事が豫想される、

第二夜の夢を破られたのは午前三時だった、パンパンと銃聲が街からきこえた。さてはと窓下の街路を見ると巡警がトラックに積まれ走ってゐる。銃聲はピストルと思はれる、五、六發でやんだ。相當なテロ事件と思はれるが此處は外國なので此の原稿を書くまでに一向消息を知る由がないので此れ以上書けない昨日九龍へ行って見たが廣東行停車場も今は空家になってゐる到着出来なかった廣東驛貨物(占領當時の)が今も停車場附近に積まれてある、一寸氣の毒みたいな感もした、もう出帆時間がないのでやめる。二。三日後に廣東へ行く一人ぼっちなので心細い。(終り)

12 臺北州下弓道大會 十三團百餘名參加し あす武德殿で舉行
13 中堅青年講習會 廿一日から淡水で開く
14 產組宣傳標語 新竹州支會で募集
15 永雄博士も辭表を提出 これで十四氏が辭職
16 ソプラノ歌手 喜波貞子さん ローマで絕讚を受く
17 女學生に戀文 徘徊中の車夫御用
18 今晚の放送
19 商況 四日前場
20 基隆屬練武場 盛大に落成式を舉行
21 啟明講習所研究會好成績
22 吳明捷君は臺拓入り
23 總督府辭令
24 定期航空
25 人事.消息報社消息
26 今日の興行
27 廣告
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(40)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 國民營養法を制定せよ(下) 今の女學校教育は 營養知識が不徹底 食品にはカロリーを明記せよ/阿部謙三氏
03 個性美の發揮 吉行あぐり女史
04 圖像:出羽湊結婚式
05 お料理に使ふ 藥味の話 いろく藥效がある
06 就學に故障はないか 入學期を前に控へて 肉體、精神を檢查せよ
07 寒風に備へて肌の營養 荒れと疲れをなほすには?
08 兔肉の磯邊揚
09 紙上病院
10 革手袋の選び方 手入の方法は御存知?
11 湯氣に曇る眼鏡の惱み かうすれば解消
12 油斷のならない 口臭の原因/安澤要
13 揭示板
14 廣告
第03頁
夕刊第4版
序號 標題
01 わが國にも愈よ テレヴィジョン時代 野球をくから見られる 四月頃に試驗放送
02 ゆかりの下關に 乃木將軍の銅像
03 新民報國語學習新聞 今日の歷史
04 武運長久祈願に 全村民朝參り
05 カタカナ欄 デンシヤ マツ ボンポコ。タヌキ
06 圖像:兔の鄉土玩具(三)
07 童話 デモステネス(下)/青柳瑞穗
08 圖像:北京の舊お正月近づく(上)
09 お相撲さんと戰爭 金鵄勳章を頃いた人人もある 臺灣征民には五十名來た
10 猩紅熱豫防の 注射藥を發明
11 廣告報社消息
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 將來を見透しても 相當期間駐兵を要す 國防方針 板原陸相が言明頭條新聞

【東京四日發同盟】板垣陸相は四日午後の眾議院豫算第四分科會において中島彌團次氏(民政)の國防の根本方針に關する質問に對し次の如く答辯した

戰爭の繼續中なので撤兵の如きは考へてゐない然しこの東亞新秩序建設の新段階において將來の事變を見透しても相當の期間相當の兵力を駐兵せねばならぬと推察してゐる支那の新政府と國交を結んでも防共のため駐兵するかとのことであるがこれは作戰上の關係もあり治安維持のためなど種種のことを考慮して駐兵するし又防共のためにも駐兵するので一樣には云へぬ尚防共のため必要なる兵力を駐兵するのは防共協定を結んでゐるから後のことである

更に中島氏より支那に長期駐兵することになれば內地の兵備も變るかどうかと質したに對し板垣陸相は「種種變更されると思ふ」と答辯した

02 企畫院の改組強化 陸相が中島氏の質問に達ふ
03 臨時資金調整法中 改正法律案の要項 近く議會に提出す
04 三和銀行異動
05 日本米穀會社案 農相、提出を決意
06 外交の春到るか(一) 歐洲の實情は秋の儘/伊藤正德
07 舊支那大使館を接收し 駐日辦事處を移轉 四月一日には盛大な祝賀式
08 圖像:貴族院本會議
09 中央聯盟を存續し 總動員運動を繼續 首相、有馬會長らに表明
10 求償條約締結を 七國と目下協商中 松島通商局長が言明
11 日滿支の經濟提携 三善氏、藏相と質疑
12 砂糖消費稅の 增徵原案成る
13 生產者の負擔 今回の砂糖消費稅增徵
14 ソ兵の不法越境 事件擴大せず
15 滿洲國政府が嚴重抗議
16 ソ兵反省せず 外交交涉に利用せんとす
17 オイルセール增產を計畫 滿鐵が撫順て
18 本日の天氣
19 大阪商船臺灣出帆
20 近海郵船基隆出帆
21 辰馬汽船
22 大連汽船
23 一部海上封鎖を解除 登洲、岐口關、萊州沿岸
24 興亞交易助成會社を設立 中旬に發起人會
25 大規模の機械農場を建設 滿拓が寧年に
26 ル大統領の釋明 倫敦政界にも反響 獨伊兩國の勝利
27 廣告
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 萬民輔翼の政治の真義 寺廟の廢止問題の歸趨に鑑みて社說

本島に於ける寺廟廢止の問題は所謂皇民化運動の烈風に煽られて一時燎原の火の如く全島各地に燃え擴つた。到るところ神像は燒かれて昇天し、祭器は資源回收の一助としてその筋へ献納された。その餘燼は逢ひに各家庭に飛火してなんの因業か知らぬが祖先の位牌までも類燒を蒙つたのである。その勢ひの赴くところ遂ひには一切の信仰對象が廢滅され、祖先崇拜の美風をも塗換へされずんば止まないかに見え、識者をして痛く憂慮せしめたのであつた。總督府當局も先般その行き過ぎに氣附き、昨年の內務部長會議の席上に於て島田文教局長から「無理をしないやうに」との注意があつたが、餘り利き目がなく最近更らに總務長官の名に於て同樣趣旨の嚴重なる通達を發したとのことである。その効果の現はれとして最近寺廟廢止の問題は若干緩和されて來た傾向があり殊に全廢に決せんとする高雄市の如きは遂に七廟宇の存置確定を見るに至つたのである。

元來寺廟廢止は曾つて本欄に於て指摘した通り本島民眾の信仰生活に繁はる重大問題であつて、決して無理にやり通せるものではない。それを時局の風潮に便乘して地方の屬僚が自己の手柄を立てる為め一氣にこれを為し遂げやうとするのは甚だ思慮の足らざる行為と言はなければならない。役人も人間である以上、時代の風潮に支配され、ややもすれば「この際主義」に靡くのは人情として誠に止むを得ない次第である、甘く往けば榮達の夢を實現することが出來、拙く行つても最惡の場合は退官あるのみである後は野となれ山となつても我關せず焉で濟むが、惡政の害毒を蒙つた民眾こそよい面の皮であり、永遠に救はれないものである、獨立獨行、氣骨のある役人は容易に得られるものではないが、せめて無責任なことを本氣でやらない良心を持つて欲しいものである、若し夫れ彼の「そんなに殘したいなら公共便所として殘したらよいだらう」と言ふ如き暴言を敢へて吐く役人に至つては吾人又何をか言はんである、市井の無賴すらも言はないことを公職を奉じてゐる者ともあらうものが平氣で口にし、而かも事苟も民眾の敬虔なる信仰の對象たる寺廟に關する問題であるに於ておやである。

獨り寺廟廢止の問題に限らず、本島に於ける地方屬僚の行き過ぎは多くの場合、地方の所謂有力者にも責任があると言はなければならない。彼等の無責任な迎合主義は多分に民眾の意志を蒙蔽し、役人の判斷を誤まらせるものである。この意味に於て罪の全部を役人に負はすとは聊か不公平であるかも知れない。斯く思ふ時民眾の無自覺が歎はしく思はざるを得ない、民眾が唯非常時局の聲に脅えて何もかも一部の迎合主義者と淺慮役人との妥協に任せ、その言ふなりに盲從するのは何よりの心得違ひである。むやみに為政者又は指導者に立て衝くことは勿論嚴に慎まなければならないが、自から進んで良き政治を施行さすべく積極的に協力することが出來なくても、せめては一つの社會的問題に對して、真實の意見を表明する位はやつて欲しいものである。これは實に迎合分子の蒙蔽を除去し、為政者をして本當の民情を知らしめ、正しい政治を行はしむる所以である。萬民輔翼の政治と云ふのは實に上御一人を戴いて民草の一人一人が悉く國家の政治に關心を持ち、善政を支持し、惡政を除去するところに深い意義があるのである。役人の機嫌を損ふことを恐れて言ひ度いことを言はずに、ただ迎合順應是れ務めるのは、反つて國事に對して不忠實になるものである。時代は國民の建設的氣魄を要求して止まない。然るに迎合と盲從からは決して建設的意見が生れて來るものではない。寺廟廢止の問題はただその一例に過ぎないが、島民たるもの凡ゆる角度に於て問題を再檢討し、真に力强く國策の遂行に協力せねばならないと信ずるものである。

02 我等の感激の眼は 東方に向いてゐる 友邦匈牙利から親善の便り
03 島都に天然痘發生 患者は中支を經て來た坊さん 直に收容して大消毒
04 種痘が最上の豫防 警務局衛生課の談
05 教員八百名の補充 內地からの應募者多數に上り 從來の補缺難を解決
06 臺北、高雄兩州の巡查定員增加 外事警察陣を擴充
07 圖像:華南日中佛教協會成立
08 業佃協調して 國策作物栽培 宜蘭郡下の試み
09 英米佛の對日壓迫 (一)東亞新秩序に脅えて
10 鍊武館落成祝賀武道大會
11 鄉土部隊の勇士 晴れの歸還
12 印度から觀光團 櫻の三月下旬に來朝
13 宜蘭の建國祭 式後に旅行列
14 南支皇軍慰問の 盛大な報告會 四日島都公會堂で
15 社會人國際式第一回卓球大會
16 國語不解者一掃近し 島都官民不休の努力で
17 戶水知事新任披露
18 ときのこえ
19 今日の興行
20 乃木號昨夜十時 盤谷飛行場出發 一路歸還の途に就く
21 白衣勇士歸る
22 勇士慰問演奏會
23 市內中等學校の 圖書館利用 北商が斷然第一位
24 定期航空
25 けふのメモ
26 廣告
第06頁
日刊第3版
序號 標題
01 東亞經濟ブロツク 綿業を計畫經營化 關係團體協議會を組織
02 蔬菜等の輸送には 時間短縮を圖ゐ 臺滿經濟懇談會の 特別委員會開幕
03 官鐵收入躍進し 三千萬圓を突破か 一月末で二千四百萬圓
04 貿易振興につき 意見を交換 稅關、植物檢查を簡易化
05 貨物の輸送高 一割四分增加 十箇月で六百廿二萬瓲
06 貿易統制と調整 近く明朗化せん
07 農會の購入豆粕 今期は意外な成功 時價との差益四十萬圓
08 丸糯取組激化し 形勢樂觀されぬ 蓬萊米は稍稍軟化
09 舊正資金需要で 赤糖の市價反落
10 石灰窒素の需要 各種肥料不足のため 今年一萬瓲に增加か
11 照明燈
12 市價及商況 四日
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 ラヂオ
02 日曜特輯ニユース演藝 切拔帳 編輯並演出園池公功/木崎豐
03 吹奏樂
04 料理献立
05 子供時間
06 詩吟物語
07 園藝カレンダ 蔬菜園藝「瓜類の栽培」/秋谷良三
08 ラヂオ・ドラマ
09 物語 チヨコレートと兵隊/谷好次
10 圖像:ユーゴスラビヤ首相スイスに滯在
11 「忠孝小笠原狐」
12 日活「遲咲きの花」
13 初の映畫世界社賞 「五人の斥候兵」が獲得
14 廣告
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 サイレン鳴れば 全市闇の世界 彰化市の防空訓練好成績
02 林園庄に農乳組合 農村經濟振興と體位向上の一石二鳥策
03 防空訓練打合會 旗山街役場に於て開催
04 北港街防空訓練
05 後龍庄の日本精神發揚週間 けふから盛大に實施
06 霧峰庄の行事
07 圖像:公用總局輝く一週年記念
08 流腦旗山に飛火 六名發病、更に蔓延の兆
09 崁頂部落獨立して 別に產組を創立 申請手續の準備に大童
10 旗山商工同組聯合發會式
11 指物職工の罷業 圓滿に解決さる
12 歸還勇士慰勞會
13 屏東中假校舍 新築地鎮祭
14 鳳山庭球大會 十二日公園で
15 鳳山鳳梨指導所練習生を募集
16 桃園信組五理事指名重任に決定
17 ローカル.セクション
18 青物相場表
19 虎尾郡料理屋組合總會開催 各店献金を提出
20 廣告
第09頁
日刊第6版
序號 標題
01 東亞新秩序の 建設と帝國海軍 海軍省海軍軍事普及部 緒言
02 支那事變の前途
03 列國海軍軍備 充實の情勢
04 米國海軍
05 英國海軍
06 圖像:帝國海軍の威容
07 蘇國海軍
08 支那事變と 帝國海軍の行動
09 東亞新秩序の 建設と海洋問題
10 戰後經營の 歷史的考察
11 結語
12 フランスの惱み ―シリア問題再燃―
13 ニユートンの プリズム發見
14 廣告報社消息
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 臺南、高雄兩州下の 山地開發調查 調查隊、いよいよ出發
02 增加學級の配置 視學會議で決定 臺南州下二百十五學級
03 全島一の競馬場 華華しく開場式 官民多數參列の下に
04 高雄秋競馬(第一日)
05 南支南洋向きの 商品展示會を開催 高雄商工獎勵館に於て
06 臺中州保育研究會 きのふ臺中教化會館に於て 表彰並獎勵金の交附をなす
07 小花中尉以下 白衣の歸還 熱烈なる出迎を受け
08 觀光都市としての 內容充實策を考慮 嘉義市の識者頻りに頭をひねる
09 北支の玄關と 滿鮮印象記(五)/陳逢源海外遊記

工鑛業の飛躍と農民の生計困難

滿洲國政府は昭和八年三月一日發表せられた經濟建設要項によれば其の四大根本方針は

一、國民全體の利益を基調とし利源開發が一部階級に壟斷さるる弊を除き萬民共樂ならしむ

二、經濟各部門の綜合的發達を圖るため、重要產業部門に國家的統制を加へる

三、門戶開放機會均等の精神で廣く世界に資本を求め各國の技術經驗を適切有效に利用す

四、東亞經濟の融合合理化を目標とし善隣日本との協調に重點を置く

といふのである。更に此の根本方針の實現手段として左記範圍內で產業統制を行ふ事になつてある。

一、國防的若くは公共、公益的重要事業は國營又は特殊會社をして經營せしむ

二、右以外の產業及び資源等の各般經濟事項は民間の自由經營に委ね、唯特に國民の福利を重んじ其の生計を維持するため生產、消費兩方面に亘り必要なる調節を行ふ云云

かくて滿洲國政府は早くより國防上又は產業經濟上の基本諸事業に就て國營又は特殊會社による一社一業制度を確立する事となつたのである。

× × ×

爾來滿洲國に於ける工鑛業の發展は驚くべきスピードを以て躍進し、昭和十三年九月末の特殊工業部門主要會社の資本金九億四千四百三十二萬圓、拂込五億七千百三十四萬五千圓に上り昭和十二年六月末に比し資本金四億七千四百萬圓、拂込二億四千百萬圓を增加し以て此の間生產の擴充が如何に精力的に遂行せられてゐるかを推知するに足りよう。

一方に於て昭和十二年度を第一年度とする產業開發五箇年計畫を立てたが、同年七月支那事變の進展につれ必然的に修正擴大せられ、昭和十三年五月修正五箇年計畫を發表し、よつて所要資金も當初の二十五億圓から四十八億圓へと倍加し、最近更に六十億圓に增加した。此の五箇年計畫の資金問題は當初から計畫遂行のウイーク・ポイントとされてゐたが、最近更に資材の缺乏、勞働力の不足が切實な惱みとして一段と深刻さを增した事は周知の如くである。

× × ×

工鑛業方面の華華しき活躍にも拘はらず、農業方面では特に南滿地方の地力が減退を示し、一陌當り農產物の收量指數は一九三◯年を一◯◯とし、一九三七年では大豆八四、高梁七五、粟六九、玉蜀黍七七、小麥六七といふ憂慮すべき狀態にある。

特に注意を喚起すべきは廣き滿洲の曠野に於て零細農の充滿してゐる事だ。鈴木小兵衞の調查によれば奉天省に於ては全農家戶數の六◯%以上が三町にも足らぬ小地片しかない極零細農民であり、八◯%以上が六町步以下の零細農民である。吉林省にあつても奉天省より稍稍よいが、六町以下の零細農民は全農家の八◯%近くを占め、十八町步以上のものは僅に六%しかない。尚一言すべきは滿洲の氣候は每年十月より來年四月までの七個月間は寒氣のため耕作の出來ない所で、畑作は單に一毛作しか出來ないから、日本內地の水田一町步の生產力が滿洲畑の四五倍に當つてゐる事である從つて六町以下の耕作者□零細農の部類に入れられ、此□見地より南滿に於ては勿論の事、北滿に於ても旣に土地の饑饉狀態となつたのである。

× × ×

滿洲農民の生活困難に關し滿鐵調查部の調查報吿によれば一部の大農以外は南滿洲に於て槪ね收支不足の狀態にあり、而し一人當りの生活費は南滿洲北部に於て大農四十八圓、中農四十圓、小農二十六圓、南滿洲南部に於て大農四十一圓、中農二十二圓六十錢、小農三十七圓といふ動物的慘めさである。

北滿方面に於てはヤシユノフの調查によれば一人當り生活費は平均六十六圓にして沿海州農民の百六十圓に比して其の二分の一以下である。此の二つの調查數字によつて滿洲農民の生活が如何に悲慘なものであるかが解るのであるか、滿鐵の調查書は更に次の如く書いてゐる。

現今農村に於ける金融逼迫の狀態は寧ろ豫想外にして農家は耕種に必要なる農業資金は勿論、日常生活費をすら支辨するに窮する者さへ少なからず、從つて中、小農業の多くは月四分內外の高利を以て短期の負債をなし一時彌縫しつつある者多し云云。

かくの如く滿洲の農村は國際資本主義と半封建的重壓の下に極めて惠まれざる事情にあるので滿洲國政府に於ては一方農業の改良增產を計畫化する傍ら、昭和十二年農事合作社制度を創立し以て農民生活の改善を圖らんとしてゐるが、滿洲國の工鑛業が劃期的躍進を遂げつつあるに反し、滿洲人口の八割を占めてゐる農民生活を如何に更生すべきかは滿洲國に課せられてゐる一大問題たるを失はないであらう。【寫真は雄大な撫順炭礦の階段的露天堀】

10 休日の慰問は 遠慮せられ度い 屏東陸軍病院の希望
11 高雄州陸上競技 きのふ高女トラツクで開幕
12 遠部大尉告別式 十日中井部隊に於て
13 名古屋商品見本市高雄商工獎勵館で
14 屏東市豫算內示會を開催
15 流腦禍 臺南市に真性患者
16 消息報社消息
17 臺南市の行事 日本精神發揚週間
18 大屯郡の慰安會 きのふ臺中娛樂館にて
19 豚公の健康調查 新豐郡下各地に實施
20 日本精神發揚週間 嘉義市の實施要綱
21 製麻會社の新設 嘉義市で誘致を開始
22 高木屏東市尹 慰問金を提出
23 小公學校現地作業品品評會 けふ表彰式を舉行
24 新舊高雄州知事送迎會 八日高雄公會堂で
25 廣告
第11頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(128)/岡田三郎;三浦杏介
02 農民文學の使命(下)/有馬賴寧
03 圖像:非常時の映畫館(臺展)/謝國鏞
04 學藝消息 國歌のテンボを修正 ヒツトラ總統が
05 心聲漢詩

喜聞貴松賢姨侄將赴大陸詩以壯行/太公 張棟梁、過叢慶堂賦似主人/痴雲

06 金子潔氏送別演奏會を聽く(上)/阿知元生
07 龍骨車 排獨運動に乘出 聖林のスター達
08 廣告
第12頁
日刊第1版
序號 標題
01 臨時軍事費豫算案と 重要法案提出を急ぐ 一般豫算近く總會通過頭條新聞

【東京五日發同盟】大藏省では昭和十四年度一般會計豫算案が旣に眾議院豫算總會の質疑を終了、分科會に這入つて近く總會で可決される見透しを得たので臨時軍事費豫算案及び一般會計追加豫算案の編成と未提出重要法案の準備を急いでゐるが何れも今月中旬より下旬にかけて議會に提出し得る見込みであつてこれが進捗槪要を見るに左の通り

一、臨時軍事費豫算及び一般會計追加豫算案臨時軍事費豫算案の金額は未定であるがソ支同時作戰の必要に基き尠くとも六十億を突破すると見られ一般會計追加豫算又國防費の追加を主として相當額に達する模樣であるから十四年度の豫算總額は尨大なものとならう尚臨時軍事費豫算の提出に伴ひ支那事變公債追加發行に關する法律案が提出される筈

一、臨時增稅案並びに生產力擴充の為めの租稅上の措置、臨時軍事費豫算の一部財源たる增稅案と生產力擴充の為めの租稅減免處置に關する法律案は曩に稅制調查會に附議された要項に基き目下法案作製中であつて臨時軍事費豫算に先立ち提出すべく準備中である

一、資金調整法改正案、個人に對する資金使用の制限、興銀、社債、貯蓄債券發行限度の擴張に關して資金調整委員會の承認を經たる原案に基き法案提出を急いでゐる。

一、產金法改正案、金集中政策の必要に基き必要なる塲合金地金、金貨幣、金製品の强制買上げを為し得るようその權限を得る為めの法律案を提出の豫定

一、日銀、臺銀、鮮銀の保證準備限度擴張に關する法律案目下今後の公債發行額の見込み金融情勢の推移等を考慮しつつその擴張限度につき硏究中で日銀は五億臺銀、鮮銀は倍額程度に擴張されよう。

02 支那側駐兵費分擔 目下慎重に考究 第四分科會で坂垣陸相の答辯
03 灣米管理案も近く提出
04 日華佛教協會 發會式を舉行 きのふ大佛寺で
05 外交の春到るか(二) 歐洲の實情は秋の儘/伊藤正德
06 內外の重要問題討議 フアシスト大評議會
07 圖像:チエムバレーン英首相訪伊
08 けふの兩院
09 壯烈なる編隊爆擊 長驅して萬縣を襲ふ
10 連縣、韶州を猛爆擊 全機無事に歸還
11 「臣民の道」を說く(首相演說) 日本精神發揚週間(第一日)
12 臺北鐵工業公會創立總會
13 ガ氏夫人逮捕さる
14 棉花市場休市
15 英諾國船、江蘇方面で 盛んに密輸を行ふ 非合法的援蔣を暴露
16 ヘローナを攻略 人民戰線軍潰滅せん
17 米國政界は大沸騰 「ライン國境」の言明否定から
18 緬甸を東亞政策の 根據地たらしめん 英は懸命の努力を續く
19 金門島から硅石 見本を福建丸が輸送
20 米の反獨政策に對し 獨、聲明を發表せん アヴアス通信の報道
21 難民救濟に十萬圓 杉山最高指揮官が
22 本日の天氣
23 大阪商船臺灣出帆
24 近海郵船基隆出帆
25 辰馬汽船
26 大連汽船
27 廣告
第01頁
日刊第2版
序號 標題
01 月明の空を快翔し 乃木號昨曉臺北着 見事、夜間飛行を完成
02 給油後直ちに出發 一路!立川へ向ふ
03 夕刻立川に安着 親善の使命を果す
04 渡航協會北區支會創立打合
05 鐵道沿線に並ぶ 廣告看板撤廢 鐵の資源回收に
06 新竹地方法院の 弓道場竣工 盛大に道場開き
07 天真爛漫の演技 為安聯合學議會 きのふ基隆で開かる
08 國旗揭揚變更 皇后陛下の御慶事御當日
09 圖像:乃木號臺北着
10 鄉土部隊輝く歸還 武勳高し、勇士の陽燒顏
11 廣東丸入港
12 梅谷、堀兩氏赴任
13 臨時種痘を施行 種痘漏れの幼兒と一般希望者に 臺北市の日割決定
14 老人も參加して 沙帽山征服 臺北市の精神發揚行事
15 軍屬施讚成君の 壯丁團葬 同風會館で嚴修
16 愛林思想を普及 献木、木炭品評會、講演會等 新竹州の植林週間行事
17 幼女を轢死 臺灣軌道バス
18 高砂丸出帆
19 高校が制霸 中等部は高尋優勝 臺北支部ホツケー戰
20 定期航空
21 人事.消息報社消息
22 明朗福建を要望 皇軍慰問文を決議 基隆華僑新民公會
23 痘瘡患者を乘せた福建丸基隆に入港 嚴重檢疫、船內を大消毒
24 林姓追遠堂の臨時代議員會 役員を改選
25 海上警報
26 廣告
第02頁
日刊第3版
序號 標題
01 米穀會社案中旬頃 議會提出に決意 廢業手當不支給の方針
02 米穀需給不安なし 問題は明年の作況
03 昨年島內田畑 收益利廻調(上) 勸銀調查課より發表
04 滿洲產林檎の試食會開催 東亞青果の主催
05 小運送業法施行規則(下)
06 廣告
第03頁
日刊第4版
序號 標題
01 ラヂオ
02 講演 日本精神の發揚と 東亞の建設/田中穗積
03 料理献立
04 講演 我が縣の水產(神奈川の卷)/仙川滿多雄
05 子供時間
06 コドモの時間 童話 鳩の手柄
07 管絃樂
08 講談 伊賀の水月の內 奉書試合/一龍齋貞山
09 國民歌謠
10 端唄と小唄
11 長唄
12 圖像:平安女學院時代から 光榮の佐佐直枝さんは中佐夫人
13 趣味・娛樂 盆栽の榮養 土の種別に就いて 春の手入れの為めに
14 溝口監督の下加茂作品 異色篇「浪花女」
15 日活の「王政復古」 總配役決る
16 ゲーブル、ロイの新作邦題 「カメラマンの世界」
17 菊太郎の「三味線武士」
18 海外映畫短信
19 廣告
第04頁
日刊第5版
序號 標題
01 日本精神發揚週間 各地の實施要綱
02 板橋街防空訓練 三日壯烈に舉行さる
03 布け防空完璧陣 員林各地の訓練近し
04 竹山公に春! 數年振りに全員收容
05 故沈文章軍屬 草屯街葬執行
06 草屯街防空訓練
07 觀音庄防空訓練 本月下旬に實施
08 東石農業實修の石川校長退職す 惜まる模範的教育家
09 並木植付に奉任 關西庄各團體がリレー作業
10 產業座談會 三峽庄で開始
11 員林郡下街庄協議會日程
12 時局下產組の總會を終りて(上)/高橋幹事
13 水田に黃麻作 湖口庄の麻袋自給案
14 水溜りの使用料 一坪に付二圓也 蔬菜耕作者青くなる
15 東石郡農事組合業佃週間を實施
16 竹東木炭品評會
17 埔里霧社間のバス運行許可
18 湖口庄農議選舉
19 ローカル.セクション
20 廣告報社消息
第05頁
日刊第6版
序號 標題
01 科學 瀘過性病原體とは 一體どんなものか 癌やその他の原因を作る
02 先史動物の 大化石層發見 學者間に大衝動
03 家庭醫學 日本人に最も多い 慢性胃カタルの 病理・症狀・治療法
04 注射に代る 糖尿病の新療法
05 圖像:世界に誇る大風洞
06 暴飲暴食から來た 慢性胃カタルが輕快/根上元
07 圖像:わか吉そと子 皇軍慰問/北園龍二
08 貧血の療法
09 廣告
第06頁
日刊第7版
序號 標題
01 山の人とも思れぬ 流暢な國語に喝采 臺中州の高砂族國語演習會 マイクを通して全島へ
02 國講研究會 きのふ豐原公にて開催
03 彰化市豫算內示會
04 遠部大尉の屏東市葬執行 十二日屏東高女で
05 兒玉軍司令官鹿港街を視察
06 屏東郡第四回金賣却運動 四日から一ケ月間
07 屏東農事觀察團 けふ中北部へ
08 臺南の代用品展初日から大入滿員 各係總動員でサービス
09 “非常時に平常心” 哲人!樂滿臺南州警務部長が 部下に型破りの訓示
10 日產四萬斤 臺灣棉花嘉義工場三月末に操業終了
11 北支の玄關と 滿鮮印象記(六)/陳逢源海外遊記

滿洲との貿易關係

臺灣と關東州を含む全滿貿易は從來甚だしき輸入超過を呈してゐた。昭和十一年の例を取れば輸入二千六百三十八萬圓に對し、輸出は僅か四百八十六萬圓しかなく、昭和十二年は幾分改善して輸入二千四百十七萬圓に對し、輸出六百二十六萬圓といふ片貿易であつた。然るに日支事變を契機として滿洲國に於ける為替統制の强化により爪哇糖の代りに臺灣糖が大連經由北支行のものを入れて著しく進出すると共に、支那茶の輸入激減による臺灣茶の輸出增加等の原因の下に對滿貿易尻が大分改善され昭和十三年の如きは依然たる逆調ではあるが、輸入二千五百七十萬圓に對し輸出は千九百三十二萬圓に增加する事となつたのである。

今其の主要輸出入品を見れば輸入は大豆粕、大豆、硫安、麬等で、臺灣よりの輸出品は砂糖茶、青果、蔬菜、鳳梨罐詰等である。今財務局の貿易月表によつて昭和十三年の主要輸出入品の價格を揭げば次の如くである

△輸入之部

大豆粕 一四、六八四千圓

大豆 五、◯六六

硫安 二、◯◯一

麩 八五一

ガンニー袋 三七一

△輸出之部

砂糖 九、二三三千圓

包種茶 二、九◯六

烏龍茶 一、七四九

鳳梨罐詰 九七五

蜜柑 四五五

バナナ 二四五

× × ×

卽ち臺灣は亞熱帶に位し、滿洲は溫帶及び寒帶に位してゐるから、兩地の特產の異なるのを利用して貿易の密接なる關係を取結ぶ事は兩地の各各の利益である。上記大豆及び大豆粕の如く滿洲の特產であり、臺灣としては食料、肥料又は飼料として缺くべからざるものである。砂糖は臺灣の特產であり、爪哇より買入れるよりも同じ圓ブロツクの臺灣より輸入する方が戰時日本經濟のために絕對的要求の一つである。茶は南支及び外國より供給するよりか、臺灣より供給する事も同一理由と見る事が出來よう。尚冬季滿洲に於て青い蔬菜類のない時節に臺灣より新鮮なものを供給する事も、臺灣の氣候風土を利用して有無相通ずる貿易原則に最も適合するものであるから、今後此の方面に對する努力によつて更に增進する見込がある。昭和十三年に於て蔬菜五百萬斤(十萬梱)三十萬圓しか輸出してゐないが、之を三五倍に增加せしめる事は決して困難ではない。從つて今後臺灣と滿洲との連繫が層一層と密接化するであらう事は明かである。大連汽船も兩地の貿易が片貿易から漸次バランスの取れる狀態となるに鑑み、昭和十四年の秋頃から現在の月二回の定期船山西、山東丸以上の優秀船を廻す事に內定したさうで、實現の曉には若し現在の四晝夜航海を三晝夜に短縮する事が出來れば一般荷物は勿論の事、兩地間の旅客の往來も激增するであらうと思はれる。

× × ×

私は大連及び奉天に於て臺灣物產の進出狀態に關し多少なりとも調查し大連及び哈爾濱の中央市塲をも視察したが、青果及び蔬菜は各地中央市塲の整備により臺灣青果の手を以て更に數量の增加を圖るべく現機構で邁進する外なく、唯輸送の改善等尚硏究を要すべき點が少なくない。尚臺灣茶は現在の自由競爭に伴ふ弊害が簇出してゐるようであるから、今後何かの方法を以て合理的に統制すべき事を痛感してゐる。現に私の滯在中に臺北州茶出荷組合より二百萬斤の包種茶を委託販賣に積出したが、其の方法宜しきを得なかつたため輸入地に於て賣捌くに骨が折れてゐたのみならず、それがため莫大な損失を釀してゐた狀態にある。昭和十二年八月現在大連に於ける臺灣茶關係業者は左の通りである

三井物產、三菱商事、南興茶行、文山茶行、文裕茶行、大裕茶行、錦記茶行、臺北州滿洲向茶出荷組合

此處で一言すべきは昭和十三年の臺灣茶は海外不況及び排日の影响で海外市塲の內滿洲が特に重視され、總輸移出數量千七百八十七萬七千斤の內、關東州を含む對滿輸出は包種四百二十六萬四千斤、紅茶三百七萬斤、合計七百三十三萬四千斤の多量に達し實に全輸出數量の四一%强を占めてゐる。若し日支事變による滿洲市塲の開拓がなかつた塲合には臺灣茶は如何に多大な不況に襲はるるであらうかは之を想像するに難くない。それ故今後滿洲市塲の確保に對して臺灣官民とも一層の努力を要すべき問題であらうと思はれる。

(冩真はハルピン中央寺院)

12 戰時色濃やかな 學校美術展覽會 高雄高女講堂に於て
13 彰化郡各街庄の協議會日割
14 嘉義郡各街庄の協議會日割
15 新豐郡各街庄の協議會日割
16 對南支南洋の 貿易に乘出度い 着任の赤堀知事語る
17 國語の家座談會 彰化郡の主催で
18 高雄競馬(第二日)
19 臺灣卓球大會 十一日から新竹で
20 消息報社消息
21 廣告訂正
22 中松郡守の披露宴盛況
23 流腦臺中市に突入 真姓患者一名遂に死亡
24 彰化商議一行梧棲築港視察
25 旗山郡下街庄協議會日程
26 嘉義倉庫信組總會
27 古銅鐵屑配給組合 臺中州近く創立せん
28 高雄高砂族國演會 會場堀江小に變更
29 東港郡下各街庄協議會の日割
30 高雄陸上競終る 男女選手意氣軒昂たり
31 廣告
第07頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(129)/岡田三郎;三浦杏介
02 文學の新道を求めて(七) 私の內面企畫/上林曉
03 圖像:祈る婦女達(臺展)/野村泉月
04 金子潔氏送別演奏會を聽く(下)/阿知元生
05 龍骨車 二月號創作評 中本の「第一步」
06 アメリカの富と宗教心
07 心聲漢詩

過叢慶堂賦呈翕庵覺齋二兄/仰山、同人初會于黃村樓新居/仰山

08 學藝消息 鼠の避難民
09 結婚希望者は健康診斷書を
10 廣告
第08頁
夕刊第1版
序號 標題
01 提唱の列國商議は 問題解決に資せず 近く英米佛に回答せん
02 共黨の進出俄然顯著 抗戰諸分野に對して
03 物言へば唇 寒し秋の風 周恩來の辨明廣告
04 議會第三周目に入り 愈よ戰時氣分展開か 議案の提出遲遲として問題化せん
05 職員、船員兩保險案 近く提案の運びか
06 相當長期間に 駐兵の要あり 陸相ねて言明
07 對ソ權益確保決議案 各派交涉會を開いて 眾議院に提出に決す
08 抗戰・降服の意見對立 西國人戰派首腦間に
09 佛領遁入の敗殘軍 武裝解除の上收容
10 フランスも結局 西國新事態承認か パリ消息通の一致觀測
11 成都行轅準備成る
12 ア人戰派大統領 パリに亡命せん
13 麻城團風間の 敗殘兵を掃蕩
14 緬甸會議九日開會 關稅の大幅引上必至
15 香港百年祭決定
16 總動員(56)/長田秀雄;夏目醇
17 貴族院本會議
18 重慶、倫敦間 定期航空近く實現
19 洪國、駐ソの外交機關引揚ぐ
20 故傅軍屬無言の凱旋 告別式を舉行さる
21 明日の天氣
22 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 働く女に福音 商店法を適用して愈よ公休日を制定
02 一月卅一日現在に 醬油の值段釘附け 商工省取締に乘出す
03 紀元節式 十一日總督府で舉行
04 前線の皇軍から 感激の便り 慰問團に托して銃後の島民へ
05 市民が神社參拜 基隆市發揚週間第二日
06 九對一の競爭! 理科が依然難關 高校の志願者調ベ
07 豚肉の價格抑制に 步留の檢查 注目、算出される數字
08 吉見裁縫學園裁斷科を新設
09 假痘患者發生 けふ入港の長沙丸に
10 圖像:鄉土部隊歸還
11 百萬弗の鐘 紐育萬博の豪華版 真珠の「平和の鐘」完成
12 藤原工科大學は 京濱沿線に設置 教授には無名の大家
13 疾病治療で有名な 谷泉氏來臺
14 通霄驛で貨車脫線 上り急行大遲延
15 高千穗丸入港 激浪で右タラツプ破損
16 ドイツ探險隊西藏考察
17 日新會基金に 女給等が出演
18 遭難の潛水艇 生存六名、生死不明八十一名
19 泥棒して女に貢ぐ 共犯二名逮捕
20 定期航空
21 人事.消息報社消息
22 法學部も 徹底的に肅正 肅正同盟會の意見
23 清水鹽腦課長談
24 東京名人大會 けふから公演報社消息
25 今晚の放送
26 商況 六日前場
27 今日の興行
28 民報案內報社消息
29 廣告
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(41)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 廢品の更生は先づ 上手な色揚げから 今頃は染物に最もよい季節
03 油斷ならない 肩の凝り 按摩や溫熱の効果
04 家庭婦人の常識集(二)
05 圖像:光榮の乳人決定
06 圖像:金門灣博の交通通信館(二)
07 女流一人一話 日滿支女性の和 村岡花子
08 產褥婦の入浴と外出
09 洗濯液と洗濯法 仕上げはかうして
10 紙上病院
11 齒列の矯正 十歲迄がやり易い
12 廣告
第03頁
夕刊第4版
序號 標題
01 我が國の圍碁が ドイツで大流行 ヒツトラユーゲント六千名が 一日から稽古を開始
02 新民報國語學習新聞 今日の歷史
03 八十一の爺さん ラヂオ體操
04 戰友の遺家族に 陣中から慰問金 帝國軍人の龜鑑として
05 圖像:北京の舊お正月近づく(下)
06 戰線で大活躍 朝鮮少年の豆通譯
07 圖像:兔の鄉土玩具(四)
08 これはおもしろい 自轉車のお話(上) 明治三年に一臺輸入され 今は既に七百五十萬餘臺
09 童話 惡戲な雪だるま(上)/神戶雄一
10 雪崩の中から 級友二人を救ふ
11 臺灣博覽會に來た 真珠採の海女
12 火鉢は禁物 寒ければ駈足か相撲か 體位向上に楢原小力瘤
13 黑猩猩が入院
14 廣告報社消息
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 臺拓は會社の性質上 國策的仕事のみやる 豫算分會森岡長官が答辯頭條新聞

【東京六日發本社支局特電】眾議院拓務關係豫算分會は六日午後二時半に開會寺田政務次官は拓務大臣に代つて豫算の說明を為した後通吿順に依り質疑應答に入る

小笠原三九郞氏(政友) 臺灣拓殖會社は今日果して所期の使命に邁進してゐるか、一體如何なる仕事をしてゐるか

長官 臺拓は成立して以來一年餘日尚淺く充分成績を擧げてゐないが會社の性質上國策的な仕事でなければやらないことになつてゐる個人が成すべき事と營利會社でやるべき仕事は双方に讓ることになつてゐる、不充分であらうが昨年來直接間接新しい傍系會社を作つて活動してゐる、殊に國際關係もあるので摩擦を避けて色色仕事をやつてゐる

小笠原委員 臺灣で畜產會社が出來たと聞いてゐる、然るに臺拓は三分の二の株を持ち乍ら手元資金なきため拂込みも出來ない三分の一を農會に持たせる筈であつたが農會はこれを斷つた最後に糖業聯合會に持ち込んだがこれも斷はられた、會社は今宙に迷つてゐると云ふことである真相如何

田端殖產局長 會社は設立してゐる株は三分の一は日本水產、三分の一は臺拓で株に持つて何れも拂込を濟ましてゐる後の三分の一は最初農會に出資して貰ふ積りであつたが農會が株式會社に出資することは穩當でないと云ふ議論もあるのでそれを見合せた製糖會社は肥料の關係で豚も飼養してゐるため糖業聯合會に相談しその參加を求めただけである

小笠原氏 臺拓は世間から彼此云はれてゐる、國策遂行に金がない銀行にも相手にされない、それで國策に沿ふ樣な活動が出來るか、更に臺灣は厦門、廣東に近いので臺灣總督府の使命愈よ重大である今後如何なる計畫を以て南支方面に活動するか差支へなきものは承りたい

長官 臺灣は廣東厦門と地理的に密接であるので海外兩省と協力して復興委員會を中心として活躍した今迄電氣、通信、ラヂオにつき努力したが今後平和になつて中央の方針が決まれば、これに協力したいと考へてゐる

小笠原氏 聞く所に依ると臺拓は近く千五百萬圓の社債を政府の保證で發行すると云ふ政府はそれに伴ふ豫算を提出することになつてゐるか

長官 社債の保證に關する豫算は目下準備中で近く御協賛を求めることになつてゐる

小笠原氏 臺拓は資本金の三倍の社債を發行し得る事になつてゐるしかるに政府の保證がなければ發行出來ない樣ではどこかに缺陷がある筈である、刷新を圖るべきである今日臺灣について色色苦情がある、それは總督府が餘り臺灣中心主義を取りすぎたためではないか須く東亞を中心に考へるである

と希望して質問を打切り民政黨の中島彌團次氏立つて滿洲移民問題につき質した後

朝鮮臺灣の新附の民はこの時局に對し如何なる考へを持つてゐるか

と質問これに對し大野總監から朝鮮の實情につき說明その後を受けて

森岡長官 事變發生當時一寸憂慮したが、臺灣が御承知の如く我が統治に歸して以來四十餘年歷代總督の努力に依り我が國力の偉大さをよく知つてゐるから動搖もなく平穩である只最初下層階級の間に流言蜚語はあつたが智識階級は初めからこの戰爭は日本が勝つに決つてゐると信じてゐた、殊に對岸から避難して歸臺した者が支那に於ける虐待の樣子を訴へ總督府も軍部と聯絡をとつて講演其他に依つて實情を知らしたので流言蜚語も一掃された、それから本島人も戰の第一線に軍夫として從軍相當の協力をしてゐる中には戰死したものもあつて恩賞に浴したものもゐる島內に於いては出征兵士が喜んで出掛ける有樣が相當の感銘を與へ送迎に對し現した熱誠千人針を送る有樣出征した家族に對しては內地同樣に手傳ひする貯蓄の獎勵も豫定の二千五百萬を突破し現在は倍額の五千萬を目標に活躍してゐる國防献金の如きは七百萬圓に達し金の献納も昨年末で三千六百萬圓に達し皇民としての國務を果してゐる、今の本島人は內地人に劣ざる緊張を以てこの時局に臨んでゐる、

中島委員 次に臺灣米の管理であるがこれは仲仲重大である別に臺灣米管理特別會計法案の委員會を設けることになつてゐるからその委員會で詳しく論議したい、最近我國の食糧は足らないのではないかと憂慮するのが相當現れたそれに呼應して內地朝鮮は夫夫增產計畫を建て補助金迄出してゐる、然るに臺灣は增產を圖らないのみならず、かへつてこれを抑へてゐる、これは內外地米穀政策の矛盾である、この際臺灣米の管理は政策の得たものではない、食料に不安の無い迄本案を一擲する考へはないか

長官 臺灣米の管理は米價の適正、特殊產業の調和農家の安定それに臺灣の特殊使命たる特用作物を栽培するにある食糧の重大性もよく認識して減產のない樣にして食糧問題に寄與したいと考へてゐる、決して減產のない樣に計畫を進めてゐる一面米を作り一面特用作物を獎勵する兩者兩立出來ない樣に考へられるがしかしここ數年來水利事業を禁止してゐるのでこの點思ふ存分工事を進めば十數萬甲步の土地が利用出來る、臺灣は內地の影響に依り米價高であるため米作に走るこれを放置せば米作ばかりをやるのは□して健全なやり方ではない有用作物は外國から輸入するものが多いのでこれを防遏する為に作らなければならぬ政府としては米も特用作物も併行してゆく積りである生產力擴充國際收支の均衡を保つ意味□らも本案を一日も早く實現させたいものである

中島氏 米價高で米作に走る現在の樣に食糧問題が案ぜられてゐる今日米作はなぜ惡いか本問題は臺灣統治から見ても心配である、政府は增產計畫をしてゐると云はれるが、實際增產計畫にならない細い統計を持つてゐる、今は戰時である、戰時中だけでもやめて貰ひたい重大なる時であるから米の生產に重點を置いて貰ひたい、本問題についてはここに於いて論議しない特別會計委員會に於いて詳細な數字について論議して見たい

と質問を□□り

笠井重治氏(第一議員クラブ) 滿洲移民問題、樺太の資源開發問題を質し更に臺灣が南支南洋方面への文化的發展の必要を力說長官これに答へ午後五時四十分散會した。

02 銀行增配許可取扱ひ 第十一條發動と個別に考慮
03 加藤大將は依然重態
04 全國米穀商大會開く 日本米穀會社案絕對反對を 滿場一致で可決
05 近く歸國の白國大使 大宮御所に伺候 御暇乞ひを言上
06 圖像:國民精神總動員中央聯盟主催の講演會、寫真は平沼首相の演說
07 大陸との海運 通信民間航空 遞相、航空局長官の答辯
08 フランコ政府に對し 英國が借款を供與 代償として條件提出
09 けふの兩院
10 南拓重要財產 磷礦鑛業權を指定さる
11 重要政策實現には 國內改新が先決 陸相、陸軍の見解を披瀝
12 教學審議會を設置 滿洲國開拓遞に於ける 教育方針の確立を期す
13 第三黨を結成して 新東亞建設の推進力に 小會派方面に主唱さる
14 日北侵略反對委員會の計畫 桑港市民實業家に反對の聲高し
15 浙贛線の偵查 攻擊に出動 海の荒鷲中支で活躍
16 敵各陣地を奪取 廬山各山頂に日章旗
17 陸の荒鷲も活躍
18 全國重要工場に獨自防空計畫
19 商工會議所の 改正法案 今議會提出に決定
20 興銀株主總會 四倍增資案を原案通リ可決
21 熊の湯に向け消息を斷つ 獨逸人コ・リ兩氏
22 大阪櫻島の火事 損害約三百五十萬圓
23 本日の天氣
24 大阪商船臺灣出帆
25 辰馬汽船
26 近海郵船基隆出帆
27 大連汽船
28 廣告
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 英國の反省を促す社說

シンガポールに於ける英國官憲の在留邦人不法檢擧事件は、從前より屢屢行はれて來たものであるが、最近に至り頻頻と行はれいよいよ不法壓迫に出たことは關心せざるを得ない。卽ち去月十八日にはスパイと稱して在留邦人の不法監禁、檢擧、家宅搜查が行はれ、事件が未だ解決されない折柄、本月一日には又もや軍事撮影の嫌疑と稱して邦人の檢擧が行はれた。かくの如き不法取締が續行せらるるに於ては、邦人の安居樂業は不可能に陷るとは勿論日英兩國間の空氣を更に惡化させるばかりである。從來この種の不法檢擧に對してその都度總領事をして抗議せしめて來たが、今回は重光大使をして英本國政府に直接抗議せしめたことは、我外務當局が如何に事件を重大視してゐるかを知ることが出來よう。

支那事變を繞つて、英國が種種不法なる干涉、牽制行動に出で、國民一般が英國側の態度是正を要望してゐる際、英國官憲が斯る邦人不法壓迫を敢えてなすことは、帝國として默視しえないことは云ふまいことである。一體英國が日本に意圖するところは、對支問題を繞つて米佛を誘つて對日通牒を發する等、英の對日外交政策は次第に恫喝的色彩を濃厚化して來た。卽ち英國は公然と武器を輸送の外、對蔣借款を以て蔣政權を援助して來たが、更に支那に於ける帝國の政策に積極的干涉をなし、その假面を脫いで日英正面衝突の一步を踏み出したものと見るべきである。

しかし乍英國が斯る不法なる干涉牽制を敢へてなし、新東亞の現實の事態を認識せざるに及んでは、帝國として九ヶ國條約の廢棄は勿論支那に於けるその權益尊重方針も一擲の止むなきに至るであらう。抑も九國條約を破棄せしめたものは帝國でなく英米佛である。英米佛何れでもあるが、就中英國の如きは支那を半殖民地化し、その貪慾を恣にして尚限らず、之を奴隷化せんとする事實は到底否み得ないであらう。列强が東亞民族に對して門戶を閉鎖し、差別待遇をなしつつ東洋に於て頑强にこれを要求するのは、自家撞着も甚しいものである。英米にして他國がその門戶開放を提唱したとする。しかる時英米果してこれを容れるかどうか。到底甘ずることは出來ないであらう。

斯る矛盾に終始する要求は、英米佛の獨善的御都合主義のものである。されば廿世紀の文明の今日許すべからざる舊觀念に出發した英米佛の通牒は、當然返上すべきであるとは多言を要しないところである。帝國の使命とするところは英米佛の制壓下になく支那民眾を解放せんがためである。舊觀念による三國の不道德を一擲し、その好むと好まざるとによらず、東亞建設に一途邁進するものである。英國が如何に米佛を誘ひ、所謂集團的恫喝外交政策に出て日本を牽制しようとしても、帝國の決意はかかる牽制策動等によつて微動だに動くものでは決してない。結局英國は新東亞の現實の事態の認識是正を餘儀なくされることに歸着する外はない。

02 法的の根據を附與 防衛團改組・臺北州案
03 島都に物價委員會 積極的抑制に乘出す
04 光榮の乳入 辭令を拜受、館に入る
05 基隆献金一束
06 社會教育指導員打合會
07 石川島造船所倍額增資
08 新竹市新豫算 八十四萬餘圓 市會は二十日から
09 勳功を土產に 〇〇勇士歸る きのふ〇〇へ上陸
10 香港で邦人襲はる 加害者は廣東人
11 優先的に斡旋 犧牲產業失職者
12 畏し大御心 御通題に「宣撫班」
13 圖像:明朗上海二題
14 臨時增稅案の解說(上)
15 愛國少女團(宜蘭) 一校に一團 十九日結成式
16 藤村氏遺族に 保險金支拂ふ 八年間の係爭奏效
17 はき違へた 親孝行
18 迷宮入りか 大南澳怪死體事件
19 經濟警察講習會 きのふから高雄州で
20 高雄丸歸る
21 竹中郡守歡迎宴
22 未練の刃一閃 內緣の妻斬らる
23 高雄市議月例會
24 小野寺中將逝く
25 定期航空
26 人事.消息報社消息
27 ときのこえ
28 高雄沖商組合總會
29 廣告
第06頁
日刊第3版
序號 標題
01 米穀移出管理 豫算案の全貌 議會を通過すれば 來る十月より實施
02 丸糯の買占で暴騰 遂に逆鞘八九十錢 當局の取締要望さる
03 本年度航路補助金 前年より增額さる 南支、南洋線を充實
04 臺灣鑛業會總會 八日警察會館で開催
05 赤糖市價下落に 近く對策を樹立 同業組合で役員會招集
06 不況の臺灣帽子も 中支方面より入注 一陽來復の兆來る
07 本島貿易依然好調 一月中は大躍進 總額一億一千萬圓突破
08 殘存糯以上の買建 新規及場外取引を停止せよ
09 昨年島內田畑 收益利廻調(中) 勸銀調查課より發表
10 十二月の臺北物價 平均して稍低落 食料品は却つて騰貴
11 昨年下半期の 官鐵輸送量增加 三十五萬瓲に達す
12 照明燈
13 市價及商況 六日
14 航空補助金 更に增額さる
15 廣告
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 ラヂオ
02 講演 日本精神の發揚とその宣揚/鹽谷溫
03 國民歌謠
04 料理献立
05 講演 皇民運動と 臺灣の宗教/增田福太郎
06 ビアノ獨奏
07 家庭法律講座 子の法律(七)/草薙晋
08 青年の時間 神國の精神/大倉邦彥
09 浪花節 山內一豐の妻/早川燕平
10 圖像:健康週間
11 ワーナーナシナル映畫 “ダム地獄” 六日より國際館で
12 演劇報國を目指す 鐘鳴新劇團 けふより第一劇場で
13 日活の男性映畫 「山の誓ひ」
14 樋口一葉
15 「女難突破」
16 飯塚敏子 返り咲く
17 「爆音」に轟、花柳のハミング
18 鳥居忠言氏が 「忠臣藏」考證擔當
19 廣告
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 彰化市の豫算總額 六十五萬圓に決定 前年に比し十六萬餘圓減
02 “敵機何ものそ” 員林街防空訓練好成績
03 日本精神發揚週間 各地で講演會 屏東郡の行事
04 肇國の理想闡明 員林街の行事
05 板橋街の行事
06 邱軍屬豐原街葬 瑞穗公に於て嚴修
07 躍進する水裡坑 橫斷道路工事進捗し 愈よ市區改正に着手せん
08 圖像:北京鐵路局の施療演藝隊
09 時局下產組の總會を終りて(下)/高橋幹事
10 新馬場竣工し 馬產熱に拍車 大溪郡普及會本格的に指導
11 故上治伍長 魚池庄葬 遺骨內地に歸還
12 屏東郡下聯合壯丁團の檢閱
13 “金”動員 板橋街で第三次運動
14 嘉義市區事務員彰化市を視察
15 國語普及打合會あす大溪公にて
16 北斗郡各街庄協議會の日割
17 ローカル.セクション
18 觀音庄防空訓練 本月下旬に實施
19 青物相場表
20 廣告
第09頁
日刊第6版
序號 標題
01 讀書 三十年來の紀錄 わが旅の記/吉田絃二郎
02 上海漫話/內山完造
03 圖像:花あつめ(臺展)/田部蕉圃
04 少年少女に讀書ませたい 推薦認定圖書/臺灣圖書舘協會
05 回歸線
06 農村と讀書/松岡義雄
07 圖像:戰線の勇士へ小冊子
08 新刊雜誌
09 廣告
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 市制實施促進の 花蓮港街民大會 熱烈な決議文を可決
02 高雄州第二種訓練 十五日州下一圓に實施
03 防空の完璧を期し 市民の注意を喚起 臺南市各戶にビラ配布
04 高雄市の防空演習 愈よけふ實施せん
05 臺中彰化兩市有志 梧棲の築港を視察 宮原州議再び運河論を一席
06 圖像:還曆爺さんが參宮自轉車行
07 就學不能兒童の 解消は十六年先き 學級不足に惱む臺中市
08 北支の玄關と 滿鮮印象記(七)/陳逢源海外遊記

大連と新京

私の滿洲旅行は大連から振出して新京、哈爾賓を經て奉天へ戾り、撫順炭鑛を見物して奉天より北京へ行つたようなコースであつた。之を詳しく紹介する煩を略し、單なる印象や感想を書いて見たい。大連に着いた日が丁度舊曆の中秋節で、滿洲は珍らしく秋雨がシヨボシヨボと降つてゐた。驚いた事には埠頭の支那人苦力が休むため荷物の揚卸しが出來ないので、官廳を始め一般の銀行會社とも之に追隨して休まざるを得ない。苦力の勢力が如何に偉大であつたかは私の大連上陸の第一印象である

大連はアカシヤ(楡)の街とも呼びたい程、並木にアカシヤの多い所だ。中央廣塲を市の中心として四方に放射する道路が氣持よく整然としてゐる。近代都市としての設備も完璧に近く、文化の程度も滿洲第一位であつて氣候の比較的に暖かい事と相俟つて滿洲で最も住みよい都である。大連から僅か三里離れた星ケ浦は空氣が清澄であり、且つ海邊の柔和な美しさは瀨戶內海のスケールを大きくした所である。若し晴天だつたら此處で中秋の名月を賞すれば必ずや詩興を唆るに違ひない。翌翌夜老虎灘へドライブして朧月の海岸を眺むれば、星ケ浦の女性的風光と異つて如何にも朴訥なる野趣に富む所である。どちらも大連から電車の便がある。

× × ×

旅順までは四十四キロ半の立派なドライブウエイがあり、汽車の便もある。大連の躍進に比べて今では唯軍港と戰蹟で辛くも呼吸をつないでゐるが、市街は全く風光の明媚な長閑な所である。私は張玉榮君に案內されて白玉山の表忠塔を仰ぎつつ東鷄冠山の北堡壘を見物したが、我軍が天險に築造した堅固な堡壘を占領するに如何に犧牲を拂つたかを今でも目のあたりに之を想像する事が出來る。

旅順博物舘は是非とも見なければならない所だ。舘內に蒐藏してゐる支那各時代の佛像、滿洲、蒙古及び支那本土に於ける考古美術及び土俗資料を主體として其の總數が數萬點に達してゐる。旅順にはこんな立派な博物舘があるだけでも、遊覽の價値がある。

× × ×

大連では臺南の舊友簡仁南君の醫院で四日も厄介になつた。簡君は大連に十數年開業して旣に多大な信用を博し、楊燧人君もあとから開業して華華しく活躍してゐる。大先輩の孟天成君には逢はなかつたが、何んでも十數名の醫者と助手を雇つて一日六七百名の患者を診察してゐるから醫者としての成功は大連隨一ださうだ。醫學博士傅元煊君が最近開業した許りで、將來又大に囑望されてゐる。大連に於ける本島人醫者のすばらしき進出は本島人の醫者として極めて優秀である事を立派に證明してゐる。私は其の後撫順で醫學博士梁宰君の醫院を尋ね、十數年振りで懷舊の談に耽つたが、梁君は醫者としては撫順のパイオニイヤであり、撫順が炭都として膨大するに從つて梁君の信用も大に高まつて來た。孟天成君に次ぐ滿洲の成功者である、今後本島人の醫者が滿洲國に限らず支那大陸の處女地に對して開拓の餘地が頗る多い、本島人の大陸進出として醫者が最も將來有望である事を私は滿洲に於て確信を得たのである。

× × ×

建設途上にある國都新京は全く地上から浮び出した都で一寒驛たる長春から僅か六七年間にこれだけの建設が出來た事は奇蹟とも云ふべく全く日本人の意氣を示してゐる、南京に比べていづれも未成品ではあるが、日本人の科學的優秀さを背景としてゐるから南京よりは遙かに整備してゐる事は爭はれない、一番大きい建築は國務院である、やがて國都の中心となるべき所だが、今尚廣廣した野原の中に建つてゐる、大同大街と云ふ新京一の大道路で市街の南北を貫いてゐる、其の真中の大同廣塲は周圍約三百米で、滿洲電信電話會社、滿洲中央銀行等の大建築が並んでゐるから東京の丸のの內に彷彿してゐる、いくつの公園の內西公園が一番いい、丁度私の泊つた中央ホテルの前にあつて柳、アカシヤ、白樺等が黃ばみ出し、紅葉と共に池の傍に一面に擴がつてゐる風景は秋の憐れを催すに足るものがある。

新京の發展はすばらしい。何しろ滿洲國の中央政府以外に各特種會社の本店を此處に置いてゐるから、昭和十三年の人口增加が四萬人以上に達する程のスピードである。權力と富力が集まつて來たため、北京あたりのいいコツクも藝者も日支事變後益益新京へ移動して來たさうだ併し何んといつても市街の內容が未だ充實してゐない。曠野の中に新しい國都を造らうとしてゐるから、大きい道路の兩側に空地が多く、建物もボツリボツリと置き並べながら、目も遙かな地平線まで續いてゐる。交通機關はバスの外に馬車の多い事が目につく。だが遊覽バスに乘つて二三時間も廻つて來れば、最早新京の何もかも知つてゐるような氣がする。何うも新しい所では人の魂を引きつける何者もないからであらう。やはり歷史と文化のない所は何となく植民地らしい氣分が漂つてゐる【寫真は新京大同大街の偉觀】

09 屏東聯合青年團大會 團旗樹立式を舉行後 步武堂堂と市內行進
10 高雄州指定の 國語普及研究會 廿六日岡山公會堂に於て開催
11 臺南市の輪禍 通行人重傷を負ふ
12 青年團經營研究會 十五、六兩日嘉義公會堂
13 養雞品評會 彰化市孔子廟內に開催 同時に褒賞授與式舉行
14 關聖帝君解散
15 消息報社消息
16 自動車献納式 きのふ嚴肅裡に執行
17 國貯の功勞者 近く表彰を行ふ 高雄州で人物銓衡中
18 高雄陸上競技の成績
19 臺南州中等學校長會議 けふ市長會議室で
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第11頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(130)/岡田三郎;三浦杏介
02 文學の新道を求めて(八) 私の內面的企畫(下)/上林曉
03 學藝消息 レイナー オデツツの許歸る
04 死刑囚の目玉
05 心聲漢詩

初會于黃村樓/可軒

06 精神彈藥の威力(一) 歐洲大戰と讀書
07 龍骨車 文藝賞への苦言 投機を目的にするな
08 廣告
第12頁
夕刊第1版
序號 標題
01 所得稅に改革加へて 國民稅の性質を附與 稅制改革 藏相が言明
02 國際電氣通信會社法の 改正法律案提出 東亞通信ブロツク結成
03 香港丸入港
04 沈等人戰派七名不起訴と決定
05 米支那系會社の 對蔣借款內容判明 二千五百萬弗の使途
06 經濟援助につき 國府提案を考慮中 英外務次官下院で言明
07 對佛協力の決意を 英首相下院で闡明
08 正式同盟結成に近い 伊側の態度却つて硬化
09 對ソ權益確保の 共同決議案を提出 十四日眾院本會議劈頭
10 上海為替市場は 依然ジリ安步調
11 西國人民戰線派は 潰滅の外なからん フ軍、休戰提唱を拒否
12 フ軍、近くミ島に 敵前上陸を敢行 伊の地中海制霸更に強化
13 休戰斡旋に英佛が活躍
14 イタリア政府の 最高國防會議 戰時體制化を審議
15 全國大學校長會議を招集 蔣政府の計畫
16 總動員法第十一條 發動の場合の方針 石渡藏相が闡明す
17 駐ソ帝國大使館 洪の事務を代行 洪國公使館閉鎖中
18 明日の天氣
19 總動員(57)/長田秀雄;夏目醇
20 英海軍士官の 不法行為 武力で我稅關の職務執行を拒否 加藤總領事嚴重申入
21 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 銀の國內向け供給 愈よ自主的に統制 二月一日から實施
02 南支派遣軍當局が 娛樂品大量仕入れ 星野伍長、近く東京より歸任
03 フランス人に 唾を引っかけよ 伊太利紙の激越な論調
04 遭難獨人は絕望か 連日の大搜查も徒勞
05 印度バローダ國王逝去
06 百六十萬弗で お猿の殖民地 米の若返藥製造業者が作上ぐ
07 海上警報
08 集金を着服 鮨屋の出前持
09 圖像:乃木號立川安着
10 暹羅外相のメツセーヂ 小林總督宛
11 地代を四割值上げ 箆棒な通告に借地人が大憤慨 持てる者の橫暴
12 臨時增稅案の解說(中) 物品稅その他增新稅
13 百碼背泳で世界新記錄 米選手キ君
14 グライダーの新記錄 高度二、六〇〇滯空九時間半 大阪小田君が樹立
15 自轉車泥棒 犯人は製糖工夫
16 洋服商組合近く創立總會
17 廣東丸廈門へ
18 郵船崎戶丸竣工 二十日北歐へ處女航海
19 砂糖煮沸釜に 誤つて辷り込む
20 福建丸上海へ
21 山東丸より
22 定期航空
23 人事.消息
24 今晚の放送
25 商況 七日前場
26 今日の興行
27 廣告報社消息
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(42)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 死亡率の高い肺炎 季節的に見て今が一番多い 豫防と抵抗力をつけよ
03 思ひ切つた風變りな 三九年型婦人帽 相變らずベールの流行
04 圖像:光榮の乳人決定(二)
05 家庭婦人の常識集(三)
06 冬の煙突掃除
07 蓋のあけ方
08 醬油の得な使ひ方
09 癌の療法に曙光 バ博士研究の成果
10 廣告
第03頁
夕刊第4版
序號 標題
01 今度は雞の皮で 婦人靴ができる 畜產試驗場で研究に成功 雞一羽から革一坪
02 新民報國語學習新聞 今日の歷史
03 日本一の老象 人間七十分の注射も駄目
04 圖像:スケート附きグライダー
05 圖像:兔の鄉土玩具(五)
06 これはおもしろい 自轉車のお話(下) 明治三年に一臺輸入され 今は既に七百五十萬餘臺
07 童話 惡戲な雪だるま(下)/神戶雄一
08 二萬圓を貯金
09 カタカナ欄 三十ピキ ノ イヌ ガ ジンジヤ ニ オマヰリ
10 長田村の五葉松
11 寄附したお米で 新校舍を建設
12 廣告報社消息
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 臺灣米管理案に付き 一問一答の質疑續行 きのふの第一分科會頭條新聞

【東京七日發本社支局特電】豫算委員第一分科會に於ける拓務省所管事項に對する質疑は本七日午前十時二十五分より前日に引續、開會、これよりさき田端殖產局長は同十五分頃、森岡長官はすこし後れて二十分頃に、又嶺田財務局長はずつと後れて出席し孰れも緊張した面持であつた本日の質疑通吿者は多田滿長氏(民政)河野一郞氏(政友)、川村保太郞氏(社大)篠原陸朗氏(民政)四名であつたが終り頃に至つて中山福藏氏(民政)が追加通吿し、都合五名であつた、多田氏は先づ支那殊に北支及び滿洲の移民問題につき八田拓相及び安井政府委員に對し質疑、次に河野氏は移民問題に關し二、三質疑した後臺鮮農作物擴充問題に關し、政府當局に對しその質問の銳鋒を向けた、その要旨次の如し

河野氏 事變は今や旣に長期建設時代に入つたが、臺鮮の農產擴充計畫はこの時局と如何たる關聯に於いて立案されたか、又關係方面と如何なる聯絡があつたか

森岡長官 拓務省と農林省との間に充分なら聯絡協議があつた

河野氏 聞く所に依れば朝鮮は昨秋に於いて米の二百萬石增產計畫を樹て、又臺灣に於いてもそれよりさきに何かの案を樹てたが現在の時局に於いては如何なる苦心をしても米の增產を圖るべきにも拘らず臺灣に於いては反對に米の增產を避ける樣なものと考へられる案を樹てた農產計畫委員會は內閣で作つたものである以上臺灣の米管理案は農產委員會の計畫を待つて後やるべきものだと思ふ

拓務政府委員 臺灣の米管案に就いては大體農林當局と協議した

森岡長官 臺灣は適當の改良を加へれば充分に利用し得べき土地があるから、增產の必要があれば充分出來る

河野氏の質疑終つて川村氏これに代つて米管案に關し

川村氏 私は主旨に於いては別に反對ではないが拓務行政の觀點から斯かる立案を為すに就いては極めて慎重なる考慮を加ふるべきものだと思ふ、臺灣から色色不平がある樣で今後大陸に向つて發展する塲合、臺灣の拓務行政は一つの見本みた樣なもので、臺灣の不平を招く事はどうかと思ふ、臺灣から一年に五百萬石移入するから政府が一石に付き二圓安く買へば總督府の儲けは一千萬圓である。しかしこれに依る島內米の値下りから來る農民の不滿は相當にあると思ふ。

八田拓相 米の管理案に關し臺灣統治上の影響に就いては臺灣當局と充分なる考慮を為した。成案する迄は機密を守つた為めに色色心配があつた樣であつたが、今は疑惑が解いた樣である。尚充分考慮する。

【東京七日發同盟】七日の眾議院豫算第一分科會において交はされたる臺灣關係の主なる質疑應答左の如し

河野一郞氏(政友) 臺灣の農業計畫と企畫院の內地農產擴充計畫と如何なる關係にあるか

森岡總務長官 農業生產擴充五ケ年計畫を樹立し重要產業調整委員會で十分硏究の上內地と聯絡をとつてやつてゐる

河野氏 內閣に農產計畫委員會があつて目下計畫樹立中であるが外地において旣に決定した計畫はこの農產計畫委員會の計畫と如何なる關係にあるか

これに對し森岡總務長官、植塲殖產局長より

外地の諸計畫は內地各當局と聯絡協議の上樹立したものであるから計畫委員會の計畫はこの旣定計畫を前提として認める

と答へた。

【東京七日發同盟】七日の眾議院豫算第一分科會は午前十時半開會前日に引續き拓務省所管に關する質疑を續行海外移植民問題に關し夫夫質問應答を重ねた後

川村保太郞氏(社大) 臺灣の米の輸出管理實施に伴ひ農產物の値下りを招來する可能性から島內に反感が發生し臺灣統治上惡影響はないか

八田拓相 最初管理案が重要產業調查委員會の答申を得るまでは內容不明のため多少心配する向もあつたが現在では十分各方面とも諒解してをり統治上何等惡影響はない

川村氏 東拓、臺拓、南拓三社間の業務分野の統制は適當に實施してゐるか

拓相 一律に規定することは性質上困難であるが個個の塲合十分會社相互間に協調するやうに監督してゐる

更に篠原陸朗氏(民政)移民と交化移植問題につき中山福藏氏(民政)蘭印の邦人企業につき夫夫質し拓務省所管の質疑を終了

午後零時五十分散會

02 海相の答辯 太平洋の制海權 制空權を確保 我海軍の國防方針
03 グアム島防備強化は 米に取つてお氣の毒 眾議院で海相言明
04 けふの兩院
05 圖像:豫算第三分科會に於いて答辯の藏相
06 臺灣事業公債法案 眾院本會議に上程
07 圖像:豫算第一分科會に於いて辯答の外相
08 產業の餘剩設備を 滿洲、北支へ進出さす 小金鑛山局長の答辯
09 國民熱誠の結晶 献金七千六百餘萬圓に達す 谷口主計局長の說明
10 中國聯銀が直接 農村金融に干與 春耕貸款に乘出す
11 英國は數日中に フランコ政府承認 佛政府と緊密な打合
12 滿洲帝國協和會 工作方針を決定 國民組織の再編成へ
13 紐育萬國博の大呼物
14 華北棉花改進會六日に創立式
15 敵游擊隊の根據地 臨清を占領!
16 山東河北河南 安徽一部の戰果
17 山西各地の肅清戰果 敵遺棄死體八千六百餘
18 敵盜鹽隊を擊退
19 多數の支那將校 ミ英兵營に起居 飛機操縱術修得の為か
20 淺野セメント太原工場 操業を開始
21 本日の天氣
22 大阪商船臺灣出帆
23 近海郵船基隆出帆
24 辰馬汽船
25 大連汽船
26 廣告
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 總親合を求め國政を刷新 首相身を以て範を示す意志社說

平沼首相は去る三十一日の眾議院豫算總會において北勝太郎氏の國總親和に關する質問に對し、「私は國民總力を傾倒するのは內外の政策を實行する為めである。その政策は勿論對支事變處理樞軸とすべきであるがそれにはまた國內の革新が件はねばならぬ。その為めに總親和を求めるのである。然して革新といふことは實行である明言したことは必ず實行しなくてはならぬ、それには着着準備を進めたいと考へてゐる」と答へ、又去る一日同總會に於て今井新造氏の官僚獨善主義に關する質問に對し「官民一致は如何なる時代でも必要である。官吏が獨善的立場で國民に臨む態度は排除せねばならぬ」と答へて國政刷新に關し官民一致して實行の意志を明かにしたが、先づその第一着手として首相の信念とする身を以て範を示すといふ建前から、近く全國の官吏に向つて何等かの形式に依り刷新の意向を傳へることと共に官紀肅正に乘出しその實を擧げることとたつたのは大に注目すべき事である。

言ふまでもなく、首相の謂はゆる國家の總親和を求めることは本島を除外するわけはなく、また國內の刷新を實行することは內地に限るわけもないと思ふのである。故に現在の本島に於てもし國家總親和の實現を妨げる何かの特殊事情又は特別施政があればこの際官民を問はず宜しく一一之れを再檢討し、刷新すべきものは刷新し、改廢すべきものは改廢しなければならないと思ふ。唯その實績を擧げ得る程度如何は一に指導的立場に在る為政當局並に內地人識者の持つ心情及び態度に繁るものが多い。もしただ責めるのみを知つて、教へ養ふことを為さず、憎くべきを知つて、愛すべきを感ぜず、總親和を求めながら、特殊扱ひを行ふが如き事例が現實の社會に多多あるとすれば、國政刷新すべきこの際□斷然之れを考へ直し、建て直すべきであらう。恰かも父兄が子弟を鞭打つその裡面に無限の愛情が潜在してゐるから□必ずやその痛さに應じて憐愛の情が湧き出でて一層その向上發達の道を講ぜずには居られぬであらう。

平沼首相は國內の刷新を實行するには身を以て範を示すといふ建前から、全國の官公吏をして先づ實踐躬行せしむべく、しかも官吏の獨善的態度を戒めてゐるといふことはまこと□國家總親和を求める上にきはめて適切なる一方法であると云はねばならない。殊にわが本島においては教育未だ普及せざる為め、文化程度比較的低き民眾に臨んでは官吏の獨善といふよりは官權の萬能に傾くことは、或はこれも特殊事情の然らしむるところといふかも知れぬが、しかし今度國家の總親和を求めて國內の調整刷新を圖るといふ重要政策を實現せしめるためには、本島においても從來の官權萬能、官吏獨善の考へ方を改めて、官史それぞれ身を以て範を示し、後進の島民を教へ導きつつ真に官民一致協力して國策の遂行に邁進、そして國家の總力を十分に發揮されむことを熱望して已まないのである。

02 圖像:御慶事御間近の大內山
03 中南支を翼下に 海の荒鷲猛威を揮ふ 軍事施設を大爆擊
04 合同奉祝素謠會 基隆の有志が集り 紀元節當日催す
05 活潑な金總動員 基隆市で再び開始 十四、十五日の兩日に實施
06 交響樂の電化に成功
07 御慶事に煙火 皇子殿下は三發 內親王殿下は一發
08 貯蓄債券三千萬圓 六日から賣出し
09 米映畫界のドル箱調べ
10 經濟警察講習第二日
11 羅東水害豫防組合 評議員當選者 官選評議員も決定發表
12 臺北州齒科醫師會總會
13 高地蔬菜の試作に 自信を得た臺北州 愈よ本格的に集團栽培
14 三月廿一日頃に 第一次試驗を實施 新竹州下中等學校の入試
15 加奈陀籠球團來征に決定 我が申出を快諾
16 南太平洋の諸島に 氣象通報無電局 米民間航空局が新設
17 桶柑を內地市場へ 內地蜜柑の出廻り後を目指し 臺北州が進出計畫
18 商和會店員表彰式
19 種なし西瓜
20 水產デーのボスター標語 水產會で募集
21 全島一を誇る 新競馬場 臺北州、設計を急ぐ
22 髯は剃つてもこくならぬ
23 田舍者の御難 トラツクに飛ばされて重傷
24 高雄州文書課長
25 基隆鐵工業組合八日創立總會
26 三宗代表が皇軍を慰問
27 圖像:戶水知事新任披露宴
28 フエルミ教授米國に永住
29 定期航空
30 總督府辭令
31 人事.消息報社消息
32 ときのこえ
33 廣告
第06頁
日刊第3版
序號 標題
01 本年度の督府歲入 官業收入が六五% 租稅收入僅か一八%
02 本島茶の出荷 依然好調を豫想 一月の輸移出が激增
03 新規と場外の禁止で 丸糯暴騰後反落 買方更に當先限を煽る
04 丸糯中限の買玉 依然として增加 買方の買煽り歷然
05 本日赤糖組合 緊急役員會を招集 糖價維持策を樹立せん
06 一月主要株式の 利廻低落 平均五分八厘一毛
07 債券利廻續落 平均四分一厘六毛弱
08 バカスパプの 既定計畫を承認 企畫院の資材制限に對し 幾分緩和されん
09 近く甘藷會社を設立 干芋移出を統制し 檢查規則をも施行
10 昨年島內田畑 收益利廻調(下) 勸銀調查課より發表
11 照明燈
12 市價及商況 七日
13 廣告報社消息
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 ラヂオ
02 講演 臺灣を視察して/千田貞康;林田龍善
03 國民歌謠
04 講演 國力の消長/北岡壽逸
05 幼兒の時間 唱歌「おねんねする時」
06 料理献立
07 晝間娛樂時間 (レコド演奏)
08 獨唱と管絃樂
09 パラマウント超大作 平原兒 八日よりタイゲキで
10 廣告
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 日本精神發揚週間 各地の實施行事
02 故陳軍屬の英靈を弔ふ 嚴かな新埔庄葬 三日新埔公講堂で
03 森田伍長慰靈祭 苗栗小校庭に於て執行
04 岡山郡各產組役員決定さる 全部郡守の指名
05 國策に即應して 叺競技會を開催 五日板橋公會堂に於て
06 南投郡各街庄協議會日程
07 斗六信組役員會
08 中壢郡各寺廟の管理人總會開催
09 太保庄頂港墘部落振興會發會式
10 彰化聯合青年團查閱 好成績を擧げて終了
11 國防献金
12 若森郡守披漏宴
13 岡山街助役に秦書記が昇格
14 香奠返し献金
15 竹東郡警察異動
16 豐原街の火事 全燒四戶半燒四戶
17 ローカル.セクション報社消息
18 青物相場表
19 廣告
第09頁
日刊第6版
序號 標題
01 筋肉運動の神秘 組織內の化學變化
02 橫紋と收縮
03 廣告
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 寺廟整理の強制は 嚴に避くべし 臺中州近く市尹郡守會議で 督府の根本方針を傳達
02 第三種防空訓練 きのふ高雄市で實施
03 曉に鳴るサイレン 全市頓に緊張 屏東防空訓練好成績
04 圖像:靖國神社境內にて國民精神作興小學生の聖武會
05 松岡知事代理 山本氏遺族を慰問
06 市制陳情委員人選愈よ決定
07 圖像:歸國の白國大使に午餐を賜ふ
08 嘉義郡の愛馬デー 乘馬大行進を決行 紀元節の佳辰に擧行
09 臺南市の豫算總額 百五十餘萬圓 前年に比し約廿萬圓增
10 圖像:嚴然と良民保護の我が哨兵に心からお禮を述べて通行る支那人達
11 慰問映畫大會 臺中聯合社丁團の主催で 近く兩常設館で開催
12 島內消費バナナの 仲買人組合を結成 青果會社の統制強化
13 貯蓄債券賣出し 嘉義市は六日より廿日まで
14 南支南洋に關する講演會 十二日高雄市にて
15 鳳林庄の豫算 大體前年と同樣
16 高雄建國の夕 十日に繰上げ開催
17 署長警察課長會議 十七日より臺中州にて
18 彰化寺廟整理委員會打合會 豫算編成の為め
19 高雄市の流腦 益益蔓延の勢ひ
20 鳳林庄公會堂愈よ建設に決定 敷地の拂下許可さる
21 消息
22 天然痘の防遏 高雄港務部萬全の布陣
23 彰化溫泉臨時休場
24 彰化金萬安會解散
25 高雄競馬行團體會員募集
26 大くさりの スタン・ローレル
27 訃文:楊黃氏吉
28 訃文:杜福開
29 廣告
第11頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(131)/岡田三郎;三浦杏介
02 續芝居道(一) 劇作法ABC/吳坤煌
03 龍骨車 文學にも國幣を 將來の日本文學の為
04 精神彈藥の威力(二) 歐洲大戰と讀書
05 廣告
第12頁
夕刊第1版
序號 標題
01 我國今後の財政方針 石渡藏相の說明
02 南支に海軍根據地 設置の必要なし 米內海相より答辯
03 チアノ伊外相 獨、波、チエ三國を近く訪問せん
04 パレスチナ 會議 ア人とユ人別別に
05 支那軍は掠奪 暴行を擅にす 蔣、不法行為嚴禁を布告
06 外交の春到るか(三) 歐洲の實情は秋の儘/伊藤正德
07 國民精神總動員 中央聯盟の改組 近く閣議の承認を得る
08 米政界、秘密外交に 抗議の題目を集中 上院は突如本會議休會
09 降服は時日の問題 人戰派政府主腦連殆んど佛領に遁入
10 佛のべ氏歸巴 外務當局に報告
11 圖像:「臣民の道」を說く平沼首相
12 滿洲國の中南支貿易 法幣建の可否を研究中
13 浦鹽に軍事協議會 我斷乎たる決意に ソ聯側は戰戰忷忷
14 三萬五千噸の 獨最初の主力艦 十四日に進水式を擧行
15 新京、中江鎮間の定期航空を開設
16 總動員(85)/長田秀雄;夏目醇
17 天津英佛租界の 交通制限を解除
18 晉東共產地區の 偉大なる戰果
19 小野寺長治郎中將逝く
20 砂糖消費稅の引上げ率 關係當局間に意見一致
21 明日の天氣
22 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 科學日本の誇り 米國獨佔の“煉金術”タンタル製出に成功
02 六年後出現する 國語臺北市 不解者七萬人を一掃
03 模範部落を共同視察
04 漁業用重油の供給を嘆願 石垣島の業者代表來臺
05 臺北小公學校學事視察團 二班に分れて出發
06 高砂族の功勞者 理番善行章授與 紀元節に四十一名表彰
07 布哇から 水上競技に招聘 欣然參加の意向
08 圖像:百萬弗の真珠の鐘
09 石本部隊の 戰傷病死者 けふ原部隊から發表
10 富士丸出帆
11 伊太利と西班牙で 博覽會と展覽會 我國も逸早く出品準備
12 黃麻浸水池を設置 經費の一部を關係者が醵出 十日新竹で打合せ
13 燒夷彈を實演 臺北州廳中庭で
14 呂宋丸に追突され 王田丸航行不能 曳航されて基隆に入港
15 福田醫院の火事 階下から出火して 入院患者一時大騷ぎ
16 鄉軍松山分會 十一日發會式擧行
17 同好者を集め謠曲大會開催 素謠會に呼應し
18 坑夫墜落即死
19 報國のタべ 九日日新公で
20 キ印の權幕 遠の刑事連も叱られて參る
21 基隆の大詐欺師 取調べ一段落、犯人を送局
22 人事.消息
23 定期航空
24 今晚の放送
25 市價及商況 八日前場
26 今日の興行
27 廣告
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(43)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 六年生の親たちへ 學校の選擇について(上)/小宮巴
03 廣告報社消息
第03頁
夕刊第4版
序號 標題
01 小學生の制服も 愈よ國防色になる 有事の際はすぐ役立つやう 目下當局で立案中
02 カタカナ欄 五センネンマヘ ノ スマフ ノ オキモノ
03 圖像:寫真說明 從軍畫家にスケツチしてもらふ支那の子供さん
04 世界一の切手 一枚が十九萬圓
05 圖像:子供と寫真
06 炭酸ガスの素性 うつかりすると命をとられる 寒い時に御注意
07 童話 鷲の巢(上)/青柳瑞穗
08 葉書が薄くなる 年に六萬六千九百瓦の パルプを節約
09 家庭醫學 結核治療に効果ある 牛肝臟中の榮養素 第三期結核患者に試みて豫想以上の好成績――
10 醫學メモ 結核と腹膜炎
11 惡疫流行! 體質の弱い お子樣に御注意
12 療養實話 詩吟の放送失敗は 肺尖カタルが原因/寺岡制二
13 廣告
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 統制經濟に限度あり 自由、統制の中間を見極む 海相が意向を發表 經濟機構改革頭條新聞

【東京八日發同盟】生產力の擴充物動計畫の實施、尨大軍事豫算の消化に伴ふ國內革新殊に經濟機構の改革に就ては今議會再開以來眾議院豫算總會其他において屢屢論議の對象となつてゐたが八日眾議院の海軍豫算分科會において米內海相は社大の水谷長三郞氏の質問に答へ統制經濟には自ら限度があるべきことを述べ自由經濟と統制經濟の中間を行かねばならぬ旨海軍當局としてはじめての意向を發表して注目された、米內海相の答辯左の如し

海軍としては狹義國防の觀點から幾らか原則論的な考へはあるが一國の國政は陸軍海軍が獨り云云すべきものでなくして政府として考ふべきことである、從つて特に聲を大にして海軍の意思表示を行ふ意思はない、唯經濟機構其他に改革を斷行すべきものありやとの質問に對して私の考へでは今言はれてゐる統制經濟といふものにも或る限度があると思ふ、生產、配給、消費等何から何まで統制することになつては國は滅びると思ふ、また自由經濟と言つても全然統制なき自由は存しない、從つて所謂自由經濟と統制經濟の中間に何處か見極め所があるのではないかと思ふ、現在の機構に就てはもう少し改正する餘地はあるやうである、だから急激な改革は却つて混亂の本であるから漸次にやらなければならない、レボルーシヨナルではなくエボルーシヨナルでなければならない【寫真は米內海相】

02 佔領地域の統治方針 柳川興亞院總務長官が披瀝
03 けふの兩院
04 近衛無任所大臣は 茲暫らく辭任せず
05 新竹油田の試掘 更に計畫を延長 米內海相の答辯
06 伊ソ通商協定調印を了す
07 英の牯嶺下山延期申入 我方も諒とす
08 增稅法案と同時に 租稅減免案を提出
09 滿洲、北支開發に協力の 財閥を歡迎
10 臺灣、南洋關係の 諸問題の質疑應答
11 滿洲弘報協會二百萬圓增資
12 マニラ麻輸入商の 利益獨占なし 竹內物資調整局次長辯明
13 內地企業の 對支進出積極化 八田商相方針を言明
14 英、佛休戰に腐心 人戰派壓迫、實現に努力
15 避難民は續續佛領へ殺到
16 滿洲國政府人事を決定
17 社大、東方、國同の 革新的新黨の結成 合同の際の基本條件
18 退藏金集中を目標 產金法改正案を 近く議會に提出
19 遞信省辭令
20 湖南保安司令薛岳を任命
21 國府國防最高委員會の組織
22 汪派の彭辭職 後任は周炳琳
23 けふの天氣
24 大阪商船臺灣出帆
25 近海郵船基隆出帆
26 辰馬汽船
27 大連汽船
28 滿洲油化工業 機械式運轉を行ふ
29 江 北部の細民 南部に移住さす
30 廣告
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 地代、家賃值上の取締 法令の制定を要望社說

支那事變は旣に第四段階へと進展して來たが今後大陸に於ける長期建設は銃後國民の絕大なる金力に待たねばならないことは今更贅言を要しない。そのは金力つまり銃後の生產力であり、國民の所得である。然るに事變下經濟界の常として所得卽ち收入の減少と物價の騰貴と失業とは必然的に附纏ふ問題である。之れがため中央政府では生產力の擴充强化策、暴利取締、公定價格の設定、物質高の抑壓、轉業資金の交附等種種の對策が講ぜられてゐる。わが督府當局も亦中央に呼應して各般に亘り、諸對策を練つてゐるが、惠まれたる臺灣の地力に依る物資の大增產計畫も今尚ほ實現の途上にあり、失業轉業對策としては何等見るべきものはない。物價高の抑制に對しては臺灣の警察中に經濟警察を新に設けて經濟統制法令、暴利取締規則、物品販賣價格取締規則等の徹底取締に當らせてゐるが、島內の物價は內地のそれと同じく依然として騰勢を辿る一方である。

日常生活と密切な關係にある日用雜貨、衣服類から食料品に至るまで悉くが事變前に比し二三割高は更に珍らしくない。甚しきは八割から十割も騰貴してゐる實情にある。殊に最近問題化しつつあるのは地代及家賃の釣上げであるが前者は最近都市を中心としての土地投機が旺んに行はれてゐるのに基因し、後者は建築諸材料の騰貴に依る新建築物の外、舊建築物に至るまでが鰻上りに昂騰してゐる。殊に來る四月一日より實施される家屋稅をともすれば借家人に轉嫁しようとしてゐる。現に島都臺北に其傾向あるに鑑み、臺北州並北暑當局が其抑壓に乘り出しつつあるのも之がためである。此現象は獨り臺北市に限らず、全島各都市に共通に起りつつある問題であつて、戰時下國民の生活に脅威を與へるものとして之が對策を要望されてゐる。

然り而して諸物價の昂騰に對しては暴利取締、物品販賣價格の取締、乃至は配給統制の諸法令を適用して抑壓を加へて來たので、或程度までの効を奏してゐるが、地代の値上げと家賃の釣上げに對しては、現在のところ之れを取締る法令なく、折角の經濟警察も十分其機能を發揮することが出來ず、少からず不便を感じてゐる樣に見受けられる。然るに一般物價對策の目標は事變前の物價を最終の目標としてゐる以上、地代、家賃も一般經濟國策に鑑み、現狀のままに放任するわけには行くまい。督府當局に於ても何等かの取締對策を講究中であると謂はれてゐるが、地代並に家賃の不法釣上ある此際でもあるから、之が取締又は抑壓出來る所の法令の早急制定が急務である。

02 陸上の玄關張家河に 我勇士、苦心の架橋 漢口、江北平野を繫ぐ動脈 百八十米の漢口大橋竣工
03 自主的改善を要望 臺北州の寺廟整理方針
04 島都の「建國の夕」 名流をすぐる豪華プロ
05 苗圃、木炭品評會 褒賞授與式 きのふ竹東公會堂で
06 豚肉は果して高いか きのふ嚴密な步留檢查
07 歸還勇士の慰勞會 羅東で盛大に開催
08 稻江に“興亞會館” 紀元の佳節に發起人會
09 バルセロナ陷落と 新四國會談開催說 獨伊樞軸強化されん
10 內海前知事に金杯一組 海相から贈呈
11 講習會出席者
12 北部地方に 冬が逆戾り
13 宜蘭は非常に便利になつた 竹中郡守談
14 防諜座談會や宣傳ビラ 北署各區防諜陣
15 國民精神總動員運動 新組織の大綱骨子
16 親爺の金を拐帶
17 基隆高女音樂會
18 遭難傳山藤丸 曳航され入港 一部修理の上內地へ
19 總督府辭令
20 定期航空
21 人事.消息
22 ときのこえ
23 中等學校入試日割
24 結婚費を節約五百圓を献金
25 山東苦力を移入か 鑛山景氣で勞力不足
26 建物損壞見舞金を そつくり國防献金
27 蓬萊丸無電
28 廣告
第06頁
日刊第3版
序號 標題
01 臺灣酒精令施行規則 けふ府令を公布 製造事業を總督が監督
02 丸糯大買占の數量 六十六萬袋に上る 事變下の一大奇怪事
03 昭和十四年度の 官業收入も大躍進 總額一億三千萬圓計上 專賣收入が過半を占む
04 官鐵輸送力 最高記錄を破る
05 臺灣運輸組合 役員會を開く
06 華銀一分增配 總會は來る廿四日
07 移出米が順調 米價は小聢り
08 局營バス 一月份減收
09 當局の嚴命で 正米市場遂に休會 丸糯不當に高いため
10 丸糯大買占雜觀 問題解決の二方法
11 一月中郵便貯金 最高記錄を示す 本島報國貯蓄熱の現れ
12 兌換銀行券の 整理法改正さる
13 赤糖同業組合 緊急役員會終る
14 臺灣鑛業會通常總會閉幕
15 生糸昂騰
16 照明燈
17 市價及商況 八日
18 廣告
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 廣告
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 “窄き門”の嘆き 新設、昇格も追付かぬ 旗山郡各公の入學難
02 東港郡下の献金 總額五萬餘圓に上る
03 麻豆街防空訓練 八日より三日間實施
04 すはガス彈 忽ち整ふ防衛陣 員林街の綜合訓練好成績
05 身體檢查の事から 林園公に波瀾重疊 父兄側告訴提出を敦圉
06 女生徒は別に やるのが本當 六山校長語る
07 原因は單純でない 吳海水氏語る
08 告訴の外なし 悲憤の兩兄父語る
09 有用作物共同耕作品評會 月末鳳山郡で開催
10 桃園街の協議會 議案何れも原案可決
11 圖像:隅田川で水泳大會
12 崙背庄國演會好評 各講習所が競演
13 員林郡料理屋組合總會(五日)
14 岡山水利組合 評議員選舉の日程
15 自轉車泥
16 蘆竹庄協議會
17 板橋教授研究會 好成績を擧ぐ
18 東港街の行事 日本精神發揚週間
19 お賽錢を盜む 不敵の賊に神罰覿面
20 ローカル.セクション
21 廣告
第09頁
日刊第6版
序號 標題
01 ラヂオ
02 演講 日本精神發揚とその基礎/丸山芳登
03 長唄 月別名曲選
04 晝間娛樂時間
05 料理献立
06 ヴアオリン獨奏
07 ラヂオ・ドラマ 大義
08 講演 ブラジルに使して/澤田節藏
09 家庭法律講座(第十講) 子の法律(九)/草薙晋
10 子供時間
11 子供時間 童話劇 日の出の森
12 張り合ふ四本のロビンソン映畫
13 海外映畫短信
14 廣告
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 市民に範を示すべく 一部燈火管制 あす臺中市に於て實施
02 第二種防空訓練 臺南州下一圓に實施
03 高雄第三種訓練終る 非常な好成績を納む
04 嘉義市あす 第三種訓練實施
05 彰化郡防空訓練 あす各街庄で實施
06 臺南州參事會 きのふ州會議室に於て
07 國民精神講演會彰化郡下に於て
08 軍馬の勞を偲ぶ 六十頭の乘馬行進 紀元節の佳辰臺中市で
09 巢立つ豆戰士に 初めての性能試驗 高雄市職業紹介所の試
10 赤堀知事屏東へ
11 北支の玄關と 滿鮮印象記(八)/陳逢源海外遊記

ハルピン、奉天、撫順

ハルピンに着いて先づアノ古い寺院の圓い塔を眺める時、又はロシヤ人の密集してゐるキタイスカヤ街の堂堂たる洋舘を一瞥する時、或はモデルンホテルの一室のペツトから赤い壁と白い天井をジツト見守る時に、何んだか遠い外國へ來たようなセンチが起る。それ程ハルピンはロシヤの匂が濃厚であつたが、滿洲事變に引續く日支事變の影響を受けてロシヤ人が全盛時代の十萬人から五六萬人に顚落し更に東支鐵道の讓渡で今や精精三萬人しかない。其の代り日本人がグングン增加して旣に四萬人を突破したから全く主客が顚倒してゐる。それでもキタイスカヤ街では斷然白系露人の往來が多く、殊に若い女が頻りにウロウロしてゐるので、旅の人の眼にはいづれも賣笑婦ではないかと疑ひたくなる。

だがエロの町、獵奇の町であるハンピンも日に日に日本色彩が濃厚となりつつある。先づ街頭に氾濫してゐる日本商品と、キタイスカヤ街の橫町に裝飾してゐる日本カフエーのネオンサインを見給へ、折角の異國情調も夢の如く淡く薄れ行くのである。

× × ×

併し此の界隈の路地の傍から地下室へ潜ればキツト何んとかいふ白系露人經營のダンスホール兼カフエーがある。先づ正面の舞臺には時時開幕して舞踊ありレヴユー等あつて色電氣の照明よろしく、全く別世界の感じがする。客席の客はジヤズでロシヤ女や支那女の踊り子と踊りつつ夜を更かすといふデカタンな歡樂境なのである。踊り子にはチツプと店からの賣上げの步合を貰つて生活してゐるから凡ての物は眼玉の飛び出す程高い。これが卽ち有名なハルピンのキヤバレーだ。

私は別に裸ダンスとか、さういつた獵奇趣味を好まなかつたが、トロイカといふ日本人向のバーを一寸覗いた。一人のロシヤ人の老婦がいい加減な日本語で頻りに若いロシヤの女を取持つ。其の老婦人は曾ては張作霖の妾ださうだ。若い女も日本人向の顏を揃えてゐるから、日本人が第一の得意らしい。

松花江畔へ行けば十一月中旬とはいへ身を切るような冷い風が溶溶たる流れの上からサツト吹き込んで來る。夏はキツト理想的な散策地兼納凉地ではあるが、何しろ零度以下の風には辟易せざるを得なかつた

× × ×

奉天の市況は日支事變を一轉機として今や超スピードで繁榮して行く、在留邦人だけで旣に十萬人を突破し、總人口が百萬人に屆きさうだ。輪西の工業地は輕重工業の新たなる進出が目覺ましく、將來滿洲國の心臟部となるべきは間違ひないであらう奉天は清朝の故都であるから見るべき所が多い。滿鐵附屬地の浪速、千代田二大通りは邦人の商店多く、特に奉天の銀座としての春日町は全く日本の大都市と異なる所がない。城內は美しい舊宮殿を中心として方形の內城がそれを圍んでゐるが、舊宮殿は一般に開放されてゐない城內の展望地點として四平街の百貨店吉順絲房の五層樓上に上れば城廓を始め、清朝の昔を語る宮殿の薨がよく見える。

奉天の北方一里半の所にある北陵は清朝第二代太宗文皇帝と孝瑞文皇後とを合葬した陵墓である三層殿閣の隆恩門內には廟の拜殿があり、其の背後に漢滿蒙三體で「太宗文皇帝之陵」と記してゐる碑文の明樓を前にして半圓形の壁に圍まれた壯大な寢陵がある。境內の松籟が風に咽ぶ靜寂の下に碑道があつて兩側に馬、駱駝、象等の石獸がある。大北門外の北塔は今より三百年前の清朝勅建の法輪寺の境內にあつて奉天城を中心として東西南北に都城鎭護の塔として建られた喇嘛塔の一つである。寺內にはグロテクスクな歡喜佛を祀つてゐる。

尚奉天では湯玉麟の私邸を利用した博物舘及び滿洲事變の戰蹟たる北大營並びに社會救濟事業として有名な同善堂を見物したが此處では之を詳述しない。

× × ×

撫順は奉天の東方約二十哩の地點にあつて汽車もバスも通つてゐる。撫順炭坑の特色は其の一枚の大炭層の上にオイル・シエールといふ鑛物の層が一面に蔽ひ被さつてゐて、それを取れば平均百三十尺、厚い所は三百尺から五百尺もある炭層が現はれて來る。それを露天で掘つて一日約一萬餘瓲の出炭を續け、他の炭礦と共に昭和十二年に八百二十二萬八千瓲を產出し、埋藏量が約十億瓲と推算されてゐる。其の邪魔物と思はれたオイルシエールから重油、輕油、ガソリン、燈油が採れるので、五ケ年計劃で年產五十萬瓲を目標として滿鐵では大に力を入れてゐる。更に其の副產物として硫安や、パラピンやピツチ等が採れる。

有名な古城子の露天堀を見渡す崖の上から遙か下の雛段式になつた其の一段一段にトロツコの列が並び、何千人の支那人苦力が鶴嘴やシヤペルを揮つてゐる所はなかなか壯觀だ。龍鳳坑の竪坑も其の施設が世界一で千二百二十餘尺の地下へエレベーターが昇降するから大したものだ。此處は日產五千瓲、やがては一萬瓲に達するであらう。とにかく炭鑛從業員は昭和十二年末で日本人五千、滿洲人六萬人以上で、撫順全人口二十萬人は直接、間接に滿鐵の事業によつて生計を立ててゐる□寫真は奉天城內の滿人百貨店吉順絲房】

12 岡村少佐の遺族に 御沙汰書の傳達式 きのふ臺中市に於て執行
13 火の用心 火事頻發に鑑み 當局子供の火遊び嚴禁
14 木造家屋の新築は許可困難に非らず 臺南市の建築許可方針
15 自轉車遠乘會 高雄市發揚週間の行事
16 樂滿警務部長初巡視の日程
17 彰化醫師會の無料診察件數
18 甘蔗畑の火事
19 消息報社消息
20 花蓮港街の豫算 六十四萬圓に上る 前年に比し七萬圓增
21 保安林燒く 二重溪附近の
22 府農務課長來嘉
23 燈火管制中に 藝者剃刀で切らる 原因は冗談半分の過失傷害
24 臺中師範の長距離競走會 あす愈よ決行
25 高雄丸壯途へ
26 廣告
第11頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(133)/岡田三郎;三浦杏介
02 續芝居道(二) 劇作法ABC/吳坤煌
03 學藝消息 リー孃訪米
04 銃後母性も長期建設へ 丈夫な子を生みませう 強い國民を作りませう 姙婦の健康法
05 龍骨車 「悲劇的文化」 餘りにも觀念本位
06 新刊紹介
07 姙娠育兒相談
08 弱い子供を強く 体位向上は榮養問題の解決が第一
09 廣告
第12頁
夕刊第1版
序號 標題
01 十四年度總豫算案を 無修正無條件に承認 眾院各派態度を決定
02 英米の共同步調も 重大視する要なし 毅然たる態度 外相が表明す
03 駐日獨海軍武官テ大佐を任命
04 貴縣、欽州、北海を攻擊 海の荒鷲南支方面で活躍
05 民眾を救ふもの 日本軍の外になし 敵師李維業、部下を率ひて歸順
06 當面の問題につき 處理方針を決定 滿洲國政府外交部
07 蒙疆地域の石膏石灰開發 會社設立に決定
08 圓ブロツク貿易對策 東京商工會議所、十四日開催の 日商東亞經濟委員會に提出す
09 獨、伊、西の防共樞軸 英、頻りに氣を病む
10 ミアハ將軍自身 既に和平交涉開始 英佛の斡旋を無視
11 アサニア大統領 辭職の決意を固む
12 佛の巡洋艦 驅逐艦と衝突
13 一月中旬の 武漢地區の戰果
14 英上海駐屯軍司令官更迭す
15 わが石炭利權を ソ聯が無斷不法回收 外務省、嚴重抗議提出
16 社大、東方のみで 愈よ新黨を結成
17 白崇禧昆明で龍雲と協議
18 明日の天氣
19 總動員(59)/長田秀雄;夏目醇
20 區事務視察團來新
21 加藤寬治大將遂に逝去
22 池田大審院長逝く
23 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 義務教育の八年制 可成早く實施したい 出來れば十五年度から 荒木文相が答辯
02 支那語を正科に 中等學校教授要目改正
03 遭難の二獨逸人 無事に救助さる 輕井澤で經過を語る
04 新竹州鐵工業組合創立總會
05 北署の行事 十、十一兩日
06 蔣や汪の教へ親 川崎萬藏翁が渡支 日支親善の遊說
07 廣東治維會內に 電政管理局新設
08 御慶事を速報 基隆の周知方法
09 圖像:陸の荒鷲の活躍
10 戶水知事が基隆初巡視
11 愛馬大行進 新竹の建國祭
12 米穀會社案の動向(上) 複雜多岐なる經緯
13 基隆鐵工業組合創立
14 富田氏小品展
15 まづ趣旨を徹底 死藏金回收運動に 基隆でビラ五千枚
16 掏摸捕へらる
17 今晚の放送
18 商況 九日前場
19 今日の興行
25 業態別經濟警察講習會 州下の日割決定
26 小林大藥房の宣傳隊が來臺
27 人事.消息
28 民報案內報社消息
29 廣告
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(44)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 怖しい急性肺炎 寒い今頃に多い その症狀と養生法/黃朝清
03 國防は臺所から ゲ氏婦人達の自肅自戒を要望
04 髮の乾燥 オイルシヤンブとプラシで 合理的な手入を
05 廣告
第03頁
夕刊第4版
序號 標題
01 興亞の理想實現に 日本語を全世界へ 文部省、根本方針を決定し 追加豫算に計上
02 海底の魚類を撮る 寫真器を發明
03 秀吉の朝鮮征伐で 虎を斬つた刀
04 圖像:お年玉は步兵銃
05 圖像:國策雛紙上展覽會(一)
06 大地震で 死者八萬餘人 友邦のチリーは 日本と同樣に強い國
07 カタカナ欄 セカイー ノ ツヨイ イヘ
08 童話 鷲の巢(中)/青柳瑞穗
09 廣告報社消息
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 滏陽河を敵前渡河 〇〇に向つて急進 冀中地區の掃蕩戰頭條新聞

【寧晉八日發同盟】冀中地區攻擊の赤木部隊は七日夕刻滏陽河の渡河點侯家口を奪取し直ちに兵力をその西方、汶口に集結し九日午前六時敵の意表を衝いて辛莊の渡河點より結氷せる、滏陽河を敵前渡河し同線にある三四百名の敵を擊破し同八時四十五分新河に殺到しこれを占領した同部隊は更に息つく間もなく◯◯に向つて急進中

【寧晉九日發同盟】冀中地區殘敵を寧晉から西進攻擊中の毛利部隊水口部隊は六日草涉里を陷れ七日早朝、東章、趙馬の線に達し同地において共產軍五千、民團軍一千、河北省保安隊三千の敵と遭遇し七、八、九の三日間に亘つて激戰を展開し我軍は九日增援隊を得て漸次敵を包圍中である

02 包圍線を逐次壓縮 南宮冀縣に據る 五萬の敵大動搖
03 各部隊の戰果
04 外交の春到るか(四) 歐洲の實情は秋の儘/伊藤正德
05 ル外交非難の聲 米國朝野に囂囂として起る
06 圖像:今議會初の秘密會
07 敵遺棄死體一萬七千 一月中の北支討伐戰果
08 全體主義單一の 國民政黨を結成 社大、東方の共同聲明
09 社大代議士會合同を承認
10 東方會合同を中野氏に一任
11 米の謬見打破に 立大ラ教授歸國 先づ新生支那を視察
12 十二年產米を古米と取扱ふ 價格も引下ぐ
13 國民精神總動員 強化方策を正式決定
14 西部滿ソ國境 ソ兵頻頻と越境 ソ聯側に嚴重抗議
15 外蒙兵も不法越境 滿國警察隊直に擊退
16 無任所相の問題は 當分その儘と決定 平沼首相が語る
17 各派、無修正に決定 總豫算十三日本會議(眾院)で可決せん
18 初代委員長には 荒木文相が當る けふ官制公布されん
19 けふの兩院
20 國婦臺北支部の映寫會
21 本日の天氣
22 大阪商船臺灣出帆
23 近海郵船基隆出帆
24 辰馬汽船
25 大連汽船
26 廣告
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 丸糯大買占と其の善後策社說

正米市場に於ける二期丸糯米の大買占は本紙に於て旣に報道せし如く殘存米十五六萬袋に對し其の四倍以上の數量を取組せられてゐるため、其の相場が不當に吊り上げられ、之を東京米穀取引所の銘柄取引相場に比し七八十錢の逆鞘を生じたので若し之を放任すれば益益法外の暴騰を演ずるといふので遂に市場に於ける賣買の停止を惹起せざるを得なかつたのである。かくの如く戰時體制下に於ける公開市場に於て而も食糧品に對する大規模の買占行為はどこの文明國に於ても曾て其の先例なき事實にして、かかる市場の取引によつて戰時の至上命令たる食糧品の價格抑壓を不可能ならしめ、國民生活の安定及びインフレの防止に少なからぬ阻害をなしつつある事は何んといつても絕對に許可すべからざる社會問題なのである。

旣に閉鎖した市場に對して如何に其の善後策を講すべきやは市場當事者の公正勇敢な裁斷を要求するは勿論であるが、若し其の方法を誤つたならば必ずや由由しき惡影響を生ずるであらう事は言を俟たないのである。聞くところに依れば買方は飽く迄も自己の行為に對して反省を加へず、暗暗裏に市場當事者に對して不當に吊り上げられた相場を以て解合をなすべく奔走してゐるとの事であるが、若し事實なりとせば非國民も甚だしき仕業であると斷ぜざるを得ない。聰明なる市場當事者は絕對に其の手には乘らないであらうが、萬一にもかかる買占行為を正當と認めた曉には、再開後の市場に於て必ずや再三、再四の買占を敢行し以て私利私慾の輩が簇出するであらう事は火を睹るよりも明かである。從つて吾等は買方の買占行為を是認するが如き裁斷に對して茲に絕對反對を表明せざるを得ないのである。

然らば如何なる對策を以て之を善處すべきかといへば我等は最も合理的な三つの方法を提案したい。第一は一切の暗玉を認めず、唯各取引員の殘玉に對して市場に於て自由なる買戻及び賣埋のみを許し以て漸次建玉の減少を圖る事である。蓋し如何なる市場に於ても暗玉の制度を認めたものは東西其の例なく且つ暗玉なるものは取引員の正當ならざる届出が多いからである。第二は東京米穀取引所の銘柄別相場を標準として總解合すべき事である。蓋し正常なる丸糯相場は大消費地に於て之を構成すべきものであつて、殊に需要期を過ぎたる今日に於て現在の如き不當相場を以て標準とするに足らないからである。

第三は總解合の□値は三月五日限の例を取れば發會當時の取引より最近までの取引相場の平均を取り、且つ內地に於ける實需相場に參照して合理的に之を決定する事である。周知の如く買方は十四圓臺の安値から十五圓六十三錢まで買進んで來てゐるから、勝ち誇つた買方をして或る程度讓步さして賣方の損失を減少せしめる事は事態の紛糾を解決する唯一の捷徑である。又之によつて現在不當に吊り上げられた相場を正常な位置に引戻し以て移出商をして內地との取引を圓滑化にする事が出來るからである。現狀の如く內地の相場に比して著しく逆鞘を呈せしめてゐるため、各移出商とも開店閉業せねばならず、商品の圓滑なる配給を阻害してゐるから之が又買占の一つの大なる弊害である。此の際正米市場の當事者としては絕對に買方の利益になるが如き事を圖るべきでなく、戰時國家の政策から之を善處するより外なく、監督官廳に於ても法の威信を維持するために公正適切なる處置を取られん事を熱望して止まざるものである。

02 防衛の完璧を期し 本島に家庭防空制 五戶又は十戶を單位に 府防空課で銳意立案中
03 御慶事放送 A・Kの準備成る
04 建國愛馬大行進 實施要項決定さる
05 戶水知事の宜蘭初巡視
06 蔣政府が自沈した 船は何と九十九隻 再建振りは極て貧弱
07 圖像:日獨文化協定成立記念晚餐會
08 奉祝武道大會 十一日公會堂で開く
09 神苑擴張工事に 汗の奉仕 新竹州廳勤勞奉仕隊
10 前線勇士の 慰問に野球用具 六大學野球聯盟から
11 教育視察報告會
12 ヒマラヤの 處女峰征服失敗 パ博士、再擧を準備中
13 島內各師範の入試日割決定
14 新竹市も住宅難 花園町に五十戶建設
15 蓬萊丸入港 兒玉軍司令官の令弟來臺
16 戎克船海龍號壯圖を諦む
17 基隆商和會總會勤續店員を表彰
18 人事.消息
19 訃文:林氏蕋
20 頭圍公に高等科 要望叶つて庄民大喜び 新入生六十名を募集
21 一杯の豫算案を また一割削減 延び行く大臺北市の惱
22 第三高女の慰安學藝會 十二日同校で開く
23 英靈弔慰祭
24 街庄協議會 臺北州下の日割決定
25 水彩畫展 けふから開く
26 孔子廟崇聖會 道德報を刊行 書道部も創設
27 ときのこえ
28 廣告
第06頁
日刊第3版
序號 標題
01 殖產局の關係豫算 生產力擴充に馬力 國策上重要物資生產へ
02 正米市場休會の為 內地丸糯相場反落 蓬萊期米高で強調
03 臺灣米穀法案 議會提出に決定
04 臺灣米の輸移出 依然好調を持續 一月中に九十二萬袋
05 臺灣興業信託 成績良好一分增配 總會は來る廿四日
06 督府の租稅收入 豫定額は新記錄 十四年度に三千餘萬圓 前年より二割增收見込
07 丸糯買占の波紋 當局の處斷注目さる
08 大阪の丸糯も暴落
09 臺電增資內定 廿四日總會に附議
10 滿洲から日本へ 銑鐵、半製品を供給 日滿首腦者が正式決定
11 鹽業に關連した 化學工業に乘出す 來臺した中野臺灣製鹽社長談
12 臺灣商工會議所設立の機運熟す 全島の代表者が協議
13 農業用器具類の 價格を抑制 取締規則十二品追加
14 照明燈
15 市價及商況 九日
16 廣告
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 廣告
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 八卦山に內地式 綜合廟宇を建設 彰化市寺廟整理委員會で決定
02 加路蘭築港運動 佐治新廳長を迎へ 俄然白熱化の勢ひ
03 青年總動員建國祭 海山郡で盛大に擧行
04 愛婦鳳山郡分會役員會(七日)
05 神社清掃奉仕 東港郡守以下が
06 圖像:カフエー界の自肅を說く
07 鳳山街防空訓練 壯丁團、婦人會も大活躍
08 圖像:奧村五百子女史法要
09 平鎮庄協議會 七日公會堂に於て開催
10 和偕協調を說く 赤堀高雄州知事の訓示
11 大園庄協議會
12 松岡臺中州知事 蕃地の初巡視
13 東港郡街庄長會議を開催
14 「國語の家」表彰
15 黃麻栽培に關する打合會 東港郡に於て開催
16 偽齒醫者ご用
17 溪州の保甲會議
18 青物相場表
19 岡山郡下の第三種訓練 好成績を收む
20 高雄州指定國語普及會研究會 廿六日岡山で
21 北港街建築組合總會 援護献金を可決
22 羅東街大賣出會抽籤發表さる
23 ローカル.セクション
24 廣告
第09頁
日刊第6版
序號 標題
01 ラヂオ
02 講演 建國祭愛馬行進に因みて/大津和郎
03 料理献立
04 子供時間
05 國民歌謠
06 童謠劇
07 國民歌謠
08 圖像:愛國相撲號献納式に於ける男女川の土俵入り
09 佛・バリ・フイルム映畫 望鄉 十日より國際館で
10 大都會 全八卷 十日よりタイゲキで
11 廣告
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 梧棲港に備へ 大臺中市を建設 北屯、西屯、南屯三庄の合併 愈よ具體的に進行
02 勇士遺家族の家 高雄市で廿戶新築 住宅難緩和の一助にも
03 市役所の奉仕隊 高雄神社で奉仕作業
04 小山上等兵戰病死を遂ぐ
05 花蓮港高女の慰問音樂會 來る十一日に開催
06 屏東郡下各庄協議會の日程
07 西村警務部長赴任
08 圖像:英國海軍根據地
09 抽籤馬五頭 屏東畜產支會で購入
10 圖像:米穀會社案反對大會
11 國語家庭表彰 高雄市で傳達式
12 軍馬軍犬も參加し 軍國の繪卷を展開 建國祭の佳辰に大行進
13 無敵海軍への献金 一月中に一萬六千餘圓
14 赤堀新知事の初巡視の日程
15 青年團經營研究會 千四百名の健兒が參加 來月四五日臺中市にて
16 米價騰貴の原因は 不德商人の買占め 臺南州當局斷乎鐵槌か
17 彰化の大山火事 延燒山林實に三百甲步 十二時間燃え續けた火の山
18 珠算競技會
19 二重溪保安林の 火事漸く鎮火
20 大連商工會議所の首藤副會長ら來屏
21 青年團體驗發表の高雄州の代表決定
22 嘉義市の尨大豫算 半額は削除の運命 結局前年に比し十二萬圓減少
23 甘蔗畑の火事
24 虎尾郡下のボヤ
25 犯罪手口講習會 彰化署にて開催
26 消息
27 廣告
第11頁
日刊第8版
序號 標題
01 暴風雨の女(133)/岡田三郎;三浦杏介
02 愛蘭の情熱詩人 イエイツの長逝(上)/福原麟太郎
03 圖像:人形展に戰時色
04 精神彈藥の威力(三) 歐洲大戰と讀書
05 龍骨車 大家の沈默 二月號の創作欄
06 詩 冬の濱邊/獨木
07 圖像:桑港萬博を飾る 門外不出の名畫
08 古典歔曲の讀方(上)/三宅周太郎
09 心聲漢詩

黃樓新遷初集/癡雲

10 新刊紹介
11 廣告
第12頁
夕刊第1版
序號 標題
01 海南島に上陸 けさ陸海軍が協同奇襲
02 左翼部隊に次いで 右翼部隊が上陸 我方に何等損害なし
03 廣東八十萬市民 意表作戰に驚嘆 廣東漢字紙號外を發行
04 奇襲上陸に奇襲公表 海軍省はごつた返へす
05 經濟上將來頗る有望 四時花絕えない海南島
06 滿國下旬貿易
07 圖像:瓊州海口
08 雲南ルート其他に 重大な壓迫を加ふ
09 張總司令は不在 抗日據點覆滅近し
10 加藤大將の餘榮
11 臺灣米穀移出管理 特別會計法案決定 愈よ議會に提出さる
12 廣東省南路一帶の 要衝を爆擊す 海の荒鷲連日活躍
13 フ軍ミノルカ島に 敵前上陸を敢行 全島を完全に占領
14 佛西國境のル市に達す フランコ軍が
15 外務辭令
16 二十日前後を期し 華華しく結黨大會 けふ第一回準備委員會
17 貴族院本會議
18 總動員(60)/長田秀雄;夏目醇
19 號外發行 海南島上陸に關し號外を發行しました報社消息
20 明日の天氣
21 廣告
第01頁
夕刊第2版
序號 標題
01 海南島奇襲上陸は 作戰に多大の効果 快報に接し小林總督語る
02 祝賀旗行列提燈行列 あす全島一齊に擧行
03 篤農家等を表彰 あす紀元の佳節に
04 校長の許可あれば 新調してよろしい 學生服禁令に當局親心
05 名譽の戰死者
06 基隆市國語家庭 三十八氏あす認定證書授與式
07 七千名突破 臺北市小公學校の入學申込期限迫る
08 文山神社鎮座祭 愈よ來月早早擧行
09 蓪草の取引は 米と直接に 臺北駐剳領事が慫恿
10 貯蓄功勞者を表彰
11 臺北州下國語家庭 三百十八戶認定さる 十三日證書授與式擧行
12 紀元節を壽ぐ あすは日本晴れ 十二日は曇勝ちで小雨
13 もぐり齒醫者 北署で檢擧
14 “照る照る坊主”のナアレに頭を捻る 日本語勉強に米青年來る
15 裸體畫撤退 新竹水彩畫展
16 根井警務部長巡視日程
17 石田主計少將 昨夜新京で卒去 顛倒腦震盪を起して
18 全島卓球大會に北星、球友團出場
19 供給不足に備へ 蕃地に蔬菜栽培 花蓮港廳理蕃課で立案
20 轉轍手殉職
21 人事.消息
22 今晚の放送
23 清涼飲料水を運搬中に橫領
24 手長女中御用 博多帶を盜んで
25 商況 十日前場
26 今日の興行
27 廣告
第02頁
夕刊第3版
序號 標題
01 日本の母(45)/新述節;瀧伸二
02 家庭婦人 六年生の親たちへ 學校の選擇について(下)/小宮巴
03 お孃さん向きの髮 前變は上向きにカールレて 後は下向きにぐるりと卷く
04 肉の美味は 蛋白質が分解する時
05 煮炊きの合理化 「蒸し竈」の解剖 理窟を知らぬと効果上らぬ
06 家庭婦人の常識集(四)
07 圖像:海軍陸戰隊の市內行進を迎へる青島「制服の處女部隊」
08 紙上病院
09 廣告
第03頁
夕刊第4版
序號 標題
01 國語都市「臺北」が 六年後に出現する 七萬の國與不解者一掃に市當局が一大馬力
02 「君が代」を聞けば すぐ帽子を脫げ 來る新學期から始る
03 新民報國語學習新聞 今日の歷史
04 圖像:國策雛紙上展覽會(二)
05 戰線の勇士 恩師の死に香料
06 胸に名札を 全校の兒童が揃つて
07 こんなにも難しい 飛行機の爆彈投下 目的物にうまく當てるには (上)色色の學問も必要
08 童話 鷲の巢(下)/青柳瑞穗
09 廣告報社消息
第04頁
日刊第1版
序號 標題
01 瓊山海口佔領 全城に日章旗飜へる頭條新聞

【東京十日發至急報】大本營陸軍部發表(十日午後七時四十五分)

一、海南島上陸部隊は午前十時四十分首都瓊山を、同十一時四十五分同島第一の都會海口を占領せり

二、海口は南支封鎖の最南方の據點にしてわが軍の同港占領により海上部隊の今後に於る活動を益益容易ならしめ支那西南方面を封ずる海上封鎖は更に一段の效果を期し得べし

三、目下の所わが損害殆んどなき模樣なり

【東京十日發同盟至急報】大本營陸軍部發表

海南島作戰部隊は本日朝十時頃早くも同島の首都瓊山城及び海口に緊迫しつつありこれら都市の陷落は目睫の間に迫まりつつあり

【○○にて十日同盟特派員發至急報】わが上陸軍先頭部隊は十日午前十時四十五分瓊州に入城した又他の有力部隊は午前十一時海口に進入し日章旗を飜へした

【○○基地十日同盟特派員發至急報】十日正午飛行機の偵察に依ればわが軍は目下○○と瓊州間の街道を進擊中で又海南島における二大都市たる瓊州、海口はともに日章旗が全城に飜へつてゐる。

02 秀英砲臺も佔領
03 上陸作戰經過の大要
04 廣西軍は大狼狽
05 參謀總長官 軍令部總長官兩殿下 御祝電を發せらる
06 日佛協約に牴觸せず 河相外務情報部長談
07 陸の荒鷲が掩護協力 南支最初の渡洋爆擊
08 海の荒鷲も掩護爆擊
09 安居樂業すべし! 殘敵に通ずるもの假藉せず 我上陸軍、布告を發す
10 我が宣撫班活躍開始 布告貼付、ビラを撒布
11 賢所皇靈殿神殿に於て 紀元節祭行はせらる 橿原神宮に勅使が參向奉幣
12 社會事業團體に 金一封宛御下賜
13 世界戰史の一頁に 再び感激の金字塔
14 我海陸の連絡成る 兩指揮官が感激の會見
15 米內海相も 祝電を發す
16 眾院豫算總會 總豫算案を原案通り 全會一致で可決! 陸相、海南島上陸を報告
17 米管特別會計法案 眾議會に提出
18 海軍部隊最高指揮官は近藤信竹中將
19 海南島は廣東省に屬す
20 羅馬法王逝去
21 大阪商船臺灣出帆
22 近海郵船基隆出帆
23 辰馬汽船
24 大連汽船
25 南宮、冀縣を占領す 冀中の敵に止めを剌す
26 フランコ政權承認 英、佛共同聲明を發せん
27 新竹州農議選擧 市部の棄權九割六分
28 けふ兩院休み
29 軍事課長更迭
30 ダヴアオに 猛烈な颱風 邦人に被害甚大
31 本日の天氣
32 廣告
第05頁
日刊第2版
序號 標題
01 社說 我軍海南島に上陸 雲南ルート重壓社說

我陸海軍の精銳部隊が十日朝緊密なる協同の下に海南島を寄襲し上陸に成功した旨の大本營の發表に接するや、臺灣全島は期せずして一齊に歡呼の聲が擧つた。地理的に臺灣と密接なる關係にある厦門、廣東攻略に續いての快報なのである。

皇軍の海南島作戰は我南支作戰に一段と拍車をかけるものであり、我作戰上當然執るべき手段である。我國はかねてより再三再四英佛兩國に對し、その反日援蔣政策に就き、誠意を以つて帝國の真意を說きその反省を求めたにも拘らず、反省せざるのみか、却つて益益積極化し、我海南島作戰は蔣政權に對する西南方からの唯一の武器輸入ルートに大制肘を加へることは云ふまでもなく、延いては今後我對支作戰上に大なる効果を齎らすと共に、政權に與へる影響は頗る甚大であることは推測に難くない。

海南島に就ては昨年我對支作戰の進捗をみて英、佛が驚き、同島不占領の保障を與へよと我國に交涉したとがあつたが、時の廣田外相が之れを一蹴したとがある。その後兩國は同島に關し我國に抗議するとかせぬとか騒いたとがあつたが、我毅然たる態度に遭つて有邪無邪に終つたとは吾人の記憶に尚新なところである。

元來海南島は英國や佛國の領土ではなく、支那の領土であるとは明らかだ。單に同島が佛領印度支那に近いとか、又は香港と新嘉坡との中間だとかいふのは單なる地理的事實に過ぎず、我國の關知するところではない。海南島が支那の領土であり而して交戰地域となつてゐる以上は、何人も我國の軍事行動を干涉する理由もなく、權利もないのであるとは云ふまでもない。

我が海南島作戰の報に驚いたものは蔣政權は勿論、英國も佛國も喫驚してゐるに相違ない。上述の如く昨年より神經を尖らしてビクビクしてゐた佛國及び佛領印度支那當局が相當ショックを受けたに違ひない。

蓋し東亞に於ける佛國の最大關心事は佛領印度支那の安全確保であらねばならぬ。然るに自ら我國との友好關係を蹂躙し、その積極的援支策の結果として、佛領印度支那の客觀的情勢を不安ならしめるとは當然であらう。而して今回の我が海南島作戰は更にその不安を增大せしめるとは云ふまでもないのである。

併しながら、我軍は諸外國の權益を侵害する意圖は毛頭ないのであるから、狼狽する必要はない。自ら第三國としての道を踏み違へさえしなければ、何もビクビクすることなく、騒ぐ必要は毫もないのである。

02 けふ紀元の佳節に 御內帑金を御下賜 光榮の本島四十一團體
03 御沙汰を拜して 小林總督の謹話
04 海南島進擊祝賀と 建國祭との二重奏 島都歡喜に沸かん
05 祝賀行列の次第
06 基隆の行事
07 基隆出身勇士けふ晴の歸還
08 臺灣官民代表が 廈門の皇軍を慰問
09 光榮の表彰 けふの佳辰を卜し
10 中等學校入試の 身體檢查標準 文教局から發表
11 小林總督から 祝電
12 國語報國所の 演習會
13 建國の夕 物淒い盛況
14 師範部演習科女生徒合格者
15 定期航空
16 人事.消息
17 祭文:林涏生
18 ときのこえ
第06頁
日刊第3版
序號 標題
01 中小業者の助長に 鹽業協會を設立 工業鹽の生產に邁進
02 丸糯の最高價格を 決定して市場再開 來る十三日前場より
03 南日本化學工業 資本金は三千萬圓 日曹、日鹽と臺拓が共同出資
04 大甲鳳梨罐詰を 合同鳳梨が買收
05 內需要毛織物(十四年) 生產計畫を樹つ 三割以上の減產を見ん
06 丸糯買方策動續ぐ 今度は現品の買煽 買占問題重大化せん
07 昨年の鑛葉界は 本格的に活躍
08 來る三月一日に 臺銀總會を開催 營業期限を更に延長か
09 上海港の貿易 事變の影響顯著 我國の立場好轉
10 金融頗る好調 低金利は徹底 “遊資證券化旺盛”
11 上旬貿易
12 照明燈
13 市價及商況 十日
14 廣告
第07頁
日刊第4版
序號 標題
01 ラヂオ
02 講演 紀元節に當りて/島田昌勢
03 吹奏樂
04 國史劇 子供時間 神武天皇の御東征
05 料理献立
06 コドモの時間 お話と對話 嚴橿日記
07 圖像:親日英人我が遊就館に日本古武器を寄贈
08 謠曲
09 講演 建國の大詔と 東亞の興隆/小山松吉
10 ラヂオ風景
11 詩吟/鈴木凱山
12 圖像:皇軍に協力活躍した支那人苦力の殉職犧牲者に對しその尊き英靈を慰めるため四日南支挹江門外の廣場に於て慰靈祭が盛大に執行された。寫真は祭場
13 問題の「麥」と「土」 日活獨占と決定 松竹アツサリ手を引く
14 「結婚天氣圖」 桑野、佐分利で開始
15 前例のない 刑務所ロケ
16 ロジャースの新作 「處女讀本」
17 廣告
第08頁
日刊第5版
序號 標題
01 國民精神總動員の 部落競勵會を開催 彰化郡下に於て實施
02 防犯週間 彰化警察署で實施
03 黃麻の大增產 東港郡は前年の四倍
04 防諜防犯 ポスター展 淡水街で開催
05 各地の建國祭
06 朦朧トラツク 電柱を衝倒す 自動車の損害輕微
07 日本精神講演會 溪湖公講堂にて
08 豐原郡各街庄協議會の日程
09 燈管は上乘 鳳山街の訓練終る
10 溝墘部落集會所 落成式を擧行
11 淡水郡各街庄協議會日割
12 南役信組總代の 選擧日程決定
13 八塊庄協議會
14 鳳山郡水產議員補缺選擧を行ふ
15 拾得金の謝禮その儘献金へ 藤田氏の每擧
16 龜山庄協議會
17 ローカル.セクション
18 廣告
第09頁
日刊第6版
序號 標題
01 太陽の光と熱は どうして起るか 新しい學說發表さる
02 ラヂウムの價格 一瓦、二萬五千弗
03 哨子に書けるインキ
04 象の殊勳
05 無脊椎動物界話の種
06 深海の浚渫器 英人土木技師が發明
07 世界最大の 飛行寫真地圖 製作費用六萬九千弗
08 耐久フイルム
09 肥沃度メーター
10 ガソリンと潤滑油
11 豆科學
12 廣告
第10頁
日刊第7版
序號 標題
01 譽れの「國語の家」 けふの佳日に表彰 臺中州下に七百餘家
02 臺南州の國語家庭 けふ知事より表彰さる
03 その他の受表彰者
04 畏し譽下賜金 臺南州下の各團體へ
05 敵機現はるの 警報に全市緊張 嘉義市の防空演習
06 汪聲明の反應 華僑は特に深刻 牟田廈門副領事語る
07 國民貯蓄獎勵表彰 けふ全島に亘つて擧行
08 官民協力の金字塔 臺南州道路發達史 愈よ編纂に着手
09 遠部大尉部隊葬 きのふしめやかに執行
10 遠部大尉遺骨無言の凱旋
11 花蓮港を中心に 第三種訓練實施 非常なる好成績を納む
12 林仔內青年團 敬老會を開催
13 甲種農業學校 臺南市附近に新設
14 豆戰士の性能試驗 第一回好成績を擧ぐ
15 彰化山火事の損害 約一萬五千圓に上る
16 舞踊演奏會 あす屏東高女で
17 產業經濟再編成 臺中州各市郡の協力を求む
18 花蓮港武德會の 武道爭霸戰 來る十九日開催
19 市會街庄協議會の 開催日割決定
20 堆肥積込週間 屏東市各農實で
21 消息報社消息
22 道路擴張打合會 十三日彰化市にて
23 國精參與會 花蓮港廳支部の主催 きのふ昭和紀念館で
24 勇士遺家族座談會 高雄市で個別的に開催
25 トーチカ前科者 友達の名義を詐稱 呼出れた友達の父啞然
26 献穀田の田植祭 二崙庄の現場にて嚴修
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